英雄の夜明け、古き時代の終焉   作:シャッチトムソン

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書いちゃうんだなこれが!!
語彙力がなく無駄に長くなったので初投稿です。


目指すべき場所

 

 

ミラがあの後無事エルフの里を飛び出し現在は空を飛行しながら適当に進んでいたが、途中でせっかく久しぶりの外を飛んで進むのも味気ないと思い地上に降り立つと辺りをキョロキョロと見渡した。

そして外に出た時から感じてはいたが、地上にいると殊更薄くなる魔素に目を細める。

 

「精霊達の気配も無い。それにこの薄さ、、あの時の後遺症はこれくらいの期間では元通りという訳にはいかないか、、いやあの時よりも減っているか?」

 

大聖樹で精霊に囲まれて過ごしていたミラが外の世界とギャップが有るのは仕方のないことではあった。

外の住人から言わせると大聖樹こそ世界でみても異常な程に魔素で溢れており、今の時代もはや精霊などと言う存在は知らない目にする事の方が珍しい存在となって久しくなかった。

 

「ならば魔力も自前というわけか、まあいいさ。

せっかくの旅を飛んで回ると言うのも面白くなさそうだしね。」

 

ミラに目指す場所など無い。ただ気ままに未知の世界を回るのみ。

そこにはどんな出来事がありまた出会いがあるのかそんな事を考えながら小さき少女は歩いて行った。

 

こんな辺境に道などあるわけもなく、3日くらい木と草花しかなかった自然が開けようやく道が見えた。道といっても舗装などされていない土が剥き出しの田舎道ではあるが、ここを歩けばどこかの種族の村にでも着くだろうとミラは考えまた歩くと一人の馬車を引く老いた人間に出会った。

 

老人にこの辺の地理を尋ねると少し距離はあるが村があると言う情報をもらえた。そしてそっちは向かう場所だからと乗りなさいと馬車に乗せてくれることとなった。

 

 

「しかしまぁエルフさんだったとはねぇしかし白い髪のエルフは初めて見たよ。人も色々な髪色をしたやつもいるがエルフもそうなのかい?」

 

馬車に乗フードを脱ぐとお爺さんは驚きつつも興味深そうにその髪をみた。

 

「違うわ。私が変わってるの。エルフは基本金髪。ハーフエルフになると親の髪の影響も受けることはあるけど、私はそうね普通のエルフ。」

 

お爺さんも一人ではやはり寂しかったのだろうか?馬車に同乗者がいるとうれしくなったのか、馬車に揺られながら色々な話をした。

 

「そんじゃあお嬢ちゃん里を抜け出して当てもなく一人旅ってわけかい。懐かしいね〜わしも若い時は村を飛び出し冒険したい思っておったよ。結局はこんな老いぼれになるまで村の物を馬車で運ぶ人生になっちまったがしかしまぁこんな子供が一人とは大変だろうに、、お嬢ちゃんはいくつになるんだい?」

 

「あなたレディーに歳を尋ねるなんて失礼よ。」

 

そんな事を口にする少女にお爺さんはまいったなと言い手を頭に乗せて擦った。

 

「それであなたはどこに行くつもりなの?」

 

ミラの言葉にお爺さんは答える。

 

「オラリオさ。そこに村で採れたものを買い取ってもらうんだよ。」

 

オラリオ?頭を傾けるミラに話を続ける。

 

「そうオラリオ。お嬢ちゃんは知らないのかい?エルフは閉じこもってるから無理もねぇか、オラリオは多くの神が住む世界で最も大きな都市さ。

世界の中心とも呼ばれてるが、人が集まるには理由がある。あそこの下にはダンジョンがあるんだよ。地下迷宮さ、そこには恐ろしいモンスターが居るらしいが、ダンジョンで取れるものはここ(地上)では取ることはできんものなんだとか、まあ一攫千金というわけだな。

そんでそこのダンジョンに潜るやつは冒険者って呼ばれていて、ああこのことについてはわしは詳しくは分からんが、ダンジョンに生身の身体で入ることはできん、わしらでは到底モンスターには勝てんからだ。

そこでオラリオに住む神様は冒険者に恩恵を授けるそうだ。その神様の力で人はダンジョンで戦える強さをもらうと聞いたが不思議なもんだよまったく。」

 

「オラリオか、、、」

 

ミラはそのダンジョンと呼ばれるものがかつての大穴だと言うことはなんとなく想像できた。その上に街がつくられており聞く限りだと冒険者と呼ばれるものが日々ダンジョンに潜り欲を満たしているのだとか。そのダンジョンの価値がオラリオという街を活気づけているという所だろう。

 

ミラは思った。何があったとしても人というものの本質はやはり変わらないのだと、そこには喜びも落胆もなかった。

しかし個人的に興味はある。

かつての狩人を彷彿とさせる冒険者という存在に。

そこで繰り広げられる営みを知りたいと思った。

 

「貴方の話を聞いて冒険者というものに興味ができたわ。私もオラリオに行きたいから一緒に連れて行って欲しい。」

 

ミラの行く宛のない旅。それは偶然か必然か遠くない未来にある物語の中心となる神々の街に決まったのであった。

 

「そうかい。若さは眩しいねぇ、わしもあと40は若ければ冒険者になったんだが、時すでに遅しというやつさ。

だがお嬢ちゃん甘い話には毒がつきものさオラリオも神がいるとはいえ争いは日夜絶えない、良くも悪くもこの世界を体現した街だ。

富を築く者もいれば明日の飯さえありつけるかもわからない者もいるがそれがオラリオという場所なんだ。力が無い奴は何も成すことはできない弱肉強食の世界さ。

神様にも良い神と悪い神がいるんだが、お嬢ちゃんが良い神様に出会える事を願っているよ。」

 

目の前の子は強い風が吹けばたちまち飛ばされてしまいそうでその手足は簡単に折れてしまいそうに頼りない。

まだ幼い少女をみておじいさんはその顔はどこか複雑そうな表情ではあったが、そう答えた。

もし自分の子供がこの子と同じ歳にそんな事を言ったのならお爺さんは間違いなく大人になるまで我慢しろとそれを否定しただろう。

 

 

 

 

 

 

「心配しなくても大丈夫よ。私結構強いから。」

 

お爺さんの言葉に少女は微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

2人は長い時を馬車に揺られながら幾つもの村と町を通りオラリオを目指す。

先程町の店で買ったパンを食べながらミラこれまでの村や町を見て気になる点があった。

土を耕し畑を作る者。地面に布を敷き物を売る者。

馬に乗る者。集まり会話をする者。

道はしっかりと舗装されておらず町を照らすであろう照明すらもない。

どれも自分が知っている人の暮らしとはずいぶんかけ離れたものだった。

 

「ねえ?何故、人は機械を使っていないの?」

 

その問いにお爺さんは困ったように答える。

 

「すまないね。わしにはキカイというものが何かがわからないよ。それはエルフの魔法か何かかい?」

 

「・・・人が機械を知らない?」

 

それを聞きミラは呟き、考えるとまたお爺さんに質問する。

 

「それじゃあ。鉄が動いて物を運んだり土を勝手に耕す物はそれに・・・」

 

お爺さんは少女の挙げる物を本当に何も知らないようで、すまないねと言った。

 

「鉄の塊が鳥のように空を飛ぶか、、すまないねわしには分からんよ。ただ思うことがあるとすれば、それは魔道具かもしれん。鉄が空を飛ぶ魔道具なんて聞いたこともないが、もしかすればお嬢ちゃんの言うその鉄の塊の魔道具がオラリオにはあるかもしれん。」

 

「答えてくれて助かったわ。里のエルフに聞いた話と外の世界が違うから気になっていたの。多分あの子本当は里から出た事ないのに私を驚かせる為、そう言ったのだと思う。」

 

お爺さんはなんだそう言うことかと納得し頷いた。

 

 

お爺さんが馬の綱を引いた。

 

ヒヒーン!!と馬が声を上げて馬車はいきなり止まる。

急に馬車にブレーキがかかったミラは反動で隣にある荷物に身体をぶつけ、ぶつけた頭を擦りながら馬車の荷台から顔を出すとそこには3人の人間が道を塞ぐように前にたっていた。

 

 

「おい。じいさん大人しく馬車を止めな。」

 

真ん中にいる男が口を開いた。

その身なりからして盗賊だろう。

 

「なに俺達少しばかり困っていてな。」

 

男はニヤニヤと笑みを浮かべながら腰にかけてある剣に手をかける。

 

「お嬢ちゃん逃げなさい」

 

お爺さんは振り向く事なく背後の荷台に声をかけた。

幸いなことに荷台に乗っている少女に盗賊は気付いてなかった。

自分の様なおいぼれは殺されて終わりだろう。

しかし少女の場合はどうか?少女が盗賊にどのような扱いをつけるのかそれは簡単に想像することができた。それも容姿が優れているとされるエルフ種の子だ。

 

「俺もジジイの死体なんて要らないから大人しくしてれば命だけ取らないでおいてやるよ?」

 

男は剣を抜くとお爺さんに矛先を向けてゆっくりと歩みを進め詰め寄る。

 

「まあ問題ないとは思うが抵抗されても面倒だ。最初に言っといてやる。ここにいるやつは一応冒険者をやってた奴らでよ。俺はその中でもなんとレベルは2だ。

ジジイあんたが逆立ちしようが辺な気を起こしたとしても勝てる道理はないってわけだ。」

 

男は自慢そうに笑った。

 

「荷物を置いてとっとと消え「その必要はないわ」

 

荷台の背後側からミラは降りると馬車の前に立った。

 

「お嬢ちゃん!?なんて事を・・・」

 

「あぁ?なんだ荷台にまだ居たのか。でなんだ?チビよく聞こえなかったからもう一度行ってくれるか?」

 

「何度でも言ってあげるわ。その必要は無いって言ったのよ。消えるのは貴方達の方」

 

「てめぇガキのくせに生意気な野郎だ。俺はムカついたら子供だからって容赦はしなぇんだよ。ぶっ殺してやる。」

 

ミラの言葉に男は額に怒りの表情を浮かべると殺意を目の前のフードを深く被る子供に向ける。

 

「待ってください!!」

 

お爺さんは急いで馬車を降りると地面に頭を付ける。

 

「申し訳ございません。申し訳ございません。その子は見ての通りまだ幼いのです。積荷は全て差し上げます。この子の命だけはお助けください!!」

 

お爺さんは頭をこすりつけながら何度も何度も謝罪の言葉を口にする。

 

「流石だぜ伊達に長年生きてるわけじゃねぇなジジイ。世の中の渡り方ってものを分かっていやがる、、、だがよぉそいつは無理な話だこいつは俺を怒らせたからここで死ぬんだよ。」

 

「そこをなんとかお願いします。」

 

「おじいさんこんな奴らに頭なんて下げる必要なんかない。」

 

頭を下げるお爺さんに近づくと肩に手を乗せミラは顔を上げるように言う。

 

「よっぽど死にたいみたいだな。なら望み通りにしてやるよ!!」

 

男は剣を振り上げると2人を殺すつもりで常人とはまるで違う速度で振り落とした。

 

しかし剣は空気を切っただけでそこには誰もいなかった。

 

「おじいさんはここにいて」

 

「お前らいつのまにそんな所に!?」

 

声の聞こえた方向に向きいきなり消えた2人をみつけて睨んだ。

 

「特別なことなんてしてないわ。おじいさんが切られ無いように少し早く歩いただけ。」

 

少し離れた所にミラはお爺さんを置くと盗賊達に向き合う。

フードは頭から完全に脱げておりその顔をみた男は驚くと同時にいやらしい笑みを浮かべ口を開く。

 

「エルフだと?それに白いエルフなんてみたことはねぇぜ。やだな嬢ちゃんエルフならそうと教えてくれないと手元がくるってなければ殺してたぜ。殺すのはそこにいるジジイだけだ。お前は奴隷として売る。お前らやれ!!」

 

男の指示で横に立っていた2人の盗賊達がミラ達に襲い掛かる。

 

「ぐはぁっ」 「ぐぎっ」

 

しかしミラが通り過ぎると2人は意識を失い地面に倒れた動かなくなった。

 

「クソ役立たずどもがこのレベル2の俺様がぶっ殺してやるよ!!」

 

男は冷静さを失っていたものの目の前の少女に加減などせず持てる全力のステータスを使い切り付ける。

それは木ならば簡単に切り伏せてしまいそうで、到底少女相手に振るう力ではなかった。しかしこの男の行動は合っていた。

 

目の前の存在は少女の容姿をしたナニカなのだから。

 

 

剣は止まった。

ミラの手によって、男の全力の一振りは右手の親指と人差し指に刀身を掴まれていた。男があまりの光景に頭が追いつかずぼーとしてしまうがハッと己の全力が防がれたと気づくと剣を離させようと足掻くが剣は微動だに動かない。

 

ミラはその滑稽な様子を見つめると

 

「そんなにこの剣が大事?」

 

ミラが掴んだ指にに力を入れると剣はそこからガラスが割れるかのように簡単にパキッと真っ二つに折れた。

 

「なんなんだなんなんだ。お前は、、そうか冒険者ってわけか、じゃなけりゃあ俺が負けるはずがない。こんな状況はありえない。」

 

男は地面に尻をつくと殺されると死の恐怖で体を震わせた。男はミラをかつて己に死の感覚を味合わせたモンスターに重ねていた。

 

「教えろお前のレベルはレベルはいくつなんだ?」

 

「何か勘違いしているようだけど、私は冒険者では無いしレベルなんて聞かれても知らないし聞いたこともないのだから答えようがないわ。」

 

ミラは折れた先のない剣を拾い逆手に持つ。

 

「やめてくれ許してくれ、、殺さないで、、」

 

ミラはその言葉を聞き流すと男に振り落とす。

 

「ヒャアーー!!」

 

男は叫びあげると意識を失い頭をガクりとさげ動かなくなった。

 

「君は会った時、おじいさんをいきなり殺さなかったし、積荷は取っても命までは取ろうとしてなかった。悪人ではあるけれど救いようの無いクズと言うわけでも無さそう。だから私も君を見逃すことにしよう。」

 

股の間には剣が地面に刺さっていた。しばらくすると男のズボンが黒く染まると液体が溢れて地面に染み渡る。

それをミラは飛び退き避けることに成功すると、手を男に向けてシッシと払い。お爺さんの元へと行く。

 

「お嬢ちゃん一体君は・・・」

 

 

「言ったでしょ。私って結構強いのよ。」

 

 

 

 

 




もう続かない。
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