裏切りのラスボス少女〜主人公君を裏切って憎しみに満ちた目で見られたい〜 作:あへんちんき
「私と共に、この世界を救ってくれませんか?」
俺の目の前にいるこの金髪の少女は、一体何者なんだろうか。
俺はどこにでもいる、ただの、普通の、男子高校生でしかないのに。
世界を、救う?
「あの、一体どういう………」
「自己紹介が遅れましたね。私は
「俺は
「ええ、そうですね。事情に関しては、後ほど、説明させていただきます。今は、あそこの女子高生を止めるために、とにかく貴方の力を貸してほしいのです。」
金髪碧眼の自称天使が指差す方向を見ると、クラスメイトの飯田さんが、黒く禍々しいナイフを持って佇んでいる。
「一体何が………」
「彼女は、悪魔と契約を交わしてしまいました。彼女を救うのも、私たちの役目です。」
言って、自称天使の少女はその姿を光り輝く剣へと変えていく。
『私を使ってください。彼女を止めるには、私の、いいえ、私たちの力で彼女を浄化する他ありません。』
^_^
突然だが、私は転生者である。
前世はどんなだったのだとか、死因は何だったのかだとか、そういうことはとりあえず置いておくとして、私が転生者であるという事実だけ覚えておいてもらいたい。
とは言いつつも、私がこれから行うことについて理解してもらうためには、多少は私のバックグラウンドについて話す必要があるだろう。
なのであまり時間をかけずに、私の性質について理解してもらおうと思う。
話す内容はシンプルだ。
死因と、それに関係する私の特性について、だ。
私が死んだのは、新社会人としての生活を迎えようとしたその直前。死因は通り魔に腹部を刺されたことだ。
さて、通り魔に刺された。ただそれだけであれば、不幸な出来事だと考える人も多いだろう。
しかし、事件の概要を知れば、仕方がなかったと言えるかも知れない。
私の性質について話そう。
私は元々、人が悩み、苦しむ姿が好きなところがあった。それと同時に、他人から絶大な信頼を得た時、それを裏切った時には相手はどんな反応を示してくれるのだろうか、とそんなことを考えるような性質を持っていた。
それから私は、自分のことを信頼してくれている相手に対して、裏切りと取れるような行為を散々行ってきた。
そしてその結果が、通り魔、いや、私に裏切られた哀れな人間による刺殺だ。
これに関しては仕方がないと思っている。実際私が行った裏切りは、一つ一つは小さなもので大したことはなかったのだが、沸点の低い人間であれば、それは確実に殺すだけの理由になるだろう。
むしろ、私はこの時、最高のエクスタシーを感じたのだ。
自分のことを憎悪し、罵詈雑言を浴びせながら刺してくるその姿は、私にとても魅力的な快楽を与えてくれた。
もしかしたら私は、人間の負の感情が好きなどころか、マゾヒストで、破滅願望すらあったのかも知れない。
そう錯覚するほどのものだった。
ーーーふひっ
おっと失礼。つい興奮してしまったようだ。
そして私は、転生したわけであるが、私がしたのは所謂神様転生というやつで、お前サンタクロースかよとでも言いたくなるような真っ白な髭を生やした垂れ目のおっさんが、転生する際に、私に対して一つの使命を与えたのだ。
ーーーお前が今から送られる、その世界を滅ぼせーーー
こうは言われたが、安心してほしい。私は世界を滅ぼすつもりなどない。
ああ、説明不足だったか。
何でも、私が送られる世界には、神が試練と称して、世界に破滅をもたらすもの、を送るらしい。つまり私のことだ。
詳しくは私も知らないが、試練ということは、絶対に私が滅ぼさなくちゃいけないわけじゃあない。
もちろん、人間側にも救済措置はある。私と別で、もう一人転生者が送られる。その転生者が、現地民のうち誰か一人を選んで、その人物を世界の救世主としてサポートするのだそうだ。
ーーー健闘を祈るーーー
そう言いながら神は私を異世界へと送り込む。
気がつけば、私の目の前では、光り輝く剣を持った少年と、ナイフを持った大人しそうな少女が交戦している。
私は確かに世界を滅ぼす存在だ。
だが、この世界には私以外にも世界を滅亡へ導くものが存在する。
それが悪魔だ。
悪魔は人間と契約し、自らが武器となって人間と共に戦うが、武器と化した悪魔を使い続けると、最終的には悪魔に体を乗っ取られるんだとか。
つまり、現地の救世主はこの悪魔と戦いつつ、世界に破滅をもたらす私の討伐もこなさなければならないわけだ。
正直、ここで現地の救世主、と呼ぶと長いか。まあ、主役みたいな存在だし、ここでは主人公と呼ぼう。を捻り潰すのは簡単だ。彼は今はまだ戦いを始めたばかりだし、悪魔と契約した少女と交戦中だ。
少女と共に彼を倒すことだってできる。
でもそれじゃあつまらない。
先程も述べた通り、私は人の信頼を踏み躙った時に向けられるその憎悪が大好物だ。
憎しみを向けられることによって得られるその快楽、エクスタシーは私の生きる意義でもあるし、エクスタシーのためなら死さえ厭わない。
だからまずは、主人公君との信頼関係を築こうと思う。
悪魔との戦闘にも出来るだけ助力し、主人公君から絶大な信頼を寄せられたところで、主人公君を絶望の淵に落としてあげようじゃないか。
ああ、彼は私に裏切られた時、どんな憎しみを向けてくれるのだろう。
今から楽しみで、仕方がないよ。
ミナ「私はどう動くべきでしょうか?」
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主人公と肩を並べて戦う
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主人公の協力者(一般人を装う)
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どっちでも
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その他