SPY×AGITΩ   作:ぴりもに

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PART.13 咲き誇れ紅蓮の華

時間は少し遡り……イグニスとアポロガイストが学校の正門に現れていた頃……

 

「フハハハハハッ!!泣き叫ぶがいい、イーデン校の者達よ!我ら神化教団にひれ伏すがいい!」

 

教団の信者達は大半は火炎瓶を持って学校に向かって投げ込み放火。他の信者達は武器を持って外にいる生徒達や教師、バスの運転手など関係者を片っ端から生け捕りにしていた。

そして、生け捕りされた者達は皆アポロガイストの前に集められた。

 

「わ、我々をどうする気だ!?」

 

教師の一人がアポロガイストに問いかけると、アポロガイストは持っていた銃で教師の足元を撃ち抜いた。

教師はビクッと体を震わせてひれ伏し、生徒達は悲鳴を上げていた。

 

「フフフッ、あまり強い言葉を使わないことだ。かわいい生徒がどうなってもいいのか?」

「う、ううっ……」

「グレン、行くがいい。計画を進めろ。」

「はい。」

 

人質を横目に、イグニスは炎が燃え広がる学校に向かって進んでいった。

その間、アポロガイストは縄で縛られている人質達を舌舐めずりするような目で見ていた。

 

「……いいアイデアが浮かんだぞ。そこのデカいお前。」

 

アポロガイストは人質達の中でも一際目立つ生徒、ビル・ワトキンスを指差した。

 

「ぼ、僕ですか!?」

「貴様以外に誰がいる?こっちへ来い!」

 

アポロガイストに命令され、ビルは怯えながら前に出た。

それを見て、アポロガイストはニヤニヤ笑いながらナイフを取り出し、ビルに手渡した。

 

「貴様にある提案をしよう。そのナイフでここにいる全員を殺すか、自殺するか選べ。」

「!?」

「全員を殺せばお前は助かり、お前が死ねば、ここにいる全員は助かる。」

 

ナイフを持たされたビルの手が震えた。自分の生を取るか、皆の生を取るか……ビルの目に涙が滲む。ビルは体は大人並に大きくとも、まだ小学生。答えを出すことなどできはしない。

 

「あ……あ……!」

「さぁ、選べ!!」

 

時間は一刻を争う。このままでは全員殺されるかもしれない……そう思ったビルは決断した。

自分の喉元にナイフを突き立てた。

 

「うわああああああああああああっ!!!」

 

ビルは思った。自分が死んで、他の人達が助かるなら……と思いながら叫び声を上げ、勢いよく喉に向かってナイフを突き刺そうとした。

しかし次の瞬間、ナイフはビルの手から消えた。

 

「……えっ?」

「悪党の言う事など聞く必要などない!」

「だが、君の勇気は素晴らしい!誇るべきだ!」

 

バイクのエンジン音とともに現れた二人の男。アポロガイストと神化教団の悪行を止めるために現れた男達。

フリッド・リードと神 敬介だ。

 

「貴様ら……!」

「フリッド!人質を頼む!トォッ!」

「はい!デヤッ!」

 

二人は現れて早々、周囲にいる信者達を次々と倒していく。

その中で、フリッドは敵を倒しながら人質を解放していく。

 

「せ、先生…そ、その腕……!」

 

生徒の一人がフリッドの両腕を見て驚愕した。フリッドは両腕をギルスに変えていた。傍から見れば化け物にしか見えないだろう。

だが、フリッドはそれでも構わなかった。今は目の前にいる大切な生徒達を、学校の人達を助けるのみ。

 

「大丈夫。俺は……味方だ。」

 

フリッドはニコッと笑うと、すぐにキリッとした顔つきに戻ると周囲の信者達を倒し始める。

 

「フリッド!こっちは任せて、中にいる人達を!」

「分かりました!」

 

敬介の言う事に従い、フリッドはその場を任せて学校の中へ向かっていった。

それを人質達は呆然と眺めていた。そんな中、ビルは呟いた。

 

「……みんな、フリッド先生は『人殺し』だって言われてたけど……僕はそう思えない。……いや、たとえ人殺しだったとしても、あの人は僕達を助けてくれた!先生は僕らの味方だ!」

 

ビルの言葉に呼応するように、他の生徒達はうんと力強く頷いた。遅れて教師達も頷く。

 

「みんな……素晴らしいぞ!」

 

その時、敬介が声を上げた。

 

「人が人を信じられなくなった時代が来ても、少しでも人を信じようとする心がある限り……人の心に優しさはなくならないッ!!」

 

敬介は叫ぶと同時に両腰に拳を当てて構える。そしてその両手を開いて上に突き上げる。

 

「大変身ッ!!」

 

敬介は叫びながら突き上げた両腕を広げ、まるで体全体で「X(エックス)」の字を描くようだった。そして左拳を握って腰に当て、右手を左斜め上に勢いよく伸ばす。

すると、敬介の姿が徐々に変わっていく。灰色のスーツを身にまとい、その上に黒いグローブに黒いブーツ、赤い装甲と銀色の仮面が装着される。

 

「か……!」

『仮面ライダー!!』

「Xライダー!!」

 

Xライダーはベルトからハンドルを引き抜き、刀身を伸ばす。名乗りを上げるのと同時に目の前にXの字を描く。

 

「アポロガイスト、覚悟!」

「決着をつけるか……Xライダー!」

 

両者は互いに剣片手に攻撃を繰り出す。互いの剣がぶつかり合い、閃光のように火花が散る。アポロガイストはフェンシングのように連続の突きを繰り出すのに対し、Xライダーは剣道のような剣技で応戦していく。

 

「トゥッ!!」

 

Xライダーは剣で突きを繰り出す。しかし、アポロガイストは剣を回転させてXライダーの剣を絡め取って上空に弾き飛ばした。

 

「とどめだ!」

「トアッ!!」

 

アポロガイストは攻撃を繰り出したが、Xライダーは空中に跳んでよけ、放り投げられた剣に手を伸ばした。

 

「バカめ!空中ではさけられまい!!」

 

アポロガイストはXライダーが空中に跳んだのを見計らい、左手に持った鋭い刃が生えた盾をブーメランのように投げた。

 

「ライドルスティック!」

 

しかし、Xライダーは剣を手に取ってすぐ持ち手のスイッチを押した。剣をスティックに変え、飛んできた盾を弾き返した。

 

「ライドル脳天割り!!」

 

Xライダーはそのまま落下の勢いを利用して、スティックを脳天目掛けて振り下ろした。

 

「チィッ!」

 

アポロガイストは剣でその一撃を防いだ。すると次の瞬間、Xライダーは懐に入り込み、アポロガイストの両肩を掴んだ。

 

「真空!地獄……!!」

「甘い!」

 

そのまま回転しようとしたが、アポロガイストは両足に力を込めて踏ん張って耐えた。そして、逆に背後に回り込んで羽交い締めにした。

 

「フハハハッ!!Xライダー、貴様の技の強みは回転から起こる遠心力のエネルギーによるもの!こう背後から拘束されて自慢の技は使えまい!」

「甘いな、アポロガイスト!」

 

すると、Xライダーはアポロガイストを抱えながら空中へ空高く跳び上がった。

 

「ぬおっ!?」

(スカイライダー、お前の技を借りるぞ!)

 

さらにそのまま高速回転。

 

「竹とんぼシュート!!」

 

そして回転による遠心力を利用して投げ飛ばし、アポロガイストを地面に叩きつけた。

 

「ぐはっ!!」

 

地面に叩きつけられたアポロガイストは、フラフラとその場から立ち上がった。その隙にXライダーは必殺のライダーキックを繰り出そうとした。だが、その時だった。

背後から激しい轟音が響き、眩い光が放たれた。

 

「ッ!?」

 

Xライダーは思わず後ろを振り返った。その視線の先には天まで向かって伸びる巨大な火柱があった。

 

「なんだアレは……!?」

「フハハハハハハハハッ!!ついにグレンが覚醒した!」

 

その時、アポロガイストは突然高笑いを上げた。それを聞き、Xライダーはアポロガイストの方を向き直した。

 

「どういうことだ!?」

「奴の体には……いや、怪人になった信者達にはナノマシンによる改造手術を施した!」

 

アポロガイストは冥土の土産とばかりにXライダーに解説を始めた。

 

「ナノマシン!?」

「そうだ!この世界には存在しないオーバーテクノロジーだ!もっとも、バカな信者達共は神の御業だと信じ切っていたがな……その中でも、グレンに施したナノマシンは特別製だ。通常の怪人の10倍の力を出せるようにする特別な手術だ。フリッド・リード……奴では今のグレンには勝てん!フハハハハハハハハッ!!」

 

アポロガイストの話を聞き、Xライダーは思わず背後を振り向いた。火柱はもう消えていたが、強大な敵意のようなものが溢れていた。

 

「……ッ!!フリッドォォォォォォォ!!」

 

────────────────────────

 

「ウォオオオッ!!」

 

そのころ、ギルスはプロメテスへと変貌を遂げたイグニスと対峙していた。

ギルスは両腕の爪を振るって切り裂こうとした…が、攻撃はプロメテスの体をすり抜けてしまった。

 

「!?」

 

何度も何度も攻撃するが、すり抜ける。攻撃は当たってはいる……が、プロメテスの体は炎のようになっていた。

炎の体に物理的な攻撃は効かない。

 

「フフフッ…無駄だ。カッ!!」

 

プロメテスは口から火球を吐き出し、ギルスを吹き飛ばした。

 

「ぐあっ!」

「フハハハ……!見てください、先生!!これが僕の生まれ変わった姿です!僕はついになりたいものになれました!!人間を浄化できる天使になれたんです!!」

「イグニス……!!」

 

生まれ変わったイグニスは確かに炎を自在に操れる超人に変わった。だが、その風貌は天使というより、まるで獣……獣人の姿に炎の鎧が装備されたような見た目だ。

そんな姿のイグニスを見て、ヘンダーソンは今にも泣き崩れそうになった。

なりたいものになれたイグニスに感動しているワケではない。悲しみに暮れたのだ。自分のせいでこうなってしまったのだと思ったのだ。

 

「……なんでそんな顔するんですか?僕は頑張ったんだ!ここまで来るのに、どれだけ血の滲む思いをしたか……!なのに、なんで認めてくれないんですか!!?」

「この……バカ……!!」

 

その時、ついにイグニスを叱咤する声が響いた。それを言い放ったのは、フリッド。

ギルスは火球で胸を焦がしながらも、立ち上がり、プロメテスを睨みつけた。

 

「本当に努力した人間は……自分から努力をひけらかさない……!!他人から認められてはじめて……努力したと言えるんだ!!」

「分かったような口を聞くな……!!」

 

プロメテスは怒りを滲ませながら、両手を炎の爪に変えた。

 

「僕のこと、何も知らないくせに!!」

 

プロメテスは炎の爪を振り下ろす。ギルスはそれを…よけなかった。炎の爪はギルスの体を切り裂きながら炎で焼いていく。

 

「なんで……なんでよけないっ!!」

「がっ!ぐあっ!!」

「そうやって僕を笑うのか!!あいつみたいに!マードックみたいに!!笑って…!馬鹿にして…!!みんな……!!僕を笑うなァァァァァァァァ!!!!」

 

次の瞬間、プロメテスは炎の爪を剣に変え、ギルスの胸に突き刺し、そのまま貫いてしまった。

 

「かはっ……!!」

 

一瞬、意識が遠のいた。だが、足を踏ん張って耐え、プロメテスの腕を掴んだ。

 

「…笑わない……!!」

「なに…?」

「俺は、君を……笑ったりしない……!!」

 

その一瞬、プロメテスの力が緩んだ。ギルスの目が、じっと自分の方を見ていた。仮面越しに、フリッドの真剣な眼差しが伝わってきた。

その真剣な眼差しには見覚えがあった。ヘンダーソン……裁縫や編み物の趣味を持つ自分に「誇っていい」と言ってくれた、あの時と同じ目だった。

 

「俺は……色んなことに気づけるようになりたい……!悩み、悲しみ、喜び、怒り……それに気づいて、正面から向き合っていきたい!そんな教師に、俺はなりたい……!!だから、君とも向き合う……!!」

 

強がりにも聞こえるセリフだった。だが、フリッドは至って真剣に力強く答えた。それだけで、イグニスはフリッドは本気だと気づいた。

気づくと同時に、力がだんだんと抜けていった。だが、ハッと我に帰り、プロメテスはギルスを蹴り飛ばした。

 

「なら…!これでもそんな口を聞けるか!?カァァァ……ッ!!」

 

プロメテスは口を大きく開け、火球を口の中に溜めていく。そして次の瞬間、巨大な火球が吐き出され、ギルスを飲み込んだ。

 

「うっ!?がっ…!うあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

火球はギルスの全身を包み込み、体を生きながら焼いていく。

さながら生き地獄を味わっているかのようだ。 

ギルスは不死身の肉体を持つ。だが、永遠に続く炎の痛みは経験したことがない。

 

「先にお前を浄化させてやる!!」

「がぁぁぁぁぁぁぁ……!!」

 

たとえ肉体が炎に耐え抜いたとしても、精神が保たない。どれだけ焼かれても死なないため、焼死する体験を生きながら味わうことになる。

 

「うっ……!うっ……!!」

「何が向き合うだ……そんなの、でまかせだ……!!」

 

炎で苦しむギルスを横目に、プロメテスはヘンダーソンとアーニャ達に目を向けた。

プロメテスに睨まれて、アーニャ達はビクッと体を震わせた。

 

「次はお前らだ……浄化してやる……!!」

「み、みんな……!」

 

皆を助けなければ……そう思ったが、炎がまるで絡みつくように体を焼いてくる。苦しみから逃れることができず、意識が遠のいていく……だがその時、

 

『叔父さん……!叔父さん!』

 

聞き覚えのある声が聞こえてきた。それはダミアンの声だった。

しかし、ダミアンは目の前でアーニャ達に紛れてプロメテスに怯えていた。

だが、ダミアンの声は聞こえてくる。それはフリッドの頭の中に響いていた。さらに頭の中に姿が浮かんできた……

 

『叔父さん、見てっ!テストで100点取った!!』

『叔父さん!俺、(ステラ)取れたんだよ!!』

『叔父さん、俺大きくなったらバイクに乗って、叔父さんと一緒にツーリングする!』

 

声と共に姿が浮かんでくる。そして、頭の中に浮かぶダミアンの姿は段々と成長し、とうとう高校生ぐらいの年齢になった。

 

『叔父さん……俺、とうとう皇帝の学徒(インペリアル・スカラー)になれたんだ……!!叔父さんが、叔父さんがいてくれたから……!!』

 

成長したダミアンは落涙し、自分に抱きついてくる。自分も泣きながらダミアンを抱きしめる。

そんな姿が浮かんでくると、ダミアンは涙を拭って問いかけた。

 

『ねぇ、今日叔父さんの家に行っていい?赤ちゃんにも、知らせたいんだ!』

 

その言葉とともに、もう一人の声が聞こえてきた。それは女性の声……声とともに一人の女性の姿が浮かんできた。

 

『あなた、おかえりなさい。』

 

それはフィオナだった。今までに見たことがないくらいの眩しい笑顔を向けている。そして、その腕の中には、小さい命が……

 

『ほら、見ろ!俺、皇帝の学徒(インペリアル・スカラー)になったんだぞ!』

『フフッ、凄いわね。』

『ありがとう、フィオナさん!』

 

二人は和気藹々とお喋りを始め、フィオナはお喋りをしながら、腕に抱いた小さい命に微笑みかける。

それを見た瞬間、フリッドは全て理解した。

目の前に突然現れた、夢のような光景……それは、フリッドが望んだ未来。

 

(俺は、こんな未来を夢見てたのか……)

 

眩しくて、思わず手を伸ばしたくなるような甘い夢……

自分がこんな夢を見ていいのか、この夢に手を伸ばしてもいいのか……

もし、もし許されるなら、この夢に手を伸ばしてもいいのなら……

 

(俺は、この未来を生きたい……!ダミアンと、フィオナと、皆とともに生きる、明るい未来を!!)

 

その時だった。ギルスの目の前に眩い光が現れたかと思うと、ギルスを包んでいた炎の檻が真っ二つに切り裂かれた。

 

「なにっ!?」

 

プロメテスは驚き、思わず声を上げてギルスの方を向いた。

ギルスの目の前に現れたのは白い光の球……その光の球はその姿を現した。

それは、ギルスにとって、アーニャにとって見覚えのあるものだ。

 

「これは……!!」

「ショーイチの……!!」

 

目の前に現れたのは、シャイニングカリバー……アギト、津上翔一が使っていた武器だ。

それを見たギルスはゆっくり手を差し出すと、シャイニングカリバーはゆっくり手の中に落ちていった。

 

(津上君……!?君なのか……!?)

(ショーイチ……!!)

 

二人の涙腺が緩み、今にも涙がこぼれそうになった。だが、それはグッと堪えた。

ギルスはシャイニングカリバーを掴むと、その矛先を自身の胸に突き立てた。

 

「津上君……!力を……!!貸してくれッ!!!」

 

叫ぶと同時にギルスは自分の胸にシャイニングカリバーを突き刺した。するとシャイニングカリバーは再度眩い光を放ち、ギルスの体の中に吸い込まれていった。

 

「ウオオオォォォォォォォォォォォォォォ!!!」

 

耳が張り裂けそうなほどの獣の叫びがこだました。そして、その時不思議なことが起こった。

ギルスの周りで、教室を燃やしていた炎がギルスの元に集まってきた。

 

「な、なんだ!?」

「炎が……!!」

「叔父さんに集まってる!?」

 

さらに、学校全体に広がっていた全ての炎が、ギルスに集まった。そして、集まった炎はギルスの体に吸収されていった。

 

「こんなこと……!ありえるはずが……!!」

「ウオアァァァァァァッ!!!」

 

吸い取られた炎はギルスの体を変化させていく。緑色の体は炎のような赤色に変わり、赤い目は黄色に変わった。

それはまるで、アギトのバーニングフォームを彷彿とさせるものだった。

姿を変えた今のギルスは、「仮面ライダーギルス バーニングフォーム」となった。

 

「フゥゥゥゥゥ……!!」

 

ギルスが炎を全て吸収したことで、学校を燃やしていた炎は全て鎮火された。

それを見て、プロメテスは息を飲んだ。炎を吸収し、学校を鎮火させてみせた今のギルスの姿は、イグニス自身が望んでいた、炎の天使そのものだった。

しかし、プロメテスは認められず、首を横に振った。

 

「…お前なんかが炎の天使なワケがない!僕が炎の天使だ!」

「……決着をつけよう、イグニス!!」

 

イーデン校に並んだ炎の化身2人。今、決着の時……

 

 

 




おまけ「コンプライアンス」

「フフフ……ナノマシンによって、グレンの身体は最強の怪人に生まれ変わるのだ!
「それは分かるが……」

自慢げに話すアポロガイストに、Xライダーは声を上げた。

「神話怪人しか出ないのか?GODにはもっと怪人がいただろ。ヒトデヒットラーとか。」
「そんな奴……コンプライアンス的に無理だろ、今時。」
「コンプライアンス」

すると、アポロガイストはため息をつき、どこから出したのか酒が入ったグラスを片手に愚痴をこぼし始めた。

「最近の仮面ライダーは多方面への配慮や権利とかで大変だと思うが……悪役だって大変なんだぞ?戦闘員雇うにも金掛かるし、言うこと聞かんし、昔ほど過激な作戦なんてできんし……」
「あー、日本キ〇ガイ作戦とかやってたもんな。」

Xライダーもどこからか酒を取り出し、アポロガイストと飲み始めた。

「だがアポロガイスト、大人の事情を考えろ。バンダイさんと東映さんがどれだけ苦労してると思ってんだ。」
「分かってはいる……分かってはいるが……!世知辛いのだ……!!」
「今日は飲もう。オールで付き合うぞ!」
「おおっ、神 敬介……!乾杯だ!」
「乾杯!」

二人は互いにグラスを当てて乾杯すると、そのまま酒を飲んだ。つまみは互いの愚痴……美味くはないが、敵味方を忘れて飲む酒は最高だった……が、

「あのー……本編真面目なんですが……」

ロイドが楽しそうに飲む二人を見かねて声をかけた。
この後、ロイドは酔っぱらったアポロガイストに顔面パンチを食らったのだった。

「クソーッ!映画化するからって調子乗りおって!若造め!!」
(それ関係あるか!?)

――――――――――――――――――――

この度「After Stories」を制作するにあたって、「After Stories」だけのオリジナルフォームを作ることを前々から考えてました。その内の一つが、ギルスのバーニングフォーム。
コンセプトはもちろん、「ギルスがアギトみたいにバーニングフォーム」になったら、ですね。

後、プロメテスですが、「仮面ライダーX」に登場した時は炎の爪とか剣なんか使いませんでしたが、これは本作オリジナルで、イグニスの体内に入ったナノマシンによって大幅強化されたため、こうなりました。

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