女神様のウッカリで滅びた世界に転生したら、いろいろ勘違いされてめちゃくちゃ甘やかされてるんだが   作:名無しのメカ好き

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2-2 荒野を進むタワーシールドっておい!その変な顔やめろ!!

 

・・・。

俺と、タワーシールド隊がアローケスから出発し、すでに3日ほど・・・いまだ、あの山は見えてこない。

鋼鉄機神の英雄(ゲーム)でも、フレーバーテキストとしては4日ほどかかる距離とは書いてあったものの、ここまで遠いとは思いもよらなかった。

幸いにもならず者の襲撃は受けておらず、そのかわりなのかアローケス所属を示すマークがペイントされたスカベンジャーの小隊とすれ違った。情報交換をすると、俺たちがくる3日前、”ヘルカウボーイ”と言うお尋ね者集団が、サイクロプス研究所に襲撃を行ったが、何者かによって大破全滅させられて生存者はいなかったらしい。

情報をくれたかわりに、アシュリアさんが上層部にボーナスを出すように伝えてくれるとのことで、そのスカベンジャーのパイロットたちは喜んでいた。

 

「・・・で、君は先ほどの情報を聞いてどう思うのかな?」

「機体を見ないとわかんねぇけど、多分ハントドッグじゃねぇのかな。アシュリアさんは?」

「困ったことに、ソニア君と全くの同意見だよ。」

 

アシュリアさんが肩をすくめて、大隊に前進命令を出す。アシュリアさんの指示で、タワーシールド隊の機体と、俺の機体を乗せたトレーラーは再び走り出す。

ちなみに俺は、アシュリアさんに熱心に説得されてアシュリアさんのジャンヌダルクが乗るトレーラーに乗らせてもらっている。理由は簡単、アシュリアさんは移動中、俺にハントドッグの性能を聞き、そのうえで戦略を立てるためだ。アイツの性格や技量を知っている手前、必ず負けると分かっていてもそれでも、鋼鉄機神の英雄(ゲーム)最終決戦(最終シナリオ)において、壊滅した防御師団(アイギス)の中で損害20%で済ませたとんでもない部隊・・・そしてその隊長だ。俺もアシュリアさんへの協力は惜しむ気はなかった。

 

「・・・。むぅ、やはりだめだ。我々ではハントドッグを撃退することもできない・・・良くて、ヘルカウボーイと同じく機体を荒野に晒すだけだろうな。」

「やっぱり、アシュリアさんでも難しいのか?」

「機動力があるうえ、中距離と遠距離は”280mm滑空砲”二門を高練度で放ってくる。仮に近づけたとしても・・・」

「”30mm機関砲”でハチノスってわけだ。」

「280mm滑空砲など、ロングボウの砲撃屋連中が死に物狂いで欲しがりそうなものだぞ?」

「あー・・・なんか目に浮かぶわ。」

 

ガタガタと舗装されていない道を進みながら、トレーラーの群れは荒野を進んでゆく。

 

=====

 

「・・・。ふぁ~・・・」

 

どうやら、いつの間にか眠っていたらしい。ガタガタとした振動で、目が覚めた(目を開けたとは言っていない)。

幸いにも、トレーラーの椅子が柔らかかったからか体が凝ることも無かったみたいだ。そう思い、立ち上がろうとすると。

 

「はぁ、はぁ・・・な、なんて可愛らしい寝顔っ。」

(・・・・・・んん?)

 

な、何やら耳元で変な声がする。具体的には、寝る前まで真面目に話し合っていた女性の興奮した息遣いと、だらしない声色が聞こえてくる。

 

「だ、だが今は任務中、己を律して、隊長たる厳格で対等な態度で~・・・・・・くっ、しかしこの絶世の美少女を前に、これでは生殺しではないかっ。具体的には頭をナデナデしたり、ぎゅーってしたいっ。あ、あわよくば・・・えへへへへ~っ」

(へっ・・・変態だー!!)

 

わ、忘れていた!タワーシールド隊の隊長であるアシュリアさんはロリコンの気がある残念な美女っていうことを!!

と、と言うかあわよくばってなに!?俺は具体的に何されるの!?いや、前者二つは世話になったから良いけど、あわよくばってなに!?俺の貞操の危機!?ただでさえサフランでさえ最近、貞操の危険を感じ取ってるのに!?

 

「あ、あわよくば・・・一緒に添い寝とか、お昼ご飯を作ってあげたり、お、お風呂で背中を洗ってあげたいなぁ~・・・。」

お 前 は シ ス コ ン の 姉 か ッ ! !

 

思わず心の中でそう叫ぶ、アシュリアさんの事をロリコンって言ったやつ誰だよ!ただのシスコンをこじらせてる残念な美女じゃねぇか!!というか、割と忘れられがちだけれど、アシュリアさん公式設定でご姉妹居ましたもんね!!しかも小さい頃からツンドラな妹さんが!そりゃ拗らせるよね!?でもだからって、俺に向けるのはちょっと違うよ!?せめてツバキに向けて!?ツバキならパーフェクトシスターだから!!

 

「あの、隊長殿。自分が運転していることを忘れないでほしいのですが。」

「しょ、しょうがないじゃないかっ。こんなかわいい子を膝枕してるんだぞっ・・・ちょっとは素を出したっていいじゃないかっ。」

 

ん?まって、今の俺、アシュリアさんに膝枕されてるの?

 

「いや、まあ・・・そうですけど。先ほどご自身で任務中と仰っていたじゃないですか。」

「うぅ・・・。」

「あー、分かりましたー。小官は何も見ておりませんし何も聞いておりませーん。」

 

と、運転手の男性軍人が運転に集中し何もなかったことにした。

・・・・・・。ま、まぁ?アシュリアさんには?お世話になっているし?ちょ、ちょぉっと恥を忍んで。

そこまで考えて、俺はばれないように寝返りを打ち、アシュリアさんに抱き着く。

 

「うぅん・・・かあ、さん。」

 

お れ の バ カ ー ! !

 

なんと、肝心なセリフを間違えてしまった!!

ち、畜生・・・予定では姉さんと言うはずだったのに緊張のあまり母さんと・・・

 

「「・・・。」」

「隊長、良かったじゃないですか。”お母さん”ですって・・・って、隊長?」

「なあ、ハルマ博士って割といいと思わないか?年収や性格もいいし、メガネを外した時のギャップがいいと思うんだ。」(赤面、ぐるぐる目)

隊長がご乱心!?まっ、待ってください!ハルマ博士は確かにいいかもしれませんがーーー」

『なんだって!?隊長が、ハルマ博士と結婚するだって!?』『ど、どうしたんだ隊長!?な、何か悪いものでも食べたのか!?』

『あ、あの堅物で有名な隊長が!?』『か、考え直してください隊長!ハルマ博士の寡男(やもめ)感は否めませんがアローケス屈指の工学バカですよ!?』

「おい待て、貴様ら今まで無線で盗み聞きしてたのか!?と言うか、私だって一人の女だぞ!?けっ、結婚を考えたっていいじゃないか!!」

『無線傍受に関しては後で始末書を提出させていただきます!ですが今は、ハルマ博士とのご結婚は本意なのですか!?』

Are you insane? Are you insane, Captain!?(正気?正気なの隊長!?)』『隊長に春が来たと聞いて!!』

 

「きっ・・・貴様ら全員、給料カットだー!!

 

・・・。

やっちまったぜ☆

 

=====

(一方そのころ、ハルマ博士は)

=====

 

「ヘックシッ・・・ヘックシ、ヘックションッ!!」

「・・・養父(とう)さま、どうか、したの?風邪?」

「だ、大丈夫だよ?誰かが噂してるのかな?」

「・・・ふーん。」

「ツバキ・・・?そ、その含みのある相槌は?」

「ふふっ、なんでも。」

「うーん・・・。」

 

 

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