三竹蘭 →平君
青葉モカ →カッちゃん
宇多川巴 →カペタ
上原ひまり→カペタ君
羽沢つぐみ→カペタ君
こんな感じでいきます
後日管理人の熊田さんに確認をしたらデモラン用のカートを貸してくれることを快諾してくれた。そして新しく条件付きとはいえスポンサーになってくれた羽沢珈琲店さんのこともあり、ノブが羽沢珈琲店のステッカーをデモラン用とレーシングスーツに着けようと提案してきた為早速付けてみることにした。うん、なんかカッコよくみえる。後は夏祭り当日を待つだけになった。
今日は学校が終わった後羽沢珈琲店でバイトをした。今日は羽沢さんもお手伝いをしていた。いつも放課後に5人で一緒にいることが多いが今日はひまりがテニスの部活がある為今日は珍しく解散したらしい。
空いてる時間があると羽沢さんが今日あった出来事やライブの話などしてくれてる。すると羽沢さんが商店街の夏祭りについて聞いてきた。
「いよいよ今度の日曜日夏祭りだね!カペタ君も“デモラン”?というのするんだよね、頑張ってね!私たちはカペタ君のあとにステージでライブがあるからステージ裏越しから観てるね!」
「うん、ありがとう。俺も羽沢さんたちのライブちゃんと観るよ。だから羽沢さんも
「ありがとう!」
羽沢さんはニッコリとした笑顔で応える。彼女は何事にも一生懸命で努力家だ。そう思っていると羽沢さんが続けて
「ね、終わったら一緒に巡ろう!」
と言ってきた。一緒に巡りたい気持ちはあるけど、このイベントに参加出来るのはノブによる功績が大きい。きっとノブもこの夏祭りは当然居るだろうし終わった後ノブと色々何かするかもしれない。
というよりこんな可愛い子たち5人と一緒に巡るのかと想像すると緊張しちゃう。そう思いどうするか悩んでると
「ノブ君も誘って良いからね!一緒に行こ!」
とフォローしてきた。ノブがいると安心はするがノブはモナミが好きだからなぁ、一緒に来るかなぁ?にしても一緒に巡ることは確定らしい。意外と羽沢さんは強引なところもあるみたい。
一応了承したことを伝え、引き続きバイトに取り組んだ。
────夏祭り当日────
天気は祭り日に相応しい晴れ。商店街には屋台が並び沢山の声が聞こえ賑わっている。
今回のメインイベントは地元で頑張ってる中学生たちだ。一つは幼馴染5人で結成したガールズバンド“Afterglow”とこちらも幼馴染で立ち上げたレーシングチーム“チームカペタ”のドライバー、平勝平太だ。
これから日が沈みかける頃にこのメインイベントが始まる。
『さぁこれからメインイベントの一つ“平勝平太”選手によるデモランが始まります!』
商店街のアナウンスが始まりカペタとノブは走行の準備をした。レーシングスーツを着終えヘルメットを被りバイザーを閉じデモラン用のカートのステアリングとシートに手を掛ける。ノブはカートの後ろに立ち押し掛ける準備は出来てるよという感じだ。
デモラン用に商店街の道を使った簡易的なコースを作っている。コースの脇に沢山の観客が待っていた。
スタート地点はステージ広場からの為、ステージ裏側からこっそりAfterglowの皆が見ている。
いつもとは違うカペタの姿が新鮮でなんだが様になってるように見えた。
「もうすぐカペタ君の始まるね!なんだか楽しみだね。皆!」
つぐみの言葉に皆が頷く。
放送の人が簡単にカペタの紹介と今回このイベントの参加が出来る大きな要因の一つである“
5
4
3
2
1
ゼロ!
ゼロと同時にカペタとノブがカートを押し掛けていく。ある程度押し掛けたところでカペタが押しながらカートに乗り込む。とてもスムーズで綺麗だったため観客も思わず「お〜!」と声に出していた。
最初はクルマの感触を確かめたりする為いきなり全開というわけには行かず加速と減速を繰り返したり少し蛇行したりとしていく。
しかしそれでも間近で原付バイク並みの速度で来るととても速く見えてしまうものだ。折り返し地点にくると少し広いスペースが確保しており低速で入る。何かするのだろうか?という感じで皆が見ている中、カペタは見事スピンターンを決め加速していく。まるでフィギュアスケートのような見事な動きをみせ観客は拍手を送る。
タイヤもある程度温まった事だしイベント広場にて
「それにしてもー、遊園地のゴーカートと違って凄く速ーい!」
「そうだね!あっという間に見えなくなったもんね!」
とモカとつぐみを始め皆がそれぞれ感想を述べていると、エンジン音が段々大きくなりかペタがイベント広場にあっという間に来た。
「あ、来たよ。」
「でも蛇行してるけど何かするのかな?」
「さあ、なんだろー」
あたしは広場にて蛇行しながら弧を描いてる平君を見続けていた。彼は何かするんだろうと思うと、とんでもない事をした。
なんとカートを片方持ち上げ片輪で走行を始めたのだ。
「「「「「えぇ!?」」」」」
そうコレこそがカペタやノブがしようとしてたアレである。世界中でおそらく彼しか出来ない片輪走行。
観客も放送してる人も皆びっくりしている。そして何より凄いのは片輪走行がほんの少しだけ続いてるわけではない。続けようと思えばいつまでも続けてしまう程だ。皆もスマホやカメラで写真や動画を撮っている。
Afterglowのひまりも思わず撮っている。
「す、すごい…」
「こんなの凄いモカちゃんでも出来ないよー」
「そんなの当たり前じゃない!」
そんな蘭やモカ、ひまりが会話をしてる間にカペタが片輪走行をやめドーナッツターンを最後にしてカペタのデモランが終了した。
僅かな時間ながら凄い拍手と歓声が巻き起こる。まるでライブをしてる時のような感じだった。
───凄い。とにかく凄かった。初めてカートっていうのをデモランだけど走ってるのを見た。あたしの何か分からないけど、こう胸に、心に響くものを感じた。あたしも頑張る。平君にも見てほしい、あたし達のライブを!
「あたし達も頑張ろう。平君が作ったこの熱を冷まさない為にも!」
「そうだな!アタシ達の腕の見せどころだな!」
「だね!私たちも頑張ろう!えいえい、おー!!」
「「「「…」」」」
「…って皆やらないの!?蘭はしてくれると思ったのに!」
「いつも通りやっていこう!」
カペタの熱を受け取ったAfterglowが今度はライブをする番だ。