ベージュ色の制服のリコリス達   作:mai#急行八甲田

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普通に暮らせる人工心臓が作れるぐらいに科学が発展した世界だからよぉ、神様とかオカルトとか非科学的な成分を増やしてバランスを取らねえとなぁ。
by まりもヘアーの人




リコリス棟の午後 ② ……She's still green.

 

 

人物名解説

 

蘭 雪香 (あららぎ せつか)

 名前を逆にすると香雪蘭→フリージア

 雪→白色

 

蘭の花言葉

 美しい淑女、優雅

 

蘭の英語の花言葉

 愛情、美、優雅、上品

 

フリージアの花言葉

 あどけなさ、純潔、親愛の情

 

フリージアの英語の花言葉

 純潔、友情、信頼

 

白色のフリージアの花言葉

 あどけなさ

 

 

 

佐藤 楓 (さとう かえで)

 佐藤 楓→サトウカエデ

 

楓の花言葉

 大切な思い出、美しい変化、遠慮

 

楓の英語の花言葉

 蓄え、遠慮

 

サトウカエデの花言葉

 遠慮、自制心、大切な思い出

 

 

 

 

 

***

 

 

~名古屋支部 司令室~

 

 書類に目を通していると、ふと誰かの気配を感じて顔を上げた。

 誰も入室はしていない。部屋には私1人だったはずだ。

 

 

「お主が栗田と云う人間か。」

 

 

 3人の中で中学生ぐらいに見えるリコリスが話す。全員サードの制服を着ていて、ソファに座っている。

 

 

「何じゃ、聞こえて居るじゃろ?」

 

 

 小学生ぐらいのリコリスがゆっくりと話す。

 

 

「ふっ、何も知らないか。」

 

 

 高校生ぐらいに見えるリコリスが少し呆れ気味に言った。

 

 

「話が分かる者を連れて参れば良いのじゃ。此処には柳家の者と柊木家の者が居るじゃろ。」

 

「成らば其処の栗田とか云う人間よ。柳と柊木を呼ぶが良い。」

 

 

 急いで司令所に連絡を取り、2人に通信を繋ぐ様に言った。だが多くの人間が関わるべきではない、そう思った。だからリコリス棟に放送を掛けるのは止めた。

 

 直ぐに柊木とは連絡がついたが、柳とはまだである。早く気付くことを願って端末にも緊急のメッセージを送った。

 

 

 端末が鳴る。柳からメッセージが入ったのだ。

 

ー承知しました。今から向かいます。

 

 

 

 

 

 食器を返却した後に端末を操作して返信した。

 普通だったら放送で呼び出しが掛かるのに端末にメッセージを送ってくるとは。昼間から酒を飲んでたことがバレたか。まあ、その時は俺が飲もうと言い出したことにしとけばいい。

 呼び出された理由と言い訳を考えながら司令室の前に着いた。扉の前には桜沢とかいう副官が立っている。

 廊下を挟んだ壁際にはサードリコリスが1人で立っていた。

 

 

「おっ、柊木じゃねえか。お前も何かやらかしたのか?」

「そうではない。お前も分かるだろう。」

 

 

 そう言った彼女は何もない空中から日本刀を取り出した。

 

 

「全く、ほんとに神様は勝手だな。」

 

 

 同じ様にして日本刀を空中から取り出すとそれを左手に持った。

 副官は驚いた様にこちらを見ていたが、はっとして扉をノックする。

 

 

「司令、2人が到着しました。」

「2人のみ入室を許可する。」

 

 

 俺の方が役職は上だ。だから自分、柊木の順番で入室した。

 

 

「失礼します。」

 

 

 扉を開けて中に入った。小学生ぐらいのリコリスが声をかけてくる。

 

 

「事情を知らぬ者が居る故、普段と変わらずとも良いのじゃ。」

 

 

 それならばといつも通りに司令の前まで行く。

 

 

「すまないな、突然呼び出して。」

「問題ねえよ。」

 

「では早速だか栗田。裏切り者についてお前の考えを聞こうか。」

 

 

 高校生ぐらいのサードリコリスがそう言った。

 

 

 

 

 

 ユリ先輩には睡眠薬で再び眠ってもらった。先輩を器と呼ぶあの神様共には関わらせたくないからだ。 

 自分の左隣に一振りの刀が浮いている。そしてその刀から声がした。

 

 

「思い出したか。お主が我を呼ぶのは1年半ぶりよ。」

「最後に霧を掛けたのはそんな前っすかね。」

 

 

 ユリ先輩があいつ等に関われないように普段は自分も含めて、「神の存在」という認知に天之狭霧神の力を使って霧を掛けている。その結果、普段からうちらは神様やそれに関することについての一切を知らない状態だ。

 だが、ユリ先輩に一度触れたことがある天之御中主神が近くに来てしまうとその霧は晴れてしまうのだ。よって今、うちは「神の存在」を認知してしまい、それらに関する事柄が再び認識出来るようになっている。

 1年半前、皇居や国会議事堂を狙ったテロを防ぐために仕方がなくユリ先輩に神器と呼ばれる刀を使わせてしまったことを思い出した。嫌な気分になる。

 

 

「ユリ先輩にはひとまずまた、霧を掛けて置いて下さいっすよ。」

「お主は良いのか。」

「一度、あの神様達や柳に会って話をしないとっすからね。」

 

 

 寝ているユリ先輩の認知に霧を掛けて貰う。

 

 

「すいません、ユリ先輩。」

 

 

 下段では一葉さんと茉莉花さんが寝ているのでユリ先輩を上段に寝かせる。Lilja はなぜか睡眠薬が効かなかったので天之狭霧神に眠らせてもらって、今はベッドで静かに寝息を立てている。

 

 持っている残りの2振の刀、思金神と玉依毘売命を出した。これらの3振の中で思金神の刀だけが装飾も付いていて明らかに違っている。思金神が私を器に使っているからだ。

 

 

「ちょっと行って来るっすね、ユリ先輩。」

 

 

 一旦、刀を全て消す。寝ているユリ先輩の頬に撫でるように触れると部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 事の始まりは半年前だった。

 私は中国.四国本部・広島支部に出張に向かうこととなった。本来ならば名古屋支部司令である私は大規模作戦でも行われない限り他の支部に行くことはない。

 しかし、その日はなぜか名指しされており、副官と共に広島へと向かったのだった。同じ様に東海支部司令や四国支部司令も来ており、4人の司令が集まって会談を行うという珍しい1日だった。

 だが、私が名古屋を離れている間に市内にて集団による武装テロが起きてしまった。幸い、民間人に死傷者は出ず、12人のリコリスの犠牲で事は収束した。

 日帰りであったため司令代理を立てずに名古屋を離れてしまっていたこと。広島の指令所の一部を間借りして作戦の指揮を取ったが、現場のリコリスに対して副司令との二重の命令になって混乱を生じさせたことから司令としての能力を疑われることになった。

 この頃から支部内では一部のリコリス達から無能司令と陰で呼ばれるようになり、事態の収束に大きく活躍した副司令は支部内での発言力を大きく高めた。

 日を経たずして今度はセカンドリコリス達がリコリス棟内の環境改善を訴えてちょっとした反抗のような態度を取ったのだ。これが上層部の目に留まってしまい、私はリコリス達の生活を統括出来ないと判断された。それらに関しては副司令が管轄することになったのである。

 やはりおかしい、こうも立て続けに私が失態を犯したことになるのは何か謀略に嵌められているのではないかと思った。

 

 先ずはあの日、何故私が名指しされていたのかを調べた。すると本来ならば副司令が向かう予定であったことが分かったのである。

 更にその日、副司令はまるで事案が発生することを知っていたかの様に、朝から指令所にいたことが判明したのである。

 セカンドリコリス達の反抗の裏には副司令がいたことも分かった。元々生活環境があまり良くない支部ではあったので、副司令が改善をすると約束をして一部のリコリス達を煽動したのである。

 

 上層部にこれらを報告したが、取りあってはくれなかった。まるで何かを隠すように……。

 私は副司令と繋がっていないことが確実に分かるリコリスを必要として元上司であった現札幌支部司令に個人的な相談をした。直ぐに正式にリコリスを2回に分けて移動させてくれることになった。

 その間もセカンドリコリス達は次々と副司令の味方をするようになり、遂にはサードリコリスに対する差別を行うようになったのである。

 

 このままでは不味いと考えた私は、今度は逆に副司令を罠に嵌めることにした。1ヶ月前の名古屋港での作戦だった。この取引が行われることは事前に分かっており、名古屋支部からも40人を動員したのである。

 そしてこれを利用して東海支部司令にも協力してもらい、副司令を1日中監視して動きを見るとことにした。だが作戦は失敗した。東海支部が持っていた情報と我々が持っていた情報が全く違っていたのだ。副司令は私を同じく嵌めようとして職員を使ってラジアータに偽の情報を用意していたのである。

 

 作戦終了後、自分が指令所内にいる職員達から銃を向けられていることに気が付いた。そして上副司令が入ってきたのである。とうとう私は殺されるのか、そう思った。しかし違った。そして副司令は驚きの言葉を口にした。

 

 

「1ヶ月後、最後のゲームを名古屋港で行う。参加拒否は許されない。この支部にいるリコリス全員が人質だ。最後の司令としての仕事を楽しんでくれよ。」

 

 

 私が処分されても副司令が司令になること、そして多くのリコリスが死ぬことだけは防がなければならないと思った。

 

 悩んだ末に元同僚だった東京支部の楠木に協力を要請した。私は理由を告げずにある作戦の為に東京支部からもっとも強いリコリスを派遣してほしいと楽んだ。更に同じタイミングで全国の本来併設支部にリコリスを派遣するようにお願いした。彼女は何も聞かずに協力してくれて、私も知っている2人のサードリコリスが来てくれたのだった。

 

 

 

「1ヶ月後、名古屋と広島で同時にクーデターが起きます。副司令はそれを足掛かりにしてDAを我が物にしようとしています。これが私の知る全てです。」

 

 

 

 




テンポが悪くてすいません。
殆どリコリス・リコイルが関係無くなってます。
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