俺と契約して、ブリュンヒルデになってよ!   作:シシカバブP

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女性権利団体壊滅RTA♪♪はっじまっるよ~♪


第137話 過去の清算

ようやっと正座から解放された俺は、案内された部屋のベッドでくたばっていた。

オルコットの家、めちゃくちゃでけぇから、一人一部屋に案内された。だから珍しく簪もいない。

 

「確か、明日は休息に当てて、明後日の朝に日本に戻るんだったか」

 

織斑先生が解散時に言ってたことを思い出す。さすがに特殊任務を受けてそのままトンボ返りはしないらしい。……福音の時は行事中かつ日本国内ってこともあって、俺はボコられたままトンボ返りになったがな。

 

「さて、もう寝るか……」

 

朝イギリスに到着、昼まで移動で、そこからエクシア救出と聖剣破壊。うん、働き過ぎだ。

学園の寮よりも質のいいベッドに寝っ転がって、そのまま明かりを落とそうとした時

 

――♪

 

スマホにメールが。

 

「誰だよこんな夜中に……って、日本ならまだ朝か」

 

イギリスと9時間ぐらい時差があるんだったか。まぁいいや。

俺は届いたメールを確認して……脱いでいた上着を着て部屋を出た。

 

・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

誰にも見られないようにオルコット邸を出て10分ほど、手入れされた庭園の中を歩いていた。

これだけ歩いて、まだオルコット家の敷地内なんだよな。スケールがちげぇ。

 

そして背の高い草木が生い茂っているエリア――通常のルートからは死角になる場所――に、目的の人間がいた。

 

「待ったか?」

 

「ちょっとね。ホントは男性が女性を待たせるのは良くないんだぞー」

 

「そういうのは一夏に期待しろ」

 

「そだねー」

 

俺をメールで呼び出したのは、日本で留守番をしてるはずの束だった。

 

「それで?」

 

「まずはこいつ」

 

束が横にずれると、そこには猿轡をかまされてロープでぐるぐる巻きにされた女が転がされていた。

こいつの服装には見覚えがある。そう、欧州統合軍の軍服だ。つまり……

 

「こいつが、刀奈の言っていた『行方不明の観測員』ってことか」

 

「そなの? ちなみに捕まえた時すっごい五月蝿かったから、非抑制型の自白剤打って情報吐かせたよ」

 

「……そうか」

 

もう一度簀巻き女を見れば、目の焦点が合っていない。非抑制型ってことは、こいつは廃人確定か。

 

「ずいぶん冷静だね? 『そんな非人道的な!』とか言わないの?」

 

「言うと思うか?」

 

「ダヨネー」

 

ニヤニヤしながら聞くんじゃねぇよ、そんなこと。

 

「本題に戻ろうか。……女性権利団体、そこが大元だよ。そこのミノムシから吐かせた情報で裏付けも取れた」

 

「やっぱりか……」

 

束に依頼していた『レゾナンスを砲撃した犯人』探し。途中で受けた進捗連絡通りか。

ドイツに行く途中の機上で受けてから、殺意を隠すのに苦労した。たぶん周りからは、すげぇイラついてるように見えただろう。

 

「それで、どうするの?」

 

「どうするって? 束、それ本気で聞いてるか?」

 

「まさか」

 

束が無表情(本気の顔)になる。

 

「移動手段は用意した。いつでも連中の本部とやらに行けるよ」

 

「なら、さっそく行くか」

 

「……そうだね、行こうか」

 

他の連中を連れて行こうとは、束も言わない。

俺は簪や刀奈を巻き込む気はないし、束も一夏達を巻き込みたくない。だから参加するのは、俺や束だけでいい。

 

「おっと、その前に……」

 

やり残したことを思い出した俺は、拡張領域から三池典田を取り出すと、鞘から刀身を抜いた。

 

「りったん?」

 

「このままこれを転がしといたら、オルコットの使用人達に迷惑だろ」

 

刀身を振り上げても、焦点の合ってない濁った目は、何も映していなかった。

 

「もし輪廻転生ってやるがあるなら、次はもう少しまともな人生歩みな」

 

――ザシュッ

 

だから、その生を終わらせることに……亡骸を移動の途中で海に投げ捨てたことに、躊躇いは無かった。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

日本時間の午前8時、女性権利団体の本部はまさに地獄と化していた。

 

『警備室! 侵入者発見、至急増援を! う……うあぁぁっ!!』

 

常駐していた警備員は、まるでただのカカシと言わんばかりに斬り捨てられ、胴と頭が泣き別れしていく。

 

『か、体がぁぁぁぁぁぱみゃっ!』

 

『や、やめて、殺さないで! ごぷっ……!』

 

そして団体が隠し持っていた虎の子のラファール10機も、侵入者の投げた球体が発するナニカで操縦者が破裂し、鮮やかな赤い模様を周囲の地面や壁に施していく。

 

 

 

 

束の移動手段(人参型ロケット)でイギリスから日本まで約3時間。普通の旅客機なら12時間はかかるところを、よくこんな短時間で移動できるな。

 

『えっへん! ISのPICで諸々の抵抗とか相殺してるからね。日本からイギリスまで約9600kmだから、ざっとマッハ3.2になるぜい!」

 

ブラックバード(米国の超音速機)以上かよ」

 

敷地の外から通信妨害と監視カメラの掌握を担当してる束と駄弁りながらも、女権団の本部施設に入り、目についた奴らを膾切りにしていく。

一応、逃げる奴は見逃してるが、大抵は俺に斬られている。

 

「こ、こんな真似してただで済むと思ってるの!? 男風情が私達優等種たる女に逆らうなんて!」

 

――パンッパンッ

 

――ズシュッ

 

「がへぁ……」

 

……そう、大抵は世迷い事を吐きながら発砲するものの陰流のSEを減らせず、そのまま返り討ちに遭うという流れが続いている。

 

『そんなセリフ吐く前に、さっさと逃げればいいのに。どうしたらこんな行動に走ろうって思うんだろ?』

 

「『ISに乗れるのは女だけだから、自分達女は無条件で偉い』っていう謎理論で、頭ン中腐ってんじゃねぇか?」

 

『ありえそー』

 

順繰り順繰り部屋を回って

 

「さて、ここで最後か」

 

最後に残ったのが、いかにも偉そうな奴がいますって感じのドアが付いた部屋だった。

 

――ガンッ

 

で、そのドアを蹴破ると、結構広めの部屋の奥、執務机の前で震えている女だけがいた。

 

――パンッ

 

「うおっと!」

 

こいつ、間髪入れず撃ってきやがった! いやまあ、変な口上垂れるぐらいなら早く撃てって話なんだが。

 

「み、宮下陸!? エクスカリバーの攻撃を受けて、死んだはずでしょう!? どうして生きてるのよぉ!!」

 

「へぇ、まだIS委員会と欧州統合軍の一部しか知らないはずの情報を、よく知ってるな」

 

「ダマレダマレダマレェ!」

 

――パンッパンッパンッ

 

――カンッカンッカンッ

 

狂ったように撃ってくるが、そんな小口径の拳銃弾じゃ、ISの装甲は削れもしねぇよ。

 

『りったん、サーバー漁ってたらデータが出てきた。そいつがここの親玉みたいだよ。女権団の代表、山崎敏美だって』

 

「へぇ、こいつが」

 

――パンッパンッ カチッカチッ

 

「弾切れみたいだな」

 

「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃっ!」

 

最後の抵抗とばかりに撃ち尽くした拳銃を投げつけると、山崎というらしい女は腰を抜かした姿勢のまま、ずるずると後ろに向かって這っていく。

 

「貴様らさえいなければ……! 貴様と織斑一夏さえ現れなければ、我々の理想郷(私の未来)は安泰だったはずなのに……! それを……それをぉぉぉぉ!!」

 

「百歩どころか万歩譲って、俺や一夏という存在がお前達女権団に不都合だったとしよう。それでどうしてエクスカリバーを使うって話になる?」

 

「お前が、お前らが生きてるのが悪い! それなのにお前らが死なないから、あの衛星兵器を使うことになったんだよ!」

 

興奮しているのか、どんどん目の充血と口調が酷くなっていく山崎。なんかもう、聞くに堪えねぇ。

 

「ホント使えないクズばかり……! 米国も、亡国機業も、福音も……!」

 

「福音、だと?」

 

「何が軍用ISよ! IS学園のおままごと機体に返り討ちにされるなんて、大国が聞いて呆れるわ!」

 

こいつ、自分が犯罪の自供をしてるって自覚はあるのか?

 

「もういい、これ以上囀るな」

 

どちらにしろ、後はこいつを切り捨てれば終わりだ。そう思って長船を振り上げようとした時

 

 

「こんなことになるなら()()()()()()、お前の死体を確認させておくべきだったわ!」

 

 

ちょっと待て。今こいつ、なんて言った?

俺の頭の中に、この外史に来た時の記憶がフラッシュバックする。まさか……

 

「……おう、答えろ。去年の2月、IS絡みの犯罪結社がテロを起こした。てめぇら、まさかそれに関係してるのか?」

 

「ふ、ふふふふふふっ、あははははははっ! そんなことも知らずにいたの? さすが下劣な雄猿ね」

 

さっきまでの恐怖はどこにいったのか。目の前の女は優越感に浸った表情を顔に貼り付けていた。

 

「答えろ!」

 

「ふんっ、ホントこれだから教養のないゴミは……我々を敬うということを知らないのだから」

 

 

「だから同じ不敬を働いた()()2()()も、死んで当然よね」

 

 

「……そうか」

 

それが答えか。

俺は長船を両手持ちにすると、上段八双に構えた。

 

「わ、私を殺すつもり!? そんな暴挙、許されると思ってるの!? 下劣な猿が、優等種たる私を!」

 

「黙れよ」

 

怯えたり偉そうにしたり、かと思えば今度は他の連中と同じセリフか。情緒不安定な奴だ。

 

脳裏に過るのは、救えなかった奴ら(レゾナンスの件)のこと。そして、ほとんど記憶に残ってないはずなのに胸中に去来する、親父とお袋のこと。

 

 

「今までお前らの犠牲になった人達に、死んで詫びて来い!」

 

 

 

 

 

 

大儀もない。正当防衛でも、誰かを助けるためでもない。

俺はこの外史に来て……いや、()()()()()()()、自分の中の、憎悪と復讐心で人を殺した。




_人人人人人人_
> 突然の束 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

そして流れるように廃人からの惨殺劇。いっくん同伴じゃ出来ない事だよね♪

オリ主のメンタルが、だんだん一夏寄りになってる気がしてならない。
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