夏油先生と真依のパーフェクトトリオン授業 作:かりん2022
ニートをしていた刃の家に皆で押しかけて1週間後。
刃はせっせと料理をしていた。人数が多いから大変である。
「助かるわ、刃くん。アクの強いのばっかりやから大変やろ」
「はあ……。あんたも十分強いですけど」
「お詫びに手合わせしたるよ」
「じゃ、まあお願いします」
刃は素直に頷いた。既にこの家はだいぶ改造を受けている。
また、呪術界を刺激しないような特許をいくつか取っている。
結果が出るのは数ヶ月先だが、刃への報酬にはなるだろう。
その他に、刃はトリガーの貸与も受けていた。
トリガーと呪霊。まるで少年漫画みたいじゃん、と思う。
今更自分が主人公だと勘違いしてしまうような事になるとは思わなかった。
もちろん、怪しい奴らだという思いはあるし、なんなら不良集団だと名乗られている。それでも、元から、死ぬはずだったのだ。なら、後の生はボーナスステージでいい。
「トリガーは面白い?」
「まあ、それなりに……超面白いっす」
「素直でよろしい」
直、他のメンバーは呪霊退治に出ている。
呪専が突如として大量に発生した呪詛師の対処に手一杯になっているので、呪霊退治の仕事が溢れているのである。
「手合わせ終わったら、そろそろ実戦でよか」
「うす」
そういう事で、刃は直哉と海へお出かけである。
「グラスホッパー! 孤月!!」
「ええよ、刃! いい感じや! センスあるわ」
空中戦を楽しんでいると、帳が降りてくる。
「な、なんだこれ。閉じ込められる!?」
「なんや、楽しそうやなぁ。自分も混ぜたってや」
刃が慌てていると、悠々と呪術師の直哉が歩いてきた。
「いやや。今、刃きゅんとデート中やさかい」
「気色悪っ 真衣ちゃんはどうしたんや」
「トリハピクイーンはなぁ。見てる分には面白いけど、好みとはちゃうなぁ。刃くん、準備して。アステロイドなら峰打ちやから安全や」
「はいっ! アステロイド!」
「舐めんなやっ」
直哉と直哉が激突する。
それを刃が援護した。トリガーを得て1週間。
短い時間だというのに、高速戦闘で援護できるほどなのはその才能に驚嘆するしかない。しかし。
「中々楽しそうではないか。刃とやら」
「パパ! しまっ……!!」
直毘人の手により、刃は吹き飛ばされ、光となって打ち上げられた。
直後、直哉はアステロイドで帳を破壊。光の通り道を確保する。
「何!?」
「ざぁんねん。対策してるわ。ほな、もう会わんことを祈ってるわ」
ボーダーの直哉は自らの首を切り飛ばし、どん、と光となって打ち上げられる。
直哉と直毘人はそれを呆然と見送った。
「なんなんや、ボーダー」
「さてな。だが、未曾有の人手不足だ。どうあろうと引き入れる」
諦めてくれることはなさそうである。