裏切りのラスボス少女〜主人公君を裏切って憎しみに満ちた目で見られたい〜 作:あへんちんき
こんにちは!
世界を破滅させる超絶美少女の浦霧ミナです。
現在私の手の中には、黒く禍々しいオーラを放つ玉のようなものが握られていますが、これは一体何なんでしょう?
ウニ?
いいえ違います。ウニってトゲトゲしてるでしょ?この球体はまんまるだし、大体ウニがこんな黒々としたオーラを放出しますかね。
はぁ。ウニなんていう見当違いな解答をする貴方には失望しました。針千本を飲む刑を課します。
おはぎ?
いいえ違います。大体おはぎはこんな真っ黒な色をしていません。しかし、さっきウニと解答をした人よりはマシですね。後、私はおはぎが好きなので、刑罰はなしにしてあげます。
…………そろそろ正解発表といきましょうか。
正解は、悪魔の魂です!
おめでとうございます!正解したあなたには、悪魔と契約する権利を与えましょう!!
お前一体誰と話してるんだって?
さあ?正直私も良くわかりませんね。神様とか?いえ、もしかしたらイマジナリーフレンドと会話していたのかもしれません。
あれ?もしかして私の精神状態ってヤバイのでは………?
今すぐ病院に行って診てもらった方がいいのかな……?
ま、特に健康上は問題なさそうだし、大丈夫でしょ。
さて、何故私が悪魔の魂を持っているのかについてだが、これは私のスペック強化につながっている。
一応私は『世界に破滅をもたらすもの』としてこの世界に君臨したわけだが、しかし私ができることといえばちょっとした現実改変能力くらいである。
この能力は、一応人間の記憶だとか、大事な資料だとかに干渉することができ、その内容を文字通り改変することができるわけだが、この現実改変能力は万能というわけではない。
一つ、私の現実改変能力は、絶対的なものではないということ。
例えば、私がそこら辺を歩いている通行人Aの記憶に、改変能力によって私と身内の関係にあるという記憶を持たせたとしよう。
確かに、通行人Aの記憶には、私と身内の関係にある記憶が保持される。しかし、通行人Aがその記憶に違和感を覚えないわけではない。
違和感はやがて確信へとつながり、私の現実改変能力が破られてしまうかもしれない。
そうなるとどうなるか、もしこのことが主人公君に伝わってしまうと、私が『世界に破滅をもたらすもの』だとバレてしまうのだ。
二つ目に、私自身が矛盾なく、辻褄の合うように世界を改変しなければならないということ。
バタフライエフェクトという言葉を聞いたことがあるだろうか?
一見何の関係もない小さな事象が、他の事象に大きな影響を与えるというものだ。
元々はブラジルの蝶の羽ばたきが、テキサスでトルネードを起こすという話だったか。
何が言いたいかというと、ほんの少し矛盾点が生じてしまうと、そこからその小さな矛盾が全ての事象に干渉し、私の現実改変が崩壊してしまう恐れがある。
まあ、これはバタフライエフェクトとは少し違うかもしれない。正確に表すなら、歯車のようなものだろうか。
一つでも欠けると機能しなくなる的な。
これも少し適切な表現ではないのかもしれないが。
とにかく、そうして私の現実改変能力による現実改変が崩壊してしまった場合、これまた主人公君に私が『世界に破滅をもたらすもの』だとバレてしまうのだ。
と、ここまで少々長々と説明を挟んでしまったわけだが、現在の私は、『世界に破滅をもたらすもの』だという肩書きを持ちながらも、実際は欠陥だらけの現実改変能力を持っただけの小娘にしかすぎない状態だ(一応悪魔の魂や姿を視認できるという特性も持ち合わせてはいる)。
誰だよ悪魔と手を組めば主人公君を倒せるって言ったやつ。
まあ、そういうわけで、私は私自身の強化を図らなければならない。
そのために、悪魔の魂が必要だったわけだ。
正直、人間の体を乗っ取ることに成功した悪魔とかの方が、大幅の強化ができるのだが、今の私はクソ雑魚ナメクジ状態のため、人間の体を得た悪魔にはフルボッコにされてしまうだけである。
だからこそ、人間の体を得ていない、かつ人間と契約すらしていない状態の悪魔を見つけて私の血と肉になってもらおうと考えたわけだ。
『ぁ……ぅ………』
あらあら。萎縮しちゃって。可哀想に。
「大人しくしててね。大丈夫。ちゃんと有効活用してあげるからさ。」
ちなみに、悪魔から力を奪う方法についてだが、これに関しては悪魔の魂を食べるだけでいい。
普通の人間なら悪魔の魂を見ることも、触れることもできないため、こんな強化の方法は出来ない。
ある意味悪魔は、私専用の強化アイテムとも呼べるかもしれない。
それじゃ、全ての食材に感謝を込めて、いただきまーす。
「もぐもぐ………」
ふむ。悪魔というのも味は存外悪くないものだ。
汚れていて、澱んでいて、そして歪な性質の悪魔の魂は、私の舌には割と馴染んでいる。
しばらくはこうして私自身の強化に徹するとしよう。
主人公君の知らない間に悪魔にやられて退場とかは嫌だしね。
^_^
『聖、私はやっぱり、あの浦霧ミナという少女が“世界に破滅をもたらすもの”なのではないかと考えています。』
「まだ言ってるのか、それ。根拠は?どうせ今の時期に転入してくるのは怪しいだとか、そんな理由だろ?疑いすぎも良くないと思うぞ。」
まだ彼女が俺の通う高校へとやってきて数日しか経っていないが、彼女が『世界に破滅をもたらすもの』だとは思えない。
見た目こそ浮世離れしたような美しい様子で、人間ではないんじゃないかと思うほどに魅力的だが、彼女の内面は人間そのものだ。
ここ数日間彼女と関わってきたが、意外と感情豊かだったりするし、彼女は確実に『人』であると、そう断言できる気がする。
『確かに、根拠にするにしては薄いかもしれません。しかし、聖は警戒しなさすぎです。“世界に破滅をもたらすもの”は、早い段階で倒さないと後々対処できなくなってしまう可能性があります。悪魔とは訳が違うんですよ。』
「だからって、ミナが『世界に破滅をもたらすもの』だと決めつけて、それで俺にミナを殺せって言うのか?確信をもったわけじゃないくせに」
『ちがっ、私はあくまで、警戒をしてほしいと言っているだけです!殺せだなんて一言も言っていません!』
「でもミナを疑うってことは、ミナを殺すことも当然頭にあるわけだろ?天使が何考えてるのかとか、俺にはよくわからないから、救がどんな感覚でこの話をしてるのかはわからないけどさ、正直俺は、同じクラスで一緒に過ごしてる奴を、もしかしたら殺さなきゃいけなくなるかもしれないって考えながら過ごすのは嫌だ。」
『それは…………確かにそうかもしれませんが…………。』
そしたらミナは俺の高校に転入し、俺のクラスにピンポイントで入ってきているわけだから、既に俺が
正直、それはありえないと思う。
だって、俺の存在がバレているなら、すぐにでも消そうとするはずだ。
なんたって俺は、『世界に破滅をもたらすもの』の脅威になり得る存在なんだから。
もしかしたら俺とは特定できず、俺の通う高校と、俺のいるクラスまでしか絞れていない可能性もある。
それでも俺はミナが『世界に破滅をもたらすもの』とは、とてもではないが思えなかった。
ミナ「私はどう動くべきでしょうか?」
-
主人公と肩を並べて戦う
-
主人公の協力者(一般人を装う)
-
どっちでも
-
その他