女神様のウッカリで滅びた世界に転生したら、いろいろ勘違いされてめちゃくちゃ甘やかされてるんだが   作:名無しのメカ好き

13 / 22
1-13 狂犬は蘇る…けど、勉強は苦手なんだよ!

『マッドドッグ』を養父(とう)さんに預けてほんの三日。

 

「左腕フレーム換装完了っと…最終チェック始め!」

「右脚部フレーム調整中…おーよしよしここかぁ……」

「頭部も新設したバルカン以外調整終了っと…サフラン、そっちはどうだ?」

「胸部と操縦席も終わったー!あっ、でも試射はまだ試してないよ?まあ、今は危ないからやらないけど!」

「たりめーだ!アタシをハチの巣にするつもりかい!?」

 

すでにフレームの換装はほぼすべてが終えており、あとは武器だけとなっている。

俺が最初に『マッドドッグ』に持たせていた”大型ショットガン”は弾切れ…それ以前に、銃身や発射機構が融解しており使用不可能。”セイバー”もリミッターを外した代償で、技術解析すら困難な状態らしい。

それに、いくら養父(とう)さんが頭のいい変態腕のいい技術者であっても武装の方は頭を悩ませている最中らしい。

 

「うーん、武装がなかなか思い浮かばないなぁ…」

「パイロットの強い要望であの大型ショットガンと同等の威力のショットガンと、エネルギーと物理の二つを使い分けられるブレードをご所望ですからね。」

「ショットガンは防衛師団(アイギス)でも使われてるんで調達自体は可能ですが…あの威力のショットガンじゃぁなぁ…音が違う。」

「確かハルマ博士が聞いた音は、”金属性のモノをハンマーで思いっきり叩くような音”でしたっけ?」

「…言語化したものを聞いてるだけでも、威力が分かります。コックピットに直撃だと機体どころかパイロットまでミンチじゃないですか。」

「実際そうなってたからね。」

「「うわぁ…」」

 

実際、休憩スペースでは、養父(とう)さんを含めた3人の研究者が(作業着の上に白衣を着たまま)話し合いを続けている。まあ、正直、俺も無茶を言っている自覚はある。だけど、俺の『マッドドッグ』はそうでなければ意味がないのだ。

 

「…しばらくは代用武装で、完成したら完成した武装に変更、これが妥協点かなぁ。」

「では、防衛師団(アイギス)でも使われてるショットガンと、ブレイヴウォーリアのブレードを…?」

「”類似武装”と言えばそうだからね、こればかりはソニアに納得してもらわないとなぁ…どう説明しよう。」

 

…まあ、完成したら取り換えてくれるっていうだけでもありがたい。養父(とう)さんが俺に説明を始めたら、そのショットガンとブレードの特徴だけ聞いておこう。ちなみに言うと俺は…

 

「えー…っと、ここがこうなって…ぅぇ~?」

 

―――苦手な勉強をしていた。

 

「違うよ、リーダー、ここの、公式は、こうして、こう。」

「うげぇ…数学とか俺苦手なんだが…と言うかなんでツバキができるんだよ…。」

「よわよわ、リーダー、かわいい。ふへ…へへへ……」

「駄目だこいつ…早く何とかしないと…」

 

前世(まえ)では俺はすでに成人、ツバキは中学生まで生きていた…とはいえ、今世(いま)の身体年齢は10歳。つまり、前世(まえ)なら小学校に入っていなければならない年齢だ。無論、養父(とう)さんが俺とツバキが未就学児であるということは無視できなかったらしい。その時に、”いくらアーマーパンドラがいるからっていつまでもパイロットっていうわけにはいかないから学校はちゃんと行こうね”と言われ、ちょっとショックを受けながらも納得してしまった。今世(いま)の世界には、アーマーパンドラという敵が存在しているものの、それがいつ出現しなくなるか…なんてことは分からない。鋼鉄機神の英雄(ゲーム)の中でさえ、ストーリーの最終盤までアーマーパンドラは存在し続け、そしてこれからも人類の敵として存在するみたいなニュアンスでエンディングが流れていた。

それに加えて、前世(まえ)では創作上の世界だった場所も、今世(いま)ではすべて現実の場所だ。時間は流れて、人間は生まれて、育って、そしてこの荒廃した大地で死んでいく。俺も、ツバキも…やがて来る仲間たちもそうだろう。

 

「…ほらいい加減トリップしてないで、次の問題を教えてくれよ。ミチノリが湖の周りを一定の速度でランニングする奴。」

「うぇへへへ…ハッ。ごめんね、リーダー。とりあえず、解いて、みて。」

「えぇ~?」

 

 

 

 

「み、ミチノリが1時間で513㎞も走った…?」

「もう、それは、人外、だよ。ここ、計算ミス、慎重に、やってみて。」

「うっ…」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。