物騒な東京にフィジカルモンスター(35歳)をぶっこんでみた話   作:ココロ踊りたい

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こんにちは作者です。

まずはごめんなさい、話なかなか進まないです。

いざ書こうとすると繋がらないというか、これで良いのかと悩んだ揚げ句話の中核がぼやけちゃうという負の連鎖。

先輩方はすげーなと思ってます。

誰かアドバイス、添削お願いします。

ドキドキしながらの5話です。よろしくお願いします。


5話 DAに行くばい!

 

 DA東京本部はその秘匿性、機密性ゆえに郊外の山の中に存在する。当然交通アクセスは悪いし時間がかかる。

 

 千束とたきなが同行してくれなければ頭を抱えていた事だろう。美少女達の正面に座した孝典はボケーっと車外を眺めながらそんなことを考えていた。

 

グー…正面から腹のなる音がした。千束が恥ずかしそうな顔をしながら

 

 「ごめーん、朝何も食べてないからお腹すいちゃって」

 

 たはは、という感じで照れ笑いをする。

 

 「今日は朝早かったですからね。朝食を摂る時間もなかったですし」

 

 昨晩は映画鑑賞会も早々に切り上げて早めに就寝したのだが、日頃の疲れも重なってか、出発時刻ギリギリに起床してしまったのだ。

 

 江ノ上がおもむろにバッグからタッパーを2つ取り出してフタを開けて2人に差し出す。

 

 「そういうことならこれば食べんね、簡単なもんしか作れんやったけど」

 

 見るとそれぞれおにぎりとサンドイッチが詰められていた。

 

 「えっ?孝ちゃん作ってくれてたの?」

 

 千束が驚いた表情で見てくる。

 

 「朝飯ば食う時間のなかろち思ってな?お茶もあるけん、ゆっくり食べなっせ」

 

 「わあ、孝ちゃんありがとう」

 

 「ありがとうございます」

 

 2人が喜んで美味しい、美味しいと頬張る姿に微笑む。あんなに喜んでくれるとこっちまで嬉しくなってしまう。

 

 「孝ちゃんは食べないの?」

 

 「あー、何か向こうで検査とかせなんてったい。体力測定もあるげな」

 

 「そっかー、私達だけ食べてごめんね?」

 

 「気にせんちゃよか、あたたちに食べてもらうごつ作ったっだけん。しっかり食べとって」

 

 「…その言い方はちょっとズルいよ…」

 

 ?

 

 「どげんかした?」

 

 「な、なんでもないよ?ありがとう」

 

 慌てたように食事を再開する千束。たきなは会話のやり取り中黙々と堪能していた。

 

 

 終点の無人駅で降りるとすぐ近くに黒塗りのワゴン車が停まっていた。

 

 「お待ちしておりました。江ノ上様、錦木様、井上様、ここからは車で送迎いたしますので、お乗りください」

 

 車に揺られる事30分弱、ようやく本部と思しき建物が見えてくる。

 

 車から降りて手荷物検査をパスして中に入ると受付嬢が声をかけてくる。

 

 「ようこそいらっしゃいました。司令の楠木が待っておりますので応接室へどうぞ、こちらです」

 

 案内されるままにしばらく歩き応接室の前に到着すると、秘書らしき女性が待ち構えていた。

 

 「こちらに司令がお待ちです。どうぞご入室ください」

 

 開かれたドアから室内へ入ると茶髪を短く切りそろえた女性にも男性にも見える人物がソファーに座っていた。

 

 「遠いところご苦労だった。まずは掛けてくれ」

 

 促され対面のソファーに腰掛ける。千束とたきなは孝典の後方に立つ。

 

 「長くなる。お前たちも掛けなさい」

 

 声を掛けられた2人も腰掛ける。

 

 「改めて、よく来たな。DA東京本部司令の楠木だ」

 

 「知っとんなはると思いますが、江ノ上孝典と言います。よろしく」

 

 「話には聞いていたが、本当に無駄にデカいな?」

 少し嫌味を込めて楠木が聞いてくる。

 

 「普通の会社員やったばってんですね?DAのDの字も知らんかったですたい。守るべき子どもたちに鉄砲玉させてよかもんですな?考えたやつは倫理観ってのを何処かに忘れとっごたっですね?」

 

 孝典も睨みつけながら嫌味を言う。

 

 言うまでもないが孝典は一般人として、孤児を暗殺者に育てるDAに良い感情を持っていない。一度はミカにも噛みついたが千束とたきなの必死の制止によって何とか抑えているだけだ。そこへ来て現DA最高責任者との面談。孝典の左右に座っている千束とたきなはヒヤヒヤしていた。 

 

 「DAは名前こそ変われど、明治政府樹立以前から国の安寧のために暗躍してきた。お前が今まで温々と平凡な日常を送れていたのはこの国の暗部があったからだと言うのを忘れるな」

 

 「それはまーた、恩着せがましかねぇ。神様気取りで上からありがたい限りですたい。涙ん出る」

 

 嫌味に継ぐ嫌味。なかなか本題に入れそうにない。

 

 「大体、百歩譲って暗殺部隊は認めても、何でそれば女子供にさせるとよ!?殺すのが目的なら男衆だけでんよかろうもん?」

 

 「暗殺対象に近づくためには男よりも女のほうが警戒心を持たれにくい。特に現代では制服に身を包んだ女子高生なんてその辺に溢れている。都会の迷彩服と言う訳だ」

 

 「それで、捕まった場合はどげんすっとや?尋問されて殺されるだけとはならんやろうが?・・・もっと酷いことにもなるやろ?」

 

 孝典が言いよどみながらも言葉をつなぐ。

 

 「・・・貴重な戦力だ。可能な限り救出するが、不可能な場合は終了する」

 

 「見殺しにすっとか?」

 

 「リコリスは常に自決用の薬物を所持している。情報を漏らさぬための処置だ。戸籍がないため生きていた事実も死んだ事実も残らない」

 

 「!!にやがんな!!」

 

 孝典は怒りに任せてテーブルを殴りつける。重厚なテーブルが真っ二つに割れた。

そのまま楠木の胸ぐらを掴もうとして、止まった。

 

 見ると千束とたきなが脇腹あたりを抱きつくようにして抑えていた。

 

 「孝ちゃん、落ち着いて?・・・ね?」

 

 千束があやすような、宥めるような声で囁きながら背中を撫でる。

 

 「私たちは強いから、そんなヘマはしないよ?それとも信用ない?」

 

 先日真島に殺られかけたのは誰だったのかと思う気持ちもあったが、孝典を落ち着かせるために言っているため大人しく力を抜きソファーに腰掛けた。

 

 「テーブルば壊したこつは悪かった。納得はしとらんばってん、話の進まん。続けてくれんね」

 

 「気にするな、丁度買い替え時だった」

 

 楠木も衣服を正して対面に座った。

 

 「では本題に入る。ミカから聞いているだろうがお前の処遇は・・・」

 

 楠木が説明をし、秘書官が時折補足する。孝典は黙って聞いていた。

 

 千束とたきなはとりあえずほっと胸を撫で下ろした。

 

 「・・・以上になる。何か質問はあるか?」

 

 「いや、特になか。要は今まで通りリコリコで働いて、こっから依頼があったときには2人と行動するってことやんな?」

 

 「概ねその通りだ。依頼はミカを通して行うのでそのつもりでな」

 

 「わかった・・・話は変わるばってん聞きたかこつのある」

 

 「なんだ?」

 

 「多少話は聞いとるけど、たきなの転属についてはどげん思とる?」

 

 「命令違反に作戦を台無しにした。現場からも扱いきれないと報告が来ていた」

 

 「ばってん仲間を救ったんじゃなかつや?」

 

 「その結果1000丁の銃は行方不明。商人は殺すべきではなかった」

 

 「ばってんたきなは犯人の手がかりば掴んだろ?評価を見直すことはなかとや?」

 

 「有益な情報ではあったが、転属は上層部の判断だ・・・私の自由にはいかない」

 

 「・・・そうか、わかった」

 

 上層部の判断は覆せない。そう言った。これ以上は何も動かないだろう。

 

 「たきなはやっぱりDAに戻りたい?」

 

 千束がたきなを見ながら尋ねる。

 

 「・・・最初はそうでした。何がなんでもここに戻りたかった。でも今は、千束に出会って、孝典さんに出会って色々考え方が変わりました。上手く言えませんけど。今の私の居場所はリコリコです」

 

 前半は千束と孝典に後半は楠木に向けて言った。

 

 「・・・そうか、よかったな」

 

 楠木は一言だけ返した。

 

 「俺も千束もたきなにあえて嬉か!そげんやろ千束?」

 

 「もちろん!嬉しい嬉しい!毎日楽しいよ」

 

 2人してたきなの頭を撫でる。凄く照れてる。

 

 面談が終わった後に秘書官から検査と体力測定の件を説明される。

 

 「実力を疑っているわけではありませんが、組織として登録上記録が必要なのです。ご了承下さい」

 

 「よかよ、早速いこうか。じゃあ楠木さんまた」

 

 そう言って秘書に案内され、医療棟に向かうのだった。

 

 

 

 検査の結果は問題なし、体力測定は規格外の結果であり歴代最強の千束の結果を大きく抜いていた。

 

 「・・・本当に一般人か?フィジカルモンスターめ」

 

 結果を報告された楠木が苦笑いをこぼした。

 

 

 検査を担当していた医師は何の気なしに孝典の胸部レントゲンを眺めていた。もう結果は報告している、問題なしと。後はデータベースに保存すれば終了だ。しかし何かが気になり眺めていた。見事な肋骨だ、骨密度の高さを物語っている。これならよほどのことがない限り骨折はありえないだろう。

 しかし、気になったのはそこではない、心臓だ。胸郭比に対して明らかに大きい。そりゃあれだけの運動量を誇るのだ、心筋が肥大しててもおかしくない。しかしなんだ。

 

 (二重に見える?)

 

 早めに気がつけばCTやMRIなど、より立体的な画像検査ができたのだが。しばし考えた上で次回要精密検査とカルテに記載したのだった。

 

 

 帰りの電車のなかでたきなが話した。

 

 「孝典さん、焦りましたよ?司令を殺っちゃうんじゃないかって」

 

 「・・・ごめんな?お前たちがそうなる事を想像したら、抑えが効かんくて・・・」

 

 「孝ちゃんは私達のこと好き過ぎでしょ?」

 

 千束がからかうように言っているが顔はにやけきっている。

 

 「千束は無茶しますけど、私は大丈夫ですからね?安心してください」

 

 「こらたきな!何を1人だけいい娘アピールしてんだ?」

 

 千束がたきなの頭をわしゃわしゃ撫でる。

 

 「もう、跳ねちゃうじゃないですかーやめてー」

 

 言いながらたきなも笑っている。

 

 「でもさ」

 

 千束が照れくさそうに話し始める。

 

 「私たちはリコリスで強いけど・・・女の子だからね。弱いときもあるんだ」

 

 「不安なときも、寂しいときもありますから」

 

 たきなも続く

 

 「「そんなときは孝ちゃん(孝典さん)が守ってくださいね」」

 

 「・・・もちろんたい!2人は守る全力で!俺の全てばかけてでん」

 

 孝典は拳を握りしめて力強く答える。

 

 100点満点の答えに満足しながらも、顔を真赤に染めた2人は孝典にがっしりと抱きつく。孝典も2人を抱きしめ返す。

 

 JK2人と厳つい巨人の抱擁は非常に犯罪臭の漂うものであるが、幸いここに人目はなく、3人はしばらくの間離れることはなかった。

 

 

 「お?メールだ」

 

 電車から降りた後で千束のスマホがなった。

 

 「ボドゲ大会今日もやるんだって?2人とも参加する?」

 

 「やります!」

 

 「俺もやるばい!1回ぐらい勝たんと気の済まん」

 

 やる気満々である。

 

 「よっしゃ行こう!楽しむぞー!」

 

 クルミに返信する。3人で行くぜと、車内で撮ったスリーショットを添付して。

 

 ちなみに巨人はゲームが弱いらしく、本日通算数十回目の負け越しを喫するのだった。




いかがだったでしょうか?
次回は過去編にしようかなと思います。
孝典がちさたきを甘やかすところを上手く描写したいです。

感想、アドバイスお願いします。
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