別冊星達のミュージアム 創刊号   作:苗根杏

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 ハーメルンのラブライブ!二次界隈に吹く新たな風、そして星トラ合同企画発案者である『ベストマッチな2人』を紐解くインタビュー! ラブライブ!や二次創作に向ける、2人の想いを大公開! 最後までゆっくりお楽しみください! 


『星達のオーケストラ』三次合同企画開催記念 りゅうや×苗根杏コンビにインタビュー!

 

 

 

 

 

 Q.まず、お2人の自己紹介をお願いします。

 

 りゅうや 小説投稿サイトのハーメルンにて、『虹×夢カラフルデイズ』、『星達のオーケストラ』を連載させていただいています。りゅうやです。星トラ三次合同企画記念ということでベストマッチな同志であるねあんさんと対談の場を設けていただき大変光栄です。よろしくお願い致します。

 

 苗根杏 同じく、ハーメルンで虹ヶ咲二次『片時雨の下手で』、スパスタ二次『星めぐりの歌』を勝手に連載しております。苗根杏です。立案者本人が言うのもなんですが、本格的な同人誌と本格的なインタビューに多少困惑しております。(笑) 大人の人達が見てるので、緊張しておりますが、どうかお手柔らかに。よろしくお願いします。

 

 

 

 2人の創作ルーツ 〜書き続ける理由〜

 

 Q.お2人が二次創作するに至った経緯は何ですか? 

 

 りゅうや まず最初にハーメルンという存在を知ったのは元々熱心にサイトを利用していた兄の影響で、『色々な二次創作がある』と教わった為に当時ドハマりしていた『BanG Dream! ガールズバンドパーティー!』の二次創作を読んだのがきっかけでぼくもバンドリを用いて書いてみたいと思い、二次創作活動を始めました。まぁ、書き始めた当時は2018年……今から約4年前。しかも当時は学生で経験が浅く、創作の知識も何も無い状態だったので、ぼくが書いた作品は側から見れば地雷と呼ばれるようなもので、今思えばとても『創作』とは呼べない代物でした。(笑)

 

 苗根杏 創作を何年もやって来た今、見てみるとね。ヤバいよね。私もキツイもん、処女作見るの。

 

 りゅうや そうですね。周りからもけっこうバカにされて、『創作に向いてない』などと心無い言葉を掛けられることも時にありました。それでも心が完全に折れなかったのは、ぼくの処女作のバンドリ二次を読んでくださった読者が居たこと、そしてねあんさんが居てくれたことが1番大きいと思っています。いつも自作を読んでいただいている方々には感謝しかありません。本当にありがとうございます。

 

 苗根杏 ありがとうございます、うちのりゅうやが。

 

 りゅうや 保護者だね、目線。いや、マジでありがとうございます。うちのねあんさんに関してもね、いつもありがとうございます。

 

 苗根杏 本当にね、ええ。あっ、待って。何の話だっけ。

 

 りゅうや 二次創作のルーツ! 忘れないで! (笑)

 

 苗根杏 そうだった。そうね、ルーツね。私は昔から、無いものは自分で作るというフルスクラッチ精神のプラモデラーだったものですから。アニメを見て、欲しかった展開を自分で書けば最強じゃないかと思っておりまして。そこから、『ラブライブ!サンシャイン!!』をはじめとしたラブライブ!シリーズの二次創作を書き始めた感じですね。当時の私はラブライブ!シリーズに対して、ジョジョとコラボしろよ!! と思っていたので、サンシャイン!!とジョジョのクロスオーバーを書いてました。

 

 りゅうや ハーメルン以外にも小説のサイトってあるけど、最終的にハーメルンで活動するようになったきっかけとかはあります? 

 

 苗根杏 小説を書き始めた時自体が、何年も前のことなもんで、もうハッキリとは覚えてないんだけど。でも確か、自分で書く前に小説を読んでた覚えがあるんだよ、ハーメルンで。というか、ハーメルンくらいしかサイトを知らなかったかな。だからまあ、ここでいいや、って思ったんじゃないですかね。中学生の頃の自分は。

 

 りゅうや 中学生の頃はあんまりわかんないですからね、そこんところ。でもねあんさんがハメで活動してくれて良かったって思いますね。本当に。心の底から。

 

 

 Q.お2人が初めて知り合ったのはいつ頃ですか? 

 

 りゅうや ぼくが二次創作を始めた年である2018年に、Twitterを通して知り合いました。ねあんさんが当時書いていたぼくの作品に目を通してくれて、ファンアートを描いてくださったあの時の嬉しさは今でも覚えています。

 

 苗根杏 さっき言ってた処女作ね。まだラブライブ!を無印くらいしか知らなかった時期ね。

 

 りゅうや そう、その頃はバンドリっていうコンテンツを原作に二次創作をしてたんですよ。そこからぼくら2人で『バンドリ二次創作者のLINEグループを作ってみないか』というお話になり、実際に作ったLINEグループで通話等をしてめちゃくちゃ仲良くなった感じです。色々トラブル等が絶えないLINEグループでしたが、そこでグループのメンバーと話すのはとても楽しくて。今でも忘れられない思い出です。現在もそのLINEグループは残っています。たまに通話を開いたりもしますね。

 

 苗根杏 今はみんなバラバラのジャンルで活躍してたり、そもそも物書きとして活躍していなかったりします。幸い、グループで通話を開けば何人か入ってくださる方はちらほらいるんですがね。なので、今でも積極的に活躍してるのはここにいる2人くらいなんですよね。

 

 りゅうや なんだかんだ、ね。ぼくらだけでも活動してやろうってね。最近では、もう意地になってますね(笑)

 

 苗根杏 何があっても、ここの2人だけは書き続けようとね。誓ってますから。

 

 りゅうや そうそう。『ゲームで忙しい』って理由で筆折った人達と一緒になりたくないってね(笑)

 

 苗根杏 去るもの追わずですからね、私たちのスタンスは。とにかく居るやつだけでかます、そういった心構えでいます。

 

 

 Q.お2人の関係はそのグループでより深まった、という感じなんですね? 

 

 りゅうや そうですね。インターネット上の顔も本名も知らなかった関係がここまで続いて、今でもお互いに創作活動を続けられているのは感慨深いものがありますね。今はバンドリではなくラブライブの二次創作に移行しましたが、その選択は間違いじゃなかったなって強くそう思います。ぼくを見事にラブライブ沼にハメてくださったねあんさんに感謝ですね(笑)

 

 苗根杏 布教が色々な方面で功を奏しましたね。こちらとしても大満足です。

 

 

 Q.お2人のよく言う『ベストマッチ』とは? 

 

 りゅうや お互い知り合ったばかりで、LINEグループでの通話が頻繁に行われていた頃、ぼくとねあんさんの発言がめちゃくちゃ被ることが多くて。

 

 苗根杏 初期からそこそこ、同じことを考えてたことが多いですよね。

 

 りゅうや 趣味も近いしお互いが振った話題のほぼ全てにレスポンスを返せる為、当時リアルタイムで放映していた仮面ライダービルドに影響され、『ぼくらベストマッチだなこれは』ってお互いに言い合ったのがきっかけでよくこの言葉を使うようになりました。

 

 苗根杏 全部言われましたね。

 

 りゅうや 全部!?(笑) いやまぁ、結局これが全てですね。

 

 苗根杏 あとね、知り合った当時はね、私も仮面ライダーにハマり始めてたからね。ベストマッチって響きが本当に私も好きで。ビルドはバディものだったし、本当に私らにとってちょうど良い単語だったんだよね。

 

 りゅうや 何か話したくなった時、他愛ない話でも新しい構想でも、どれだけ時間が経ったとしても1番に言いたいなって思える存在がねあんさんなので、今でもぼくにとってベストマッチは健在ですね。

 

 苗根杏 今回の同人誌を作るって話も、合同作品を作るって話も、この2人だからできたことなんですよね。お互い、相手が違ったら声をかけてないと思います。そこまで信頼関係が成熟してるんですよ、私ら。

 

 りゅうや そういう意味でも、本当に良い相棒というか、何かを一緒にやるとしたらねあんさんだなってなるあたり、びっくりするくらい自分でもねあんさんを信頼しているんですよね。好きなものや性癖も近いですし(笑)

 

 苗根杏 漫画版ダンボール戦機の話で即レスくれるの、私の周りでは、りゅうやさんくらいですよ。

 

 りゅうや 海道ジンがヒロイン並みに可愛いって話とか、神谷コウスケのズボンの下がり方エグいって話とかね。

 

 苗根杏 ……ほら、ここにいる大人たちの誰にも伝わってないでしょ。

 

 りゅうや この『何言ってんだ』って沈黙が、まぁ証拠にはなりますよね(笑)

 

 

 Q.ラブライブ! シリーズにハマった切っ掛けは? 

 

 苗根杏 前の界隈は、先程のグループでの話でも挙げた通り、トラブルが絶えないところでしたからね。私らはその界隈で、本当に色々とありまして。ここでは言えないことも、ここでは言えないほどにありまして。2人とも、もう限界になっちゃったんです。2020年くらいですかね。あと、同時期に全世界で流行ったバイ菌たちの影響で、世界的にネガティブモードになっちゃったり。前の界隈の原作側、まあバンドリですよ、それの二次創作の規約変更があったり。それでまあ、あまり、ね。お互いに何も書けなかったよね(笑) 

 

 りゅうや 方向を見失った、というよりかは、ぼくは書く気が無くなっちゃった感じですね。イップスというか、スランプというか。創作はぼくのアイデンティティだから書こうとはしてて……でも、書けなくなっちゃったんです。

 

 苗根杏 私は逆に、方向性が分かんなくなっちゃいましたね。数年前、私は主にバンドリ界隈でクロスオーバー作品を書いていたんですよ。でも、原作であるバンドリ側が規約変更をして、クロスオーバーができなくなっちゃって。もう精神的に参っちゃいました。まあ、書き途中の小説が短編含め十数個、一気にボツになったんですから、そりゃスランプ気味にもなりますよ。だからこそ私はラブライブ!シリーズに原点回帰して、ラブライブ!の二次創作を色々書いてたわけですが、そこで丁度、虹ヶ咲学園のアニメが始まったんです。2020年の、秋から冬にかけて。

 

 りゅうや そこで、ものっすごく猛布教されまして。ねあんさんがね、『虹ヶ咲はいいぞ!! ラブライブ!シリーズはいいぞ!!』ってあんまりにも言うものですから。見てみたら、ひっくり返りましたよ。上原歩夢ちゃんが可愛すぎて。

 

 苗根杏 当時はさ、璃奈ちゃん回にも強く反応してたよね。

 

 りゅうや そうそう! 神回すぎた。ストーリーも、MVも。そこからもう虹ヶ咲にハマっちゃってハマっちゃって。初めて書いたラブライブ原作の二次創作もアニガサキ準拠で書きましたし、勧めてくれたねあんさんと虹ヶ咲には感謝してもしきれないですし、ずっとずっとこの恩は忘れないです。ぼくにまた創作活動をする原動力をくれてありがとうって。ずーっと言い続けたいです。

 

 

 Q.『星達のオーケストラ』大反響に対する感想は? 

 

 苗根杏 何追い越してくれてんだ、って気持ちでいっぱいです。マジで何してくれてんの。置いてかないで。私たち、ベスマ(ベストマッチの略)じゃん。

 

 りゅうや やめてよ! ぼくが悪者みたいじゃん!(笑)

 

 苗根杏 真面目に言うと、別に嫉妬も何も無いし、めちゃくちゃ反響があって嬉しい限りです。りゅうやさんは、バンドリ界隈にいた頃もそこそこユニークアクセスやお気に入り登録を稼いでいた大御所のひとりだったんですよ。ぶっちゃけ俺は、バンドリ界隈にいた頃のりゅうやさんには嫉妬してました。知ってました? 昔もりゅうやさんって人気だったんですよ。だから、私の作品だってすごく面白いのに、といった嫉妬はありましたね。でも、その頃と比べると、今は全然そういうの(嫉妬の感情)は無くって、むしろ嬉しいんですよね。りゅうやさんのセンスは界隈が違っても通用するんだ、って。

 

 りゅうや 自分としてもホントに驚きの連続で。ここだけの話、星トラは伸びるともウケるとも思って書いてなかったんですよ。むしろ虹×夢カラフルデイズを超えられないだろうなって思いながら書いてました。初めて三人称を用いた文体で書き始めたってのもありますし、まだ先の見えない『ラブライブ!スーパースター!!』を原作に据えていたのでいつ公式と事故が起きてもおかしくない中で書いていたので、いつも不安でいっぱいだったんです。何度も言葉の意味を調べながら書いたり、スパスタ関連の書籍を買いまくって情報を得て解釈を深めたりして、原作の知識を得ながら必死に書いてました。でも、その苦労の過程も楽しかったんです。『どうすれば面白くなるだろう』、『どうすれば原作キャラやオリ主を魅力的に描けるだろう』って考える時間が楽しくて。読者の為により良いものを提供する為だって思えば、不思議と苦しくなかったんですよね。あとはもう意地ですね。絶対虹×夢超えるぞって。高階紡(虹×夢の主人公)を超える主人公を書くぞって思いでここまでなんとかやってきました。そしたら、いつのまにかこんなにもたくさんの人から話題にされて、愛される作品になって。最終的には少し自信を持つことができました。自分のしたことは、間違ってなかったなって。キツい時もあったけど書き続けて良かったなって。そう思えました。

 

 苗根杏 りゅうやさんが物書きを続けてくれてて、もう本当に嬉しいんですよね、私。今やハーメルンのスパスタ界隈では、もはやパイオニアですよ。放送当時というハーメルンの中でもかなり初期の段階から連載を開始して、現在に至る長期にわたって引き続き連載してる。私は連載作品をまともに終わらせた経験も無ければ、作品が思いっきし伸びた経験も無いから、とにかく星トラという作品は凄いと思います。あと、普通はオリジナル主人公がここまで好かれるだなんて、有り得ないんですよ。1から作り出したキャラを、元々ある作品に違和感なく混ぜて、自分の書いている二次作品を人気にする。これだけでも大変なのに、オリジナル主人公まで人気にされたらもう敵いませんよ。ハーメルンにおいて、オリジナル主人公とは舞台装置なのです。自己を投影する器です。体のいい八幡さんです。なので、そんなハーメルンのオリジナル主人公という定義を壊した音羽くんは、王道なようで今までになかった主人公なんですね。そりゃ人気も出ますよ。とにかく、ハーメルン作家の中でも稀な経験をしてるんですよ、りゅうやさんは。だから、嫉妬や屈辱とか、マイナスな感情は湧きません。私も一緒になって、おお良かったなあ、と喜んでいる感覚です。

 

 

 Q.お2人が二次創作を書き続ける理由は? 

 

 苗根杏 人生、生きていく中でハマるコンテンツは無限に増えていきます。そのコンテンツの中で、見たい話、見たいカプ、見たいシチュも無限に増えていきます。増えていく限り、俺は永遠に文でも絵でも、何でも作り続けると思います。

 

 りゅうや ぼくもねあんさんとほぼ同じ理由ですね。ぼくはその他に『原作への恩返しをしたい』という気持ちもあります。自分の二次創作を読んだことでコンテンツにハマったり、そこから布教してまた新たにファンが生まれたり。そういった意味で二次創作は人と人とを繋ぐことができると思っているので、『ラブライブ!』という原作にハマる一助になれたらなと思いながら日頃から活動しています。ぼくが書きたいと思い続ける限りは活動をやめるつもりはないですし、書けない理由を多忙や怠さのせいにもしたくないんです。できない理由を探す事は誰だってできるんですよ。一度『めんどくさい』って思ってしまうとそこからどんどん負のループに陥るので(笑)

 

 苗根杏 もう筆は折りたくないよね。走り始めたのなら、突き進むのみです。

 

 りゅうや 二次創作は別に義務でもなんでもないんですよ。それに二次創作やってるから偉いって訳でもないし。原作から設定とキャラを拝借させてもらってる立場なので決して威張ることもできないし、あんまり堂々と日向の道を歩けない存在が二次創作者だと思ってるんですよね。日の目を見ることは本当に少ないし、言ってしまえばマジでコスパの悪い趣味なんですよ。でも、それでも書く。書き続けたい。読んでくれる誰かの心に少しでも寄り添いたい、癒したい。その気持ちが原動力となってぼくを突き動かしています。創作やコンテンツが好きなのも活動を続けられている要因ですね。やっぱ、どんな事でも好きじゃなければ続きませんね。創作始めてから余計そう思っちゃうようになりましたね(笑)

 

 

 Q.二次創作を書く上で、心がけていることは? 

 

 りゅうや 真面目な質問が続きますね。引き続き真面目に答えましょう。

 

 苗根杏 こういう雰囲気で喋るのは、あんまり得意じゃないんだけどね。まあ真面目に。いきましょうか。

 

 りゅうや 心がけていること……たくさんありますけど、1番は『原作へのリスペクトを忘れない』ことでしょうか。二次創作はどう足掻いても原作には勝てません。原作に近付くことはできても、超えるなんてことはあり得ないんです。なので原作の世界観やキャラの性格を忠実に守りつつ、そこに独自の解釈を入れ込んだりとか、『ここ、描写がちょっと少ないかな?』って思う部分は地の文で補足したりとか。二次創作を読んで原作への理解を深められるような作品を書きたいなって思ってます。あとはそうだなぁ……『とにかく毎日少しでも書くこと』ですね。どんなに疲れてても、気分が乗らない日もプロットや設定練りをちょっとずつ進めるように心がけてます。『継続は力なり』とも言いますしね。スポーツと同じで創作も書けば書くほど自分の技量が上がっていくものなので、折れずにどこまで書き続けられるかが大事になってくると思います。

 

 苗根杏 私はですね。とにかく、活字を読む。新聞でも、小説でも、エッセイでもいい。何でもいいから、活字に触れて「あー、文章書くってこんな感じだったな」と、文を書く勘を忘れないことが重要です。たまにハーメルンで小説をディグってると、この人は小説にあまり触れてこなかったんだな、という文を見かけます。なので、小説とすら呼べないうんちを作らないためにも、活字に触れることは大事なのです。あと、楽器とかやってる人なら特に分かると思うけど、基本的に自分が上達に向けて練習している何かって、1日サボると10日分くらいの技術を失うじゃないですか。だから、何がなんでも書く。連載に飽きたら短編でもいいから書く。かなり大事ですね。私は頭が悪いので、絵の描き方さえもサボってたら忘れてしまいます。そうならないように、プロの方々の文を見て、自分なりの文章を書く練習をひたすらに繰り返す。といった感じの、普通の人ならやらなくていいはずの段階を余分に含んだルーティンをこなしています。

 

 

 新連載について 〜『キミの瞳に恋してない』〜

 

 Q.『キミの瞳に恋してない』の連載に至った経緯を教えてください。

 

 苗根杏 とうとうこの人が、Aqoursを履修したことが発端ですね。というか元々は今作、りゅうやさんがソロで書こうとしてた作品なんですよ。そのAqoursちゃん、というか『ラブライブ!サンシャイン!!』を映画まで通して見て、いてもたってもいられなくなって主人公周りの設定を作った、って感じで。その設定は、2022年の4月あたりには出来ていました。

 

 りゅうや あーごめん、映画はまだ観れてないんだよね……映画も時間作って見なきゃな……(笑)

 

 苗根杏 あれ、映画見てなかったっけ。記憶違いか。いや、この人結構Aqoursちゃんに対しての解釈が深いレベルまで至ってるので、たまに存在しない記憶が作られるんですよね。映画も面白いから、いずれ見て欲しくはあるね。

 

 

 Q.お2人は連載において、どういう役割分担になっていますか? 

 

 りゅうや 基本的にぼくが設定や流れを考えて、それをねあんさんが形にする感じですね。そこからお互いに話し合って描写をチェックして、必要な描写は残して不要な描写は削る、もしくはカットしたりで調整していってます。

 

 苗根杏 こう、小説の形にするのは私なんですけど、その材料を投げてくれるのがこのエモ・クリエイターであるりゅうやさんって感じです。仕上げは2人でちまちまやって、完成。みたいな。

 

 

 Q.ラブライブ!サンシャイン!!(Aqours)を知った切っ掛けは? 

 

 苗根杏 あの、一家言タイムさせてください。

 

 りゅうや あるそうです、色々。思うところが。

 

 苗根杏 元々、私は中一の頃からキショい逆張りオタクでして。覇権アニメと呼ばれるものは数年遅れて見るし、やたらサブキャラを好きになるし。あと今年のW杯も見てないし。ラブライブ!だなんてメジャーなタイトル見ねーよ! と思ってました。しかし、出来心でμ'sを見たが最後。サンシャイン!!2期をすぐさまリアタイで追うようになり、あっという間にラブライバーになりました。

 

 りゅうや この人は救われてますからね、人生を。ラブライブ!シリーズに。

 

 苗根杏 中二から中三の頃、私は色々と大変な時期でして。死んで全てのしがらみから解放されるなら、まあ死んでもいいかなと思うくらい自分の命を軽んじてたんです。人生はクソだと。バカのくせに頑張ってもいい事なんてひとつもないんだと。心から世界を恨み、いつでも死んでやるとは思いつつも、その恨んだ世界にのうのうとのさばっていました。そんな自分が嫌になり、また落ち込むというスパイラル。

 

 りゅうや いつ聞いても重いね、その話。

 

 苗根杏 りゅうやさんには何回も話してるからね、Aqoursちゃんとの馴れ初め。とにかく、そんな風に精神を病んでいた私が、Aqoursちゃんに出会ってからというものの、生きるということに命をかけるのが、泥臭く生きるのが、眩しくてたまらなくなりましてね。頑張って生きようって気持ちになったり、高校に行ってみようと思ったり。結果だけで言えば散々な人生になってはいますがね、でも社会に馴染みたいとは思ってて、ちゃんと行動しているんですよ。まあ要するに、こうやって社会不適合者が頑張って社会に馴染もうと頑張れているのは、元を辿ればAqoursちゃんたちのおかげなんです。

 

 りゅうや やっぱりコンテンツとの出会いは人の人生まるごと変えちゃうくらいの凄い力があるんですよね。ぼくもその1人ですしね。ラブライブで間違いなくぼくの人生は変わりました。側から見ればつまらなくて空虚だと思われた人生が、一気に楽しいものへと変わりました。

 

 苗根杏 まあ、りゅうやさんもね、Aqoursちゃんを知ってからというものの、色んなことに手を出してますからね。それこそ今回の合同だったり、キミ恋だったり。りゅうやさんには虹ヶ咲、スーパースターの後にAqoursちゃんを知ってもらえて本当に良かったと思ってます。作家人生とリアル人生を救われましたね。Aqoursちゃんに。

 

 りゅうや 本当にね。もしラブライブ!に出会えてなかったら、またこうして創作したりとかしてなかっただろうなって。周りの方々とも出会えてなかったと思います。日々の創作活動や出会いにいつも幸せを感じながら生きてます。

 

 

 2人のプライベートな面 〜赤裸々に言っちゃおう〜

 

 Q.お2人は喧嘩をしたことなどはありますか? 

 

 りゅうや ないですね。1回も。討論というか、ディベートをする上でお互いがアツくなったり、思うところを話したりする時は何度かありましたが、ギスギスした雰囲気になることは一度もありませんでしたね。

 

 苗根杏 ここの2人、先程話した前の界隈のグループの管理人でもありましてですね。トラブルが起こる度、2人で色々と話していたものです。グループの人との喧嘩は何回もありましたが、この2人で喧嘩というのは無かったと思います。私は、りゅうやさんとはもう喧嘩をしようとすら思いませんね。ここまで来ると、もはや熟年夫婦の域です。

 

 りゅうや お互いの考えが何も言わなくてもわかったりしますからね。以心伝心ってやつ。

 

 

 Q.オフ会などで実際に会った経験はありますか? 

 

 りゅうや 一度だけ、2019年の2月にバンドリのライブで会ったことがあるんですよね。何年も一緒にいるとは言ってるけど、会ったのはホントにその一度だけ。

 

 苗根杏 しかもその時、私はりゅうやさんが来ることを知らなかったんですよ!(笑) 他のフォロワーさんとエンカウントしようとして、ライブ会場に行ったんですよ、私。行くだけ行って帰ろうとしてたんです。だってライブ自体には参加しなかったし。

 

 りゅうや チケットも何も取ってないのに、エンカウントするためだけに東京に来たんですよね。あの時、まだ山梨住みでしたっけ。

 

 苗根杏 そうそう。オタク御用達の夜行バスでね、交通の便がダメダメな山梨県からわざわざ来たんですよ。今考えると結構馬鹿なことしてますけど、りゅうやさんに会える機会と思えば無駄ではなかったと思います。

 

 りゅうや そう、ぼくが来ること知らされてなかったって話。これね、ぼくとねあんさんの共通の友人がいてですね。その人に会うために、ねあんさんはライブ会場に来たんですけど、なんかサプライズしたかったみたいで。わざとねあんさんにぼくがいることを教えなかったんです(笑) ぼくは前日のライブに参加して、ねあんさんが来る日に地元に帰る予定で。ねあんさんはその予定を知ってたから、会えないね、惜しいね、って前日から言ってたんですよ。

 

 苗根杏 私、りゅうやさんは私が来た頃には既に帰ってるんだなあ、寂しいなあ、と思ってまして。でも、なんかね……いたんですよ(笑) 武道館に来てね、その共通の友人と一緒に歩いてたんですよ。そしたら、なんかその友人が、誰かと合流したらしくて。あー、はじめまして、苗根杏です〜。皆には名前を略してジョジョって呼ばれてます〜。(当時面白いと思ってやってたクソおもんな挨拶)って自己紹介したんですよ。そしたらその人、仮面ライダービルドの『勝利の法則は決まった!』のポーズをし出して。あー、りゅうやさんだ。って、驚きと嬉しさで崩れ落ちながらゲラゲラ笑ってました。

 

 りゅうや 数秒遅れて気づきましたよね。ぼくだって。いや、顔合わせは初めてでしたから。すぐにぼくだと分かるようにしなきゃ! って思って。じゃあビルドだよな、って(笑)

 

 苗根杏 ね、ここで普通に言えばものを。こういう形で自己表現しに来てくれるのが、りゅうやさんなんです(笑)

 

 りゅうや やっぱ面白くいきたいじゃない、そういう時はさ。面白おかしく生きていきたいですから。つまんねー人生なんてゴメンですよ。人からそう思われたりするのもね。

 

 

 Q.お2人にとっての一番の思い出は? 

 

 りゅうや 一番って、なんだろう。難しい。

 

 苗根杏 やっぱり、エンカじゃあないかな。唯一の顔合わせだもん。一応その後、ビデオ通話でオンライン飲み会はしたけど。

 

 りゅうや ぼくもエンカかなぁ。その思い出を次のエンカで塗り替えたいですね。もっと楽しい思い出にしたい。

 

 苗根杏 Liella!や虹ヶ咲、Aqoursのライブのどこかで会いたいって話はしてるんですよね。まあチケットは当たらずとも、近くに来たら流石に会いに行きましょうかね。焼肉行こう、焼肉。

 

 

 Q.お互いの凄いと思うところは? 

 

 りゅうや ありますよ、思うところ。

 

 苗根杏 『思うところ』だけだと、こう、物申したい系になっちゃうけど(笑)

 

 りゅうや いや、凄いと思うところですよ!(笑) ホンットに沢山あるんですから! まず、文章と絵を両方書けるのが本当に凄いんですよ。ぼくは絵心なさすぎて挫折してる民なので、マジで尊敬してます。あとは知識の引き出しが豊富にあるので創作にめちゃくちゃ活かせるところですかね。ずっと前から尊敬してます。ずっと、ずっとね。

 

 苗根杏 私が思う、りゅうやさんの凄いところはですね。なんと言っても、人望ですね。誰にでも優しくて、周りを面白くしようと積極的に動いてくれて。私が今ここにいるのは、何年も前の下手なファンアートを褒めてくれて、一緒にハーメルンで切磋琢磨して、グループで仲のいい人を増やしてくれて……そういったりゅうやさんの行動があったからです。

 

 りゅうや ぼく、リアルで仲良い人からも『人好きだよね』って言われるんですよね。恐らくそれは合ってて、ぼくは誰かと話したり、誰かの話を聞くのも好きなんですよね。だからバンドリとかラブライブ!のコミュニティを広げたいなって思って行動してみたり。楽しいのでもっともっと輪を広げたいなって。今出来上がったコミュニティには本当に感謝しています。その縁のお陰で自作のファンになってくれた方が出てきて、三次創作まで作られるようになったんですから。

 

 

 Q.相手に対して、今まで隠してきたことは? 

 

 りゅうや んー……特にないんですよね(笑) 言いたいことは全部言うし、隠し事する理由もないですし。全部オープンです。

 

 苗根杏 そう、隠す理由がないんですよ。だから性癖とか、過去とか、そういったものも結構、お互い相手に対してはオープンだよね。他の人に隠すようなものは全て言ってきましたね。

 

 りゅうや 他の人には言えないことも不思議と言えちゃいますよね。性癖のこととかリアルの話とか。ねあんさんとの会話はいつも発見があって楽しいです。末永く話したい。

 

 苗根杏 本当にそれ。これから先も2人で一緒に話したいし、色々したいよね。合同誌と合作は手をつけたし、今度は2人でYouTubeでもやりたい。ラジオみたいなのを。

 

 

 最後に……

 

 Q.星トラ合同関係者各位、また読んでくださった方々へ一言お願いします。

 

 りゅうや この度は原作である星達のオーケストラ、そして別冊星達のミュージアム 創刊号を読んでくださった方々に心より御礼申し上げます。二次創作がここまで愛されるものになるとは思いませんでしたし、読んでくださる皆様に支えられたお陰でここまで来れたと思っています。ぼくにできたことは本当に少なくて、ただ必死に物語を書いていただけなんです。そうしたら、読者の方が生まれて、三次創作も書いてくださって、星トラを『好き』と言ってくれる方がほんっとにたくさん居て。こんなに幸せなことは他にありません。読者の皆様の期待に応えられるよう、これからも精一杯努力して参りますので、星達のオーケストラの変わらぬご愛顧を、よろしくお願い申し上げます。合同企画に関わってくださった皆様、そしていつも星トラを読んでくださる皆様、ねあんさんとのインタビューの場を設けてくださったスタッフの皆様、本当にありがとうございました!! 

 

 苗根杏 元はこの合同企画私の深夜テンションによる気の狂った提案でした。しかし、星トラ1周年の大イベントとして見れば、結構な規模で開催できたし、満足度も高そうだし、これは成功したと言ってもいいんじゃあないかと思ってます。私のアイデアを、バケモンじみた人脈と人望で叶えてくださった、そして共同運営という形で実現してくれたりゅうやさんには感謝しかありません。当事者意識のないコメントで申し訳ないんですが、今もまだ信じられませんよ。自分がこんなにデカい合同誌の創刊に携わったなんて。私は星トラの作者本人ではないので偉そうなことは言いません。とにかく、このプロジェクトに参加してくださった作家各位、読者の方々、宣伝してくださった方々、そしてうちの星トラを、あるいはりゅうやさんを好きでいてくれる全ての方々に感謝の意を表します。この度はありがとうございました。いつか『別冊星達のミュージアム 第2号』が作られた時は、またよろしくお願いしますね。

 

 

 Q.では最後に、キミ恋への意気込みをお願いします。

 

 りゅうや ぼくが書くラブライブ!作品としてはこれで3作目となります。Aqoursを中心とした物語をねあんさんと紡げることを大変嬉しく思います。キミ恋もメッセージ性を込めた作品にしたいと考えていまして、キミ恋を読んで少しで読者の心に残るものを生み出したいなって思ってます。ねあんさんとの共同作業で紡がれる『ラブライブ!サンシャイン!!』の二次創作、『キミの瞳に恋してない』をよろしくお願い致します! これからもずっと、自由に面白おかしくいこーぜ! それがぼくらのモットーなんだからさっ!! 

 

 苗根杏 『ラブライブ!サンシャイン!!』は、私の中でも特別な作品です。神格化しています。そういった側面もあり、上手く書けるか、とてもビビっております。りゅうやさんが先程、書き続ける理由として『原作への恩返し』と答えていましたが、今回の小説は私にとってそういった恩返しの要素が多々含まれています。なので慎重に、丁寧に、かつ面白く書きたいです。そして皆さんにお届けするにあたって、また、りゅうやさんと組むにあたって、とにかく皆さんに失礼のないような作品を書いていきたいと思っています。下手なことはできませんよ、ホントに。私個人としての目標は、『Aqoursちゃん本人に見せられる小説』です。よろしくお願いします。

 

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