どうも、読者の皆さん。ロイド・フォージャーこと黄昏です。
いきなり最終回になって、頭が混乱しているでしょう。「なんでここで最終回なんだよ」とか「頭ドンブラかよ」とか思っているでしょう。
安心してください。俺もまさにそう思ってます。
なぜ、こんなことになったのかというと……
その日、フォージャー一家はテレビを見ていた。見ている番組は特撮番組「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」。今日はその最終回だった。
そしてその最終回を見終わり、
「いや~、キレイに終わりましたね~!」
「ううぅ・・・ドンブラザーズの皆さん大好きです~~~!!」
「アーニャも、おわるのさびしい・・・」
翔一、ヨル、アーニャは最終回に感動していた。ヨルに至っては感極まって鼻水を垂らしながら号泣している。
その様子を、ロイドはコーヒーを入れながら見ていた。
(たかだか特撮番組が終わるだけで、こうなるとは……まぁ、3人とも夢中になって見てたからなぁ……)
「よーし、決めた!」
その時、翔一は声を上げてその場から立ち上がった。
「どうした?」
「今日でこの『SPY×AGITΩ』も最終回にしましょう!」
『・・・ええええええええええええっ!!?』
翔一の突然の一言にロイド達は大声を上げて驚いた。
あまりに突然のことに、ロイドは慌てて翔一の肩を掴んだ。
「待て待て待て!!この作品、まだ全ッ然終わってないだろ!残された謎とかどうするんだ!?君の記憶とか、アンノウンとか・・・それに22話を思い出せ!!メインキャラ一人死んだぞ!?フリッドが、ギルスが!忘れちゃった!?翔一君忘れちゃった!?」
ロイドは最終回にはさせまいと大慌てで翔一に向かって大声でまくし立てる。
すると、その後ろで……
「今回も入れて全23話・・・長いようで短かったですね・・・」
「あっというまだった……」
ヨルとアーニャはもう最終回を受け入れる態勢に入っているのか、目を瞑ってしみじみとし始めていた。
「いや、二人も止めろ!!」
「細かいことは置いといて、やり切りましょう!最終回!!アンド、MVPを決めましょう!!」
『おーっ!!』
(なぜそうなる・・・!!)
ロイド以外の3人が意気揚々としている中、ロイドは困惑したままだった。
と、そんな時、
『ちょっと待ったァー--!!』
男二人の叫びとともに、玄関ドアが蹴破られた。
そこに現れたのは、仮面ライダーG3ことユーリ・ブライアと仮面ライダーギルスことフリッド・リードだった。
「ユーリ!」
「フリッドさん!」
「普通に入れよ……」
ドアを蹴破ったことなどお構いなしに、二人はロイド達の元へ近づいた。
「MVPを決めるなら……」
「僕達を呼んでもらわなきゃ困るな!」
2人は腕組みをしながら言うと、鼻息をフンと鳴らしながらロイド達を睨んだ。
「ちょ、ちょっと待て!フリッド、お前確か22話で殺されたはずだよな?というか、ユーリ君もフリッドとはまだ面識ないはずだよな?」
ロイドは二人に向かって指を差した。物語上ではまだ二人は出会っていない上、フリッドは前回フィオナに殺されたので、この場にいてはいけないはずだが……
『まぁ、細かいことは置いといて……』
「置くなよ!」
ロイドが言ったことはとりあえず放置して、二人は本題へと映った。
「さて、誰がMVPに相応しいかだが・・・」
「いやだな~、そんなの決まってるじゃないですか~!俺です!」
すると、翔一は笑顔を浮かべながら言うと、自分自身を指差した。
『は?』
それに対し、皆声を上げた。
「だって俺主人公ですよ?タイトル名に『アギト』って書いてるんだし、俺がMVPで決まりじゃないですか!」
「それを言ったら私だって、ロイドさんだって、アーニャさんだって主人公です!」
ヨルは手を上げて意見を出し、翔一に物申した。それに続いてアーニャが手を上げた。
「MVPはアーニャ!だってアーニャ…ネットですごいにんき。」
アーニャはそう言うと、皆に向かってドヤ顔をしてみせた。しかし、今度はユーリが口を出してきた。
「『スパイファミリー』本編ではそうでも、この作品じゃまだ影薄いじゃんかよ!それに、主人公が必ずしも人気なワケじゃない!MVPは僕の方がふさわしい!」
「その根拠は?」
「まず、原作ではまだ明かしていなかった僕の本職が明かされたこと!そこに関する姉さんとのエピソード!感動的でしょ!?それにG3はメカメカしくてかっこいいでしょ!?」
ユーリは大声で言いながら、今までのG3の戦いを収めた写真を取り出して見せた。
最初こそアンノウンに負けていたG3だったが、ユーリ自身の成長と度々行われた改良により、アンノウンとも互角に戦えるようになった。
だが、
「待ちなさい!」
続いてフリッドが待ったをかけた。
「MVPは俺だ!なぜなら……この作品のR-15成分のほとんどは俺が受け持ってるんだ!!」
『うっ・・・』
フリッドの一言に、皆黙り込んでしまった。
それに構わず、フリッドは続けて言った。
「しかも不幸な目に遭い続けて、心が折れかけてるよ!おまけに、第21話で……ロイド君とヨルさんがイチャイチャするためのダシに使われたからな俺!?正直フィオナに刺された時よりもショックだったよ!!」
『それは本当にすいません……』
その言葉に、ロイドとヨルは部屋で二人きりになって抱きしめ合ったことを思い出し、顔を真っ赤にして申し訳なさそうに謝った。
「よし、ならば俺がMVPに相応しい・・・」
『ちょっと待ったァー---!!』
「今度はなんだ!?」
その雄たけびとともに、仮面ライダー達の愛車、マシントルネイダー、ガードチェイサー、ギルスレイダーが隣の部屋の壁を突き破って現れた。
『マ、マシン達っ!?』
「普通に入れぇ!!」
マシン達が乱入してきたことに驚く中、ロイドは大声を上げてツッコんだ。
「っていうか、なんでマシンが喋ってるんだ!?」
『まぁ、細かいことは置いといて。』
「置くなァっ!!」
ロイドが言ったことを放置し、マシン達は本題に入った。
「MVPは俺達マシンが相応しいはずだ!なぁ、ガードチェイサー!」
「その通りです!ライダーはマシンがなければ始まりません!私達マシンがいなければあなた方はアンノウンと戦えていないんです!ならばMVPは私達にこそ相応しいはず!ですよね、ギルスレイダー!」
マシントルネイダーとガードチェイサーがメインキャラ達に訴えるなか、ギルスレイダーはずっと黙り込んでいた。
「ギルスレイダー?」
「……俺はMVPなんてどうでもいい。ただ、一言言いたいことがある。」
ギルスレイダーは静かに呟くと、フリッドの方へ車体を向けた。
「なぁ、フリッド。俺はお前の相棒だよな?お前がギルスになったその日からの付き合いだったはずだ。」
「まぁ、確かに。」
「でも……この作品、俺一回も登場してないんだけど!?」
ギルスレイダーはエンジンをふかしながら大声で叫んだ。
その叫びに、フリッドは今までのギルスの登場シーンを思い出していった。その中にギルスレイダーの登場シーンは……1話もなかった。
「・・・あっ」
「いや、『あっ』じゃねぇよ!!一回も乗らずに最終回迎えやがって!その癖、ヨルとかフィオナに抱きつきやがって!おっ〇いか!?固いシートより女のおっ〇いの方がいいのかチクショウ!!」
「待て待て待て!それは謝る!謝るけど・・・」
エンジンを激しくふかして興奮しながら声を荒げるギルスレイダーに、フリッドはなだめる。しかし、すぐにため息をついた。
「正直言って、今までのことを振り返っても……お前が登場する余地、ないんだよな……」
「え?」
「だって俺が変身するとき、基本バイクから降りてるし。それに何回かアンノウンに逃げられたことあったけど、その時も別に追いかけることなかったし……だから、お前が登場する余地ないんだよ。」
フリッドのその言葉に、ギルスレイダーのエンジンは鳴り止み、その場の空気が凍り付いた。
しかし、
「ふ、ふざけんなぁぁぁぁぁ!!」
「うわっ!?」
雄たけびとともにギルスレイダーはけたたましいエンジン音をかき鳴らした。
「お、落ち着くんだギルスレイダー!」
「僕達がいるだろう!」
突然暴れ出したギルスレイダーをなだめようとマシントルネイダーとガードチェイサーは、ウィリーの状態になって車輪をギルスレイダーの上に乗せた。
「うるせぇ!!出番ある奴に言われる筋合いねぇ!!」
「くそっ!言い返せない……!」
「と、とにかく!MVPは俺達マシンが相応しい!」
暴走するギルスレイダーを抑えながら、マシントルネイダーはメインキャラ達に訴えた。
その気迫にメインキャラ達はたじろいでしまった。
「くっ、それを言われると弱いな……」
「でも、ここで認めるわけには……」
『ちょっと待ったァー---!!』
「またかよ!」
3度目の雄たけびが鳴り響き、今度は窓ガラスが勢いよく割れながら現れた。
それは、今までアギト達が倒してきたアンノウン軍団だった。
『ア、アンノウン!?』
「普通に入れぇぇぇぇ!!」
ドア、壁、ガラスを破られ、家をボロボロにされたロイドは怒りのあまり雄たけびを上げた。
しかし、それに構わずアンノウン軍団の一人、ジャガーロードはジェスチャーを始めた。どうやらジェスチャーで何かを伝えようとしているらしい。
「・・・え?何を言いたいんだこいつら?」
しかし、翔一達には分からず、首を傾げた。
「あー、もういいや。普通に喋るわ。」
と、アンノウンはジェスチャーをやめて普通に喋り始めた。
「喋れるんかい!」
「メンゴメンゴ。一応公式設定的には喋れることになってるから、気にしないでチョ。」
「いや、結構古い喋り方だな!?」
ロイドは変な喋り方をするアンノウンに戸惑いを隠せない。しかし、アンノウン達は構わず本題に入った。
「MVPは我々のモノだぴょん!」
「我らアンノウンがいなければ、お前たちはカッコイイ活躍ができないザンス!」
「アンノウンこそ影の功労者!よって、MVPは我々のものだワイッ!!」
『プッ・・・!』
アンノウン達は各々変わった喋り方をしながら大声で訴えた。しかし、翔一達はその喋り方がツボに入ったのかクスクスと笑い始めた。
「笑うなァっ!!」
「ご、ごめんごめん・・・でも、アンノウンにMVPを渡してたまるか!こうなったら・・・直接対決だ!!」
「望むところだ!」
『とうっ!!』
翔一達とアンノウン達は互いに勝負をすることが決定した。そして、ロイド以外の全員がその場で両手を上げてジャンプをした。
すると、場所がフォージャー家からどこかの採石場に変わった。
「ア、アレ!?な、なんで採石場に・・・?」
「ロイドさん。特撮でワープは常識ですよ。」
「ワープ・・・?もうついていけない・・・」
ロイドはもはやこの状況についていけないでいた。
そんな中、アギト達とアンノウン達による全面対決が始まろうとしていた。
「全面対決か・・・最終回には相応しいな!」
いつの間にかギルスに変身していたフリッドは両手のギルスクロウを伸ばした。
「相手にとって不足なし!」
その隣で、同じくいつの間にかG-3を装着していたユーリが銃を構えていた。
「みなさんと戦って最終回を迎えられるなんて・・・光栄です!」
「アーニャもたたかう!」
さらにヨルもいつの間にか黒のドレスに着替え、武器を構えていた。その隣で、アーニャは見よう見まねで構えていた。
そしてその先頭には、アギトに変身していた翔一の姿が。
「さぁ、みんな。最後の戦いだ・・・いこう!!」
『おうっ!!』
翔一の言葉に従って、皆アンノウンに向かって突っ込んでいった。それと同じく、アンノウン達もアギト達に向かって突っ込んできた。
ついに最後の戦いが切って落とされようとしていた……だがその時!
「待てぇいッ!!」
突然大声がこだまし、全員動きを止め、声がした崖の方へ顔を向けた。
「はぁ、今度はなんだ?」
ロイドもため息をつきながら同じく崖の方に顔を向けた。
すると、そこにいたのは・・・
「ハーッハッハッハッ!!やあやあやあ、祭りだ祭りだー!!」
神輿に担がれている近未来バイク「エンヤライドン」。周りには白い服を着て舞う天女達。そしてその上にいたのは・・・・
「ま、まさかアレは・・・!!」
「袖振り合うも他生の縁、躓く石も縁の端くれ!共に踊れば繋がる縁!この世は楽園!悩みなんざ吹っ飛ばせ!!」
前口上とともに現れた、赤いスーツを着た、頭に桃を乗せた戦士。そう、奴の名は・・・
「ド、ドンモモタロウ!?」
「ハーッハッハッハッ!!」
突然現れたドンモモタロウは高笑いを上げ、扇子で自分を扇いだ。
そして、そのタロウの横から"お供達"が現れた。
『ドンブラザーズだー---ッ!!』
「ええええええええ!!?」
突然のドンブラザーズの登場に、その場にいた全員は歓喜の叫び声を上げたが、ロイドは逆に困惑して驚いていた。
「な、なんでお前らが出てくるんだ!?お前ら仮面ライダーでもないし、『スパイファミリー』のキャラでもないだろ!」
「最終回と聞いたから来たまでだ!それに、アギトとドンブラザーズは脚本家が同じだ!よって俺達が登場する意味はある!!」
(め、滅茶苦茶だ・・・)
あまりに滅茶苦茶な言い分に、ロイドは呆れながら困惑した。
すると、ドンモモタロウはお供と一緒に崖から飛び降り、戦場に舞い降りた。
「聞けーッ!!桃から生まれた、ドンモモタロウ~!!」
「浮世におさらば・・・サルブラザー!!」
「マンガのマスター!オニシスター!!」
「逃げ足ナンバーワン!イヌブラザー!!」
「トリは堅実!キジブラザー!!」
「筋骨隆々!ドンドラゴクウ!!アーンド!ドントラボルト!!」
ドンブラザーズは各々ポーズを決めながら名乗った。そして、
「暴太郎戦隊!」
『ドンブラザーズ!!』
最後に皆で同時にポーズを決めてフィニッシュ。
『おおっ……!!』
「生名乗りですよ、生名乗り!」
「私、泣けてきました・・・!!」
翔一達はドンブラザーズの生の名乗りを見れたことに感動していた。ヨルに至っては涙を流して感動していた。
「よーし、俺達も名乗りましょう!」
『よっしゃあ!!』
「ロイドさんも!」
「お、俺も!?」
「いきますよ~!」
ロイドが困惑する中、アギトが最初に名乗りを上げた。
「お料理大好き!仮面ライダーアギト!!」
「姉さん一筋!仮面ライダーG3こと、ユーリ・ブライア!!」
「不幸のどん底……だけど這い上がる!仮面ライダーギルス!!」
「え、えーっと・・・へ、変装大得意!ロイド・フォージャー!!」
「お掃除お任せ!ヨル・フォージャー!!」
「ピーナッツだいすき、がんばりや!アーニャ・フォージャー!!」
各々、思い思いのポーズを決めながら名乗りを上げた。
そんな中、いい年してポーズを取りながら名乗るのが恥ずかしいのか、ロイドは赤面していた。
「我ら!」
『スパイアギト!!』
ドンブラザーズと同じく、最後に全員で一緒にポーズを決めてフィニッシュを飾った。
「さぁ、勝負勝負!!」
「負けません!!」
「我々も忘れるなー!!」
今、アギト、アンノウン、そしてドンブラザーズによる三つ巴の戦いが始まった。
「ハッ!ホアターッ!!」
「フッ!デヤッ!!」
アギトはドンドラゴクウと対峙していた。ドラゴクウが扱う龍虎之戟とストームハルバードがぶつかり合う。
「中々やりますね!」
「そちらこそ!なら、これはどうです!?アバターチェンジ!!」
ドラゴクウは龍虎之戟にトラボルトのギアをセットした。「エクストラ!」という音声とともに、ドラゴクウはトラボルトへと姿を変えた。さらに龍虎ノ戟を斧に変形させ、力任せな攻撃を繰り出す。
「くっ!こっちだって!」
アギトは負けじとフレイムフォームに変わり、フレイムセイバーで迎え撃つ。
その横では、ギルスとサルブラザーが対峙していた。
「ガァウッ!!」
「ひらり」
ギルスの野性的な攻撃を、台詞通りひらりとかわすサルブラザー。
「なかなかどうして・・・野性的ながら知性を感じる。ここで一句!『獣道、されどつながる、人の道』……」
「おお……」
即興で俳句を作ったサルブラザーに、ギルスは拍手を送った。
それで気をよくしたのか、サルブラザーはギルスに手を差し伸べた。
「君もどうかな?」
「では・・・!えー・・・『純愛や、ああ純愛、純愛だ』……」
ギルスは初めての俳句を披露した。が、お世辞にも上手いとはいえないものだった。そんな俳句にサルブラザーは……
「・・・没だーッ!!」
「ぐはっ!!」
ギルスを殴り飛ばした。
その後ろでは、アーニャとオニシスターが対峙・・・というよりババ抜きで勝負をしていた。
「えーっと、こっち!げえっ!ババッ!?」
「フッ」
オニシスターはジョーカーを引き、それを見てアーニャは笑みを浮かべた。
アーニャの超能力を使えばトランプ勝負など朝飯前だった。
「く~っ!その顔カワイイけどむかつく~!!」
オニシスターはアーニャに対して苛立ちとかわいらしさを感じ、怒ればいいのか愛でればいいのか分からずヤキモキしていた。
さらにその後ろではヨルとイヌブラザーが対峙していた。
「アンタが俺の相手か。女相手でも手加減は・・・」
「あ、あのイヌさん!」
と、ヨルがイヌブラザーの眼前に顔を近づけた。
「うおっ!?なんだよ!」
「あ、あの!ソノニさんとのその後、どうなりましたか・・・?」
「は?」
ヨルの突然の質問に、イヌブラザーは声を上げた。
「わ、私!ソノニさんの大ファンで!最終回見た時『ソノニさんが好きな人と一緒になれて良かった~!』って心のそこから思ったんです!!で、その後、ソノニさんとはどうですか!?」
「な、なんでお前にそんなこと言わなきゃいけないんだよ!?」
鼻息を荒くし、興奮しながら話すヨルに、イヌブラザーは引き気味になっていた。
するとイヌブラザーはヨルの手を振り払い、その場から逃げ出した。
「あ!待ってください!ソノニさんとのイチャイチャを聞かせてくださー--いッ!!」
「イチャイチャなんかしてねぇ!!ついてくんなっ!!」
ヨルがイヌブラザーを追いかけまわす中、空ではキジブラザーが宙を舞っていた。
「ケンケンケンケーン!!」
「くそっ!当たんない!」
G3は銃でキジブラザーを撃ち落とそうとするが、まったく攻撃が当たらなかった。
「ははっ、そう簡単に当たりま・・・!」
その時、銃弾が羽に当たり、キジブラザーはバランスを崩した。
「えっ!?嘘ッ!?わわわっ!こ、高度が~~っ!!」
「今だ!どりゃあ!!」
キジブラザーの高度が下がったところで、G3は跳び上がり、キジブラザーの長い足を掴んだ。
「ちょちょちょっ!!掴まったら余計に~~~!!」
「あばばばば!!」
G-3が足を掴んだことでキジブラザーの高度がさらに下がった。しかし下がったことでG3は顔面を地面にぶつけた。さらにそのまま飛び続けるキジブラザーによって引きづられていった。
「キ、キジさー--ん!!夏美さんとの結婚、おめでとうございまー--す!!」
「あ、ありがとうございまー--す!!って、それ今言うことですかー--ッ!!?」
『うわあああああああっ!!』
2人は叫び声を上げ、そのまま採石場の岩場にぶつかった。
2人はフラフラと立ち上がったが、力尽きたのかそのまま倒れてしまった。
「め、滅茶苦茶だ……いくら二次創作といっても、やって良いことと悪いことがあるぞ!!」
皆の戦い(?)を見て、ロイドは冷や汗を掻き、大慌てで叫んだ。
と、その時、ロイドの前に刃が差し向けられた。
「おい、貴様。」
その刃を向けたのはドンモモタロウだった。
「貴様は俺が相手になってやる。」
「え?いや、あのー・・・俺、仮面ライダーでもなければ変身もできないんですけど・・・」
「問答無用!!」
困惑するロイドに、ドンモモタロウは容赦なく斬りかかった。
咄嗟にロイドはかがみ、間一髪よけた。
「逃げるなァっ!!」
「逃げるだろうが普通!!」
「ハーッハッハッハッ!!」
ドンモモタロウは高笑いを上げながら剣を振り回し、ひたすらロイドを追いかけまわした。
対し、ロイドはただドンモモタロウの猛攻から逃げ続けたのだった。
────────────────────────
その後、なんやかんやあってアギト達とドンブラザーズはアンノウン軍団を倒し、ともに夕日を眺めていた。
「フッ、これでお前たちとも縁ができたな。」
ドンモモタロウはフッと笑い、ロイドに手を差し伸べ握手をしようとした。
「俺達ドンブラザーズの戦いは終わった。だが、『スパイファミリー』はまだまだ終わらない。先に最終回を迎えた者として、お前たちの戦いを見守っているぞ。」
「・・・はい!」
ロイドは力強く返事をし、微笑みながらドンモモタロウと握手をかわした。
すると、ドンモモタロウは突然笑い始めた。
「フッフッフッ・・・ダメだダメだーッ!!」
突然ドンモモタロウは声を上げ、握手していたロイドの腕をとって、そのまま関節技を極めてきた。
「あだだだだだだっ!!な、なんでぇ!?」
「こんな最終回……まるでお前たちには不似合いだ!!ハーッハッハッハッ!!」
ドンモモタロウはそう言うとロイドを解放し、乱暴に蹴り飛ばしてしまった。
そして剣を片手に翔一達に向かって振り回してきた。
「あわわわ・・・!!」
「あ、もう尺がない!!〆の一言!」
翔一は声を上げながら、"こちら"の方へ顔を向けた。
「えー、これで『SPY×AGITΩ』はおしまいです!!皆さん、どうかお元気で!!せーの!」
『さようなら~~~!!』
その場にいた全員は、ロイドを除き、皆"こちら"に向かって別れの挨拶をしてきた。
と、同時にロイドは……
「こ、こんな最終回……あってたまるかぁぁぁぁぁ!!」
────────────────────────
「・・・は!?」
目が覚めたロイドはベッドから飛び起きた。
「ゆ、夢・・・?」
先ほどまでのカオスな状況が夢であったことを知り、ロイドはホッと胸を撫で下ろし、ベッドから降りた。
そして部屋のドアを開けると、リビングのテレビに翔一、ヨル、アーニャがかじりつくように見ていた。
「いや~、キレイに終わりましたね~!」
「ううぅ・・・ドンブラザーズの皆さん大好きです~~~!!」
「アーニャも、おわるのさびしい・・・」
その一連のやり取りに、ロイドは全身に鳥肌が立つのを感じた。
夢で見た時のやり取りとまったく同じだったのだ。
まさかと思いながら、ロイドは唾を飲んだ。
「よーし、決めた!」
翔一は声を上げて立ち上がった。
それに対し、ロイドはまたしても鳥肌が立った。
(ま、まさか・・・!)
夢で見た通りなら、この後翔一が「最終回にする」と言う場面だった。
しかし、
「今日の晩御飯はおでんにしましょう!とびっきり美味しいおでん、作っちゃいます!!」
「本当ですか!?私、おでん食べたことないんです!」
「アーニャもおでんたべたい!」
ロイドが見た夢と会話が違っていた。それに気が付いた瞬間、間違いなくアレは夢だったとロイドはホッとため息をついたのだった。
(ゆ、夢でよかった・・・しばらくあの高笑いは聞きたくないな・・・・)
最近シリアス続きだったのと、ドンブラロスが凄いのが合わさったので急遽ギャグ回にしました。
もちろん、この作品はまだまだ終わりません!まだまだ続きます!応援よろしくお願いします!
作品内において、どのライダーの話が一番好きですか?期間は4月10日から4月17日まで。アンケート結果は後日作品内で発表します
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アギト編(翔一+フォージャー一家)
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G-3編(ユーリ+対策班、ノエル)
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ギルス編(フリッド+ダミアン、フィオナ)