夏油先生と真依のパーフェクトトリオン授業 作:かりん2022
「ってことで、保護してきたんだけど」
「あー! 自分が二人!? 大人の自分? タイムスリップしたんか?」
「多分、どちらかというと並行世界かなー。って事で、君の事教えてよ」
「何を話せばええんや?」
「アステロイドと言うのを知ってるか」
直毘人の言葉に、直哉はぱあっと顔を明るくした。
「アステロイド! ボーダーの技やな」
「ボーダー?」
「トリオンっていう新物質を使ったゲームや。呪力とはちゃうで。甚爾くん、ボーダーのチャンピオンなんや」
直哉は自分の事のように自慢する。
「へぇ。凄いじゃん」
「天与呪縛やからな。一般人なんか勝負にならんやろ」
あの甚爾くんなら勝てて当然、そう大人の直哉は言うのだが、子供の直哉は否定する。
「チッチッチ。そう思うやろ? ちゃうんや。トリガーでその人の持つトリオンを使って擬似的に体を作り出すから、天与呪縛関係なくなるんや。純粋な戦いの技術が一番って事なんやで。しかも、トリガーは20歳になると成長しなくなる。鍛えとらん、生まれたままの素のトリオン力と技術だけでチャンピオン張っとるんや」
「呪力はガッツリ関係ありそうに見えたけど、それは技術が発展したってことかな」
「さすが甚爾くんやな。甚爾くんなら当然やけどな」
五条と直哉の言葉に、精神子供の直哉は胸を張った。
「せやろ!! 自分もやったけど、面白いで。自分、将来ボーダーに就職するんや! ボーダーってプロゲーマーを何人も雇っとるからな。その為に家を飛び出したんや それに、甚爾くん、自分にだけこっそり教えてくれたんや。技術が進めば、甚爾くんも本来の術式取り戻せるかもしれんて。今一番ホットなのはボーダーや!」
「何言っとるんや。呪術師やろ、自分。しかも次期当主やろ? プロゲーマーって何考えとるんや。それに甚爾くんはフィジカルギフテッドが似合っとる。フィジカルギフテッドこそ最強や」
「誰か継ぐやろ。自分、気づいてしまったんや。術式で戦うより、ボーダーの方がおもろいなって。それに、甚爾くん、なんだかんだ気にしてたし、呪霊相手やったら強さやけど、ゲームやったら娯楽優先やろ。甚爾くんが術式使いたいならそうすればええねん。甚爾くんはどんな術式でも最強やと思うけどな!」
「それはそうや。いや、でも面白いとか面白くないって話じゃないやろ。仕事やろ、仕事」
「プロゲーマーの仕事はゲームする事や」
「呪術師せいや。呪術師を」
「いや、でもトリオンの研究は順当に対呪霊にも対応できるようにしたって事でしょ。それでどうしてこっちの世界に来たのかはわからないけれど」
「もしかして、こっちはボーダーあらへんの? 試合見れば一発でボーダー最高ってなるで。こっちの世界はどんな世界なんや? 自分、甚爾くんと呪術師してるんか? 後、自分もう大人何やろ、ボーダーになれたっぽい?」
「ボーダーにはなれてたみたいだよ。進んで捨て石やったし、どんな立場かはわからないけど」
それから、こちらの世界の事を聞いた直哉は部屋の隅っこに引きこもってしまった。
「仕方ないやろ、悟くんも強いんやから。あ、スマホ入れた。動画とかなんかあるかな」
呪術師の直哉はボーダーの直哉のスマホのパスワードを突破して、データを漁る事とした。