俺と契約して、ブリュンヒルデになってよ!   作:シシカバブP

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気付けばUAが10万越え、お気に入り数も500を突破していました。
( ̄人 ̄) アリガタヤー

今後も頑張って、オリ主と簪に暴れまわってもらいます。(オイ


第85話 やっぱりこうなった

今回も、それは突然だった。

一夏ハーレムの面々が引き上げた後、少ししてドアがノックされ、楯無さんが誰何(すいか)しようと、ほんの少しだけドアを開けたその時だった。

 

――ヒュッ

 

「なっ!?」

 

楯無さんの横を"何か"が通り過ぎた。いや、私に向かって、何かが飛び込んできた。慌てた私は

 

――バッ! ギュッ!

 

 

「あだだだだだだだ!」

 

 

……思わず、陸直伝のアームロックをキメていた。

 

「宮下さん、大丈夫!?……って、貴女は……!」

 

「えっと……私に何か用ですか、篠ノ之博士?」

 

この世界でも、篠ノ之博士は『不思議の国のうさ耳アリス』な恰好だった。そして、アームロックで返り討ちに遭うところまで。

 

「は、離せよぅ!(ゴリッ)あ、ごめんなさい、離してくださいお願いします」

 

「え、弱い」

 

元の世界の博士なら、陸のアームロックをキメられても(多少は)抵抗してたのに、こっちは私のアームロックですぐギブアップしちゃった。

 

「み、宮下さん……?」

 

「とりあえず、楯無さんは織斑先生を呼んでもらえますか?」

 

「そ、そうね……」

 

「ちょ! ちーちゃんを呼ぶなんて――」

 

 

――ゴリィッ!

 

「ぴぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

 

あ、もうこのやり取り(向こうの世界含めて)2回目なんで結構です。

 

 

ーーーーーーーーー

 

楯無さんに連れられた織斑先生は、私にアームロックをキメられて半泣きの篠ノ之博士を見て驚愕していたけど、少ししたら落ち着いたのか、博士に事の次第を説明し出した。

 

「はぁ、平行世界ねぇ……」

 

「私としては、宮下が束を取り押さえたと聞いて耳を疑ったぞ」

 

「うんうん。細胞レベルでオーバースペックの束さんを捕縛するなんて、そっちの世界は超人類がわんさかいるのかな?」

 

本気で驚いている織斑先生に同意するように、うさ耳博士が相槌を打つ。いえ、陸のアームロックがすごいだけです。

 

「それで? お前は一体何しに来たんだ」

 

「そうだよそうだよ! 昨日徹夜明けでぼんやりディスプレイ見てたら、突然ISコアの信号が増えてるんだもん! もう驚き桃の木だよ!」

 

「篠ノ之博士、世界中のISコアをトレースできるんですか!?」

 

「当たり前だよ。誰がISを作ったと思ってるんだい?」

 

楯無さんの驚きに、博士が当然と言わんばかりに答えた。私としても『今更』だけど、こっちでは違うのかな?

 

「けど、おかしいなぁ……平行世界から来たのは、本当に君だけなのかい?」

 

「そうですけど、何か引っ掛かることでも?」

 

「うん。さっき言ったコアなんだけどね…増えた信号は2()()なんだよ」

 

あ、それって……

 

「なんだと? つまり、宮下以外のISがいると?」

 

「そうなるだろうね。しかも信号の近さから、このIS学園内なのは間違いないよ」

 

「それは、急いで探さないと――」

 

「あ、あの~……」

 

「なんだ宮下。今それどころじゃ――」

 

「たぶんそれ、両方私です」

 

「「「はぁ?」」」

 

 

「私の打鉄弐式、デュアルコアなんです」

 

 

「「「はぁっ!?」」」

 

 

あれ? 楯無さんと織斑先生はともかく、篠ノ之博士も固まっちゃった?

 

「デュ、デュアルコア!?」

 

「な、なんて贅沢な……!」

 

「けど、それなら納得できる。なるほど、1つのISにコアを2つ付けるか……面白い発想するなぁ」

 

博士からしたら面白いと思うけど、世間一般で考えたら狂気の沙汰だよね。467個しかないコアを2つ使うなんて。

 

「これ、君がやったのかい?」

 

「いいえ、さっき話にあった陸です」

 

「へぇ、そいつはどんな奴なんだい?」

 

「陸ですか? そうですねぇ……」

 

とりあえず、思いつく端から(前世云々は除いて)陸について話してみた。

倉持と揉めた時に、デュノア社に第3世代機の設計図を売ったこと。博士からもらった鉱物(時結晶のことは伏せた)でISコアを自作したこと。そのコアで本音の専用機を作ったこと。etc...

 

「「「……」」」

 

あ、あれ? 何故に3人ともお通夜ムードに?

 

「宮下……その話、生徒指導室では聞いてないんだが……?」

 

「そうよ。どうしてそんな重要な話を端折っちゃったのよぉ……」

 

そんなに陸個人の話が重要なの?……うん、よくよく考えたら、言わなきゃダメでしょ。個人でISコア自作して専用機作るとか、篠ノ之博士の再来だよ……。私、思いっきり陸色に染まっちゃってる?(語弊のある言い方)

 

「す、すみません……」

 

「しかしそうか、デュノアが第3世代機に乗っているのか……」

 

「しかも本音ちゃんまで……というか、どうして本音ちゃん?」

 

「それはおそらくですけど、専用機を渡しても問題のない、後ろ盾がある人を選別した結果かと」

 

なにせ篠ノ之さんが、お姉さんである篠ノ之博士お手製の第4世代機をもらってから大変なことになってたのを、陸も身近で見てたから。

聞いた話では、私が国家代表になった後釜に、篠ノ之さんを候補生にしようって案が挙がってるらしい。

 

「なるほど、それなら布仏、延いては更識家の後ろ盾があれば、少なくとも裏からの厄介事は減るだろうな」

 

その代わり私はタッグマッチ戦で、綺麗にフレンドリーファイアを食らいましたが。

 

「とりあえず、コアの信号が増えた理由は分かったし、束さんは帰るとするよ」

 

「なんだ、もう帰るのか?」

 

「うん。作業途中でこっちに来ちゃったからね」

 

作業? なんだろう? この世界に陸はいないから、マイクロウェーブ送電の話は出て来ないはずだし、今日がタッグマッチ後すぐの日曜日だってことを考えると……

 

「無人機が取ってきたデータの解析、ですか?」

 

「「なぁっ!?」」「へぇ?」

 

あ、当たりっぽい。元の世界の博士が『箒ちゃんの経験値稼ぎのためにゴー君Ⅲ号(無人機)を送り込む気でいたんだけど、この子に太陽光パネルと送電アンテナを付けることにしたから計画中止にするよ♪ 』とか言ってたけど、この世界ではそれがタッグマッチ戦だったんだろう。

 

「束」

 

「カラスが鳴いたらか~えろ!」

 

「おい待て束ぇ!」

 

織斑先生が声を上げた時には、すでに博士はベランダの手すりを乗り越えた後だった。あ、やっぱりそこからお帰りですか、そうですか。

 

「はぁ……相変わらず、あいつには振り回される……」

 

「すごいインパクトが強烈でしたね……」

 

博士が去った後、織斑先生と楯無さんはすごく疲れた顔をしていた。私? 私はもう慣れた。この程度で疲れてたら、陸のパートナーにはなれない。

 

「それで、だ。宮下、まだ私達に話してないことは無いだろうな?」

 

「そうね。この際、洗いざらい話してもらうかしら」

 

「え~……」

 

洗いざらいって……これ以上何を話せばいいんだろう……? 適当に、拡散レーザー砲やレ○ジング○ートのことを話してみたら

 

「ないわぁ……」

 

「平行世界でも、私は胃に穴を開ける運命なのか……」

 

楯無さんは呆れ、織斑先生は目のハイライトが消えていた。

 

「織斑先生はまだ胃に穴開いてませんよ。直近の健康診断でALT値が高かったって聞いてますけど」

 

「それアルコールに逃げてるってことじゃないかぁ!!」

 

ちなみにALT値が高いと、アルコール性肝炎や脂肪肝の疑いがある。

 

「うぅ……更識姉、後は頼む」

 

「あ、あの、織斑先生?」

 

「私はちょっと、保健室に寄る……」

 

そう言って織斑先生はそそくさと部屋を出ていき、手を伸ばしかけた楯無さんが、こちらに顔を向けた。いや、そんな『どうしましょう?』って顔されても……。

 

「とりあえず……」

 

「とりあえず?」

 

「お昼ごはん、用意してもらえますか?」

 

なんやかんやあって、午後2時を過ぎていた。お腹減った。さすがにお菓子だけで満腹にはならないし、なるだけ食べたら(摂取カロリー)が怖い。

 

――グルルル……

 

……音の発生源を視線を向けると、そこには楯無さんのお腹が。

 

「……私の分も持ってくるから、ちょっと待っててね」

 

見事に顔を真っ赤にした楯無さんが、さっきの織斑先生と同じようにそそくさと部屋を出て行った。

ああ……テイクアウトだから無理なのは分かってるけど、かき揚げうどん(全身浴)が食べたい……。元の世界に帰ったら、かき揚げうどん食べるんだ。




アームロックはIS世界にて最強(異論しかない)

そして唐突ですが、次回でオリチャー終了予定です。
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