イベントのブロック崩し、楽しすぎる件
魔物がいる場所の近くで戦闘準備をしていると、さっき通った場所から空とパイモンが。
「2人とも何か用ー?」
「魈は別の場所で魔物を狩るらしいから、代わりに見てくれって。
それに、俺たちも手伝おうと思ってさ。」
「おぉ、それは助かるよ!
それなら、すぐ近くにいるから2人でやるかー。」
「分かった。」
◇
妖魔が憑いた魔物の群れを狩ること暫く。
空の助けもあり、普段よりも良いペースで進んでいた。
「ふぅ。これで、萩花洲の辺りはほとんど終わったかな。」
「結構多かったな…
あれだけの量相手にして、桜雹は大丈夫なのか?」
「確かに。魈といるなら業障を受けたりしないの?」
「修行をつけてもらって最初の辺りは勿論そうだよ。
今じゃもう慣れてるし、体に支障が出てるわけでもないから大丈夫。」
「慣れって…」
「というか、さっき倒した魔物も変なこと言ってたよね…」
「確かに。殆どヒルチャールだけど、人間の言葉だったし…」
言葉の内容は多種多様。
「ぼくがつよくならなきゃ…」とかがあれば、「おかあさんが…」とか。
かなりの量のヒルチャールを相手にしただけに、全ては覚えきれてないのだが。
「何だか、子供の声っぽかったね。」
「言われてみれば…」
空の指摘通りだ。
しかも声は同じ人っぽいし、これは1人の少年の幽霊が起こしたことなのだろうか。
「…でも、子供の幽霊が起こしてもあり得なくはないと思う。」
「どうしてだ?」
「
怨みとかの感情が強いほど、強化の振れ幅は大きいって感じ。」
「なるほど…
でも、さっきまで狩ってきた魔物が遺してた言葉はそういった感じじゃなかったよね。」
「それについては何とも…
言い遺して消える例はあったけど、こんな言葉は初めてだし。
それでも、かなり強い感情があれば出来なくはないと思う。」
「へぇ…
それなら、魈と合流して話を聞きに行ってみようぜ!」
「まずは南の方狩ってからね。
まぁ、師匠もそっちに向かってるだろうけど。」
「分かった。」
◇
「ふむ……
たしかに、その声は一体の霊によって行われたものだろうな。」
南の方に向かうと、やはり師匠はいた。
考えはどうやら同じのよう。
「その霊は、己の強さを誇示したいだけなのだろう。
霊になってまで強さを見せつけるのに、理由などないと我は考えるが…」
「子供が強くなるのに理由は要るのかな…
特に、今の時代。」
「…だが、この近辺に居る可能性が高い、というのが気がかりだな。」
「魔神の怨嗟に混じるほどですからね。
それこそ、魔神戦争の時代とかに死んでないと難しそう。」
「…本当にそうなんじゃないかな?」
「本当なのか!?」
「でも一理あるね。魔神の怨嗟が周りにいながらも残り続けられるなら、この事件を起こせることも出来なくはない。」
「桜雹も肯定するのかよ…」
「ならば、その子供の霊とやらを探すぞ。
ちょうど、南から多くの妖魔のような気配を感じる。」
「なら、3人がかりでやった方が早そうだね。」
「賛成。さっさと終わらせるか!」
◇
帰離原に存在する遺跡、帰離集。
魔神戦争の時代、ある魔神がここで人を治めていたと聞いたが、今は小さな戦場になっている。
それもそのはず、ここに近づくにつれ魔物の数が増しており、強くもなっているのだ。
「ちょっと、流石に多すぎるって!」
「お前も努めろ。1人でも倒れたら直ぐに全滅だ。」
「それは分かってますけど…はあっ!」
暴徒の数があまりにも多い。まるで軍事基地のようだ。
だが、今更戻ることなんてできない。前にしか道はない。
が、それでも着実に前には進めている。
そしてそれらしき洞窟に近づいたところーーー
「ちょっ、遺跡守衛じゃないか! それに2体も!
後少しなのに…!」
「ここで来るとは、さながら番人だねぇ。」
「余裕こいてる場合か!」
「…此処は我に任せろ。
霊の事はお前が詳しいのだろう? 片付けた後は我もすぐに向かう。」
「…わかりました。頼みます!」
2体の遺跡守衛の間を駆け抜け、洞窟の中へと突入する。
振り向くと、遺跡守衛や暴徒を前にして儺面を被る師匠が見えた。
桜雹…旅人の強さに驚きながらも頼もしさを感じる。
空…魈に鍛えられただけあって凄いと思っている。
パイモン…魈が言ってたやつ、八重堂の娯楽小説で「フラグ」ってなってるやつだぞ!
魈…○亡フラグ立ててるけど夜叉補正でこの後普通に生き残ってる。