硫黄島奪還作戦編最終回!
6月24日
日本軍はドイツとの協力により、硫黄島をアメリカから完全に奪還した。
この奪還作戦により、米軍はB−29の護衛機であるP-51の基地を失い、零戦七八型やその他の高性能新鋭機が配備された日本本土への空襲は困難となり、7月上旬には日本本土空襲を断念した。
これにより、日本陸海軍は本土の制空権を取り戻した。
帝都 東京
西澤広義 「坂井さん。やりましたね。」
坂井三郎 「そうだな。これでひとまずは安心って訳だな。」
赤松貞明 「そうかぁ〜。まぁ、これでようやくアメ公は本土には近づけなくなったな。」
岩本徹三 「これで昔のように戦える…」
そこへ、飛行隊長が小走りにやってきた。
飛行隊長 「お前たち!大佐殿がお呼びだ!」
赤松貞明 「おやおや、無断出撃のことか?」
飛行隊長 「そうだ!早く行けっ!」
西澤広義 「まぁ、しょうがないですよ。原爆投下は無視できませんでしたし、処分は受けます。」
坂井三郎 「そうだな。やるだけやった。未練はない。」
岩本徹三 「もっと戦いたかったなぁ〜。」
坂井たちは悟っていたのだろう。軍では上の命令は絶対である。命令に背けば"死刑"の可能性もあり得る。エノラ・ゲイ迎撃を考えた時点で坂井たちの覚悟は決まっていた。
これ以上は生きていけないと…
大佐の待つ部屋に坂井たちは立った。坂井たちは一人ずつ名を言い中に入っていった。
坂井三郎 「坂井以下三名、参りました!」
大佐 「立ち話もあれだ。そこに座れ。」
坂井たちは言われた通り椅子に腰掛けた。
そして大佐は口を開いた。
大佐 「まずは先日の奪還作戦ご苦労であった。」
全員 「ありがとうございます。」
大佐 「皆、自分がしたことを理解しているな?」
坂井三郎 「もちろんです。」
大佐 「無断出撃、命令無視、独断迎撃、この三つだ。」
西澤広義 「はい。」
大佐 「これより賞罰を言い渡す。坂井三郎、無断出撃、独断迎撃により死刑を言い渡す。」
坂井三郎 「覚悟はできています。」
大佐 「次に西澤広義、無断出撃、独断迎撃により死刑を言い渡す。」
西澤広義 「分かっています。」
大佐 「次に岩本徹三、命令無視、独断迎撃により死刑を言い渡す。」
岩本徹三 「少し名残惜しいですね。」
大佐 「そして赤松貞明、無断出撃、命令無視により死刑を言い渡す。」
赤松貞明 「分かった…。」
やはり全員死刑は免れなかった。再び大佐が口を開いた。
大佐 「続いて賞報を言い渡す。坂井三郎、死刑免除。」
坂井三郎 「!?」
大佐 「先の戦いでは国のために頑張ってくれた。よって中佐に任命する。」
坂井三郎 「…はい!ありがたく拝命します。」
大佐 「次に西澤広義。死刑免除。第一航空団の団長に任命する。」
西澤広義 「第一航空団?」
大佐 「フッ、後に分かるさ…。」
西澤広義 「はい!謹んで拝命します。」
大佐 「次に岩本徹三。死刑免除。撃墜数202機を公認する。」
岩本徹三 「!?本当ですか!?」
大佐 「ああ、嘘はない。」
岩本はとうとう自分の記録を公認されることになったのだ。
岩本徹三 「ありがとうございます。」
大佐 「そして赤松貞明。死刑免除。第三四三海軍航空隊、隊長に任命する。」
赤松貞明 「ありがたく拝命します。」
なんと全員が死刑免除の上、今までの努力が認められたのだ。
大佐 「そして四人全員、今日から第一航空団に配属だ。」
坂井三郎 「その、第一航空団とは何でしょうか?」
坂井がそう質問すると大佐は言った。
大佐 「見てもらったほうが早い。ついてきてくれ。」
そうして坂井たちは大佐についていった。
着いた先は巨大な飛行場だった。大型の航空機や対空砲、あちこちに行き来する整備兵たち。こんな飛行場があったことは坂井たちは知らなかった。
岩本徹三 「見たことない飛行場だな。」
赤松貞明 「ああ、それにかなり大きいぞ。」
すると西澤はあるものに気がついた。
西澤広義 「あれは七八型じゃないですか?」
坂井三郎 「本当だ。」
岩本徹三 「おい、それにあれは秋水じゃないか。」
赤松貞明 「震電まで…。」
大佐 「どうだ、驚いたか。」
大佐はにやけながらそう聞いてきた。
西澤広義 「もちろんです!しかし何なんですか、この航空機は。」
赤松貞明 「それに全部の機が青く塗装されてるぜ。」
坂井三郎 「これはもしかして…」
すると大佐が口を開いた。
大佐 「海軍第一航空団だ。西澤中尉、頼んだぞ。」
西澤広義 「あっ、はい!任せて下さい。」
こうして新鋭機、高性能機を集めた航空団、"海軍第一航空団"の団長に西澤はなった。この航空団に所属する機体は全て青色に塗装されており、別名 "青空航空団"とも言われた。
そして、西澤の団長としての初めての任務が始まる。
沖縄に出撃する戦艦長門の護衛。
西澤広義 「皆さん、準備はできましたか?」
岩本徹三 「お前と同じくらいできてるよ。」
坂井三郎 「こっちも大丈夫だ。」
赤松貞明 「戦艦の護衛くらい任せとけ。」
この四人は故郷を守るために今日も出撃する。青い護国の翼に乗り、滑走路を疾走する。多くの整備兵が帽子を振る。
西澤広義 「それでは、海軍第一航空団"青空航空団"出撃します!」
敵を殲滅するまで、この青い零戦は戦い続けるだろう。
滑走路に青い機影を残して。
これで硫黄島奪還作戦編終了です。近いうちに続編を投稿する予定です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
良いお年を!