幻想郷in my house   作:回忌

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ドア開けると風見幽香が居ました、SAN値チェックです

休日が連続で続くと暇なものである

部屋でんにゃーっと背伸びをしながらそう思った

斬鬼が着てから数日がした後、土日月の休みが回ってきた

奇跡的にバイトがない日であった為、こうやって惰眠を貪っている

いつの間にか時間は昼頃、飯時である

 

「…今日はどこかに食いに行こうかな」

 

却下である

口に出したものの脳内ではブレインに却下された

理由は圧倒的交通費である、クソが

最近のバス代金というのは割とシャレにならない

これが都会に往復1200とかする、もっとクソが

亡き親の資金使えばいいだろと言われるがんな調子で使ったら一瞬で消える

あとマナー学び直してから来やがれ不謹慎厨が

 

「とりあえずなにかコンビニで買うか…」

 

今の俺に飯を作る余裕と気分は無い

寝起きでそんなことをしなきゃ行けないのは学校がある時だけだ

俺はそう思いながら地に足をつく

 

「おはようございます、寝坊助さん」

 

「…斬鬼みたいなこと言いやがる」

 

俺はそう皮肉を飛ばした

 

「ふふ、よく言われるわ」

 

彼女にとってはあまりに気にすることでもなかったらしい

やはりこいつ幻想郷でぼっちだったんだな〜と思う

普通あんな喧嘩腰になるやつと同じになると言われたら文句を言う

しかしまぁ、こいつは慣れたかのように返してきた

 

言うてどうでもいいんだろうな、あいつの事

 

「俺は取り敢えず昼飯を買ってくる」

 

「あ、待ちなさい、今は――」

 

紫が何かを言いかけるが、俺はフル無視する

とても腹が減っているのだ、気にするはずもない

ここでこいつの話をよく聞いていれば良かった

未来の俺が今の俺をみたら恐らくそう思うだろう

 

財布を突っ込んだバッグを持ちながら扉を開く

 

「んじゃ――」

 

「ごきげんよう」

 

自室の扉を開けると浮遊する1つの影があった

一瞬その姿に聞き覚えがあり、止まってしまった

 

緑の髪とチェック柄の服、ちょっとヤバそうなキツイ目

そしてとても重い威圧感である、これはSAN値チェック

しかしまぁ、俺はそれほど気にしないで…

 

『幻想郷にはフラワーマスターという人物がいるわ』

 

ふわふわと浮遊するそれを見ていると聞き覚えの正体が喋りかける

それは最近、幻想郷について聞かせてくれる紫の声だ

その声は止まるのを知らないように話を続ける

 

『名前は風見幽香、見た目は緑髪の赤目、チェック柄の服』

 

あ、これかぁ…聞き覚えの根本

俺はなぜだかある種の納得をしてしまった

その声は続いて語りかける

 

『危険度はトップクラス、人間との友好度は最悪、話しかけてくることは無いだろうけど…』

 

おい話しかけてきたぞ、普通に浮いてきたぞ

その危険度トップクラスON友好度最悪の奴が話しかけてきたぞ

まだ一年も立ってないぞ?なんで?アイエエエナンデ?

 

こういう時はどうすりゃいいのだ、過去の紫さん

 

 

 

 

 

『もし来たら…骨一本で済めばいいわね』

 

 

あっ(察し)

 

俺は全てを察して全てを諦めることにした

取り敢えず、目の前の人物が他人の空似と願いながら言葉を交わすことにした

 

「丁寧にどうも、何か用が?」

 

「ええ、あるわ」

 

そう言うと彼女はふわふわと近づいてきた

あれ、言うて危険度は高くな――

 

「あ?」

 

いつの間にか俺は視界が真っ暗になっていた

気付いたとわかった瞬間に訪れる痛み

俺は瞬時に地面に叩き付けられたことを悟った

どうやって?不明、何故?不明、ぜーんぶ不明

 

「ゆ、幽香!?」

 

「ちょーっと貴方は黙ってなさい」

 

上からそんな声がしたかと思えば今度は胸ぐらを掴まれて起こされた

どうやってお前は胸ぐらを掴んで起こした

そんなどうでもいい疑問だけが頭の中をぐるぐるしていた

 

「貴方に言いたいことがあってきたわ、勿論分かってるわよねェ」

 

「勿論って、何何何ちょま痛い痛い痛い」

 

明らかに俺より小さいのに俺をぶらぶら揺らしてやがる

なんだコイツ、人間か?そういやここにいるヤツ大体人間じゃねぇや

というか思いのほかがくがく振るから首がそろそろ死んでしまう

 

「あぁ、そういえばこんなサイズ差があるけど貴方人間だったわね」

 

「あぁそうだだから離して――」

 

「喋っていいとは言ってないわよ?」

 

「グエッー!」

 

首が絞められる、いやどうやってだよ

毎回思うがこいつらの力はどこから湧いているんだ

 

…不思議な力かぁ、そうかぁ

 

なら仕方ない

 

「取り敢えずそろそろ、黙ってお使いにでも出たら?」

 

「それ私のセリフ!」

 

「そろそろってアンタが買い物行こうとしたら急に掴んできただろうが!」

 

そこまで言うと彼女はそこで論点がズレすぎた事に気付いたのだろう

俺の事をパッと離した

 

「ゴホッゴホッ…いきなり何をする」

 

「あらごめんなさい、力加減間違えたかしら」

 

「間違えにも程がある」

 

自分に着いた埃叩いた後に荷物を持ち直す

それはそうとしてだ

 

「で、何の用だ」

 

「用、用と言ってもそれほどでもないわ」

 

そう言って彼女はくるくると傘を回す

それは自然な振る舞いで彼女の顔を隠した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…"あの子"からの助言、よ

 もっと自分の気持ちに素直になりなさい」

 

「…あの子?」

 

誰の事だ?

そういえば、こいつの能力は…

 

「それじゃあ、ごきげんよう」

 

最初に会った時のように言葉を言うと、彼女は下にふわふわと去っていく

いきなりの登場で、いきなりの退場に驚いていた

 

…しかし、あの子とは

 

彼女にとって、その子以外も大好きなのだろう

何せ、だからこその彼女の二つ名なのだから

 

「…なんだったのかしら」

 

「さぁ、ただのサディストだったんだろう」

 

「それもそうね」

 

彼女の印象が目に見えてわかった

紫がサディストについて否定しないことをそんなふうに思いながら下に降りる

 

この日は相も変わらず小人どもに食料を与えて、コンビニに買い物に行ったのだった

 

…今思えば、この日がとても平和だったのかもしれない

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