幻想郷in my house   作:回忌

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敵ハ確認出来ズ

市街地は狙撃に向いていない

長い道路があればまだ話は別なのだが、ここは廃車が多い

それに建物が多くて長い道路はそれほど無い

ビルに立て篭もるのも良いがそれでは物資は集められない

 

「ショートバレルに変える」

 

『了』

 

『辺りを警戒しておく』

 

『わー、蝶々だぁ…』

 

室内にて、M200を解体する

バレルは毎回持って行っている

交換作業だが、ただボタンポチィだけで終わらない

QTEだ、そうだよ、クイックタイムイベントだよ

 

ランダムで3回押すようになっている

 

そしてスピードは三秒!はいクソ!早すぎィ!

恐ろしい事にこれはこのゲームの基本である

動作によっては一秒も普通である

面白い事に五秒以上は存在しない、5はあっても6は無い

一番最初に経験したのが一秒であったので余裕で発狂した

ニャルちゃんとかヨルさんとか戦闘してるのにコレで発狂するのか…(困惑)

 

なお失敗すると少し弊害が生じる

 

「ほい、終わったで」

 

『敵視認出来ず』

 

『こっちもおらん、もしかしたら見逃してるかもしれん』

 

『蝶々ってなんだっけ…』

 

1人無能がいるように見えて一応仕事はしている

一応、基本的な監視行為はしているから大丈夫…な筈

面白い事にあれでちゃんと敵を目視する、どうやってんだか

俺は双眼鏡を使用し、軽く確認する

 

ビル群に不審な反射光は特に無く、人影も見えない

ビルの一室に見える弾薬類や空薬莢が見えるくらいだ

特に敵も見え無いので、そのビル群に移動することにする

 

「あのビルに移動する」

 

『どれだ?』

 

『あれじゃない?あの避雷針の1番長いヤツ』

 

『いや、もしかしたらあのガラスが1番割れているやつかもしれん』

 

「違う、1番低い奴だしあれ全部渡り廊下で繋がってる」

 

俺はそういって1階に移動する

不審な物音も聞こえないのでささっと移動する

スピードが命どどこかの軍人も言っていた、その通りだ

はっきり言って皆自分良ければそれでよしなので見捨ては当たり前である

しくじったならその命で償えマヌケが

 

まぁ、助けられるなら助けるが

 

『敵影も特に無い、さっさっと走り抜けよう』

 

『了解』

 

斬鬼によれば特に敵も見えないらしい

今回は当たりだったと今思っておこう

どうせ敵が別のところから来るのだから

ここは誰かが守っている訳でもないのだから

 

 

『目標に侵入』

 

『敵の痕跡は…特にないな』

 

「アイテム収集しよう、無いなら無いで別に良い」

 

ビルの中はがらんとしている

硝煙の匂いも無く、本当に静かである

俺たちが来る前に戦闘があった訳でもないらしい

こんな綺麗なビルの部屋も珍しいものである

 

『久しぶりに花瓶のHA☆NA☆SEなんて見たよ、きれー』

 

『綺麗な百合だな、こりゃ』

 

霊覇がコツンと百合の花を触る

露が付いていたからか、一粒の雫をポトリと落とす

とても綺麗、ゲームとは思えないなこれ

俺はかなり綺麗だな、と違和感を感じる

弾薬やらがきちんと机の上に置かれている

 

『妙だな…』

 

「お前もそう思うか?」

 

『ああ』

 

残業は違和感に気付いているらしい

アイテムというのは大体のそこらの床に散らばっている

荒れ果てた建物なら普通にゴミのように散乱している、銃が

ただ、こういう元々人が居た場所とかは少し綺麗に配置されている

棚の中とか、机の上とか、金庫の中とか

 

「…上に行こう」

 

『了』

 

階段を探す

エレベーターは使えない、というより使う気にならない

修理すりゃ使えるがそれに時間を割くくらいなら歩いた方が早い

それに敵がいれば待ち伏せされる

 

それだけは勘弁だと、俺は思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、俺たちは5階程漁って行った

敵の痕跡も特にない、アイテムもそのまま

順調にアイテム収集をしていき、とある階にたどり着いた時だ

その階は、偵察の時に見えた階だった

 

『…!死体だ…』

 

霊覇が死体に気づいた

その単語を聞いた瞬間、皆が遮蔽物に隠れる

敵が近くに居る可能性が高いかもしれないからだ

 

「霊覇、確認してくれ」

 

『ファーストペンギンかよ…』

 

PKMを構えながら慎重に接近する

死体は次の部屋にあった

ここから足と血が確認することが出来る

とはいえその先は分からない、敵が居るかすら、だ

 

霊覇がその部屋に勢いよく入り込む

 

 

 

 

 

―――何も起きない

そのまま蜂の巣になって倒れても来ない

やがて、霊覇から何もいないとの声が聞こえる

 

「何も?」

 

『ああ、死体が一つだけだ』

 

気になった俺はその部屋に入る

ジョンも気になったのかちらりと伺う

斬鬼は思うことがあるのか、部屋に入らずに何かを探し始める

 

死体はかなり綺麗だ、それこそ傷一つ無い、体には

頭に綺麗に一つ穴が空いてしまっている

その穴の周りに黒い墨みたいなのがへばりついている

 

「至近距離からの発砲か」

 

『殴打痕も無し、油断してたらってやつらしい』

 

『あそこがさっきのビルかー…』

 

にしても腑に落ちない

何故こいつの装備はそのままなのだ?

というよりこの現場がおかしい、何かが足りない

何かが…

 

それは足元にあった

 

 

 

 

 

「…え?」

 

 

 

間抜けな声だった

どこぞの冤罪王のように地雷を踏んだわけでも無い

どうしてそんな声が出たか?

 

それはありえないものがあったからだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故薬莢が"2つ"ある?

 

この死体は一発で死んでいる、眉間に一発だ

それだと死体撃ちをする必要も無い

 

…ということは…

 

「斬鬼!伏せろ!!」

 

『―――!!』

 

斬鬼のいる部屋に目を向けると、ロッカーの中にあった死体を見つけた斬鬼が見えた

彼は倒れかけてきた死体の下敷きになってしまった

 

しかし、かえってそれが良かったのだ

 

瞬間轟音と共に部屋が攻撃される

機関銃…ブローニングの間隔の銃声

斬鬼は死体の下敷きになりながらM16A1を敵に放つ

反撃を想定してなかったのか直ぐに銃声が止んだ

 

「フラッシュバン!」

 

すぐさま閃光手榴弾を投げ込む

その凄まじい轟音が、戦闘開始の合図だった

 

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