転生したらヒーローアカデミアだった件 作:生まれ変わったらスライムになりたい
「個性が無いせいで、そのせいだけじゃ無いかもしれないけど…ずっとバカにされてきて。だからかわかんないけど、人を助けるってめちゃくちゃかっこいいことだと思うんです。」
「恐れ知らずの笑顔で助けてくれる。貴方みたいな最高のヒーローに!僕も!」
少年はその想いを全てオールマイトにぶつけていた。
そしたら突然、全て言い切ったくらいからオールマイトから煙がモクモクと出てきたのである。
『告。個体名:オールマイトは後遺症により満身創痍だと推測されます。その為、普段大衆に見せているオールマイトの姿は偽りの物かと思われます』
そんなことまでわかるかよラファエルさん…と少し恐怖を覚えながらラファエルさんに質問してみる。
(それじゃあもしかして回復薬を渡したのはオールマイトの傷を治す為?)
『是。しかし、個体名:オールマイトが弱っている姿を他人に見られのは想定外でした。』
ラファエルさんとしては、他の人に見られるのは想定外だったらしい。
だからあの時にフルポーションを渡すように言ったのか…
そして、ラファエルさんの言った通り、オールマイトはいつもの筋肉質な姿の面影のないような骸骨のような姿になっていた。
当然その姿を見た少年は驚愕し、大声で叫んだ。
「うわぁぁぁぁ!萎んでるぅぅぅう!!!」
その少年のことを見て俺は「はぁ」とため息をつく。
そんな様子を見たオールマイトは右手に持っているフルポーションに目を移した後、俺にこう言ってきた。
「やはり君、私のこの姿のことに気付いていたんじゃないか?」
「え、えぇ。まぁ…」
俺はなんて返すべきかわからず、曖昧な返事をしてしまった。
「見られたついでだ、少年少女。間違ってもネットには書き込むなよ。」
そう言うとオールマイトは自分の服を捲り、腹部の傷を見せる。
「5年前、敵の襲撃で負った傷だ。呼吸器官半壊、胃袋全摘、度重なる手術によって憔悴してしまってね。」
「私のヒーローとしての活動限界は、1日三時間ほどなのさ。」
衝撃の事実を告白するオールマイト。
「5年前って、ドクドクチェーンソーと戦った時、?」
「詳しいな…だがあんなチンピラにやられはしないさ。」
オールマイトはヴィランとの戦闘の際にこの傷を負ったらしい。
もちろんそんなことが出来る人間など世界にも数えるほどしかいないだろう。寧ろ俺はそんなことが出来る人間がこの世界にいるってことに驚いたくらいだ。
だが俺には1人その人物について心当たりがある。
先程俺の脳内に流れてきた15年分の記憶の中にそれらしき人物がいたのだ。
通常、15年間の記憶を一度に受け取ってしまうと脳がパンクしてしまうのだが、こっちにはラファエルさんがいる為そんな心配は無用だ。
(なぁラファエルさん。オールマイトを襲った人物って…)
『是。その可能性が最も高いと思われます。』
やはりな。確信が持てた為、俺はオールマイトに向かってその名前を口にする。
「
「!?!?」
その名前を口にした途端、オールマイトはわかりやすく動揺した。本人としては抑えてるつもりなのだろうが、あまりに衝撃的だったのか隠せていなかった。
オールマイトは動揺しながらもこちらを睨んできた。
「少女…君は一体何者なんだ。その名前を一体どこで……」
オールマイトは俺のことをAFOの関係者だと疑っているのだろう。
そんなことでオールマイトと敵対したく無い俺は、その誤解を解くために記憶を辿り真実を伝える。
「実は……俺の父親はAFOに殺されたんです。でも警察はそれを事故として片付けてしまったらしいです。AFOは裏社会の帝王とまで呼ばれているらしく、事件を書き替えたんだと思います。」
実際に俺が体験したわけでは無いため、それほど気にしている訳ではないが、オールマイトは申し訳なさそうに謝ってきた。
「すまない…辛いことを思い出させてしまった。」
「いえいえ、気にしないでください。」
どうやら俺への疑いが晴れたらしく、俺としてはそれで満足だ。
「にしても君は本当に油断ならないね。恐らく出会った時からこの傷のこともAFOのことも気づいていたんだろう?」
正確にはラファエルさんが、だけど俺はカッコつけて「勿論です。」と誤魔化しておいた。ラファエルさんから冷たい目で見られている気がするが、それは気のせいだろう。
「それじゃあこの青い液体も安全なものとして受け取っても良さそうだね。」
やはり受け取ってはいたが安全性に関しては疑っていたらしい。
そりゃあ5年間治らなかった傷が治るなんて言われても普通信じないもんね。
「騙されたと思って飲んでみてください。ビックリしますよ!」
しかしそこで期待を裏切る俺では無い。
オールマイトはフルポーションをゴクゴクと全て飲み干した。
そして腹部の傷がどんどんと癒えていき、オールマイトの体はいつも通りの筋肉質な体へと戻っていった。
少年もこの光景を見て驚いていたのだが、一番驚いていたのはオールマイト本人だった。まぁ5年間も悩まされた怪我がこんなに一瞬で治ったとなったらそりゃあ誰だって驚くか。
「し、信じられん…まさか本当に全て治ってしまうとは…、しかも摘出した胃袋や呼吸器官まで完璧に治っている…」
そう言われるとこちらも気分が良い。これでオールマイトは俺に一つ借りが出来た…なんて打算的な部分もないことはないが、純粋にオールマイトの怪我が治ってくれたのは嬉しい。
「本当にありがとう少女。なんてお礼をすれば良いか。」
にしてもここまで感謝されるとは…俺的にはラファエルさんに言われた通りにしただけでここまで感謝されると罪悪感があるな。
「それじゃあ頑張ってAFOを倒してください!応援してます!」
と無難にその場を収め、この話を終わらせた。
これからもオールマイトと会うことはあるだろうし、この出来事はラッキーだったな。
そしてオールマイトは思い出したかのように少年の方を向く。
「すまん、話をが逸れてしまったな少年。」
「プロはいつだって命懸けさ。力が無くても成立するとは、とてもじゃ無いが言えないね。」
「夢見るのは悪いことじゃ無い。ただ相応の現実を見なければな、少年。」
オールマイトはかなり厳しい意見を言っているがそれには俺も同意見だ。無個性というだけで夢を諦めなければいけないのは理不尽なような気がするが、弱肉強食のこの世界で力なき者の綺麗事など戯言にすぎない。それを俺は前世で大切な仲間を失い、理解したつもりだ。
そう言いながらオールマイトは悲しそうな背中を見せながらどこかへ飛んでいってしまった。
少年は絶望したような顔をして階段を降りていった。俺も声をかけようと思ったが、それはありがた迷惑というものだろうと思い家に帰ることにした。
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(今日は色々忙しい日だったな。)
転生した初日であるにも関わらず、事件に巻き込まれたり、No.1ヒーローと出会ったりと中々濃い一日を過ごしたような気がする。
俺としては元の世界が心残りではあるが、戻れる方法がないのなら考えても仕方ないだろう。そういうのはラファエルさんに任せれば良いのだ。
(それにしてもヒーローか、俺はそんな柄じゃ無いんだけどな…)
ふとそんなことを考える。
これからこの世界を生きるには目標が必要だと思ったんだが、ヒーローを目指すというのは身の丈に合ってない…というよりはヒーローになった後のことをまだ何も考えていなかったのだ。
ただ何も考えずにヒーローになったところで意味がない。
そこで俺は、ヒーローになった後のことについての目標を考えてみる。
まず最初に思い浮かんだのはAFOへの復讐だ。
直接的ではないとはいえ、父親を殺した人物がこの世界のどこかで生きていると言うのは気分のいい話ではない。
復讐と言ったら聞こえは悪いが、AFOは悪の帝王とまで呼ばれている人物の為復讐すれば他の多くな人のためになるだろう。
そして二つめの目標としては、できるだけ自分が知名度の高いヒーローになることである。
それによって元の世界への戻り方がわかる人間と出会えるかもしれないし、俺以外にも転生者…言い方を変えれば【異世界人】がきている可能性があると思う。その人と出会うきっかけとなるかもしれないから、知名度を上げるのは損がないだろう。
(それじゃあその為にまずは雄英を受けることを学校や親に連絡しないとな…)
中学生3年生である(ことになっている)俺はそんなことを考える。
母親は父が事故死している為ヒーローを目指すことに対して少し否定していたが、優しい母親なので説得すれば快く応援してくれるだろう。
そんなことを考えながら家に帰ってる時
突如爆発が起きた。
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『告。この爆発の原因は先ほどのヘドロの
え?だってそれはオールマイトが処理していたじゃんか。
「否。討伐時した際にペットボトルをポケットへ入れておりましたが、先程転移魔法を使って合流した際には既に所持していおりませんでした。したがって道中で落としていたと推測されます。』
は!?
もっと早く言えよ!と突っ込もうとした俺だったが、ラファエルさんも馬鹿じゃない。これにもなにか理由があるのだろう。…そう考えることにした。
急いで爆発した場所に移動してみると、そこにはラファエルさんの推測通り先ほどのヘドロの怪物がいた。
そしてそのヘドロを中心に、多くのプロヒーローが取り囲んでいるが流動的な個性である上に中学生を人質にとっている為誰も近づけない。
その為ヒーローは有利な個性のヒーローを待ち、周りに発生している火災等の被害を止めるしかない…という状況だ。
ここはまた俺が出て
さっきと違って大衆が見ている前では言い逃れ出来ない。
プロヒーローの免許を持っている人間以外が個性を使うのは立派な犯罪となる。
ってかオールマイトはどこに行ったんだ?
オールマイトならもう既にヘドロを捕らえ損ねた事に気づいてるだろうし、もう活動限界が無いのだから駆けつけるはずなのである。
とはいえ、この状況はちょっと…いや、かなりヤバい。
そんな時、俺の目には大衆の中にいる1人の少年が目に映る。
口を抑えてるが今すぐにでも助けに走ってしまいそうな…そんな危なっかしさがある、緑髪の少年。
そう、さっきの無個性の子だ。
『告。緑髪の少年と人質の少年は同じ学校だと推測されます。』
本当だ。制服が同じだし、そんな気がする。
だがそれが分かったからといっても状況が変わらないまま…かのように思われたが、そこで状況は動きだす。
気づいたときには既に、少年はヘドロへと突っ込んでいた。
「デ、デク!来るんじゃねえ!無個性のくせによお!」
「き、君が…君が助けを求める顔してた…!」
それはほんの一瞬の出来事だった。ヘドロが緑髪の少年を捕まえようとした瞬間にオールマイトが現れたのである。
「もう大丈夫だ少年。何故って?私がきたぁぁぁぁ!」
「デトロイト・スマァァッシュ!!」
オールマイトの登場によって状況は一変。
その一撃は火災すらも消し飛ばし、無事事件は解決したのである。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
小説って定期投稿の方がいいんですかね?
迷っているのですが、どちらの方がいいんでしょうか。
ただ定期投稿を守ろうとしすぎて焦ってしまってさらに拙い文章になってしまうのも嫌だなぁって思うのですが
不定期投稿というのもなんか引っかかる部分があるんですよね、、
アンケートを置いてみるので、気軽に投票してくれると嬉しいです!
定期投稿といっても投稿する曜日だけを決めたりする程度ですが…
投稿頻度について
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完全不定期投稿にするべき!
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投稿は日曜のみなど指定すべし!
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定期的に投稿するべき!(必ず週一など)