クエスト『俺たちゃ海賊!No.1』を受け、出現するボス、ワニワニ船長から【海賊下っ端の証】をゲットする。(低確率)
アイテム【幻の美酒月下美人】を所持する。
あるホロメンを推していない。
「よく来たな、新人」
僕の目の前には屈強な船員の人がいた。
この前に野良パーティーで行ったクエスト『俺たちゃ海賊No.1』で現れたワニワニ船長を倒した時にドロップしたアイテム【海賊下っ端の証】
みんなでロットした結果、僕が手に入れた。
僕にはこのアイテムの意味が分からなかったけど、数人かはこれが目的だったらしく、すごく羨ましがられた。
譲渡しようと思ったが、このアイテムは譲渡不可のアイテムでロットは必ずしないと消滅してしまうという稀有なアイテムだった。
羨ましがられた1人に「選別だ」と言われてレアアイテム【幻の美酒月下美人】をもらった。
レアアイテムなので断ったのだけど「必ず必要だ」と言われて無理やり渡され、そして、このアイテムを所持したなら朝一番にここに行くように薦められて、僕は今ここにいる。
「ようこそ、我が船長の停泊所へ」
屈強な船員はそう言ってにかっと笑った。
「といっても船長の所持する【ふぁんたじー】は基本陸にあげられてこの倉庫で整備を受けている」
僕は屈強な船員に案内され船の倉庫に連れていかれた。
倉庫では多数の船員達が忙しそうに動いている。
そして、倉庫の中央には巨大な船【ふぁんたじー】があった。
いつ見てもすごい、噂ではこの船は世界の危機を救う為に作られたとか。
「そういえば、この船にはもちろん乗った事あるな?」
屈強な船員に聞かれて僕は頷く。
競争率バカ高のチケット『【ふぁんたじー】で行く沖合い観光』のクエストで乗った事がある。
その時にマリン船長にも会った。
「お、それなら話は早いな」
屈強な船員に連れられて、僕は倉庫の事務所みたいなところに連れていかれた。
「よし、これだ。
受けとれ」
そう言われて僕は服を受け取った。
「??」
訳も分からず困惑していると屈強な船員が不思議そうな顔をして聞いてきた。
「ん?
船員1日体験に来たんじゃないのか?」
「おい、新入りこの荷物を奥に運んどけ!」
「あ、はい」
「ほら、もたもたするな。
この荷物は船の中だ」
「は、はい~」
僕は荷物を運びながら、さっきの屈強な船員の話を思い出す。
何でもこの【海賊下っ端の証】を持ってここに来ると、船員見習いになるらしい。
そして、1日下っ端体験ができるとか。
どういうアイテム?
なので、朝一に来るとそのまま下っ端として働くようになるらしい。
そういう事で僕は先程貸してもらった【ボタン付き船員服】に着替えてさっきから倉庫の中を荷物を持って走り回っていた。
「そろそろ出航の時間だ、急げ!」
「は、はぃ~」
最後の荷物を運び終えると僕は船の中で座り込む。
「なにやってる新人。
さっさと降りろ」
「え?
だって出航って」
「新人が船に乗れるわけないだろう。
お前は他の下っ端と留守番だ!」
屈強な船員に言われて、船を追い出される僕。
「ほら、立てって見送るぞ」
倉庫に残っている船員の1人に言われて、僕は立てり【ふぁんたじー】を見送った。
「さ、休む暇ないぞ。
次は倉庫の掃除だ!」
さっき声をかけてくれた船員から、箒を受け取り僕は他の船員達と船の出た後の倉庫の掃除にとりかかった。
すごい疲れる…
「よし、昼飯だ~!」
ガンガンガン
中華鍋を木棒で叩きながら、コックさんが知らせる。
「やっと昼飯だ」
「やっほぅ」
船員達は道具を片付け、倉庫に併設されている食堂へ。
「ほら、新人もこいよ」
船員に引っ張られて僕も食堂に向かった。
船員達と共に食べる昼ご飯。
今日はパエリアだった。
それにしてもかなりの量だ。
「ここでしか食べられないやつだから、腹一杯食っとけよ」
船員が笑って教えてくれる。
「おいおい、そんなに食わしたら、昼から働けないぞ」
他の船員はそう言って笑った。
昼ご飯を食べた後は、1時間の自由時間。
船員達はゲームをしたり、日向ぼっこをしていた。
僕も倉庫の入り口に行って、潮風と日光にあたる。
ゲームの中なのになんでこんなにリアルなんだろう?
そう思っていると疲れていたのか、いつの間にか眠ってしまった。
「おい、起きろ」
「ひゃ、ひゃい」
「ひゃいって、ほら、午後からの仕事だ」
「はい!」
船員に言われて僕はまた、荷物運びをする。
そろそろ船も帰ってくるので、補給の準備だ。
そして、船が帰ってきた。
「お帰りなさい」
居残り船員みんなでお出迎え。
戻って来た船の掃除と荷物の入れ換えをする。
そして、あっという間に夜になった。
「きみたち~
今日も1日お疲れ様~
いっぱい食べて飲んで明日も頑張るぞ~」
『お~』
食堂でマリン船長の労いの言葉を受けて、僕達は夜ご飯を食べた。
うわぁ、マリン船長と会えるのは、かなりいいイベントかも。
まだ、推しボタン押してないけど、気にはなってたからなぁ。
僕はかなり遠いが、上座でお酒を飲んでいるマリン船長をちらちら見ながらご飯を食べていた。
「おいおい、ちらちら何見てんだ」
横に座る船員がにやにや聞いてくる。
「え?いや、そのう」
「マリン船長か?
ま、確かに見たくなるのも分かるよ。
色気半端ないからなぁ」
「おいおい、あんまり下品な目でマリン船長を見るなよ。
俺達の親分なんだからな」
他の船員に怒られるにやにや船員。
「分かってるよ。
でも、1度でいいからさしで飲みたい」
「それな、夢だよな」
船員2人は妄想しているようにぼーとした。
それから、わいわい楽しい晩ご飯も終わり、僕の船員体験が終わりに近づいてきた。
「よ、◯◯◯
事務所にこい」
朝、案内してくれた屈強な船員に呼ばれて事務所に行く。
「今日1日よく頑張ったな。
他の船員達からも評価高かったぞ」
「ありがとうございます」
誉められて素直に嬉しい。
「それで、マリン船長直々に報酬を渡したいそうだから、今から船の船長室に行け」
「え?
マリン船長自らですか?」
「そうだ、ほら、待たせるな」
「は、はい」
屈強な船員に言われて僕は事務所を出る為にドアノブに手をかける。
「そうそう、手土産とかあるか?」
屈強な船員にそう聞かれて、僕はアイテムボックスを見る。
そこにはあの時もらった酒が。
「あ、はい、お酒なら」
「…そうか。
ま、がんばれ」
僕の答えに屈強な船員は少し考えてから、哀れむような顔をこちらに向けてそう言った。
「あ、はい」
僕はそれが何故なのか分からず、マリン船長の待つ【ふぁんたじー】に向かった。
トントン
「開いてるよ~」
中からマリン船長の声が聞こえた。
「し、失礼します」
僕はそう言って船長室の扉を開ける。
中に入ると豪華な部屋の奥にお酒を飲んでいるマリン船長がいた。
「ん?
ほら、中に入りなよ」
「あ、はい」
緊張しながら中に入る。
するとマリン船長がゆっくりと立ち上がってこちらに来た。
何か品定めするような感じで見られる。
うわぁ、近くに来るとめちゃくちゃいい匂い。
「ふぅ~ん」
最後に至近距離でじっと顔を見られた。
「ま、合格かな」
そう言って笑うマリン船長。
また、元の場所に戻って足を組んで座る。
「ほら、こっちにおいでよ」
軽く手招きされたので、僕はマリン船長の横に移動した。
「これ、今回の報酬ね」
そう言って渡される袋。
受けとると所持金がすごく増えた。
「こ、こんなにいいんですか?」
「いいよ、きみ他の船員からも評価高かったし」
そう言って笑う。
う、普通に笑ってるだけなのになんで目が離せないんだ?
「まだ、時間あるよね?」
「あ、はい」
マリン船長の言葉に僕はそう答える。
「じゃ、ちょっと付き合ってよ」
そう言われて僕はマリン船長と飲む事になった。
「…なの」
「そうなんですね」
マリン船長から、ぺこらさんや、ノエルさん、フレアさん、るしあさんの愚痴や惚気話を聴きながらお酒を飲む。
「あら?
もうなくなっちった」
マリン船長が酒瓶をひっくり返してふる。
「あ、だったら、僕いいのがありますよ」
だいぶ酔ってきているが、まだこの楽しい時間を終わらせたくない。
そう思って僕はアイテムボックスの【幻の美酒月下美人】を取り出した。
「うわぁ、すごいの持ってるじゃない。
いいの?
飲んじゃって?」
マリン船長は酒を見て喜ぶ。
「はい、今日は飲んじゃいましょう」
喜んでくれて嬉しくなり、僕はマリン船長の持つグラスにお酒をそそぐ。
「ありがと、こんな高級なお酒出してくれたら、船長お礼しないといけないなぁ」
「え?
そんなのいいですよ」
僕はマリン船長と一緒に飲めて楽しかったので、そう答える。
「ふぅん、謙虚だねぇ。
そういうとこ…かも」
マリン船長がぼそっと呟く。
「え?
なんですか?」
僕が聞き返すとマリン船長が笑う。
「こんな高級なお酒飲ませて、船長をどうするのかなぁって言ったの」
「いや、どうもこうもしませんよ」
船長の言葉に僕は笑って答える。
「ふぅん、じゃ、船長がしちゃおうかな?」
「え?」
「ほらほら飲んで飲んで」
それから、僕はマリン船長と一緒に飲んでいつの間にか意識を失っていた。
「んん~
くしゅん。
あれ?
ここは?」
いつの間にか寝ていたのか、僕は起きて周りを見た。
部屋は暗くなっており、マリン船長の姿も見えない。
ありゃ、置いていかれたかな。
そう思って立てろうとしたが体が動かない。
なんで?
だんだん暗闇に目が慣れてきて自分の姿を見る。
「なんで?
下着姿?」
そう僕は何故か下着姿で椅子に固定されていた。
「あ、起きたんだ」
そう甘い声が聞こえ、僕は目の前を見る。
そこには白いバスローブを着たマリン船長が立っていた。
「え?
どういう」
「ん」
マリン船長が灯りを付ける。
何故かピンクの照明が部屋を照らす。
周りを確認するとさっきの部屋とは明らかに違うんですけど…
「船長を酔わして悪い事をしようとしたきみにお仕置きしようと思って」
「ええー
身に覚えがなさすぎます」
「それは今からゆっくりときみに聞いていこうかな」
マリン船長がゆっくりと近づいてくる。
それも歩き方がなんかえっな感じなんですけど。
僕の膝の上にマリン船長が片膝をのせる。
そして、少し開いた手を肩にのせられた。
それから、ゆっくりと手は胸、お腹、へそへ。
「く」
「あは、なかなか鍛えてるんだぁ」
なんとも言えない感じに声を我慢する僕。
そんな僕を見てマリン船長は妖しく笑う。
「案外可愛いよね」
マリン船長は僕の顔を覗き込む。
その息は甘く痺れるような匂いだった。
「なんか喉渇いちゃったね」
マリン船長は僕から離れテーブルの上のグラスを持つ。
そして、ゆっくりと見せつけるように飲んだ。
口の端しから赤いお酒がこぼれる。
お酒はゆっくりと流れ、そして、その豊満な胸へと落ちた。
ごくり。
思わず息を飲む。
「は、はぁん。
なにか感じちゃいました?」
マリン船長は微笑み、こちらを向く。
「い、いえ」
思わず顔を背けてしまう僕。
「もしかして、このバスローブの下が気になっちゃったかな?」
「え?」
マリン船長の言葉に思わずマリン船長を見てしまう。
「やっぱり興味あるんですねぇ」
マリン船長がバスローブの紐に手をかける。
そして。
「じゃじゃぁん、残念でした。
船長、服は着ているんですよ~」
とバスローブの下はいつもの服の下に着ているアミアミのアレだけ。
「そ、それって着ているうちにはいるんですか」
思わず目を背き、そう言ってしまう。
「もちろん、いつも着てますから」
バスローブを羽織った状態で近づいてくるマリン船長。
「あ、あ、あ」
僕はマリン船長にゆっくりと顔を手で固定される。
「夜はまだ始まったばかりですよ」
と、甘く耳元で囁かれた。
イベント中…(イベントの詳細は実際にゲーム内で体験してください。※このゲームは成人指定ではありません)
「う、うわぁ」
「う、うぉ」
「あ、あれ?」
「どうしたこんなところで寝て」
僕はその言葉を聞いて周りを見る。
そこは倉庫の柔らかい荷物の上。
屈強な船員が僕を心配そうに見ていた。
「あれ?
マリン船長は?
夢?」
「ははぁ、昨日あれから船長に飲まされたんだろ。
あんないい酒持っていったらそりゃ、飲まされるよ」
屈強な船員は気の毒そうな顔で言った。
「あ、いえ、確かに飲んだんですけど」
マリン船長が側に来た後の事が思い出せない。
でも、あれも夢?
僕は所持金を見た。
所持金は増えてるけど。
「ほら、疲れているところ悪いけど。
服を返してくれるか?」
僕はそう言われてまだ自分が借りた服を着ていた事に気づく。
「あ、すいません」
僕はすぐに服を着替えた。
「ありがとうございます」
僕は【ボタンのかけ違えた船員服】を返す。
「おう」
屈強な船員は笑って受け取った。
「じゃ、気をつけて帰れよ」
「はい、お世話なりました」
屈強な船員にお礼を言って少し頭が痛いけど、僕は元気に倉庫を出た。
たぶん、昨日の夜の事は夢だったのに違いない。
そう思いつつ僕は推し一覧のマリン船長のボタンを押していた。
マリンは【ふぁんたじー】の甲板からそんなプレイヤーを見下ろしていた。
「なかなか楽しかったぞ」
そう言って笑うマリンは装備していたバスローブをいつもの服装に変え、船長室へと向かっていった。
次はマリン船長のイベントです。
ちなみにこのイベント、男性専用ではなく女性だった場合も同じような展開になりますのでご安心?ください。
さて、イベントの内容ですが詳しくはゲーム内で確認してもらうとして、注意にもありましたがこのゲームは成人指定ではないので、過度な期待はもたないようにお願いします。
あのマリン船長ですから、想像するような事は…ないはずです。
あと、プレイヤーが体験した事が夢だったのが事実だったのかは、感のいい方なら分かると思いますので、イベントを狙っている方はお楽しみに。
では、また、新たなイベントが分かり次第更新します。