今回からオリキャラが登場します。
それから、ユーリが原作よりも変態っぽくなってしまった気がする・・・
「…これで3件目か。」
男は新聞記事を読んでいた。見出しには「変死体見つかる、抉り出された暴力団の目玉」と書かれていた。
「異質殺人……」
ここ最近、似たような事件が続いていた。最初は普通のサラリーマンとその家族が木の中に埋められて殺された事件、続いて政治家ウォルドとその家族、使用人が身体を捻じ曲げられて殺された事件、そして今回の目玉が抉り出された事件。
これらの事件には共通点がなかった。被害者に共通点はなく、殺害方法もバラバラ、殺害の目的も方法も不明…殺し屋、だとしても足跡が残りそうなことをするだろうか。
「ったく、こんなこと起こす奴がいなければ、僕は異動せずに済んだのに……」
男はブツブツと文句を言いながら一枚の写真を取り出した。
「ねぇ〜、姉さん♪」
写真を見て、男はデレデレと笑った。
写真に写っているのは女性だった。そしてその女性はヨルだった。
男の名はユーリ•ブライア。ヨルの弟だ。
「でも、僕は頑張るよ!たとえ部署が変わっても、僕は姉さんの守るためならなんだってするよ!」
ユーリはヨルの写真を見ながらニヤニヤ笑って語りかけた。
そして、
「ん〜〜〜♡」
ユーリは口を尖らせ、写真のヨルにキスをしようとした。
その時だった。
「ユーリくん!!異動の準備はできてる!?」
「ひゃいぃぃぃっ!?」
扉が突然勢いよく開けられ、女性が大声を上げて現れた。
突然のことにユーリは奇声を上げ、ウッカリ写真をクシャクシャに握ってしまう。
(あっ!?姉さんの写真が!!後で直してあげるから……)
ヨルの写真がクシャクシャになってしまい、ユーリは泣きそうになった。
「ユーリくん!準備出来てるなら、さっさとこっちに来なさいよ!」
「は、はい!アイネさん!」
今現れた女性の名はアイネ•スミス。ユーリが所属する保安局員の一人で、ユーリの上官だった。
(クッソ、この女・・・姉さんとはエラい違いだ!)
「ユーリくん、どう?部署が変わる気分は?」
「ええ・・・正直、気乗りはしないです。今の部署の方が自分に合ってたというか……」
二人は廊下を歩きながら会話した。
ユーリは部署が変わることが嫌なのか、ため息をついた。元々ユーリの所属部署は秘密警察だった。そちらの方が自分の性に合うと思っていたが、それが変わってしまうのがユーリは気乗りしなかった。
「何言ってるの?私の部署も刺激があっていいわよ。」
「刺激……『未確認生命体対策班』がですか。」
「未確認生命体対策班」……最近になって設立した部署だ。アイネはその班長だった。
「ところで、僕はなんで『未確認生命体対策班』に選ばれたんですか?」
「それはね、君には計画に参加してもらいたいの。私が発案した…『ライダーシステム』に。」
──────────────────
そのころ、姉のヨルは……
(ううっ、寝不足です……今日が日曜でよかったです…)
寝不足で目の下にクマを作っていた。
昨夜のことで頭がいっぱいで眠れなかったのだ。
(あの人…アギト、さん?どうして私の名前を……)
アギトが去り際にヨルの名を言った。殺し屋である自分の本名を知っていた。
そのことが頭から離れなかった。
そして、アギトのことを考えていたのはヨルだけではなかった。
(アギト…奴は「変身」と言っていたな。誰かが変身してなるものなのか?)
ロイドもアギトのことで頭がいっぱいになっていた。一度忘れようと思ったが、どうしても忘れられなかった。
そして……
(ちちとはは、なやんでる。アギト…アーニャもみたい!)
アーニャはロイドとヨルが遭遇したアギトに興味を示していた。
「ヨルさん、大丈夫ですか?目にクマできてますよ?」
翔一は心配そうに言いながらコーヒーをヨルの前に置いた。
「だ、大丈夫です。ちょっと寝不足で……」
「大変そうだなぁ~、今夜ホットミルク作ってあげますよ!よく眠れますよ~!美容効果もあるんですって!」
「フフッ、ありがとうございます。」
翔一が笑いながら言うと、ヨルも釣られて笑った。
すると、翔一は思い出したように手を叩いた。
「そうだ!今日俺、仕事休みなんだ!農家のおじいさんとおばあさんが休みくれたんです!」
「そうか、よかったな。」
「はい!というわけで……ロイドさん、家のことは俺がやるんで、ヨルさんとデートでもしてきてください!」
翔一はニコッと笑っていた。すると、その一言を聞いたヨルは飲んでいたコーヒーを吹き出し、ロイドの顔面にかかった。
「ぶあっ!!?」
「デ、デデデ、デート!?ですか!?」
ヨルは顔を真っ赤にし、傍から見ても分かるほど動揺した。
「はい!せっかくの日曜日なんですし、二人でゆっくりしてください!アーニャちゃんの面倒は俺が見ますから!」
「い、いや、だからなんでそこでデートという単語が・・・」
ロイドは顔にかかったコーヒーを拭きながら尋ねた。
すると、翔一は腕を組み、顔をしかめる。
「俺、前から思ってたんですけど、二人はもっと仲良くした方がいいと思うんですよ!夫婦なんだし!」
「いや、俺とヨルさんは仮面夫婦で……」
「知ってますよ~!でも、仲良くなればそれだけバレにくくなるじゃないですか。」
翔一の言うことももっともだった。ロイドにとって、今の偽装結婚は任務を遂行するにあたって重要なことだった。もし、些細なことで喧嘩してヨルと別れる・・・なんてことになれば任務どころではない。
ここで翔一の案に乗っかるのも、悪い話ではないとロイドは思った。
(まぁ、確かに一理あるな……)
その時、考え込むロイドの服の袖をヨルがつかんだ。
「ロ、ロイドしゃん!い、行きたいとこ、あ、あ、ありましゅか!?」
ヨルは顔を真っ赤にし、呂律が回らないながらもロイドの顔を見つめて聞いて来た。
ロイドはその様子に思わず茫然とした。
そしてそれを、翔一とアーニャはニヤニヤ笑いながら見ていた。
──────────────────
その後、ロイドとヨルは翔一の案通りデートへ行き、翔一とアーニャは公園へ遊びに出掛けた。
「ショーイチ、さっきはグッジョブ!」
「へへっ・・・」
アーニャは先ほどの翔一の行動と発言に喜び、親指を立てた。対し翔一も親指を立てた。
「今日はいっぱい遊ぼうね、アーニャちゃん!」
「うん!」
翔一とアーニャは手を繋いで公園の広場に足を運んだ。
と、その時……
「よぉ、ニヤけブス!」
少年の声が聞こえ、二人は後ろを向いた。
そこにはアーニャには顔馴染の少年がいた。
「あ、じなん。」
「変なあだ名で呼ぶな!ダミアンだ!」
少年の名はダミアン•デズモンド。アーニャが通うイーデン校の生徒で、アーニャのクラスメートだった。
「まさかこんなとこで会う、と、は・・・?」
ダミアンは悪態をつくような態度でアーニャを睨んだが、すぐさま横にいた翔一に目が入った。
(だ、誰だこいつ・・・?背デカッ!つーか、間抜けそうな面してるクセに、手なんか繋ぎやがって・・・!)
ダミアンはアーニャと仲良く手を繋いでいる翔一を見て、悔しそうに歯ぎしりを立てた。
(うらやま……しくなんかないっ!こんなブスと手を繋ぎたいとか思ってない!)
ダミアンはアーニャに好意を寄せていた。しかし、ダミアン自身はそれを認めたくなかった。
アーニャは心を読めるので、ダミアンの気持ちに気づいていた。知った上でからかったりもした。
(じなん、しっとしてる。)
「この子、アーニャちゃんのお友達?初めまして!俺、津上翔一!居候してます!」
翔一はダミアンの前でかがみ、視線を合わせて自己紹介をした。
「い、居候?」
「じなん、ショーイチとアーニャのちち、兄弟。」
「そうそう!異母兄弟ってやつなんだ!」
「異母、兄弟……」
「異母兄弟」という単語を聞き、ダミアンの表情が一瞬曇った。しかし、すぐにキッとした目つきに変わり、翔一を睨んだ。
「ふ、ふん!こんなマヌケ面な奴とつるんでるなんて、貧乏人らしくてお似合いだな!」
ダミアンはここぞとばかりに煽り始めた。
「ダメだよ人の悪口言っちゃ~!サルでもわかるよね!」
ダミアンの悪口に対し、翔一は笑顔で答えた。
(こいつ……!俺がサル以下だって言いたいのか……!)
翔一は煽るつもりなど微塵もなく、素のままで言っていた。しかし、それが逆にダミアンの癪に障った。
と、その時…
「ダミアン!」
「あ、フリッド叔父さん!」
ダミアンを呼ぶ男の声が聞こえた。ダミアンは嬉しそうにその声が聞こえた方に顔を向けた。
そこには短い茶髪のスポーツマン風の男が立っていた。
ダミアンはフリッドという男の姿を見て嬉しそうに笑うと、ちらりとアーニャと翔一の方を見た。
「へっ!俺は俺で忙しいんだ!今日はこれぐらいにしといてやる!」
ダミアンは捨て台詞を吐き、男の元へ走っていった。
「いい子にしてたか?」
「うん!」
フリッドに頭を撫でられ、ダミアンは子供らしい笑顔を浮かべていた。先ほどまで悪態をついていたとは思えないほどだ。
その時、フリッドは二人に気づき、ペコリと会釈しダミアンを連れてその場から立ち去っていった。
二人はその後ろ姿を見送っていった。
(じなん、すごくうれしそう……)
──────────────────
夕方になり、翔一とアーニャは公園と街をつなぐ並木通りを歩いていた。
「晩ご飯、何食べたい?」
「ピーナッツ!」
「ピーナッツかぁ、ピーナッツ使った料理はまだ作ったことないなぁ。でも、大丈夫!美味しいの作るから!」
二人は他愛のない会話をしながら帰路についていた。
その時だった。
「!」
翔一の足が止まった。翔一の耳に、キーンッという金切声のような音が響いた。
「ショーイチ?」
アーニャは突然固まった翔一の顔を覗き込んだ。と、その時、蛇の姿をした怪物がアーニャの背後から襲い掛かった。
「アーニャちゃん!」
翔一は咄嗟にアーニャをかばい、怪物の腕を掴んで攻撃を防いだ。
「フシュルルルルル・・・」
「え・・・えっ・・・?」
アーニャはあまりに突然のことに動揺し、さらに恐怖を感じた。
得体のしれない化け物が自分に襲い掛かったのだ。子どもでなくとも怖がるだろう。
「アーニャちゃん、逃げて!」
「で、でも!ショーイチ!」
「早く!」
アーニャは翔一と一緒に逃げようと思ったが、翔一は逃げるように訴えた。
翔一の言うことを聞き、アーニャは少し離れた木の陰に隠れた。
アーニャが逃げたのを確認した翔一は怪物を殴り飛ばした。
そして、構えた。すると腰に渦巻き状の光とともにベルトが出現した。
「ハアァ……変身ッ!!」
翔一は叫び、ベルトの両側にあるスイッチを同時に押した。
そして翔一の体は金色の鎧を纏う、赤い目の戦士「アギト」へと変身した。
「アギト・・・!」
「アギト…ショーイチがアギト!」
アギトは徒手空拳を繰り出し、怪物へ攻撃する。しかし、怪物は蛇である特性を生かし、クネクネと不規則な動きで攻撃をかわしていく。
「くっ・・・!」
手をこまねいていると、怪物は何もない空間から身の丈ほどの杖を取り出した。
ならば、とアギトもベルトの左側のスイッチを押した。すると、体が青い光に包まれ、胸部と左肩、左腕が青色の鎧へと変化した。
そして、ベルトから棒状の武器が出現、それを掴んで抜刀するように取り出した。取り出されたのは双刃の薙刀「ストームハルバード」。そしてそれを装備したアギトは、「ストームフォーム」へと姿を変えたのだ。
互いに武器を持ち、にらみ合った。そして間合いに入ると同時に杖とハルバードがぶつかり合った。
ギャリンッ!ガキンッ!と金属音を上げ、火花を散らした。
そして次の瞬間、アギトは一瞬の隙を突き、相手の杖を空中へ打ち上げた。
「ッ!!」
「フンッ!ハアァッ!!」
相手が動揺した隙に、ハルバードの一太刀、二太刀を怪物に浴びせた。
「グアアアッ!!」
攻撃を喰らい、怪物は怯んだ。だが、怪物はそれでもアギトに向かって行こうとする。
対しアギトはハルバードをその場で高速回転させた。すると、回転によって強風が巻き起こった。
「グッ、ウウッ・・・!!」
あまりの強風に怪物は動けなかった。アギトはそれを狙っていた。
「ハアァァァァ……デヤァァァ!!」
怪物が怯んだところを狙い、ハルバードを一閃。怪物を真っ二つに切り裂いた。
「グオアアアアア!!」
怪物は断末魔を上げながら爆発した。
「ふうっ・・・」
アギトは一息つき、武器を収めた。その時、後ろからドンッと何かがぶつかった。
見てみると、それはアーニャだった。
「ショーイチ!ショーイチすごい!ボンドマンよりすごい!」
「アーニャちゃん。」
アギトはアーニャの前でかがんだ。
「大丈夫?」
「うぃっ!ショーイチがたすけてくれたから!」
「そっか、よかった。」
アギトはホッと一息つき、アーニャの頭を撫でた。同時に変身が解け、元の翔一へと戻った。
「このこと、ロイドさんとヨルさんには……一応内緒ね。」
「うぃっ!約束!」
二人はニコッと笑い、指切りをした。
一方そのころ、もう一人の戦士が……その姿を現していた……
今後、仮面ライダーG-3を出そうかどうか迷ってます。だって、アイツだけ文明が進みすぎてるし・・・・
次回はオリキャラとダミアンがメインの話になります。
作品内において、どのライダーの話が一番好きですか?期間は4月10日から4月17日まで。アンケート結果は後日作品内で発表します
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アギト編(翔一+フォージャー一家)
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G-3編(ユーリ+対策班、ノエル)
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ギルス編(フリッド+ダミアン、フィオナ)