俺と契約して、ブリュンヒルデになってよ!   作:シシカバブP

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※ブライダル総研 恋愛観調査2014調べ

大会前の日常回です。明日から本気(大会回)出す。


第66話 カップルの10組に1組は、月1でプレゼントをあげたりもらったりしているらしい

キャノンボール・ファストを来週に控えたある日、

 

「宮下、キャノンボール・ファストが終わるまで打鉄弐式の改造は禁止だ」

 

「ファッ!?」

 

という理不尽極まりない宣告を織斑先生から受けて、俺は膝から崩れ落ちた。なんて……なんて惨い仕打ちを……!

 

「それはやっぱり、先日の件ですか?」

 

「ああ。ただでさえお前をエキシビジョン・レースに混ぜて良いものか賛否がある中で、これ以上魔改造されては堪らん。最悪、選手が全滅して再起不能になりかねん」

 

「それは……否定できないかも」

 

「そう思える感性を、宮下にも分けてやれたら良かったんだがなぁ……」

 

なんすか織斑先生、俺が非常識だって言うんですか? ……否定はしませんが。

 

「しかしそうなると、簪が飛んでるのを眺めるぐらいしかすることないなぁ」

 

「あの……陸は競技に参加するんだからね?」

 

「前にも言っただろ、俺の陰流は第2世代機だから、あいつらとまともにやって勝てるわけないって。だからぶっちゃけ、訓練はさほど必要ねぇんだよ」

 

「そ、それでいいのかなぁ……?」

 

「というか、そんなセリフを教師である私の前でするのか……」

 

あまりに俺が堂々としてるから、織斑先生も怒る気力が無くなったらしい。まぁ? ()()()レースならではの演出は頑張る気ですがね?

 

ーーーーーーーーー

 

こうして何もすることが無くなった俺は、

 

「気晴らしに買い物行こう」

 

という簪の誘いで、最近行き慣れた感がある『レゾナンス』に来ていた。

 

「とはいえ、今日は特に買わなきゃいけないものはないんだがな」

 

「だから今日は、ウィンドウショッピング」

 

「つまり、ぶらぶら見て回ろうってことか」

 

「うん」

 

夏休みにも寄ったお店だったり、まだ見たことない店だったり。簪と手を繋ぎながら、色んな店を見て回っていると、見知った顔を見つけた。

 

「一夏?」

 

「おう陸。更識さんも一緒か」

 

一夏とデュノア、そして赤髪の2人組が立ち話をしていた。いや、2人組の片方は見覚えがあるな。

 

「確か、五反田弾、だっけか?」

 

そう、学園祭の時に奇声を上げて制圧された(というか俺がした)、あの男だ。

 

「おう。覚えててくれたんだな。えーっと……」

 

「宮下陸だ。好きな方で呼んでくれ」

 

「分かった。よろしくな陸」

 

差し出された手を握り返す。こんなに普通に対応できるのに、どうして学園祭では不審者ムーブかましてたんだ……?

 

「更識、簪です」

 

「ああ、よろしくな。こっちは俺の妹の――」

 

「五反田蘭です。よろしくお願いします」

 

ペコッとお辞儀する女の子。兄妹なのか、言われてみれば確かに似てるな。

 

「それで、これはなんの集まりなんだ?」

 

「集まりって言うか……」

 

「たまたま出会っただけだな」

 

弾は蘭の買い物の荷物持ち、一夏はデュノアと時計を買いに来たらしい。

 

「で、宮下君と更識さんはウィンドウショッピングなんだね」

 

「うん。今まで寄ったことのないお店とか回ってた」

 

「そっかぁ。二人とも、仲が良さそうで羨ましいなぁ」

 

「うぅ……私も一夏さんとこんな風になってみたい……」

 

と女子二人が羨ましがってるが、デュノアは一夏と手繋いでるだろ。というか、デュノア以外はいないのか?

 

「一夏、他の連中は来なかったのか?」

 

「ああ。本当は鈴も一緒に来るはずだったんだけど、急用が入ったって連絡が来てな」

 

「凰さんかぁ……」「凰かぁ……」

 

それを聞いて、俺も簪も遠い目になった。

 

「な、なんだ? 一体どうした?」

 

「凰の奴、候補生管理官?に引きずられてったぞ。なんでも急遽高機動パッケージが届いたとかで」

 

「マジか」

 

「鈴の奴、ちゃんと代表候補生やってんだな」

 

俺が今朝見たことを伝えると、一夏は口をあんぐり、弾は何やら感心したように頷いていた。

 

「それにしても……」

 

ん? 簪が俺に耳打ちを……なるほど。

 

「ねぇ蘭ちゃん、お兄さんを借りてもいいかな?」

 

「「え?」」

 

突然簪に聞かれて、五反田兄妹が目を見開く。その間に、俺はあるところに連絡を……。

 

「織斑君、デュノアさん。その間、蘭ちゃんと一緒にいてもらえる?」

 

「俺は別にいいけど……」

 

チラッと一夏がデュノアの方を見る。

 

「僕も構わないよ。蘭ちゃんはそれでいい?」

 

「だ、大丈夫です! よ、よろしくお願いします!」

 

顔を真っ赤にして、一夏達に頭を下げる蘭ちゃん。簪の言う通り、彼女も一夏狙いか。

 

「それじゃあ、色々見て回るか」

 

一夏の声に二人が頷き、それぞれ左右両側に並んで歩き出した。

 

「で、俺はどうすればいいんだ?」

 

今日知り合ったばかりの簪に突然借りられた弾は、自分を指さしながら聞いてきた。

 

「心配すんな。さっき連絡したから、もう少しで……」

 

 

「すみません。お待たせしました」

 

 

「あ」「あ」

 

俺に突然呼び出された虚先輩と弾が、お互いの顔を見て固まる。

 

「あ、あの、宮下君、これは一体……」

 

「虚先輩にお願いがあるって言ったじゃないですか」

 

「ええ、それでレゾナンスに来てほしいと……」

 

「ちょっとこれから、そこにいる弾とデートしてください」

 

「「ええっ!?」」

 

俺のお願いに、二人が顔を真っ赤にして顔を見合わせる。

これが簪が俺に耳打ちした内容だ。学園祭が終わった後、虚先輩が一夏に弾のこと色々聞いてたのも知ってる。だから俺達が二人のキューピッドになろうってわけだ。 なんでそんなことするかって? 面白そうだからに決まってんだろ?(暗黒微笑)

 

「二人とも……」

 

「「グッドラック! Σd(゚∀゚)」」

 

簪と二人サムズアップすると、顔真っ赤な二人を放置してウィンドウショッピングを再開した。いやぁ、良いことしたなぁ!

 

ーーーーーーーーー

 

虚さんと五反田君をくっ付けて、私達はジェラート片手にモール内を回っていた。前から思ってたけど、ここ、ホント広い。

そしてジェラートを食べ終わった頃、

 

「おっ、そうだ」

 

「陸?」

 

突然陸が、アクセサリーショップで足を止める。陸がアクセサリー?

 

「簪、ちょっといいか?」

 

「え? う、うん……」

 

戸惑う私を連れて、そのままお店の中に入る。

 

「いらっしゃいませ」

 

「ネックレスはありますか?」

 

「こちらのコーナーになります」

 

店員さんに案内されるまま、私達はネックレスが展示されているコーナーに。

 

「あの、陸?」

 

「これ……いや、こっちか?」

 

ショーケースに並んだネックレスを見比べて

 

「これください」

 

「はい」

 

なんかとんとん拍子で、アクアマリンのはまったネックレスを買ってるんだけど……。

 

「こちらで付けて行きますか?」

 

「ええ、そうします」

 

店員さんにそう言うと、陸は今買ったばかりのネックレスを

 

「あっ……」

 

私の首にかける。え? え?

 

「この前のゴーグルで臨時収入があったろ? で、毎回指輪ばっかりってのも芸がないと思ってな」

 

「陸……」

 

うぅ~! サプライズプレゼントとか卑怯! ここがお店じゃ無かったら、速攻ハグするところぉ!

 

 

 

「ありがとうございました」

 

店員さんに見送られてお店を出た瞬間、

 

「ぎゅ~!」

 

「我慢できなかったのか……」

 

陸も呆れた顔をしつつ、ハグを敢行した私の頭をポンポン撫ぜてくれる。周りの視線? し~らぬい。陸にハグする方が重要。

 

「あっ」

 

「どうした?」

 

「あれ」

 

私が指さした先を見た陸が、ニヤリと笑う。そしてスマホを取り出して、その現場を撮影する。

 

「これを楯無さんに送ればいいんだな?」

 

「うん」

 

お姉ちゃんに送信し終わると、私達はまたモール内を回り始めた。今度は腕を絡めて。

 

ーーーーーーーーー

 

宮下君に突然呼び出されたと思ったら、弾君とデートすることになった。

わ、私も何を言ってるのか分からないですが、気付けばこんなことに。いえ、別に嫌だったわけではないんですよ?///

そして学園に戻った時には、もう日が暮れていました。

 

「おかえり虚。陸君に呼ばれたみたいだけど、どんな用事だったの?」

 

「いえ、大した用事では無かったです」

 

生徒会室でお嬢様に質問されますが、適当に答えます。まさか本当の事なんて言えません……。

 

「へぇ、大したことないんだぁ?」

 

そう言って、お嬢様はさっきから見ていたスマホを私の方に向けて――

 

「……えっ?」

 

 

スマホに映っていたのは、私と弾君が喫茶店でメールアドレスを交換している場面だった。

 

 

「な、なな、なんで……」

 

「まさかあの虚が、男の子とデートなんてねぇ?」

 

「あ、ああ、ああああ……」

 

見られた……見られた……!

 

「虚?」

 

「お嬢様の……」

 

 

「お嬢様の、馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「え? ええ!? う、虚ぉ!?」

 

お嬢様に罵声を浴びせたような気がしましたが、そんなことを気にする余裕もなく、私はおそらく顔を真っ赤にしながら、生徒会室を飛び出してました。




虚先輩の口調がよく分からんです。
原作でも、キャノンボール・ファストから修学旅行の間に弾とずいぶん仲良くなってましたね。弾め、貴様もモテ要素持ってたんじゃねぇか……
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