物騒な東京にフィジカルモンスター(35歳)をぶっこんでみた話   作:ココロ踊りたい

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はじめまして、リコリコロスの衝動に身を任せて作者の欲望をさらけ出しています。

また文才はないので拙い部分ばかりですが、なにとぞ生温かく見守ってください。

※2022年12月30日文章の一部変更しました。本作に置いて千束は生存意欲が高い設定にします。原作離反があります。苦手な方には申し訳ありません。


1話 どげんなっとっと?

 夜の河川敷公園、赤い制服の少女が窮地に立たされていた。

 

 「実弾にしておけば良かったなぁ!」

 

 特徴的な緑髪に黒いコートを羽織った男がリボルバー式の拳銃を少女の頭部に向ける。どう見ても絶体絶命な状況である。

 

 少女は16~17歳ぐらいであろうか?顔に血のように赤い何かが付着している。顔や手足のいたるところに擦過傷、制服も所々破れおり、殴られたのか頬が少し腫れている。足に力が入らない状態で座り込んでいるがそれでも男を睨みつけている。

 

 普段の少女であればここまで苦戦することはない。彼女はこう見えても独立治安維持組織ダイレクトアタック通称DAのエージェント、リコリス。その中でも歴代最強の名をほしいままにするリコリスである。

だが今は赤い塗料によって視覚を遮られ、愛銃も無くしてしまい反撃することができない。

結果眼の前の男により攻撃を受け、有り体に言えばボコボコにされていた。更に遠巻きに男の仲間、つなぎ服を着た武装集団が控えており脱出も難しい状況だ。

 

 ここまでか…少女が諦めようとしたときに突然横方向から怒鳴り声が響き渡った。

 

 「わっどまなんばしよっとかゴラァーーー!!」

 

 方言だろうか?ここらでは聞き慣れない険の強い言葉、怒声を上げながら作業着の大男が地響きを鳴らすように突進してくる。

 

 その場にいた誰もが困惑している。その中でも少女はもはや混乱していた。

 

 (なっ!何であなたがこんなところにいるの!?)

 

 大男は彼女の知り合いだった。

 

 「何だお前は?邪魔するなら殺すぞ」

 

緑頭が銃口を向けるが大男の突進が早かった。

 

 「せからしか!おなごば殴って、このバカタレがぁ!!」

 

 突進力そのままに拳を振り抜き

 

 「へぶっ!?」

 

 拳は顔面にクリーンヒットし緑頭は文字通りぶっ飛ばされた。そのままぐったりと動かなくなる。もはや交通事故である。

 

 「まっ、真島さーん!」

 

 武装集団は吹っ飛んだ緑頭、真島と呼ばれた男に駆け寄る。

 

 「千束!早よ逃ぐっぞ!」

 

 あっけにとられていた少女、錦木千束に大男が声をかける。

 

 「ガミさん!どうしてここにいるの!?」

 

 「しごつ帰りに散歩ばしよったら何か騒ぎよったけん、見ぎゃ来たった」

 

 「抱ゆるけんな?握っとけよ?」

 

 千束を横抱きに抱えてガミさんこと江ノ上孝典は現場離脱を開始する。

身長210cmの巨体から発せられる膂力を活かし、全身のバネを使って走る。

その速度は人外に達していた。

 

 「逃がすな!撃て!殺せー!」

 

 再起動した真島の仲間達が発砲してくるがもう遅い、孝典は千束を抱えたまま現場を離脱したのだった。

 

 

 

 しばらく走った江ノ上達の前に1台の車が停車する。

 

 「千束!」

 

 後部座席のドアを開けて黒人男性が声をかける。

 

 「先生!」

 

 「ミカさんね?」

 

 「君は、江ノ上君?・・・なぜここに?」

 

 「千束が集団暴行ば受けよった!はよう病院に連れて行って警察にも通報せなん!」

 

 「いや、それは不要だ」

 

 「なんてや?」

 

 江ノ上がミカを睨みつける。

 

 「…事情は説明する。まずはリコリコに行こう。江ノ上君も助手席に乗ってくれ」

 

 「…しょんなかね、わかった」

 

 抱きかかえていた千束を後部座席に座らせる。

 

 「ごめんねガミさん。ありがとう」

 

 「気にせんでよか。痛かったな、もう大丈夫ぞ?」

 

 「千束!?大丈夫ですか!?」

 

 ミカと一緒に後部座席に座っていた黒髪の少女、井上たきなが心配そうに声をかけた。

 

 「大丈夫、ちょっと油断しちゃったけどガミさんのお陰で無事だよ」

 

 「良かった。江ノ上さん、ありがとうございます」

 

 「たきなもおったつか。よかよ、当然のこつばしただけやけん」

 

 孝典は笑顔で答える。巨漢で強面のため実に不気味な笑顔だが二人は孝典のことを良く知っているため同じく笑顔で返す。

 孝典が助手席に座ると運転席に女性が座っていた。

 

 「なんね、ミズキもおったと?リコリコ全員集合たい」

 

 ハンドルを握るのは中原ミズキ、20代の女性で喫茶店リコリコの店員だ。

 

 「あんたがここにいるのが驚きよ…帰ったら色々揉めそうね」

 

 はぁっ…とミズキはため息を吐いてリコリコへと車を走らせるのだった。

 

 

 

 千束side回想

 

 ガミさんが初めてリコリコに来たのは5年位前だった。

入店してきた時はとても緊張したのを覚えてる。

 

 2mを越える身長に全身筋肉の鎧、先生も大柄だけど彼はそれ以上だった。

正直、歴代最強のリコリスと言われた私でも無意識に勝てないと思ってしまうような圧倒的存在感。

思わず銃を抜こうとして和服だったから空振りしたっけ?

顔も怖かったし絶対にヤバイ奴と思ってしまった。話し方も変わってて肥後弁?九州の言葉?今でも聞き取れない時があるけど、とりあえず私は彼に圧倒されてしまった。

先生ですら思わずナイフを構えようとしていたし。

 

 でも実際に話してみると言葉の癖は強いけどとても好い人だった。

 工場勤務で現場主任をしているらしく普通に堅気の人だった。

気さくで面白い話をたくさんしてくれた。買い出しから帰ってきた私を労ってくれて荷物を持ってくれたりもした。

リコリコの改修工事の時も手伝ってくれてただのお客さんじゃなくて家族みたいな感じだった。

 

それに、自惚れじゃなければ彼は私に特別優しかった。

昼間もリコリコで働いている私を心配して、学校で嫌なことがあったのかとか勉強をみてやるとか、気晴らしに水族館に連れて行ってくれたり、ゲーセンで一緒に遊んでくれたりもした。

 

 そんなこんなで一緒に過ごしているうちに私はどんどん彼に惹かれていき、彼が他の女の人と話しているのを見たら嫉妬してしまうまでになった。これが恋なのかな?年齢は倍近く離れているけど。

 

 私はリコリスだから、普通に考えればこんな気持を打ち明けることなどできない。

 私の存在自体が機密に関わるし、彼を危険に巻き込む恐れがある。

 

 それに心臓の事もある。

 

 私には心拍がない、先天性の心疾患を患っていた私は幼少期に余命宣告を受け、救世主によって機械の人工心臓を移植された。そのお陰で今も生きているしリコリスとしての任務も果たしている。

 だがこの心臓は一生ものではない。定期的に充電しても私が20歳になるころには機能が停止してしまうのだ。

 

 私の寿命はあと3年程度。

 

 私は大人にはなれない。

 

 こんな私が彼に思いをぶつけても結果彼を不幸にしてしまう。だから彼には心臓のこともリコリスであることも隠している。願わくばこの命がつきるまでは彼と平凡な日常を送れますようにと。

 

 

 ・・・そう思っていたのだけど、あまりにも彼が強くて、優しくて、豪快で、私を甘やかしてくれるから。俄然好きになってしまった。もう我慢が効かなくなってきた私は、心臓の件以外は全て打ち明けてその上で彼にそばにいてもらおうと年単位で準備をしてきた。

 

 

 それなのに、まさかこんな事態になるとは思わなかった。




こんな具合なのですがどうでしょうか?

不定期更新のため投稿頻度遅めですがよろしくお願いします。

アドバイスなどお待ちしています。
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