「オラァッ!!」
「シィッ!!」
病院ではカイザとダパーンが戦闘を繰り広げていた。ダパーンの連続ジャブが繰り出され、カイザも負けじと拳を繰り出すが、ダパーンは元ボクサー……パンチの技術はダパーンの方が上だった。カイザは押し負け、顔面に拳をくらった。
「ぐっ……!!」
「デヤッ!!」
ジャブで怯んだところに大振りのストレートを繰り出し、カイザの腹に拳を叩きつけた。
「がはっ!!」
「懐かしいなぁ……これでお前のこと、よく泣かせてやったっけなぁ!」
「いつの頃の話してんだ……ゴラァッ!!」
カイザは掛け声とともに突進し、殴りかかった。しかし、ダパーンはその拳を片手で軽々と受け止めてみせた。
「今の俺は……昔とちげぇぞ!!」
拳を止められた瞬間、カイザはホルスターに下げたカイザブレイガンの持ち手を掴み、そのままトリガーを引いた。
「なっ…!?ぐあぁぁぁっ!!」
放たれた銃弾を受け、ダパーンは後ろに後ずさった。カイザはそのままカイザブレイガンを抜き、カイザフォンから抜いたメモリを装填した。
《Ready.》
音声とともにカイザブレイガンから黄色に光る刃が伸びた。
「ハァァァァッ!!ダァッ!!」
突進とともに銃弾を乱射し、間合いに入った瞬間、刃を振るった。ダパーンは両手の篭手で銃弾を防ぎ、さらに刃とぶつけ合う。
しかし、攻撃範囲はカイザの方が上。カイザは武器を逆手持ちから順手持ちに変え、普通の剣の様に振るった。逆手持ちよりも振るいやすいのか、攻撃速度が速かった。
次々と斬撃を浴びせていく。
「ぬあぁぁぁっ!!」
斬撃を浴び、ダパーンは吹き飛び、病院の入り口前まで転がった。
「うわっ!?なんだ!!?」
「仮面ライダー!?」
突然、仮面ライダー達が現れて、病院前にいた患者達や見舞い客が動揺し始めた。
「っていうかアレ、テレビに出たブラックサレナじゃ……」
「おいっ!さっさと病院の中に逃げろ!!」
動揺する民衆を見て、カイザは避難するように叫んだ。
すると、ダパーンはその場から駆け出した……かと思った次の瞬間、目の前にいたベビーカーを押す母親を体当たりし、跳ね飛ばした。
「キャッ!?」
「動くな!!」
母親を跳ね飛ばしたダパーンは、ベビーカーで眠っていた赤ん坊を片手で無造作に持ち上げた。
「てめぇ、何を……!?」
「動いたら、このガキを地面に叩きつける!!」
なんと非情なことに、ダパーンは赤ん坊を盾にした。それを見て、カイザは怒りのあまり銃口を向けた。
「武器を置け!!でないとぶっ殺すぞ!!」
「くっ……!」
赤ん坊を盾にされては手を出すことなど出来ず、カイザは言われるまま武器を置くしかなかった。
それを見て、ダパーンはフッと笑い、さらに周りを見て再度笑った。
「……こういう時、人間性出るよなぁ?赤ん坊が人質になってんのに、誰も助けようとしねぇんだからなぁ!」
「お願い!私の赤ちゃん離してぇ!!」
「うるせぇ!!」
先ほど跳ね飛ばされた母親が、泣きながらダパーンの足にしがみつき、赤ん坊の解放をせがんだ。
しかし、ダパーンはそれを乱暴に蹴飛ばした。すると母親が乱暴されたことに気づいたのか、赤ん坊は大声で泣き叫んだ。
「チッ、うるせぇガキだな……もうぶん投げちまうか。」
「ガオ……!てめぇ……!!……ん?」
怒りに震えるカイザだったが、その時あることに気がついた。
ダパーンの背後に近づく人影があった。しかしダパーン自身は気づいておらず、カイザに向かって叫んだ。
「こいつ助けたきゃ、俺の前に跪け!跪いて忠誠を……」
「えいっ!!」
次の瞬間、ダパーンの背後からパイプ椅子が振り降ろされ、後頭部に直撃した。
「うぐっ!?」
「キャッチ!」
いきなり後頭部を殴られ、ダパーンはうめき声をあげ、掴んでいた赤ん坊を思わず手放した。そして次の瞬間、赤ん坊は一人の女性の手によって救出された。その女性は……ロゼッタだった。
「ロゼッタァ!?」
「ダーリ〜〜〜ン!赤ちゃんとお母さん助けたよ〜〜〜!!」
ロゼッタは赤ん坊を助けると同時に母親の手を引き、その場からすぐに離れた。
「ナイスだ、ロゼッタ!」
「この……クソ女ァァァッ!!」
不意打ちを喰らい、ダパーンは怒り狂ってロゼッタに襲いかかろうとした。しかし、その目の前にカイザが立ちはだかり、カイザは腹に蹴りを叩きつけた。
「うっ……!?」
「腐りやがったな……ガオッ!」
《Exceed Charge.》
カイザの右脚にポインターが装備されていた。カイザフォンの「ENTER」キーを押し、黄色い光がベルトからポインターに流れ、そこから金色の円錐状のエフェクトが現れ、後ずさるダパーンを捕らえた。
「ハッ!」
「ッ!!」
「トアァァァァァァッ!!」
雄叫びとともにカイザは必殺の飛び蹴りを繰り出した。
「チッ!!」
《MONSTER STRIKE》
「ハァッ!!」
バックルの頭を叩き、右腕の篭手に星型のエネルギーを集め巨大な腕の幻影を作って突き出した。
カイザとダパーンの技がぶつかり合い、互いにせめぎ合った……そして次の瞬間爆発が起こり、2人は互いに吹き飛び、地面に転がった。
「ぐあっ!!」
「ぬおっ!!くそっ……!!」
先に立ち上がったのはダパーンだった。ダパーンはフラフラと立ち上がると、背を向けて逃げ出した。
「あっ、ガオッ!!」
「覚えてろよグリム……!ブラックサレナに賛同する奴らは世界中にいる!けいさ……!!」
その瞬間、ダパーンはハッと我に帰り、自分の口を塞いだ。
「……このカリは返すからな!!」
ダパーンは捨て台詞とともに逃げ出した。カイザはすぐに後を追おうとしたが、先ほどの技のぶつかり合いによるダメージで動けなかった。
「クッソ……!ガオの野郎……!」
「ダーリン!大丈夫?」
フラフラと立ち上がるカイザに、ロゼッタは駆け寄って肩を貸した。
すると、周りからざわめきが聞こえてきた。
「あっぶねぇ……危うく巻き込まれるとこだったな……」
「つーか、あの姉ちゃんすげえな……赤ちゃん助け出したぞ……!」
野次馬達は突然始まったライダー同士の戦いにざわめていた。
「あんまし目立ちたくねぇな……逃げるぞ、ロゼッタ!」
「うん!」
2人はあまり目立たないように、そのまま逃げようとした。すると、もう一人カイザの肩を抱く者が現れた。
「大丈夫?」
「アンタ……!」
それはメリンダだった。3人はいそいそと病院を後にし、人気のないところにさし当たったところでグリムは変身を解いた。
「あなた……仮面ライダーだったのね。」
「だったらなんだよ?」
グリムはメリンダからそっぽを向いた。心のどこかで、まだメリンダに気を許せていなかった。すると、メリンダはグリムの頭に手を置き、優しく撫で始めた。
そして、メリンダは言った。
「あなたは強くて優しい子ね。さっき、あの赤ちゃんを助けるために武器を置いたのでしょう?立派なことをしたわ。」
「うっ……うるせぇ!」
急に子どものように頭を撫でられ、グリムはその手を振り払った。しかし、悪い気はしなかった。同時に、まだ小さかった頃…死んだ母親によく頭を撫でてもらったことを思い出し、グリムの涙腺は潤んだ。
「あぁんっ、ズルい!私もナデナデする〜〜!!ダーリィン♡」
「うっとうしい……!」
メリンダに撫でられているのを見て嫉妬心が芽生えたのか、ロゼッタは取り上げるようにグリムを抱きしめ、負けじと頭を撫でた。
「つーか、お前なんであの病院に来てたんだ?なんで俺の居場所分かったんだよ?」
「フッフッフッ……言わなかった?私、鼻が利くって。ジャ~ン!」
ドヤ顔でロゼッタが取り出したのは、柄のない無地のハンカチだった。グリムはそのハンカチを見て首を傾げたが、すぐにハッと目を見開いた。
「……あっ!それ俺のハンカチじゃねーか!?」
「そうでーす!初めて会った時、ダーリン落としてたよ!私が回収してたんだけど……」
すると、ロゼッタはハンカチを広げ、自分の鼻に押しつけ始めた。
「あの日以来、私はダーリンの虜……♡はあぁぁぁ♡ダーリンのオスのニオイィ♡」
「オスのニオイとか言うな、変態女ッ!!」
グリムが怒るのをよそに、ロゼッタはハンカチに染み付いたグリムのニオイを嗅ぎながら、口からはヨダレを垂らし、快感を感じている時のような恍惚な笑みを浮かべていた。
「ダーリンのオスの象徴……全身に浴びたぁい♡あぁんっ♡考えただけでEcstasyを感じちゃう……♡」
「なんでそこだけネイティブなんだよ!?というかギリギリアウトな発言やめろ!!」
グリムはハンカチを取り上げようとしたが、ロゼッタは頑としてハンカチを手放さなかった。
そんな2人のやり取りを見て、メリンダは苦笑いと愛想笑いとも呼べない微妙な笑みを浮かべていた。
「さ、最近の子は進んでるのね……」
微妙な笑みを浮かべたまま、メリンダは二人に黙ってその場から立ち去っていった……
────────────────────
そのころ、イーデン校では……
「はぁ……」
フリッドは自分の職員室で、椅子に座りながらため息をついていた。
朝のホームルームで、自分が言ったことを気にしていた。
「正義……か。」
ホームルームで、フリッドは「正義」について生徒達の前に語った。子ども達に向かって、「正義を語らないでほしい」と言った。だが、同時にフリッドはブラックサレナがチャップマンを処刑したことを「正義」だと感じてしまった。
「やっぱり、正義は怖いな……」
「正義」の恐ろしさを改めて実感した。昔、ロイドから借りた本に載っていた文を思い出した。
「『正義』を成す時、人は『ドーパミン』という快楽物質を分泌する。つまり、『正義』を成す時、人は食事や性行為と同等の快感を得る」
その文が今になって理解できた。
その時、部屋の外で誰かがドアをノックしてきた。
「どうぞ。」
フリッドが許可を出すと、ドアが開いた。中に入ってきたのはダミアンだった。
「叔父さん……」
「コラッ、ここじゃ『先生』だろ?」
「ごめんなさい、先生……」
「フフッ……今日はどうした?」
フリッドが聞くと、ダミアンは不安そうな、心配そうな目でフリッドを見つめた。
「先生……なんかあった?」
「えっ?」
「朝のホームルーム……先生、調子悪そうだったから……」
なんてことだ……とフリッドは思った。悩んでいることが顔に出てしまったようだ。生徒に、大事な人に心配をかけてしまったことをフリッドは恥じた。
すると、ダミアンはフリッドの足にしがみついてきた。
「ダミアン……?」
「きっと、先生……叔父さんには悩み事があるんだよね?たぶん、俺には理解できないことで……」
今のフリッドの悩みをダミアンに打ち明けたとしても、まだ子どもであるダミアンにはきっと分からない……ダミアンはそう思ったのだろう。
それを察したフリッドは、安心させようとダミアンの頭を撫でようとした。
しかし予想外なことに、ダミアンは座っているフリッドの体によじ登り始めた。
「ダ、ダミアン……!?」
困惑するフリッドをよそに、ダミアンはフリッドの膝の上に立つと、背伸びをして右手をフリッドの頭に置き……撫で始めた。
「が…がんばれ、がんばれ……」
ダミアンは「がんばれ」とフリッドを応援しながら頭を撫でる。それから5分ほど頭を撫でた後、ダミアンは顔を真っ赤にしながらフリッドを見つめた。
「ア、アーニャの奴が……これが一番元気出る、おまじないだって……」
恐らく、そのおまじないはアーニャの嘘……心を読み、フリッドが悩んでいることを知ったアーニャは、大方「かてーきょーし、げんきない。じなん、はげませ。」とでも言ったのだろう。
察したフリッドはダミアンの手を引っ張り、そのまま抱き寄せた。
「ありがとう……お前のおかげで元気が出た!」
「本当?よかったぁ……!」
2人は互いに顔を見合わせてニコッと笑った。しかし、フリッドは内心……壊れかけていた。
(ぎゃわいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!ダミアンかわいいがすぎるっ!!もう無理、耐えられない……死ぬ……好き……♡ああっ、もうこのまま抱き潰したいっ!キスしてしまいたい……!!だが俺は教師だ……!問題を起こすわけには!ヤバい、可愛いすぎてゲロ吐きそう……アレ?俺、さっきまで何に悩んでたっけ?)
ダミアンのあまりの愛らしさにフリッドは崩壊寸前だった。同時に、さっきまでの悩みが全て吹き飛んでしまったようだった。
そんな時、部屋に備え付けられた電話が鳴り響いた。我に帰ったフリッドは受話器を取って電話に出た。
「もしもし。」
『フリッド。私よ。』
「フィオナ!」
電話をかけてきたのはフィオナだった。
愛する人から電話がかかってきて、フリッドは喜んだが、フィオナの口調は真剣そのものだった。
『急に電話してごめんなさい。でも、ちょっと気になることがあって……』
「気になること?」
『ええ、昨日の放送で流れた……愛国婦人会が暴行を働く時の映像……ちょっと引っかかるのよ。』
「引っかかること……?」
フィオナの言葉にフリッドは昨夜の映像を思い出した。
どこも違和感を感じるような場所はないように思えるが、フィオナは続けて言った。
『あの映像……たぶん隠し撮りだろうけど、あの映像を民衆に見せて、国に対する敵対心を刺激するっていうのがブラックサレナの作戦。でも、ちょっと運任せな気がするのよ。』
「運任せ?」
『だって、もしもあの時、カミラって女が平手打ちをかわしてたら映像は成立しないし、作戦も成立しない。』
「……まさか、カミラさんがわざと殴られた?」
嫌な予感を感じた。もし、カミラがブラックサレナと通じていて、あの映像を完成させるために被害者を演じていたとしたら……
フリッドの疑問に答えるように、フィオナは話を続けた。
『それはあり得ないと思う。いくらなんでも、お腹の子どもを犠牲にして被害者になろうとは考えないでしょ。』
「まぁ、それもそうか……」
『でも、内通者がいるのは間違いないかも。それも……多分複数人。さっき対策班のアイネから聞いた話だけど……秘密警察の資料室からG4に関する資料が消えていたって……』
フィオナから語られる言葉に、フリッドの頭の中にある推理が思い浮かんだ。
「……秘密警察に、内通者がいるってことか?」
『そうなるわね。フリッド……学校が終わったら喫茶シオンに来て。見せたい物があるの。』
「見せたい物?とにかく、わかった。必ず行くよ。」
フィオナからの誘いに乗り、フリッドは承諾し通話を切った。
─────────────────────
「これは……!?」
学校が終わり、フリッドはアーニャを送るついでに喫茶シオンを訪れた。
そして地下室に入った2人は、そこであるものを見た。それは、小瓶に入れられたネオプラーナだった。
「どうしてネオプラーナがここに……!?」
フリッドはフィオナに顔を向けた。このネオプラーナを持ってきたのはフィオナだった。
フィオナは面食らったフリッドとアーニャに説明を始めた。
「実は……今朝方、『WISE』宛にこのネオプラーナが瓶に入れられて送られたの。これはその瓶に入った奴から、小瓶に移したもの。」
「送られたって……一体誰から?」
「名前は分からない。ただ、宛名には”嘘つきな狐さん”とだけ……」
「狐?それって……」
どこかで聞いたその宛名に、フリッドはとある人物の顔が思い浮かんだ。その場にいた全員も同じだった。
その時、
「オイーッス!来たぞー!」
「お邪魔しまーす!」
上の階から、遅れてグリムとロゼッタがやってきた。
「ん……?なんだ、その青いの?ジュースか?」
「……ネオプラーナだ。」
見慣れない青い液体に首を傾げる2人だったが、ロイドからその正体を聞いて目を丸くした。
「こいつが例の……」
「ん……?」
すると、ロゼッタはネオプラーナの入った小瓶を手に取り、蓋を開けてニオイを嗅ぎ始めた。
「スンスンッ……」
「おい、どうした?」
「これ……あのG4?…っていうのと同じニオイがする。」
『はっ!?』
ロゼッタの一言に皆は声を上げた。あまりにも突拍子もない言葉だった。
「ロ、ロゼッタさん……いくらなんでもそれは……」
「いや……こいつの鼻は犬並みだ。現に、ハンカチのニオイを辿って、俺のこと見つけたぐらいだからな。」
グリムの一言に、皆ゴクリと唾を飲んだ。ロゼッタの鼻の良さにではなく、ネオプラーナとG4が同じニオイを発しているということにだ。
そうなると謎が残る。”何故、ネオプラーナとG4が同じニオイなのか”ということだ。
「姉さん?今、『はっ!?』って声が聞こえたけど?」
その時、ユーリとノエル、さらにアイネとフランキーの4人も遅れてやってきた。
そして……ノエルはその場に集まった全員に自分の正体を明かした……
「ノエルさんが、あのウォルターの妹……!?」
「しかも、その顔…整形だったなんて……」
皆一様にショックを受けていた。それもそのはず、敵と通じていて、さらにその敵のボスの妹そっくりに整形させられたとなれば驚かないわけがない。
「頭こんがらがってきたな……あの野郎、自分で妹殺しといて、他の女を妹そっくりにするって……意味分かんねぇ……」
「ごめんなさい……私のせいで、みなさんに迷惑をかけて……」
「なんでアンタが謝る?悪いのはウォルターだろ!」
しおらしく謝るノエルにグリムは声を上げ、それに同調するように他の皆はコクリと頷く。しかし、ノエルは首を横に振った。
「あの人が悪いのはわかってる……でも、私にはどうしてもあの人が苦しんでる様に見えるんです……」
「苦しんでる?」
ノエルはコクリと頷き、語り始めた。
「一緒に暮らしたせいですかね……あの人は生きながら死んでるみたいで……自分を追いつめてる。なんだか、見てられなくて……できることなら助けたい……」
「……優しいんだな、君は。」
「あははっ……広い意味で言ったら、あの人が私を拾ってくれたから、今の私があるんです。だから……」
「助けたい」とノエルは言葉を濁した。それを聞いて皆は思った。「優しすぎる」と。普通なら、自分の顔を整形させたウォルターに対して怒りを感じるところだろう。しかし、そう思わないのは、ウォルターが苦しんでる様を見たからだろうか……
「しっかし、謎だらけだな……G4にしても、ネオプラーナにしても……どんだけ情報収集すればいいんだか……」
その時、フランキーが声を上げた。確かに未だに明らかになっていないことは多い。しかし、フリッドは声を上げて反論した。
「おいおい、何を言ってるんだフランキー君。ここでできることはあるだろ?そうだろう、ロイド君?」
「ああ、そうだな。」
フリッドの意見に賛同し、ロイドはコクリと頷いた。
「今まで手に入れた情報を元に推理するんだ。それぞれ手に入れた情報がバラバラでも、まとめて整理すれば、一本の線になる。それでもダメなら、また情報収集すればいい。」
「ノエルさん、君にも協力してほしい。いいかな……?」
フリッドはノエルに情報提供を申し出た。ノエルは敵側にいた人間。有益な情報を持っているのは間違いない。
ノエルは最初から協力するつもりの様で、キリッとした顔つきでウンと力強く頷いた。
「わかりました……私が知ってる情報、全てお話します!」
おまけ「空が半分しか見えなかった」
「下から見る女性の胸っていいよな……」
「いきなり何を言ってるんだお前は。」
いきなり意味不明なことを言うフリッドに、ロイドはツッコミを入れた。
「いや、この前フィオナに膝枕してもらったんだが、その時視界の半分がフィオナの胸に遮られてな。『これは堪らん』って思ってしまったよ……」
「……本人には言わない方がいいぞ。でもまぁ……俺も前にヨルさんに膝枕してもらったが……た、確かに視界が半分胸に遮られたな……」
フリッドの発言に呆れたロイドだったが、自分も同じ経験をしたことを思い出し、頰を赤らめた。
「なんだ、ロイド君も同じ経験をしてるんじゃないか。このムッツリスケベが。」
「お前に言われたくないわっ!」
ロイドはまたもフリッドにツッコミを入れる。すると2人の会話にグリムが入ってきた。
「視界の半分?それ言ったらロゼッタなんかヤベーぞ。なんせKカップだからな……半分どころか、視界の7割が胸に遮られたぞ。」
『7割……!?ゴクリ……』
グリムの話に2人はゴクリと唾を飲んだ。すると、グリムの後ろで話の輪に入れないユーリが見えた。それを見かねてフリッドはユーリに声をかけた。
「ユーリくんはどうなんだ?ノエルさんに膝枕してもらったか?」
「小さめの胸には小さめの胸の良さがあると思うぜ?」
「失礼なことを言うなお前は!」
失礼なことを言うグリムを叱るユーリだったが、すぐに頰を赤らめ、下を向いて俯いた。
「ひ、膝枕はされてませんけど……谷間……」
「谷間?」
「ノ、ノエルさん、動きやすいのが好きみたいで、服はいつも一つ上のサイズの物を着るらしくて……それで、その……かがんだり、お辞儀した時に……っぱい……」
「えっ?なんて?おじさん聞き取れなかったなぁ?」
ユーリが何を言うのか察し、フリッドは茶化し始めた。
「だ、だからぁ!ノエルさんのおっぱいが見えてっ!目のやり場に困るんだよォォォォォォォ!!」
「若いねぇ♪」
「そんなに気になる本人に言えよ。『ぼくだけのおっぱいを他人に見せないで』って。」
「言えるかァァァァァァ!!!」
顔を真っ赤にするユーリに、フリッドとグリムはニヤニヤと笑い、ロイドは呆れてため息をついた。
その様子を、遠目から観ていたノエルは首を傾げた。
「みんな何の話してるんだろ……」
会話の内容は聞こえてないようだった。
───────────────────
おまけは某魔法使い漫画のネタから。
皆さんは胸の大きさについてどう思いますか?私は、エロければ大きさは関係ないと思ってます(最低)
胸の大きさについてどう思いますか?
-
大きい方がいい
-
小さい方が好き
-
ちょうどいいサイズがいい
-
雄っぱいの方が好き
-
大きさは関係ないと思う