ベージュ色の制服のリコリス達   作:mai#急行八甲田

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矛盾していたり、理論が破綻しているところもあると思います。読み飛ばして頂いても結構です。



???? ①

 

※この下に書かれていることは全てフィクションです。読者の皆様や筆者が生活している世界での理論ではありません。

 

 

 

 

***

 

第32次報告書 補足資料①

〈人類の感情共有領域〉と〈共感〉

 

 この資料は現在、当研究所で実験中の〔感情を排した人間〕についての補足である。

 

 

 産まれたばかりの人間に感情があるかどうかは否定できず、仮に何か感情の様なものを持っていたとしても、それを我々が言うところの感情というものにして良いかは当研究所の研究者によって議論を続けている。

 

 前回の人体実験に於いては〈人類の感情共有領域〉と名付けた、[脳の深層領域](我々は'心'と定義している)を端末として使用しアクセスすることができる「他者との接続」を発見した。これにより、その名が付けられた通りに全人類が感情を共有している可能性について、1つの証拠となった。

 よって〈人類の感情共有領域〉へアクセスすることによって感情を獲得するという1つの結論を出した。

 

 

 この証明のための実験については既に開始されており、一例を簡単に下に挙げる。

 

 共に8歳の女性実験体582番と女性実験体583番を同じ状況下にて、好きな物をプレゼントして2人同時に「嬉しい」という感情を抱かせた。この際にこの2人が抱いている「嬉しい」という感情は本当に同じものかを確認したところ、脳内にて分泌されている物質について量に差があるものの、全く同じものであることが分かった。

 しかし、興味深いのはその次である。この2人に対して先程の「嬉しい」という感情について、『どの様に「嬉しい」か』の聞き取り調査を行ったところ、返答に差があったのだ。つまり2人が抱いたのは「嬉しい'」と「嬉しい''」であったことが分かる。

 (実験の詳細は当資料の別紙①を参照)

 

 その後の様々な実験に於いて、少なくとも我々が抱く純粋な「嬉しい」という感情については全く同じものであり、本人の経験からそこに付随するものが変化し、「嬉しい'」と「嬉しい''」という風に差異ができるという結論に至った。よって我々は「嬉しい」ではなく、「嬉しいという感情の定義」を獲得している結論を出した。

 また、外からの刺激によって「嬉しい'''」という感情になることで脳内物質が出るのか、脳内物質が出ることで「嬉しい'''」という感情になるのかは、どちらも正解であるということも判明している。

 

 

 では、「ある感情の定義」について、我々はどこから得ているのだろうか。

 それこそが〈共感〉ではないかと思われる。この〈共感〉は現在4つが確認されており、それぞれ、〈内共感〉、〈外共感〉、〈獲得共感〉、〈衝突共感〉である。この内〈衝突共感〉に関してはメカニズムが解明されておらず、その他の〈共感〉が無いかと共に研究が続けられている。

 

 

 ある成人が外部からの刺激を受けて脳内物質が分泌され、自らの経験と合わせて「ある感情'」という「ある感情」を抱く。既に「ある感情の定義」は獲得しているが、脳内物質が分泌されてしまったことにより、自動的に[脳の深層領域]が〈人類の感情共有領域〉にアクセスしてしまう。それによって「ある感情'」≒「ある感情」かどうかの確認が行われ、それがフィードバックされることによって「ある感情の定義」を失わずにすむのである。これが「内共感」である。

 

 「外共感」は、近くの人間に「内共感」が起きをた際に、その周りの人間の[脳の深層領域]が誰かによって〈人類の感情共有領域〉にアクセスしたことを無意識の内に感知して、脳内物質を勝手に分泌してしまい、ほぼ同じ「ある感情''」を抱いてしまうものである。貰い泣きや貰い笑いもこれに該当する。なお、「外共感」が起きた人間は殆どの場合で「内共感」を起こし、それが連鎖していくことを「感情の伝染」と言う。

 

 「獲得共感」は「ある感情の定義」を獲得していないとされる乳幼児や子供に起きるものである。「ある感情の定義」を持たないと、仮に「ある感情'''」を抱いたとされる状態でもそれが何なのか分からないため、長期間に渡って「内共感」と「外共感」を繰り返し続けて「ある感情の定義」を取得することである。なお、「獲得共感」の状態にあることを「感情の定義の獲得期」とも言う。

 

 

 以上を本書での報告とする。

 

 

 なお、女性実験体812番は現在の年齢は3歳ながら、未だに「ある感情の定義」を1つも獲得しておらず、彼女を主要実験体にすることで研究が進むものと思われる。

 

 

 

☓☓月☓☓日 ■■ ■■

 

 

 

 

***

 

※上記のものは全てフィクションです。

 

 

 

 

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