夏油先生と真依のパーフェクトトリオン授業 作:かりん2022
「悠仁ママー!」
「ま、ママー!」
直哉が抱きつくと、戸惑いつつも刃も真似する。
「よしよし、おかえり坊や達」
「おかえり直哉先生、刃。やーいーばー。一回死んでどうだった?」
「おはよう俺。最高の気分に決まってるよなぁ?」
トラックの荷台でマザートリガーを使っていた虎杖が、二人を出迎える。
護衛には真依と脹相、刃がついている。なお、運転は特殊タイプのトリオン兵である。
「他の皆も戻ってきたら、逃げようか」
「「了解」」
「トリオンとは不思議だな。もう少し早く来ていてくれたら……」
脹相が残念がっていると、そこで、ポッドに光が突っ込む。
弟達のおかえりだ。
「兄さん、悠仁、戻ってきたよ。急いで帰って来る為に、自害しちゃった」
「おれ、飛ぶの大好き。たまや〜」
また光が飛んでくる。二人は慌ててポッドから出た。
「こっち、五条が出張ってた。ちょっとヒヤヒヤしたな」
「なんとか逃げ切ったけど、やっぱり怖い人ね」
真希と津美紀の帰還である。
「あーあ、楽しそうだなー! 私も呪霊倒しに行きたいなー! 皆ずるいなー! 護衛なんて退屈〜」
「そんなことは無さそうだぜ」
ボーダーの刃が指し示す先には、帳が降りる中、胡散臭い目隠しがいた。
「や。逃げちゃうなんてショックだな。少しお話しない?」
「こっちに話す事なんてないけど?」
「勝利条件:全員の逃亡。刃きゅんと脹相は刃頼んだ。自分は捨て札になるわ」
「了解」
「呪体転生!」
「私と軽く遊んでよ、六眼さん 」
「夏油さんのそっちへの移籍はないんで」
真依は笑顔で四角いキューブを並べる。
虎杖も無数のキューブを出した。
射出。
だが、悟の気を引いたのは迫り来る四角い弾丸の雨ではなかった。
「呪霊!? いや、違う!」
「無限で遅くなるより早くなればええんやろ? くらえ、音速アタック!」
呪霊のような姿に変じた直哉が、突貫する!!
「大人しく来てくれないかな? 領域展開!」
「領域展開!」
「はぁ!? やるじゃん、直哉」
そうして、戦う事しばし。
直哉は殴り飛ばされて生身へと戻っていた。もちろん人間の姿である。
「戻って良かった。一回倒すと人間に戻る感じかな?」
ゆっくりと歩いていくと、その余裕がまずかったのだろうか。
直哉は、いつの間にかヘッドギアを身につけて痙攣していた。
「おっと!? 何それ」
ヘッドギアを外すと、直哉は幼い表情で悟を見た。
「にーちゃん誰や? 五条家の人?」
「えーと?」
「自分は禪院 直哉や! どこやここ? 僕、甚爾くんを追いかけてきたんや。それから全く記憶があらへん……」
「うーん。君さえ良かったら、家の人を呼んであげるよ? 事情は話してもらうけどね」
「で、でも自分、もう戻らんつもりで家出してっ。わっ 自分、せぇ高くなっとる?」
立った後、背が高くなっていることにキャッキャする直哉。
「自分! もしかして、大人になったんか!?」
「うーん、記憶を消す装置かな? 参ったな……」
ひとまず、直哉を呪専連れて帰る事にした五条だった。