SPY×AGITΩ   作:ぴりもに

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長きに渡るグリムの戦い・・・ついに完結!
まさかこんな長くなるとは・・・というかEpisode:Fでも同じこと書いたような……

キャラ作成AIでグリム・ハワードverのグリムを作りました。よければそちらもどうぞ。




PART.FINAL Cross a River

グリムとヨルは、皆の元に戻った。皆、心配をかけた二人に怒り、二人が無事だったことに泣き、喜んだ。

そして、迎えたグリムの誕生日当日……

 

ぐぁつぐぁつ……ゴキュゴキュ……モッギュモッギュ……ズゾゾゾゾ……

 

「……復活してすぐこれか。」

 

グリムはテーブルに並べられた大量の料理を片っ端から食べ進めていた。

それを見て皆はため息をつきながらも、いつも通りのグリムの姿に安堵した。

 

「ったく、そのまま寝とけばよかったのに……」

「フフッ、なーんて言ってるけどユーリ君、ずっとグリム君のこと心配してたよ♪」

「ちょっ、ノエルさん!?」

 

ノエルに事実をバラされ、ユーリは途端に顔を赤らめた。

 

「あー……サンキュ。」

「フ、フン……」

 

対し、照れ臭くなったのかグリムも顔を赤らめた。

すると、右隣にいたアーニャがスプーン片手にグリムに寄ってきた。

 

「ぱいせん、あーんっ♪」

「あーんっ……ウンまっ!」

 

グリムは料理を食べながら、アーニャに他の料理を食べさせてもらっていた。

すると、後ろにいたフリッドが涙を流して泣いていた。

 

「う、うっ…う〜〜っ……グリム〜〜ッ!!」

「……アンタいつまで泣いてんのよ。」

 

グリムが無事だったことに未だに喜んで泣いているフリッドに、フィオナはため息をついた。

 

「だって……グリムが元気そうで……生きてた……よ”がっだぁ〜〜〜〜っ!!!」

 

フリッドは泣き叫んだ。フリッドにとってグリムは家族も同然だった。故にグリムが生きていたことに泣きながら喜んだのだ。

 

「ア、アニキ……こ、こっちも……あーんっ……」

「別にお前もやんなくていいのに……あーんっ」

 

グリムの左隣にいたダミアンが、頬を赤らめながらアーニャと同様に料理をグリムに食べさせていた。

 

「ヴァァァァァァァァァァァァァッ!!!甥っ子かわいいィィィィッ!!!」

「相変わらず気持ち悪いオッサンだな……」

 

ダミアンがグリムに料理を食べさせている姿を見て、フリッドは悶絶し、鼻血を吹き出しながら絶叫した。

それをよそに、ロイドは新たに作った料理をテーブルに置いた。

 

「まぁ、今日は思う存分食べるがいい。食料は大量に買ってあるからな。」

「おうっ!こっからが本番だ!じゃんじゃん持ってこい!!」

 

グリムはそう言ってニヤリと笑うと、目の前の料理にむさぼり食う。

その時、店のドアが開いた。

 

「すいません、今日は貸し切りで……あっ!」

「こんにちは~!」

 

店に入ってきたのはドミニクとカミラだった。

 

「お前ら!」

「はい、グリム君!俺達からプレゼント!」

 

ドミニクはそう言うと、ラッピングされた小さい箱を取り出し、手渡した。グリムは受け取るとさっそく中を開け始めた。

中に入っていたのは……

 

「これ、グラサン……?」

「カッコいいデザインがあってね。グリム君気にいると思って……」

 

グリムはさっそくプレゼントのグラサンを顔にかけた。

 

「へへっ……どうよ?俺カッコいいか?」

「おー、似合ってる!」

「アニキ、カッコいい!」

(よりチンピラみたいになってるけど。)

 

グラサンの所為でいつも以上にチンピラのようになったグリム。それを見て、ヨルに抱かれたシエルは笑っていた。

 

「キャハハハッ!」

「フフッ、シエルちゃんも『カッコいい』って言ってますよ♪」

「ありがとな、シエル〜♪兄ちゃんカッコいいだろ〜!」

 

グリムは嬉しそうにシエルの頭を撫で、ドミニクとカミラに顔を向けた。

 

「ありがとな、ドミニク。それと……カミラ!」

「!!」

 

カミラは驚いた。それもそのはず、グリムがいつものような「ババァ」呼びではなく、名前でカミラのことを呼んだからだ。

それを見て、カミラはフッと笑った。

 

「……お誕生日おめでとう、グリム。」

 

カミラもグリムと同様、いつものように「クソガキ」ではなく、名前で呼んだ。そして優しい笑みで、まるで母親のような笑みを浮かべてグリムの誕生日を祝った。

カミラは理解した。グリムは成長した。今までのグリムとはもう違うのだと。

 

「よっしゃ!飯の続きだ!みんなも食おうぜ!」

 

そう言ってグリムは席に座り直し、再度料理に手を付けようとした。その時、入口のドアからコンコン、と叩く音が聞こえてきた。目を向けるとそこには…

 

「タクミ!」

 

────────────────────────

 

いきなり現れた巧に連れ出され、グリムとヨルは近くの公園に訪れた。

そこには、シルヴィアが待っていた。

 

「あっ、ババァ!」

「コ、コラッ!グリムくん!」

「構わんさ。」

 

出会ってすぐシルヴィアを「ババァ」と呼んだグリムを、ヨルは慌てて叱った。しかしシルヴィアは落ち着いた様子で許した。そんなシルヴィアの首には金色のマフラーが巻かれていた。そのマフラーには、グリムは見覚えがあった。

 

「おい、それ……」

「ああ……3号の……黒夢のものだ。」

 

それは黒夢ことニコルが変身する仮面ライダー3号が巻いていたマフラーだった。フィオナから渡されたものをそのまま使っているようだった。

シルヴィアはそのマフラーを寂しげに見つめると、マフラーを外してグリムに差し出した。

 

「なんだよ……?」

「……私は、アイツを”役立たず”だとは一度も思ってない。アイツは優秀な私の相棒だった……私はあの時、黒夢を撃つべきではなかった。」

 

シルヴィアは7年前にニコルを撃ってしまったことを後悔しているようだった。本人の言う通り、あの時ニコルを撃たなければ、ニコルはショッカーに改造されることなく、今も生きていたかもしれない。

 

「私は……組織に逆らってでも黒夢を助けるべきだった。なのに私は……!」

「よせよ。」

 

懺悔するかのように話すシルヴィアの言葉を、グリムは遮った。

 

「ニコル……親父はアンタが組織を裏切ることなんか望まない。きっとアンタには生きていてほしいって、思ってると思うぜ。」

「グリム……」

「だから、これはアンタが持っていてくれ。」

 

グリムは差し出されたマフラーを叩き返した。

グリムはニコルから多くのものを託された。ニコルがグリムに託したように、このマフラーはニコルがシルヴィアに託したものだと、グリムは思ったのだ。

 

「そうか……そう言うなら、受け取っておこう。」

「……アンタもニコルのこと好きだったんだな。」

「相棒だからな。」

 

シルヴィアはいつもの態度に戻り、マフラーを巻き直すとその場から立ち去っていった。

去り際に、シルヴィアはフッと微笑んだ。

 

(いい息子を持ったな……黒夢……いや、ニコル。)

 

シルヴィアが去り、巧は二人に向かってゆっくり口を開いた。

 

「……なぁ、ちょっとお前らに頼みがあるんだ。」

「なんだよ、改まって……」

「私達にできることなら、なんでも言ってください!」

 

巧は言いづらいのか口ごもった。しかし、意を決して口を開いた。

 

「木場のこと……忘れないでくれ。」

 

巧は意を決して頼み事を言った。対し、その頼みを聞いた二人はキョトンと目を丸くしていた……かと思いきや突然笑い始めた。

 

「あははははっ!!そんなの……忘れねぇに決まってんじゃねぇか!!」

「そうですよ!キバさんは私達を助けてくれたんですから!!」

 

自分達を助けてくれた恩人を、誰が忘れるだろうか。2人は決して彼のことを忘れることなどない。

 

「しかし、キバの奴も冷たいよな。俺達に何も言わず帰りやがって……」

「本当ですね……お礼を言いたかったのに……」

 

2人は知らない。木場は勝手に帰ったのではなく、消えてしまったということを。それを知っているのは巧だけである……

ただ一人事情を知っている巧は、本当のことを言うことが出来ず、ただただ黙り込んだ。

 

「とにかく!俺はアイツを忘れない。アイツは俺の命の恩人で……俺のヒーローだよ。親父と同じくらいな。」

「……ハッ、そうか……!」

 

グリムのその一言を聞き、巧は笑い声を上げ、2人に背を向けた。その声はわずかだが震えていた。

巧は今にも泣きそうになっていたが、必死に堪えていた。

 

「……それから、アイツから伝言だ。『オルフェノクになっても、絶望しないでほしい』って言ってたぜ。」

「えっ?」

「……言っちまうとな……オルフェノクってのは、短命なんだ。いつ死ぬか分からない……俺も同じだ。」

 

巧はそう言うと、自分の手をスッと前に出した。すると、その手から灰がこぼれ落ちた。その灰は巧の体から出ていた。

 

「お前……!それ……!?」

「俺も……いつか死ぬ。それがいつになるか分からないけどな。」

「じゃあ、グリムくんもいつか……!?」

 

巧は何も言わず頷いた。その反応にヨルはショックを受けた。巧の話を端的に言えば、グリムは若くして死ぬかもしれない……ということだった。

しかし、グリムは……

 

「それがなんだよ?」

 

大して気にしてなさそうな反応を見せていた。その反応に巧とヨルは驚いていた。

グリムは気にせず自分の考えを話し始めた。

 

「人間ってのはいつか死ぬ。若くして死ぬ奴だっているし、年食って大往生する奴もいる。それに……俺は殺し屋をやってる。それこそいつ死ぬか分かんねぇ仕事だ。」

 

すると、グリムは悟ったように笑い始めた。

 

「そう考えるとさ、オルフェノクと人間に何も違いなんてない……オルフェノクは人間と同じだよ。」

 

グリムのその言葉に、巧は面食らったような顔をしていた。少なくとも、巧が今まで出会ってきた人間の中で、グリムと同じ意見をした者はいなかった。

その時、巧は木場が言い残したことを思い出した。

 

『グリム君……彼はきっと、オルフェノクの新しい希望になる。』

 

その言葉の意味を、巧はその瞬間理解した。

 

(木場……お前の言う通り、こいつはオルフェノクの希望になるかもな……)

「それに、ようやく俺にも夢が見つかったんだ。それを叶えるまで死ねねぇ。」

「夢……?」

 

グリムはコクリと頷き、顔を上げて周りの木々を眺めながら夢を語り始めた。

 

「俺……みんなを腹いっぱいにしたい。……この世の中は恵まれない奴らが多くて、飯も満足に食えない奴らもいっぱいいる。だから、みんなやヨル先輩がしてくれたみたいに……今度は俺が誰かを腹いっぱいにしたいんだ。」

 

見上げた顔を下に下げ、グリムは俯き自信がなさそうに呟き始めた。

 

「……具体的に何をどうすればいいか分かんねぇけどさ。」

「大丈夫ですよ。」

「へっ……?わぷっ!」

 

ヨルは声を上げると、その胸でグリムを抱きしめた。グリムの方はいきなり顔面に柔らかな胸の感触が来て困惑した。そんなグリムをよそに、ヨルはグリムを抱きしめながら頭を撫で回した。

 

「グリムくんは優しくて頑張り屋さんです。なんだってできちゃいますよ。もしもの時は、私も手伝いますから、ね?」

「う、うん……」

(や、やっぱ柔らかい……!う、嬉しいけど、タクミも見てるからやめてくれぇ……!)

 

グリムは胸の感触を味わって嬉しくなっていたが、その反面、巧に見られている恥ずかしさから顔を赤らめていた。

そんなグリムを見て、巧は笑っていた。

 

「ハハッ……まぁ、お前ならなんだって出来るだろ。」

 

巧は笑いながら、後ろに止めたバイクに跨った。

 

「ぷはっ!も、もう行くのか?」

「ああ……元の世界に帰る方法が分からないからな。この世界を回りながら探していくぜ。」

「そうですか……タクミさん、お元気で。」

「お前らもな。」

 

巧はヘルメットを被るとグリムの方を見つめた。

 

「夢、叶えろよ。……もう一つの夢の方もな。」

 

巧はそう言うとチラリとヨルの方を見た。ヨルは意味が分からず首を傾げたが、グリムはその言葉の意味が分かり、顔を真っ赤に染めていた。

「みんなを腹いっぱいにしたい」……それとは別の夢があることを、巧は理解していた。

 

「じゃあな。」

 

巧は笑い、別れを告げその場からバイクで走り去っていった。

 

「……あ、あのさ!」

「はい?」

 

巧が立ち去り、グリムは顔を真っ赤にしたままヨルに声をかけた。

もう一つの夢を叶えるために。

 

「お、俺……アンタに言いたいことがあるんだ……」

「えっ?」

「俺……ヨル先輩のことが……好きだ!」

 

勇気を振り絞り、とうとうグリムはヨルに抱いていた気持ちをぶち撒けた。

 

「初めて見た時からアンタのことが好きだった!!一緒にいるとドキドキして、俺に笑顔を向けてくれると嬉しくなって……頭の中がアンタのこと一色になることだってあった!!ずっと、言えなかったけど……今ならハッキリ言える!俺はアンタのことが好きだ!!ロイドに負けないくらい、ヨル先輩を愛してるっ!!」

 

グリムはヨルへの気持ちを全部ぶち撒け、叫ぶ勢いでヨルに告白した。顔はもうトマトのように真っ赤になり、恥ずかしさのあまり熱さえも覚えた。

だが、それとは逆に、ヨルはキョトンとしていた……かと思うと、その目から涙がこぼれ落ちた。

 

「えっ……!?」

 

グリムが驚いている中、ヨルはその場で泣き崩れた。

 

「ごめんなさい……!気づいてあげられなくて、ごめんなさい……!グリムくん……!!」

 

ヨルはようやく気がついたのだ。何故、グリムが自分に送金してくれるのか、何故、自分の代わりに殺し屋をしているのか、何故、自分に優しくしてくれるのか……それは、好きだったからに他ならない。

そのことに気づいたヨルは、今まで気づいてあげられなかったことに申し訳なく思い涙を流した。

 

「謝るのは俺だよ……ヨル先輩……」

 

グリムは泣きじゃくるヨルに寄り添った。そして、告白したことを後悔した。

 

「泣かせたくなかった……こんなことなら、言わなきゃよかった……」

 

予想通り、告白したことでヨルを困らせてしまった。グリムはヨルを悲しませることなどしたくなかった。

こんなことなら告白しなければよかった……と思った次の瞬間、ヨルはグリムに顔を近づけ……

 

「んっ……!?」

 

彼の唇に、自分の唇を重ね合わせ……キスをした。

 

「せ、せんぱ……んむっ……!?」

「んっ……」

 

グリムは突然のことで驚いたが、ヨルはキスを続けた。さらに驚いたことに、ヨルは自分の舌をグリムの舌に絡ませる、大人のキスをしてきた。

驚きとキスの感覚でグリムは体をビクビクと震わせていたが、やがてそのキスを受け入れ、ヨルにしがみつき、しばらく大人のキスを続けた。

 

「あむっ……!ぷはっ!」

「んぁっ……!」

 

やがて息苦しくなったのか、2人は互いに口を離した。口を離した二人の舌から、唾液による銀色の橋がかかった。そして2人は見つめ合い、最初にヨルが口を開いた。

 

「……私も、グリムくんのこと好きです!」

「へっ……?」

「ロイドと同じくらい……グリムくんのこと、好きです!!」

 

ヨルは先ほどのグリムのように告白すると、思い切り彼を抱きしめた。

 

「愛してます、グリムくん……」

「!!」

 

その言葉は、本音ではないかもしれない。ヨルは優しい女性だから、傷つけまいと嘘をついているのかもしれない。

しかし、グリムにとってそれが嘘でも本当でも、どっちでもよかった。

 

「大好きです……」

「うん……うんっ……!ありがとう……!!」

 

抱きしめられながら、グリムは泣きじゃくった。

嘘でも本当でも、ヨルは自分のことを「好き」だと、「愛してる」と言ってくれた。公園で、人がいるにも関わらず大人のキスをしてくれた。

それだけで十分だった。こんなに嬉しいことなんてない。幸せを感じられた。

そして思った。

 

この人を、好きになってよかった……

 

この日、誕生日を迎えた少年は少しだけ大人になった。

グリム・ハワードは17歳になって、成長した……

 

────────────────────────

 

グリムとヨルがキスをしていた頃、巧はバイクで目の前の道を走っていた。

その時、木場が去り際に残した言葉が頭に浮かんでいた。

あの時…木場が残した最後の言葉……

 

『乾君、君は生きて。』

 

『生きて、みんなに夢の続きを……』

 

それは、亡き友の切実な願い……それを思い出した巧はフッと笑い、静かに呟いた。

 

「ああ……分かってるよ、木場。俺は生きるぜ。生きて……」

 

今、一人の男が見えない未来への道を走り出す。亡き友の願いを叶えるために……

 

「夢の続き見せてやるよ───」

 

 

 

 

Episode:G「夢追い人と守り人」……END

 

 

 

 

────────Open your eyes For the 20th Φ's

 

 

 

 




おまけ「エピローグ」

世の中には、日の当たる場所と日の当たらない場所がある。
もし、その日の当たらない場所に手を差し伸べられる人間がいるとしたら・・・

「嫌ッ!離してぇ!」
「うるせぇ!おとなしくしてろ!」
「こんなデカ乳してるお前が悪いんだよ!!」
「おらっ!お客様にご奉仕しろ!」

日の当たらない路地裏で、4人のチンピラが寄ってたかって一人の女性を追いつめていた。
だがそこに……

「おいっ!!」

グラサンを掛けた、褐色肌の少年が現れた。

「ああっ?なんだクソガキ!」
「どけよ、俺が歩く道だ。」
「うるせぇ!やっちまえ!!」

チンピラの一人が声を上げると、もう一人のチンピラが停めてあったバイクに跨り、ウィリーでその少年に向かって突っ込んだ。

「ヒャハハハハハハ!!潰れ……!!」
「よいしょっ」

しかし、少年は片手でその突っ込んできたバイクのタイヤを掴んで止めてみせた。

『はいっ!!?』
「ふんっ!!」

チンピラ達が驚いているのをよそに、少年は力を込め、バイクのタイヤを引きちぎった。

「うおっ!?」
「ほあたぁっ!!」

バイカーはタイヤを取られたことでバランスを崩し、前のめりに倒れた。そこに少年は顎に掌底を繰り出し、バイカーを気絶させた。

「こ、こいつ……!や、やれ!殺せっ!!」
『う、うおおおおおおおっ!!』
「実力差が分かんないかね?」

少年とチンピラ達の実力差は天と地ほど離れていた。少年は瞬く間にチンピラ達を蹴散らした。

「ふぃーっ、準備運動にもなんねぇな。大丈夫かい、おねーさん?」
「あ、ありがとう……」

少年は女性の元に歩み寄り、安否を気遣った。何故か女性は頬を赤らめていた。

「あ、あなたの名前は……?」
「俺?俺の名前はグリム。グリム・ハワードってんだ。よろしくなっ!」

少年の名はグリム・ハワード。職業:殺し屋……「みんなを腹いっぱいにする」という夢を持つ夢追い人……
人は川を渡っていく。グリムも川を渡っていく。今度は生と死を分かつ川ではなく、明るい光が続く、未来の川の向こうへと……

―――――――――――――――――――――

Episode:Gを振り返って……

最初から物語のプロットは出来上がっていて、グリムが「死ぬかもしれない」展開は最初から決まっていました。後はゲストを誰にするのかに迷っていました。当初考えていたのは克己ちゃんことエターナル。グリムをNEVERの一員にしようとするという設定でした。そして物語の最後に克己ちゃんがグリムを復活させる・・・という展開でした。
しかし途中までストーリーを作っていた時、「なんか違うなぁ」と思い、この案は没に。もっと「グリムという少年に有終の美を飾りたい」という思いがありました。そもそも、私はこれまで登場させたオリキャラの中でもグリムのことを気に入っていました。お気に入りだからこそ、最高のストーリーで有終の美を飾りたいと思ったのです。
そこでゲストに選んだのがファイズでした。ファイズは20周年で、スパイファミリーと同じく映画も公開されますし、そもそも最初は「仮面ライダーアギト」ではなく、「仮面ライダーファイズ」とクロスオーバーさせるつもりでした。
個人的にですが、ファイズってスパイファミリーとどこか似てる気がするのです。すれ違う感じが似てるといいますか、闇を感じさせる部分とか……なので最初は色々設定や展開を考えていました。しかし、ケータイが登場するファイズと登場しないスパイファミリーとでは世界観が壊れると思い、断念しました。
しかし、「ゲストで登場するならアリかも!」と思いました。加えて、グリムはたっくんと結構似てる……これはもう運命かな、と。結果的にファイズを選んでよかったと思ってます。
長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます!次のEpisode:Yも読んでいただけると嬉しいです!ゲストもお楽しみに・・・といっても、タイトルで察しがつくかもしれませんが・・・

Episode:Gはいかがだったでしょうか

  • 面白かった!
  • 木場勇治が出るとは思わなかった
  • グリムのことが好きになった
  • 微妙だった
  • 面白くなかった
  • Episode:Yに期待
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