「うっ・・・ううううっ・・・!!」
部屋の中で、フリッド・リードはベッドで蹲って唸り声を上げていた。
頭を抱え、苦しんでいる。ずっと頭の中に声が響いてくるのだ。
『フリッド・・・フリッド・・・!本能のままに戦え!欲望のままに女を喰らえ!』
「黙れ・・・!」
頭に響いてくる声はフリッド自身の声と同じだった。ギルスになるまでこんなことは一度もなかった。
恐らくは、ギルスになったことでもう一つの人格が形成されたのかもしれない。
『あのヨル・フォージャーとかいう女……頭は悪そうだが、体つきは中々いい……』
「ッ!!」
『あの女を喰らえ!あの顔を、腕を、尻を、乳を、あの柔肌を!あの女の全てを貪れ!!』
「やめろぉぉぉぉぉ!!」
もう一人の自分の声が響くとともに、フリッドの頭に自分がヨルを欲望のままに襲っている様が浮かんできた。
それを振り払うように叫び、首を横に振った。だが、それでもまだ声は響いてくる。
『どれだけ足掻いても無駄だ。お前は獣だ!お前は化け物にしかなれないのだ!!』
「違う!違う、違う、違う……!!」
もう一人の自分の声を頑なに拒み、抵抗するフリッド。だがその時、フリッドの額にギルスが持つ額の黄色い水晶が浮かび上がった。
『お前を見捨てたダミアンとかいう小僧と、フィオナという女を殺すがいい!そして、アギトを殺せ!!』
「ウッ!?ガッ、グウゥゥゥ……!!」
悶え苦しみながら、フリッドの姿はどんどんギルスへと変わっていく。それはまるで、フリッドのもう一つの人格が本来の人格を乗っ取ったように見える。
そして、
「ウオアアアアアアア!!」
完全にギルスの姿に変わったフリッドは獣のように叫んだ。
その瞬間、ギルスの叫び声が部屋の中だけでなくマンション全域に響き渡った。同時にあまりの強烈な叫び声に、マンション全域の窓ガラスが一斉に割れていった。
騒ぎを聞きつけた警備員がマンション中を捜索したが、原因は突き止められなかった。
何故ならその原因であるギルスは、すでにマンションからいなくなっていたのだから……
────────────────────────
パシンッ!
平手で叩く音が部屋中に響いた。
「WISE」本部内にて、ロイドはフィオナと法条を平手打ちしていた。
「……なぜ殴られたか分かるか?なんだ、あの無様な作戦は!?」
ロイドは烈火の如く怒った。アギト捕獲作戦の失敗について怒っていたのだ。
「相手の力量も考えずに行動するな!もっと慎重に行動しろ!それから、今回の無様な作戦のせいで関係のない人間まで巻き込まれた!あの新入りのスナイパーも死にかけたんだぞ!まぁ、奇跡的に死者はローズという選手だけで済んだのがよかったが……」
ロイドは二人に向かって大声でまくしたてた。
2人はそれを黙って聞いていた。
「俺は何度か奴に会っているが、少なくとも奴は友好的だった!今回のような強行手段じゃなくても、もっと別のやり方もあったはずだ!」
『……』
ロイドの説教を二人は黙って聞いていた。
すると、ロイドはため息をつきその場から離れた。
「忠告しておくが、しばらくはフリッドの前に顔を出さない方がいい。特に夜帷!わかったな?」
捨て台詞を吐き、ロイドはその場から立ち去って行った。
すると、ロイドが立ち去ったのを見計らい、法条は鼻で笑った。
「フッ、
「そういうアナタはどうなの?随分余裕そうね。」
鼻で笑われたフィオナだったが、フィオナはポーカーフェイスで表情を変えずに法条を睨みつけた。
「私は失敗はかならず挽回するタイプです。心配しなくとも、名誉は回復させますとも。では……」
ニヤニヤ笑いながら会釈すると、法条はその場から立ち去って行った。
一人残されたフィオナは、内心ショックを受けていた。
(殴られた……先輩に……!このままじゃ済まさないわ!私だって、挽回してみせる……!)
────────────────────────
(はぁ、今日は疲れたな……こういう時こそゆっくりしたいものだが……)
ロイドは疲れからかため息をついた。法条とフィオナに説教をした後、そのまま次の任務が入り、今、その任務を終えて帰っているところだった。
そして家にたどり着き、ドアを開けた。
「ただい・・・まっ!?」
「どうも、ロイドさん。」
ロイドの声が裏返った。それもそのはず、目の前に法条がいて、ソファに座っているのだから。
(な、なんでいるんだ!?)
「おかえりなさい!ジョージさん、なんかヨルさんに用があるみたいなんですよ。」
「ヨルさんに?」
翔一から事情を聞き、ロイドは首を傾げた。
そんな中、アーニャは法条の向かいのソファに座り、じっと法条を睨んでいた。
「・・・何か?」
「きょーとー、ははになにするき?」
「話をしたいだけです。」
「ほほう・・・」
アーニャと法条はしばし睨み合った。
(別にこんな小娘、相手にする価値もないが……なぜか目を逸らしたら負けな気がする……)
(アーニャ、まけない……)
途中から何故か睨み合いの勝負になり、二人は互いの目から目を逸らさなかった。
その様子をロイドはハラハラしながら見ていた。
(ああ・・・アーニャ、そんなに法条を睨むな!仮にもこいつはイーデン校の教頭なんだぞ!いたたまれない……)
「しょ、翔一君!ヨルさんはまだ帰ってないのか?」
いたたまれなくなったロイドは翔一にヨルのことを尋ねた。
「もうすぐ帰ってくると思いますけど……」
翔一がそう言うのと同時に、家の玄関ドアが開いた。
「ただいま帰りましたー!」
ちょうどヨルが帰って来た。すると法条は立ち上がり、ヨルの前に立った。
「どうも、奥さん。」
「あなたは確か……」
「イーデン校の教頭、ジョージです。実は今回お邪魔したのは、奥さんに聞きたいことがありまして……」
────────────────────────
「ユーリに会いたい、ですか?」
「ええ。正確には、G3を見たいというのが本音ですが。」
ロイド達はソファに座って法条の話を聞いていた。
法条がヨルに尋ねたかったのは、弟であるユーリ・・・が装着するG-3のことだった。
「ちょっと待てジョージ。なぜ君がG3に興味を持つ?イーデン校に関係することか?」
そこにロイドが待ったをかけた。
「いえ、これは個人的なことです。実は保安局の未確認生命体対策班には、私の知り合いがいましてね。」
「知り合い?」
「ええ、その人は……」
「はーい、お待たせしましたー!」
法条が知り合いであるその人物の名を告げようとしたその瞬間、翔一が大声を上げながら大皿をテーブルの上に置いた。
「ジャーンッ!翔一特製ピザでーす!」
「わぁっ、美味しそうですね!」
「ピザー!」
翔一が作った出来立ての熱々ピザにヨルとアーニャは目を輝かせた。対し、ロイドと法条は呆れ半分戸惑い半分な顔をしていた。
「翔一君、話の流れ……」
「何故にピザ・・・?」
「いや、新作を思いついたんで作ってみたんです!それに、なんか重ーい空気になりそうだったし!さぁさぁ、食べてみてください!」
翔一はそう言って皆に試食を勧め、ピザを切り分け始めた。
分けられたピザを、皆手に取って口に運び、食べ始めた。
そしてその瞬間、
『こ、これは!!マッッッズ!!』
食べた瞬間、口の中になんともいえない味が広がった。果物と菓子のような甘味に塩気が混ざったような味だった。あまりのマズさに皆口を抑えた。
「しょ、翔一君!なんだこれは!?」
「口の中が甘い・・・!その上しょっぱい・・・!」
「生地にピザソースの代わりにハチミツを塗りました!で、その上に安売りしてたイチゴとチョコレートを乗せて、最後にチーズを乗せて焼けば出来上がりです!」
「そのラインナップでチーズいりますか!?」
笑顔でレシピを語る翔一に、法条は思わずツッコミをいれた。
それに続くように、ロイド達も声を上げた。
「翔一君・・・前から思ってたが、君はバカなのか!?」
「今回ばかりは擁護できませんよ!?」
「ショーイチのアホー!!」
「えー、ダメかなぁ?」
『ダメッ!!』
ロイド達は大声を上げてツッコんだ。その反応に、翔一はショボンと顔を俯いた。
「うっ・・・!」
その時、法条は声を上げ、腹を抑えだした。
「す、すいません、お手洗いを・・・!」
「あ、ああ・・・そこ入ったとこだが・・・大丈夫か?」
「は、腹が・・・!!」
法条は翔一のピザで腹を下したのか、そそくさとトイレに向かっていった。
彼がトイレに入ったのを見届けると、ロイドはため息をつくと、翔一をちらりと見た。
「本ッッッ当に君という男は……予想だにしないことをするな……」
「いや~!」
「褒めてないが?」
ロイドは皮肉を言ったつもりだったが、翔一はそれが分からなかったのか、悪びれもなく笑った。
(この野郎……マジで追い出してやろうか……)
悪びれもなく笑う翔一に、ロイドは若干腹を立てていた。そんな中、アーニャは腹を抑えてトイレに入った法条を見てほくそ笑んでいた。
(きょーとー、ざまぁ……)
と、その時だった。
「!」
翔一の耳に例の耳鳴りが鳴り響き、顔を音が聞こえた方へ向けた。
「すいません!俺行きます!」
「あっ、翔一君!」
(またアンノウンが出たのか・・・しかし、奴らは一体どこから出てくるんだ・・・?)
ロイドはアンノウンの出現方法が気になりながら、戦いに赴く翔一の背を見送った。
翔一はバイクに跨り、音が聞こえた方角へとバイクを走らせた。
「変身ッ!!」
バイクに乗りながら、翔一はアギトへと変身した。同時にバイクも専用マシン「マシントルネイダー」に変化した。
────────────────────────
昼間は仕事をする作業員でごった返す海辺の工場地帯……夜になって人気がないが、そこに一人、工場の戸締りチェックをしている警備員がいた。
しかし、警備員は気づかなかった。物陰からその命を狙っている怪人がいることに。
『フフフッ・・・』
女型で豹のアンノウンはクスクスと笑いながら、警備員を睨んだ。そして、左手の甲を右手の指でなぞる仕草をみせる。
するとどこからともなく杖を取り出し、じわじわと警備員へ近づいていく。
その時だった。バイクのエンジン音が響いた。
「!」
アンノウンはそれに気づいたが、気づいた時にはアギトのマシントルネイダーが迫っていた。
トルネイダーはアンノウンを容赦なく撥ね飛ばした。
「グッ・・・!」
アンノウンは起き上がり、負けじと杖から光弾を放った。アギトはマシントルネイダーを蛇行運転しながら光弾をよけていく。
アンノウンは続けて杖から光を放つと、工場地帯に置かれていた機材が一人でに動き出し、アギトに襲い掛かった。
「フッ!ハッ!」
バイクを運転しながら、アギトは横から飛んでくる機材を腕で弾いていく。
その時、正面から機材が突っ込んできた。しかしアギトはバイクから飛び降り、空中へ舞い上がった。
アンノウンはその隙を狙い、光弾を発射した。しかし、アギトはストームフォームへと変わり、ベルトからストームハルバードを引き抜き、高速回転させて光弾を防いだ。
光弾を防いだアギトはそのままバイクに着地しようとした。その時、マシントルネイダーに変化が起きた。なんと、マシントルネイダーの車体が長く、平べったく伸びて車輪部分が変形し、スライダーへと変わった。
「っ!?」
突然のことにアンノウンは驚いた。しかし、アギトはスライダーモードになったトルネイダーに乗り、アンノウンに突っ込んだ。
「ハアァァァァ……ハァッ!!」
ハルバードを持つ手に力を込め、アギトはすれ違いざまにアンノウンを一閃した。
「グアッ!!ウッ!グオアアアアアアアッ!!」
その一太刀を受けたアンノウンは一瞬耐えたが、すぐに断末魔を上げて爆発した。
アンノウンを倒したことを確認したアギトはトルネイダーから飛び降りた。すると、トルネイダーは元のバイクの状態に戻り、アギトも元の状態であるグランドフォームに戻った。
その時、サイレンの音が鳴り響いた。音が聞こえた方に顔を向けると、そこにはガードチェイサーとそれに跨るG3を装着したユーリがいた。
「アギトさん!ってことは……先越されたのかぁ……」
アギトに先を越されたことに、ユーリはガクリとうなだれた。
アギトはそんなユーリを慰めようと近づこうとした。だがその時、
「ガァウッ!!」
獣のような声とともにギルスが現れ、アギトに襲い掛かった。
「なっ!?お、お前はあの時の・・・!」
「なんだアイツ!?あれもアギト、なのか……!?」
突然の来訪者にアギトは驚き、ユーリは困惑した。
そんな中、ギルスは雄たけびを上げながらアギトを掴み上げ、投げ飛ばした。投げ飛ばされたアギトは工場の壁を突き破って床に倒れた。
倒れたアギトに、ギルスは容赦なく追撃する。馬乗りになって顔面を何度も殴り、さらに首を掴んで絞め始めた。
「がっ・・・!!」
「グルルルル……!!」
ギルスは唸り声を上げ、アギトを絞め殺そうとさらに力を込めた。
その時だった。銃声が鳴り響き、銃弾がギルスの背中に直撃した。
「グッ!?」
「やめろ!」
『GS-03 デストロイヤー、アクティブ!』
そこにいたのはユーリだった。左手には突撃銃「GM-01 スコーピオン」を装備し、右腕には腕部装着型のチェーンソーを装備していた。
「うおおおおお!!」
ユーリは銃を乱射しながら突進し、チェーンソーで斬りかかった。しかし大振りだったため軽々かわされ、逆に右腕を掴まれ、そのまま右腕の装甲ごとチェーンソーを引っこ抜かれた。
『GS-03ロスト!加えて右腕、システムダウン!』
「グオオオオッ!!」
ギルスはさらにユーリの頭を掴み、そのまま膝蹴りを何度も食らわせた。さらに、そのまま近くにあった鉄骨に顔面を叩きつけた。
「ぐあああっ!!」
「フンッ!!ガアッ!!」
何度も何度もG3の頭部が勢いよく叩きつけられ、次に鉄骨に叩きつけられた瞬間、頭部の右目辺りが割れ、ユーリの顔半分が露出した。
『頭部ユニット半壊!カメラシステムも半分落ちた!』
「く、くそっ・・・!!」
ユーリは何度も頭部を叩きつけられたせいか、フラフラしながら膝をついた。
そんなユーリを睨みながら、ギルスは両手のギルスクロウを伸ばした。
「シイィィィ・・・ガァウッ!!」
「やめろぉぉぉぉぉ!!」
ギルスクロウが振り下ろされる瞬間、アギトはギルスに突進し、外へ追い出した。
(ユーリさんは絶対にやらせない!)
アギトはギルスにユーリをやらせまいと、ギルスを掴みながら腹に拳を何度も叩きつけた。
さらにそこからギルスを突き飛ばし、ハイキックでギルスを蹴り飛ばした。
「グアッ!!」
(お前が何者なのか思い出せないけど、ヨルさんを悲しませるつもりなら……倒す!!)
「ハアァァァ……」
アギトは頭部の角を翼のように展開し、地面に紋章を浮かび上がらせた。
必殺技をギルスに対して使うつもりなのだ。しかし次の瞬間、ギルスは腕から鞭状の触手を伸ばし、アギトの足に巻き付けた。
「なにっ!?」
「グオアアアアアアア!!」
雄たけびを上げ、ギルスは腕に力を込めてアギトを引っ張った。そして海の方へアギトを投げ飛ばした。
しかし、投げ飛ばされた瞬間、アギトはギルスの触手を掴んだ。
「ッ!?」
触手を掴まれたことでアギトに引っ張られる形で、ギルスも一緒に海に身を投げ出された。
「うわあああああああっ!!」
「グアアアアアアアアッ!!」
2人は叫び声を上げながら海の中へ落ちていった。
「アギトさん・・・!」
その様子を見てしまったユーリは二人が落ちた海へ近づき、その場で膝をついた。
「アギトさぁぁぁぁぁん!!」
震える拳を握り、自身の力の無さを痛感したユーリは海に向かって叫んだ。
────────────────────────
音もない海の中、アギトの変身が解かれ、翔一は元の姿へ戻っていた。
そのままどこかへと流されいた。
その時、気を失っている翔一の脳裏に、一人の女性の姿が映った。
『こっちに来てー!こっちこっちー!』
(姉さん・・・)
自分に向かって優しい笑顔を向けてくる女性の姿……しかし、その姿はすぐに消え、代わりに映ったのは拘束椅子に座らされ、叫び声を上げている男の姿だった。
その男には見覚えがあった。それもそのはず、その男は紛れもなく自分自身だからだ。
「!!」
その瞬間、翔一は意識を取り戻し、目を見開いた。
「ぷはっ!はぁ、はぁ……そうだ、思い出したぞ!俺は、あの施設に……!!」
翔一は何かを思い出し、岸に向かって泳ぎ始めた。
あの時見えた映像は紛れもなく過去の映像。それを見た瞬間、翔一は過去の記憶を取り戻したのだ。
同時に翔一はある場所へ向かわなければならなかった……
────────────────────────
一方そのころ、
「はぁ・・・はぁ・・・」
翔一より早く意識を取り戻したフリッドは岸に上がり、びしょ濡れになりながらフラフラとした足取りで歩いていた。
「俺は、何をしていたんだ・・・?」
マンションで苦しんでいた後の記憶がなかった。何か、怒りを爆発させていたような記憶があるのは覚えていたが、具体的に何をどうしたのか全く覚えていなかった。
「あ・・・!」
そんな時、フリッドの前に一人の女が現れた。忘れもしない顔だった。
「フィオナ……!」
現れたのはフリッドの元恋人、フィオナだった。フィオナはフリッドの顔を見るなり、微笑みを浮かべた。
「フィオナ……また会えたな……」
「ええ。」
「フィオナ、君に聞きたいことがいっぱいあるんだ!あの時、君はどうして俺を・・・!」
フィオナに聞きたいことが山ほどあった。何故自分を裏切ったのか、何故あの場にロイドがいたのか、傍らにいたあの男は何者なのか……疑問がつきない中、フリッドは捲し立てるようにフィオナに迫った。
すると、フィオナは軽くフリッドを抱きしめ、耳元に顔を近づけた。
「ねぇ、フリッド。あなた、私のことを愛してるのよね?だったら……私のために死ねる?」
「え・・・?」
声を上げた瞬間、フリッドは胸に痛みが走るのを感じた。目をやると、胸にはナイフが突き刺さっていた。
「どう、して・・・!?」
突然の行動に困惑し、フリッドは口から血を吐きながら倒れ、フィオナの顔を見た。
フィオナは元のポーカーフェイスに戻りながら、倒れるフリッドを見下ろした。
「ごめんなさいね。あなたはとってもいい人だって知ってるけど、コレは私と先輩のためなの。見られた以上、あなたには死んでもらわないと都合が悪いのよ。」
フィオナはそう言うと、ナイフを握っていた手につけていた手袋と返り血がついたコートを脱ぎ、それを持っていた大き目のカバンの中に隠した。
「そんな……!」
「じゃあね、フリッド・リード。」
捨て台詞を吐き、フィオナは悲しみに暮れるフリッドを見下しながらその場を立ち去って行った。
「ダミ・・・アン・・・!」
薄れていく意識の中、フリッドが最後に口にしたのはダミアンの名だった。「せめてもう一度あの笑顔を見たい」という願いは果たされることはないまま、フリッドは息絶えた。
「GS-03」は元は超高周波振動ブレードという設定ですが、スパイファミリーの世界観的に近未来すぎるので、腕部装着型のチェーンソーとい設定にしました。
まぁ、チェーンソーにしたところで当たらないだけどね。
作品内において、どのライダーの話が一番好きですか?期間は4月10日から4月17日まで。アンケート結果は後日作品内で発表します
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アギト編(翔一+フォージャー一家)
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G-3編(ユーリ+対策班、ノエル)
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ギルス編(フリッド+ダミアン、フィオナ)