「お姉さま、暇なんだけど何かして遊ばない?」
「今(紅茶を飲みながら)忙しいのよ。また今度にして頂戴。」
スカーレット姉妹の妹の方であるフランドール・スカーレットは、何もすることがなく退屈だという旨を、姉のレミリア・スカーレットに伝え、遊んでくれと暗に言っている。
「どうしても、だめ?」
上目遣いで言ってみたが
「だめ。今度にして。今は一人で遊んでなさい。」
「そう・・・なの・・・」
そういって、フランドールはレミリアの部屋から出ようとしたその時
「・・・なあんちゃってえええ!!」
「っ!?」
刹那、フランドールがレミリアの紅茶が入ったティーカップを奪い、紅魔館の廊下へと逃げていった
「こ、こら!待ちなさい!あたしの紅茶ああああ!!!」
「にひひ♪簡単には返さないもんね~っだ!!」
二人は紅魔館の中で追いかけっこを始めた。
咲夜が驚き、妖精メイドが尻もちをつく。
小悪魔が舞い、パチュリーが飛ぶ。
紅魔館の中は一瞬にして大運動会状態となった。
「フラン!いい加減にしないと、今日のアンタのご飯抜きよ!!」
「え・・・それはやだよぉ・・・・・・っあぁ!!」
動揺したフランドールの一瞬の隙をつき、レミリアはティーカップを奪い返した。
「ふぅ、やっと取り返した・・・」
(さて、フランへのお仕置きは何にするかな、と。ん?)
「んふふ♪」
見るとフランドールの顔には笑顔が溢れていた。
「何がおかしいのよ。」
「だって、久しぶりにお姉さまといっしょに遊べたんだもん♪楽しかったよ!!」
こんなにも無邪気でかわいい妹の顔を見ると、罰を与える気もなくなってきた。
(・・・まあ、今まで遊んであげられなかった私の責任でもあるしね。今回は見逃してやるか。)
「いい?今回は許してあげるけど、次やったらただじゃおかないわよ。3日間ご飯抜きにするわよ?」
「っ!?ごめんなさい!それだけはいやだ!もうしません許して!!」
「分かればいいの。もうすぐご飯だから、あと少しだけ待っててね。」
「はーーいっ!!」
「まったく・・・困ったもんね。フランにも、私の甘さにも・・・」
そういうと、レミリアは残り少ないティータイムを楽しむために、自室に戻っていった。
紅魔館は今日も平和である。
ちなみに、驚いたり尻もちをついたり舞ったり飛んだ方々の怒りの矛先はというと・・・
「「「おじょうさま~~~・・・」」」
「レミィ・・・もう・・・だ・・め・・・」
「え?わ、私のせい?あぁパチェ倒れないで!へ?ええちょっと待って待って!あれはフランが私のこうちゃあああぁあぁあぁぁあ!!!!!」
・・・紅魔館は今日も平和であった。