一通り完結した小説ですので、終点や過程もある程度配慮しながら書け……やっぱり勢いですわ()
「父さん、次は?」
車を運転している影に俺ーー神津 練はそう尋ねる。
サプライズだったもんだから、行き先を知らない俺は好奇心を抑えられずにはいられなかった。
にもかかわらずそれを表に出すのが恥ずかしくて、あえて平坦な声で聞いた。親は嫌いじゃない。むしろ好きなくらいだった。
「流石に時間だからな。チェックインしに行かないと。」
いまは中学校入学の前祝い的に旅行中だ。俺は温泉好きなのでおおよそ温泉宿だろうと予想は立てるが、言い当てるのも父さんたちを少しへこませそうなので言わないで置く。
そうやってはやる気持ちを抑えつつ車窓から見慣れない街を眺めていた。
「あれ?」
空に流れ星のような一筋の光を、その車窓から見つけた。
まだ日は暮れる前で流れ星など掻き消える明るさで首を傾げた。
そしてそれはこちらに急速に近づいてくる。
「と、父さん!!右から何か飛んできて……」
視認するのは、鋼鉄で出来た赤い体躯。
肩に⑨とペイントされた機体が3つくらい先にある交差点へ着地して、
――ターゲット確認。排除開始。
その瞬間、俺の意識は少しの間飛ぶことになった。
「……しっかりしろ、おい!」
気づくと横になっていて、父さんが目の前にいた。
「目が覚めたか。足を骨折してる。母さんが来るまで待つぞ」
「……ァッ……ぐぁあっ!」
あえて足から気を逸す。だが、そんなことで一度認識した激痛からは逃れられなかった。うめき声が口から洩れ、身悶えすることしかできない。
幸いそんなせず母さんが松葉杖と救急箱を持ってきた。足を固定しつつ父さんが言う。
「さっきのは向こうに行った。今頃自衛隊のACと戦ってるはずだ」
救急箱にあったギブス等を使い右足を固定。松葉杖を使って移動を始めたとき
ACの足が踏み潰され、ミシィと金属の嫌な音がした。
さらにトドメと言わんばかりに
圧倒されて、見つめることしかできなかった。
その赤いACはそうやって呆然としている俺達の方を向いた。
――見つかった。
そう俺たちが認識するときには、赤いACが右手の
「父さん、母さん、逃げて!」
俺は間に合わない。目の前でやられたACを自分に重ねた俺は、無意識にそう付け加えようとした。
だがそれに反して、二人は俺に覆いかぶさる。
無駄なのに、そんなことしたところでみんな死ぬだけなのに、父さんと母さんはそこから離れなかった。
殺気のようなものを感じ、来るであろう攻撃に思わず目を閉じた。
しかし、何も来ない。
恐る恐る目を開くと、赤いACは空のどこかを凝視していたものだから、俺もつられて上を見る。
黒いACが、赤いACが来た時と同様にこちらへ向かって来ていた。
黒いそいつがミサイルを赤いやつに撃った。赤いACは後ろに下がりながらそれを回避する。
その隙に、黒いACが俺達と赤いACの間に立ちはだかるように、静かに降り立った。
『
オニキスはピストルを向けた。
よく考えると、黒いACは地味に挑発している。俺らがいるにもかかわらず。
なにが無駄な損失はそちらも望まない、だ。
(なんてことしてくれたんだ。)
傲慢な黒いACに怒りが沸き上がる。
しかし、そう思って睨みつけようとした黒いACはさっきまでいた所には居なかった。
直後、オニキスの方から激しい音がして俺はすぐさまその音がした方向に目を向ける。
見るとオニキスは両足を斬られ、倒れ行くところだった。
いや、右手も無い。それはすでに宙を舞っている。
黒いACはそのまま右手の
赤い装甲が砕かれ、内部が露出。しかし黒いACのマシンガンは止まらない。
銃声が止む頃には、オニキスと呼ばれたACは原型を留めていなかった。
□
「言わんこっちゃない。」
レーダーに敵はない。つまり敵機を殲滅し任務は完了した、と思って差し支えないはずだ。
通信回線が開かれる。相手は自衛隊だろう。
『済まない、助かった。礼を言う』
「
事実を淡々と述べる。
『機体の納入が間に合わなかったんだ。他の基地にはあるんだがな。それに練度の問題もある。現状
世の中そううまくいかないか。
「そう。それから念のため。こっちに取り残された民間人が三人。1人はそれなりに負傷してるみたい」
『了解した。細かいところまで助かる』
――それにしてもやりずらい。
シートに全体重を預けて一息つく。
【前にいた世界】ではこんなややこしい名前や区分はなかった。ACはACだった。
こういう呼称は複雑化すると呼ぶのが大変なのだ。シンプルな方に慣れいていると尚更。
『助けてくれて、ありがとうございました!』
突然機外マイクが声を拾う。どうやらさっきの少年のようだ。
なんの裏のない感謝に少し嬉しくなる。
だけども、彼の今後のために言っておかねばならない。レイヴンに憧れても、ろくな事はないから。突き放しておいた方がお互いのため。
声を低く、冷たくしてマイクに向かう。
「感謝は結構。だけどレイヴンなんて信じない方が身のため。依頼次第では何するか分からないよ?」
少し怯んだのを見て、私は巡行モードにACのメインシステムを切り替えるとブースターに火を入れ、領域を離脱した。
□
薄暗い部屋で何かが呟く。
あなたは、だぁれ?
単語集やキャラクター集は必要そうですか
-
私にはそれが必要なんだ
-
単語集だけでいい
-
キャラクター集だけでいい
-
この小説には、不要だ……