とある晴れた日のこと。
いつもの如く、トレーナー室にたむろしていたウマ娘達。
今日もまた好き放題遊んでいるのだろうか…。
オレがそんなことを思いつつ、トレーナー室に戻ると、そんな彼女達が、ある一人のウマ娘に媚びを売りまくっていた。
「カレン、ノドかわいちゃったなぁ〜」
「はいっス!!コーラでいいっスか!?」
「う〜ん…できればお茶がいいかなぁ?」
「ちょっと自販機で買ってくるっス!!」
その雰囲気は正しく女王様…と言うよりは、明らかに彼女らが気を遣いすぎてる感があるんだが。
「いいのか?いつもはナメられるのはいやだって…」
「し〜〜〜っ!!」
肩を揉みながらニコニコしていたリーダーが口元に人差し指を当ててそんなことをしていた。
そんなオレに、マスク姿の彼女がコッソリと耳打ちしてくる。
「いやまぁ…実は結構前に、たまたま校舎裏でカレンパイセンと、パイセンに絡んでる他の生徒を見かけまして。そん時アタシらいつでも助太刀できるようにスタンバってたんスけど…その人ら、次の瞬間にはカレンチャンカワイイしか言えない体にされてて…」
そう言って、一旦言葉を区切る。
「アレは…エゲツないっス…口にするのも恐ろしい…」
「ああ…ありゃあアタシらが束になっても…」
「ドリーちゃん?」
「ハイぃぃぃ!!」
ビシィッと背筋を伸ばす『怒理威夢』リーダー。
「あんまりトレーナーさんを困らせるのは…メッ、だよ?」
ウマスタ映えしそうな笑顔で、ウインクしながらそんなことを言う芦毛のウマ娘…カレンチャン。
「おっしゃる通りでございますです!!はい!!オイオメェら!!今日のとこは解散だ!!解散!!」
リーダーの一声があったからか、皆トレーナー室から散っていく。
「それじゃ名残惜しいけど…ちゃんとトレセン学園にいることは分かったし…またね。お兄ちゃん♪」
カレンチャンはウインクしながらそれだけ言い残して去って行った。
…オレに妹は居ないはずだけど…。
そして、トレーナー室に残ったのはオレたち四人。
オレが最初にスカウトした二人と、デュラちゃん。そしてオレ。
「にしても…一体何の用で来たんだろうな?」
「アネさんだけは…アネさんだけはダメなんだ…」
「きゃーこわい…」
いつもの威勢はどこへやら。
何やら姉妹揃って抱き合い、震えている。
デュラちゃんはどさくさに紛れてこっちに近寄り、腕に抱きついている。
「トレーナー…わたし、震えてる…あっためて?」
「うん?それじゃ、暖房つけるか?」
「……いけず」
デュラちゃんはそう言うと、ぷいと顔を背ける。
キミ、最初とけっこうキャラ違うよね。
カレンチャンとの出会い。
再会?