基本カペタの軸にしたりアフターグロウの軸にしたり色々です。
目的の場所に着くと俺らとそう変わらないくらいの5人の女子中学生たちがバンド演奏をしていた。
物凄く上手い、という訳でもないけどそれでも皆練習して上手になって演奏してるのは分かる。
けど何より感じたのは皆を”信頼“してるということだ。上手く表現出来ないけど、温かみのある音色が歌が聴こえていた。
先程までの悩みや不安を消し去ってしまうには十分だった。
───なぁカペタ、カペタは今どんな気持ちなんだ?
ふと隣にいるカペタを見る。その顔はいつしか見た瞳をしていた。そうそれは初めてカートに出逢い、雨が降る中地元の坂道を駆け登り転がして走らせたあの時───。
まるで新しい世界を駆け巡るかのような、そんな無邪気な表情をしていた。
「何というか…凄いな、カペタ。」
「うん…!なぁノブ、俺はずっとカートの世界でしか見てなかったけど…ああいう世界もあるんだね、知らなかったよ!」
────カペタ。
なんだか今日この商店街路上ライブを観れて良かった。そう思った。
────閑話休題────
「あたし達
「「「「「ありがとうございました!!」」」」」
あっという間の時間だったが2人には十分すぎた。それ程2人にはエネルギーともいうべきか、”気“が満ち溢れた。
────っ!あぁ!!そうだ!
「な、なぁ!カペタ、あの子達さっきこの商店街の夏祭りについて言ってたよな!?」
「う、うん。そう言ってたけど、どうしたんだよ?ノブ。」
「説明は後だ。スポンサーが見つかるか分からねぇけど、何かしらのきっかけになるかもしれねぇから、行くぞカペタ!」
「え?えぇ!?ちょっ、ノブ〜!」
「今日も良いライブだったけど、疲れたー!」
「お腹すいた〜」
「どっか寄って行く?」
「この流れいつも通りだね。」
「実は行ってみたい場sy『あの!すみません!!』」
「「「「「ん?」」」」」
5人が声をする方へ顔を向けるとそこにあたし達と同じくらいの男の子が2人息をあげながらこっちに来た。
「あ、あの!先程のライブ観ました!俺、いや俺たち感動しました!」
「あ、ありがとう…。」
「お〜、蘭照れてるー!」
「モ、モカうるさい…!」
黒髪のショートヘアに赤髪のメッシュを入れたボーカルの女の子、美竹蘭が照れながら感謝の言葉を述べると、マイペースそうな口調で彼女を青葉モカが揶揄っている。
「も、もしかして
「ど、どうしよ〜サインとか考えてないよ〜!」
「ひまりもつぐも落ち着きなって。でもありがとな!」
上原ひまりが嬉しそうにファンの存在に噛み締めているが、突然のファンの存在によりサインをどう描くかテンパってる羽沢つぐみ。そんな2人に落ち着けと促しつつ宇田川巴はそんなファン?に礼を述べた。
「あの、一つ聞きたいことがあるんです!」
「聞きたいこと?」
ノブが美竹蘭に質問する。
「はい!あの、先程商店街の夏祭りについてお話ししてましたけど、
「ノ、ノブ!?」
「俺たち、どうしても出たいんです!」
「イベント出演ってことは私たちと同じバンドなのかな?」
「つぐならわかるんじゃない?」
「えっとね、お婆ちゃん達が夏祭りの実行委員だからお婆ちゃん達に伝えると出れると思うよ。」
「だってさ!」
「ありがとうございます!ほら、カペタも!」
「あ、ありがとうございます。」
「じゃあ俺は今から夏祭りの実行委員の人に会いに行くからカペタは早く犬のバイト終わらせに行けよ!」
「う、うん。分かったけど…(何をするの?ノブ?)」
ノブにはある考えがある。それは先程スポンサー集めをしていた”直接レースを観れば解る“ということだ。
だがそれを行うにはサーキット場までの移動などの問題もあり現実的ではなかった。そこに先程の路上ライブと夏祭りのイベントである。
夏祭りという沢山の人で溢れるなかイベントの1つとしてカートの走りを観て良さを知って頂ける絶好の機会。それにイベントの内容や出演者が増えることは良いことだ。
ガソリンの臭い。タイヤが焼ける臭い。エンジンの迫力等五感を刺激するレースを観たらきっと何処かスポンサーになって頂けるかもしれない。
ノブは僅かな可能性にかけ、商店街の街を駆け走った。