SPY×AGITΩ   作:ぴりもに

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Chapter.5 我ら思う、故に我ら在り

翌日……ロイド達はひとまずは日常へと戻った。フリッドはイーデン校へ……

 

「さて……今日の道徳の授業は、作文にしようか!」

『えー!?』

 

作文と聞いて、生徒達は嫌そうな顔をしながら声を上げた。それを見てフリッドはフッと笑いながら話を続けた。

 

「はいはい、文句言わない!テーマはそうだな……『将来の夢』だ!」

 

フリッドがテーマを出題すると、生徒達は頭を悩ませながらもそれぞれ文章を書き始めた。

 

「1時間しかないし、短くていいぞ。用紙1枚分書いてくれればいい。」

(みんなどんな夢を書くのかな……みんな素晴らしい夢を持ってるだろうな……その夢を守るためなら、俺は……!)

 

この日、作文を書くように言ったのは、カワイイ生徒達の夢を見て、改めて戦う覚悟を決めるためだった。

授業が終わり、昼休みを利用してフリッドは自室で皆が書いた作文を読んだ。

 

「みんな素晴らしい夢を持ってるな……」

 

皆が作文に書いた夢は様々だった。宇宙飛行士になりたい、カワイイお嫁さんになりたい、立派なコックになりたい……多種多様だった。

子どもは、ひとりひとり夢を持っている。教師は、大人はその夢を支えて後押しする……フリッドはそれが一番大事なことだと考えていた。

皆の作文を読んで、そのことを改めて認識した。

 

(大丈夫……みんなの夢は俺が…俺達仮面ライダーが守る!)

 

フリッドは心の中で決意し、叫んだ。すると、部屋の外で誰かがドアをノックしてきた。

 

「どうぞ!」

 

フリッドが許可を出すと、男が1人部屋に入ってきた。

入ってきたのはヘンダーソンだった。

 

「ヘンダーソン先生!」

「少しいいかな?」

 

ヘンダーソンは近くの椅子に腰掛け、フリッドに語りかけた。

 

「お前が授業で作文をさせたと聞いてな。将来の夢について……だったな。何故急にそんなことを?」

「それは、その……」

「……また戦いが始まるのか?」

 

フリッドは何も言えなくなった。「また戦いが始まる」と言ってしまえば、生徒達を不安にさせてしまう。心配をかけてしまう……フリッドはそう思い、何も言えなかった。

 

「全て背負おうとするな。戦いに協力はできないが……サポートはできるはずだ。」

「……ありがとうございます、ヘンダーソン先生。」

 

ヘンダーソンの言葉を聞き、フリッドは自分の行いを恥ずかしく思い、頬を掻いた。もっと誰かと相談するべきだったとも思った。

するとその時、またドアをノックする音が聞こえてきた。

 

「どうぞ。」

 

フリッドが許可を出すとドアは開き、少年が1人部屋に入ってきた。その少年はダミアンだった。

 

「ダミアン!」

「おっと……」

 

ダミアンの姿を見るなり、ヘンダーソンは立ち上がり立ち去ろうとした。

 

「邪魔者は立ち去るよ。2人でゆっくり語り合うといい。」

 

そう言い残し、ヘンダーソンは部屋を出ていき、部屋にはフリッドとダミアンだけになった。

 

「今日はどうしたんだ?」

「せんせ……叔父さん……」

 

ダミアンはフリッドのことを学校の中では「先生」と呼んでいたが、いつものような「叔父さん」呼びになると、フリッドの脚にしがみついた。

 

「叔父さんの様子……いつもと違う気がしたから……また戦いになるの?」

「……ああ。」

 

不安そうになるダミアンを見て、フリッドは低い声で呟いた。しかしすぐにニコッと笑ってダミアンを持ち上げ、ぎゅっと抱きしめた。

 

「でも大丈夫。今度が最後になるはずだ……ショッカーとの戦いはこれで終わらせる!だから、お前は安心していてくれ。」

「叔父さん……」

 

フリッドに抱っこされながらダミアンは思った。大好きな叔父のために何かしてやれないかと。

いろいろ考えた結果、ダミアンはあることを思いついた。

 

「お、叔父さん……おまじないしてあげる……」

「へ?おまじない?」

「じっとしてて……」

 

フリッドに抱かれた状態で、フリッドの顔に自分の顔を近づける。そして……

 

チュッ……

 

頬に柔らかくて温かい感触が走るのを感じたフリッド。

 

「えっ?………えっ!!?」

 

ダミアンはといえば、顔を真っ赤にして俯いていた。

 

「な、なにやってんだろ、俺……と、とにかく!元気が出るおまじないしたから!が、がんばってね!!」

 

ダミアンは顔を真っ赤にしたまま慌てた様子でフリッドから離れて部屋からそそくさと出ていってしまった。

対し、フリッドはそのまま固まっていた……かと思いきや、そのまま床に倒れてしまった。

 

「か、か、かかかかかかか……!!かわいいぃぃぃ……!!」

 

恥ずかしがりながら頬にキスをしてきたダミアンのあまりの可愛さにフリッドは悶絶していた。同時に、文章では表現できないほどの気色悪い笑みを浮かべて床に転がった。

 

「グオホホホホ……かわいすぎる……!!ムッフッフッフッフ……コホホホノォホホホノォホホホ……」

(な・・・なんという顔を・・・!!?)

 

その時のフリッドの様子を、ヘンダーソンは部屋の外からドアを

少し開けて覗いていた。奇怪な笑みと笑い声を浮かべるフリッドに、ドン引きしていた。

 

(……あいつクビにしようかな……)

 

──────────────────────

 

一方その頃……

 

ガツガツガツ……ゴキュゴキュ……ズルルル……

 

グリムは自宅で、大量に作られたロゼッタの料理をむさぼり食っていた。

 

「ダーリン、今日はいっぱい食べるね。」

「”今日も”だろ?もうすぐ決戦が始まるんだ……食って食って、力つけねぇとな!」

 

そう言うとグリムはフォークでソーセージを一度に3本刺し、そのまま口に放り込んだ。

 

「がんばってね、ダーリン!」

「おう!」

 

それから数十分に及び食べ続け、完食したグリム。フッと一息つき、同じくロゼッタが淹れてくれた紅茶を飲んだ。

 

「……ロゼッタ。」

「なぁに?ダーリ……」

 

その時、グリムはロゼッタを半ば無理やりソファに押し倒した。

 

「えっ!?ど、どうしたのダーリン……もしかして、私のことも食べちゃう!?やぁん♡ダーリンったら大胆♡」

「アホか。」

 

1人で勝手に興奮するロゼッタに呆れながらも、グリムは押し倒したまま顔を近づけていく。

 

「……俺の人生半分やるから、お前の人生半分よこせ。」

「……えっ?それって……」

 

それは告白だと、ロゼッタはすぐにそう思った。グリムはそれから何も言わずにそっぽを向いている。照れて何も言えないようだった。

 

「でも、いいの?ダーリン、ヨルさんのこと好きなんでしょ?」

「……ああ、好きだよ。今でもな……」

 

グリムがヨルのことが好きだということを、何故ロゼッタが知っていたのか……グリムはあえてそこには触れなかった。

 

「今でもヨル先輩のことは大好きだ、愛してる。でも……一緒に暮らしてるせいかな……ヨル先輩と同じくらい、お前のことが好きになったんだ。」

 

グリムの目は真剣そのものだった。それに習うようにロゼッタも真剣になった。するとグリムはロゼッタの身体に手を伸ばし、指で優しくなぞり始めた。

 

「ん……」

 

身体を優しく触られ、ロゼッタはピクッと身体を震わせた。

 

「それに……お前のこと、まだ抱き足りない。後何百回でも何千回でも抱いていたい。」

「嬉しい……ダーリン……」

「愛してる、ロゼッタ……」

 

愛の言葉を囁くと、グリムはロゼッタとキスをした。ロゼッタはグリムに身を任せ、されるがままになった。

キスをされても、身体を好きなように触られても、ロゼッタは全てを受け入れた。それは互いに愛し合っていたからに他ならない。

その時、電話がかかってきた。

 

「ぁん……ダーリン、電話出なきゃ……」

「後でいいだろ電話なんて……それともヤリながら出るか?」

「んもう……バカ……んぅっ……!」

 

電話はひっきりなしにかかってきたが、2人の行為が止まることはなかった。グリムが欲望の全てをロゼッタに吐き出した後、ようやく電話に出たのだった。

 

「もしもーし、セールスだったらまた今度にしてくれ。こっちは一発ヤって疲れてんだよ。」

『ほーぉ、まだ17歳なのに、もう嫁さんができたのか。』

「あ?その声……まさか!?」

 

グリムの予感は当たっていた。電話の相手は育ての親であるニコルだった。

 

「親父……!」

『他の仲間達に伝えてくれ。今日の夕方、喫茶シオンに集まってくれ……とな。』

 

───────────────────

 

「えっ、これから喫茶シオンに?」

「うん、グリムのお父さん……ニコルさんが招集をかけたんだ。」

 

ユーリはノエルが入院(軟禁)している病院にいた。これから喫茶シオンに行くことを知らせていた。

 

「でも、グリムくんのお父さんって、確か殺されたんじゃ……」

 

死んだはずのニコルが生きていることに首を傾げるノエル。対し、ユーリは苦笑いを浮かべていた。

 

「えーっと、ちょっと長い話になるんだけど……まぁ、次会った時に話すよ!」

 

ユーリはそう言って話を切り上げ、病室を出ようとした……が、途端にノエルの方を振り返った。

 

「……もうすぐショッカーとの全面対決が始まる。この病院も、もしかしたら戦いに巻き込まれるかもしれない……もし!もしそうなったら、みんなと一緒に避難して!避難誘導にはちゃんと従うんだよ!」

「フフッ……大丈夫だよ、心配性さん。」

 

心配そうにしているユーリを見て、ノエルはフッと笑って頭を撫でた。しかし、ノエルはすぐに不安そうに俯いた。

 

「お兄ちゃんは……大丈夫かな……」

「先輩……」

 

2人の脳裏によぎるのは、ブラックサレナの元リーダーであり、ユーリの元先輩でノエルの兄……ウォルター・クロフォードの姿だった。

 

「……きっと大丈夫だよ!ショッカーだって囚人をかまってるヒマなんてないだろうし、それに先輩は強いから……ショッカーの怪人ぐらい、自力でなんとかしちゃうよ!」

「うん……そうだね!きっとそうだよね!」

 

「あの人なら大丈夫」……そう自分に言い聞かせた2人だったが、それでも不安だった。いくらウォルターが強くても、怪人相手では苦戦してしまうかもしれない。それどころか最悪の事態も……だが、今の自分達にできることはない……無事でいてくれることを信じる他なかった。

 

そのころ、東国にある刑務所では……

 

「………」

「なぁ、アイツもう3時間もあの状態だぜ?」

「よくあのままでいられるよな……」

 

ウォルターは独房の中で、ベッドの上に胡座をかいて座り、瞳を閉じて座禅を組んでいた。

精神統一だけではない、独房の中では素振りなどの剣の修行はできないため、座禅をしながらイメージトレーニングに入っていた。

座禅に入って3時間が経過しようとした、その時だった。

 

「!!!?」

 

突然とてつもない敵の気配を感じ取り、咄嗟に立ち上がって鉄格子の窓を睨んだ。

 

(なんだ、今のは……!?とてつもなく巨大な敵意が渦巻いている……何か、とてつまない事件が起きるのか……!?)

「お、おい!どうしたんだ!?いきなり立ち上がって……」

 

いきなり立ち上がったウォルターを見て、看守が声をかけてきた。声をかけられ、ウォルターはフッと深呼吸をして一息ついた。

 

「いや……なんでもない。ところで……街の様子はどうなんだ?」

「は?いや……ショッカーの奴らがよく出てくるようになったくらいだが……」

「そうか……」

 

看守からの返答を聞くと、ウォルターは再度ベッドの上で座禅を始めた。

 

(ブラックサレナが活動してた頃は、ショッカーなど物の数ではなかった……だが、それがいなくなった今、奴らは力を増す。)

 

ブラックサレナやアンノウンがいた時は、ショッカーはそこまで目立っていなかった。しかし敵対組織がいなくなった後、ショッカーが力をつけるのは間違いない。

ふと脳裏に浮かぶのは自分と戦った仮面ライダー達の姿だった。

 

(……勝てるのか、奴らは……いざとなれば、俺がここを抜け出し加勢するしか……)

 

もし不測の事態が起きれば、その時加勢できるのは自分ぐらい……そう思いながら、ウォルターはその時が来るまで座禅による精神統一とイメージトレーニングを続けるのだった。

 

───────────────────

 

夕方、フリッド達は喫茶シオンに集まった。店はもう閉店間際で人がいなかったが、カウンターの一番端に男が1人座っていた。

 

「なぁ、ロイド君……もしかしてあの人……」

「ああ、そうだ。」

「みんな来たな……」

 

男は立ち上がると、帽子を取って顔を見せた。

 

「親父……!」

「グリム……」

 

男の正体はニコルだった。ニコルとグリムはまた会えたことを嬉しく思い、互いに近づいて抱き合おうとした……が、次の瞬間、

 

「お義父様〜〜♪」

 

ロゼッタが2人の間に入り、ニコルに挨拶を始めた。

 

「私ぃ、ダーリ……グリムくんとお付き合いさせてもらってるロゼッタでーす♡」

「おおっ、ということは君がグリムの嫁さんか!」

「そうでーす♪」

「はいはい、分かったからお前はどいてろ!」

 

ロゼッタをどかせたグリムだったが、そこにニコルが耳元で囁いた。

 

「わかりやすいな……お前の好みのタイプ♪」

「う、うるせぇな!」

 

ニコルがグリムをからかう中、フィオナはゴホンと咳払いをし、話しかける。

 

「それでニコルさん……何故我々をここに?」

「ここじゃなんだ……地下室に行こう。」

 

ニコルの意見に賛同し、全員地下室へ移動した。地下室に来るなり、ニコルはテーブルの上に地図を広げた。

 

「この街の地図だ。明日の正午……ショッカーはこの街を支配するため、街の真ん中にタワーを出現させる。」

「タワー?」

「そうだ。人為的にタイムクラッシュを引き起こすために必要な、タイムクラッシュ発生装置『ショッカータワー』だ。」

 

ニコルは地図の真ん中に塔と鳥の絵を描いてそれを目印にした。さらにニコルはその塔から何本かの放物線を描く。

 

「大首領・ビッグマシンは自身が吸収した全ての怪人のデータを使って、大量の怪人を東国と西国両方にばら撒くつもりだ。」

「数は?」

「……ざっと5000だ。」

 

突拍子もない数に皆は息を飲んだ。敵の数もそうだが、それだけのデータを飲み込んだビッグマシンにも驚いてしまう。

皆が驚いているのをよそに、ニコルは話を続けた。

 

「ビッグマシン……奴は強いが、無敵というわけではない。奴の強さの秘密は蓄積されたデータにある。データが蓄積されている分強さは増すが……逆を言えば、データを吐き出せば弱くなる。」

「……というと?」

「明日の作戦で、ビッグマシンは溜め込んだ全ての怪人のデータを使って、大量の怪人を呼び出す。つまり、そのときならビッグマシンは弱体化している!叩くならそのときだ!」

 

ニコルの考える作戦はこうだ。

途中まではショッカーの計画通りに行動させる。ビッグマシンが国中に怪人を放った後、タワーに侵入して弱体化したビッグマシンを叩く。

しかし、この作戦には問題が一つがある。

 

「いい作戦だが……俺達がタワーに乗り込んでいる間、街の方は誰が……?」

「東と西……全ての軍隊を総動員しても怪人どもを抑えきれるかどうか……」

 

フリッドとシルヴィアの言う通り、仮面ライダー達がタワーに向かえば街の守りは手薄になる。

 

「アイネさん、G3はいくつ出せますか?」

「10機が限界ね……そういえば、西国にV-1システムってありましたよね?」

「……それでも10機程度だ。」

 

G3部隊とV-1部隊合わせて20機、それに東西の軍隊……全て合わせてもとても足りない。

すると、ニコルは言った。

 

「……俺が守りに入る。」

 

ニコルはとんでもないことを口走った。簡単に言っているが、とうてい無理な話だ。

しかし、ニコルは覚悟していた。

 

「何言ってんだよ……無茶だ!」

「無茶でもなんでもやるしかない……俺がなんとしても抑えるから、お前達はタワーに入るんだ!いいな?」

 

有無を言わせぬ勢いに、皆は何も言えなくなった。それを了解と捉えたニコルは話を続けた。

 

「タワーは入口が4つある。4方向からそれぞれ侵入してくれ。当然、タワーの中にも敵はいるだろうが……それでもやるしかない!」

「……そうだな!」

 

ニコルは覚悟を決めた。その覚悟を無駄にはできない。ロイド達も覚悟を決めた。

その日は皆、喫茶シオンに泊まり、明日に備えることになった。

 

深夜1時を回ったころ……ニコルは外に出てボトルに入ったブランデーを飲んでいた。

 

「黒夢……いや、ニコル。」

 

そこに、元相棒だったシルヴィアが近づいてきた。

 

「お前……死ぬつもりだろう?」

 

ニコルは何も言わなかった。図星だったからだ。しかし、ニコルは笑った。

 

「俺は元々死人だぞ?怖くないさ……」

「……本当にバカな奴だな……お前は……」

「何を……」

 

何を言ってるんだ、とニコルが言おうとしたその時、シルヴィアはニコルに駆け寄り、抱きついてきた。

 

「どうしてお前は……そうやって他人のことばかり……」

「……他人じゃないさ。グリムは俺の息子で、お前はいつだって俺の相棒だ。」

 

抱きついてきたシルヴィアをグリムは優しく抱き寄せ、背中を優しく撫でた。

 

「それに連なる人達……グリムの友達も、お前の部下も、俺にとって守るべき者には変わりない。……そう思わないか、”K”。」

 

ニコルの呼び声とともに、物陰からショッカーのロボット”K”が現れた。

シルヴィアは自分がニコルに抱きついたところを見られたと思い、咄嗟に離れて咳払いをした。

 

「……ゴホンッ!何故貴様がここにいる。」

「皆様に……協力をしたいと思いまして……」

「協力……?」

「もはや、ショッカーは私の知るショッカーではなくなりました。私が組織にいる理由がありません……」

 

淡々と語るKに訝しげな視線を向けるが、ニコルはフッと笑った。

 

「……ここに来て味方が増えたか……なら、利用させてもらうが?」

「構いません。」

 

Kの返答を聞き、ニコルは拳を握りしめた。

 

「いよいよだ……決戦は!!」

 

 

 




おまけ「そこまで言わないで」

「私のダーリン、本当にかっこいいしカワイイんですよ〜♡」
「ほほう、そうなのか。」

ニコルとロゼッタはグリムの話題で盛り上がっていた。

「なんといってもカワイイのは……寝る時になると私にしがみついて……私のおっぱいに甘えてくるんですよ〜♡もう赤ちゃんみたいでキュンキュンしちゃう♡」
「ははは、やっぱりアイツは女の子の胸が好きなんだな!」
「お前は……何言ってんだぁぁぁぁ!!?」

その時、グリムが光の如く突進してきて、2人の会話を遮った。自分の恥ずかしいところをバラされてグリムは顔を真っ赤にして声を荒げた。

「て、てめぇ!あることないこと親父に言ってんじゃねぇぞ!」
「何を言ってるんだ、お前は昔からそうだったじゃないか。」

ロゼッタに説教しようとすると、ニコルが声を上げた。

「お前には言わなかったけど、小さい頃のお前は……寝てる時、よく口を尖らせて何かをチュウチュウ吸うような仕草してたぞ。」
「え”っ……!!?」

その瞬間、グリムの真っ赤な顔が恥ずかしさのあまりさらに真っ赤に染まった。

「やっぱりママが恋しかったんだな……グリム。」
「あががががが……!!ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

グリムは恥ずかしさのあまり雄叫びを上げた。するとロゼッタはグリムをぎゅっと抱きしめてきた。

「やぁん♡ダーリンったらカワイイ♡私、ダーリンだけのママになっちゃう♡♡」
「うるせぇ!!」
「コラコラ、そんなことを言うんじゃない。お前だって寝言で『ママ』って言ってたぞ?」
「いっそ殺してくれぇぇぇぇぇぇ!!!」

グリムにとってある意味地獄のような言葉責めだったが、その光景をフリッドは和やかな目で見ていた。

「うんうん……仲がいいのはいいことだ。」
「た、助けなくていいのか?」

─────────────────────────

ロゼッタとニコルが会ったらこんな会話するんだろうなぁ…という妄想。多分、グリムの恥ずかしいところも全部洗いざらいバラされるだろうなぁ……


SPY×AGITΩのオリキャラで好きなキャラは誰?(6月半ば頃に集計します)

  • フリッド・リード
  • グリム・ハワード
  • イグニス・ブレイズ(グレン)
  • ニコラス・ハワード(ニコル)
  • ウォルター・クロフォード
  • ロゼッタ
  • ノエル・アスール
  • シエル・フォージャー(ソラ)
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