ダンデ、キバナ、ソニアの昔馴染みのポンコツどく使い 作:剣盾に帰ってきたマン
今、この場には鼻血を出してぶっ倒れた美少女が1人、顔を覆い悶絶している美少女が1人、そしてなんともいえない顔をしている者が俺含め5人。嗚呼、どうしてこんなことになったのだろうか。
──────
遡ること数十秒前。ソニアにシャワーをお借りし、着替えて頭を拭きながら皆がいるところへ戻ると。
「あっこんにちはそしてお久しぶりですヒガンさんさあ私の愛の抱擁を受け取ってくださいってあっちょっお風呂上がりの色気ヤバ尊すぎ無理ですぐへぁ」
なんぞよくわからんことを宣いながら両手を広げて迫ってきたユウリが鼻血を吹き出しぶっ倒れ、その奥ではマリィが
「無理…お風呂上がり…濡れ髪…エロ…」
とこちらもよくわからんことを宣い顔を覆っていた。
────────
以上、事の顛末である。は?
「ユウリー!大丈夫なのかだぞ!?」
「ホップ!揺らしちゃダメ!血を噴いてるんだから!」
「ムリ…マジムリ…トウト…ガフっ」
「ユウリー!?!?」
意味のわからぬ光景に思わず現実逃避したくなっている俺は絶対に間違っていないだろう。本当に何?地獄?
「ええと…ユウリとマリィ…ですよね…?おひさしぶりですね」
「ぬはっ!推しに名前を呼ばれて死んだままなぞオタクの名折れ!お久しぶりですヒガンさん!」
「おっ、お久しぶりデス…ヒガン…」
「あ、あははは…。そうだ2人とも、チャンピオン、並びにジムリーダーへの就任おめでとうございます。立派になりましたねえ」
「褒められた…あ無理尊カヒュッ」
「ユウリー!!??」
「え、えへへへ…♪褒められた、褒められた♪て、照れてなんかないばい。…えへへ♪」
久しぶりにあった妹分達がなにやら可笑しな事になっている件。なんだそれ意味わからんぞ。ただちょっと褒めただけなのにユウリはくたばり、マリィはえへえへと上機嫌。いったい何があったんだよ…?
「ユ、ユウリ?大丈夫ですか?」
「あっ顔近いもうこれだけでごはんたべれるごちそうさまですぐはっ」
「ユウリー?!ヒガン兄!軽率にユウリに血を吐かせないでほしいんだぞ!」
「えっ…?あ、ご、ごめんなさい…?」
ちょっと心配して顔を覗き込んだらユウリが三度吐血し、介抱しているホップに怒られてしまった。これ俺が悪いんか…?
「ふへへへ…♪はっ!ヒガン、本当に久しぶりばい。あたしさびしかったと?」
そう言って正気に戻ったらしいマリィが後ろからぽすんと抱きついてきた。なんだ、甘えたは治ってないな?
「おや…こうしてマリィに抱きつかれるのも懐かしいですね。ほらマリィ、ちょっと離れなさい」
そういうとマリィは頬をぷくーっと膨らませながら離れ、
「なして?抱き付かれるのいやと…?」
「そうではありませんよ…ほらっ」
マリィの背中に手を回し、ギュッと抱き上げる。どうだ、昔はコレが大好きだっただろ?
「ほら、マリィは昔抱っこが大好きだったでしょう?って軽いですね貴女…ちゃんとご飯食べてます?」
まだマリィが幼い時代、ネズと会うといつもこうして抱き上げていたことを思い出す。アレから随分時が経ったが、未だに彼女は軽いままだった。ホント、ご飯しっかり食べてるかな?
「はわ…はわわわ…」
「うわ、出たよヒガンのてんねん(特製)昔もあんな感じでよく女引っ掛けてたよなぁ」
「そうね…チャレンジしてる時何度ヒガンに渡してくれってファンレターを渡された事か…」
「あー…あったなそれ…ダンデもその類だから毎回オレ様たちがフォローして回ってたな…」
「うっ…思い出しただけで頭が…」
「キバナもソニアも十分ファンレター貰ってたろ?」
「「うるさいぞ頭痛の種その2」」
「そんなことよりもうマリィ爆発しそうだから助けてあげてほしいんだぞ…」
何やら溜息をつく我が同期2人。なんだ、なんだよ。そんな目で見るなよ。
ふと腕の中のマリィを見ると、顔を赤くしていた。コイツ、自分から抱きついておいて照れてやがるな?可愛いやつめ。
「ふふ、どうしたのです、マリィ?可愛い顔を真っ赤にして。まさか自分から来ておいて照れているのですか?ふふっ、そういうところも可愛いですね」
「か、可愛…!ひ、ヒガンがあたしを可愛いって…!」
ボヒュン!
ヨプの実のごとく顔を真っ赤にしたマリィはぼひゅん!という音と共に目を回し、「あうあうあ〜」とうわごとをもらして気絶してしまった。アレ?
「あー…ほらいわんこっちゃないんだぞ…」
「相変わらずばつぐんの破壊力ね…普通あれ耳元でやる?」
「何言ってんだ…普通じゃないからあれやるんだろ?ソニアも昔やられてたよな」
「やめてよ思い出させるの…」
「おい、ヒガン。マリィは大丈夫か?こっちのソファに寝かしておいたほうがいいだろう」
「そうですね、寝かしておきましょうか…よっと。ホップ、ユウリは大丈夫そうですか…って気絶してますね」
「さっきのマリィにやってたやつの流れ弾が被弾したみたいだぞ…」
「…?まあとりあえずユウリも寝かしておきましょう。ダンデ、毛布か何かあります?」
「ん、マリィにかけたけど余裕あるから寄せてやってくれ」
再会して早々に気絶してしまった我が妹分たち。起きる頃にはちゃんと落ち着いてくれると良いのだが…
「ふう。コレでひとまず落ち着きましたね…というか、この娘たちなんか様子おかしかったですけど…?」
「どう考えてもアンタが原因でしょうよ…」
「いつものユウリとマリィではなかったな」
「俺すきな人のこんな姿見たくなかったんだぞ…」
「オレ様はヒガンに自覚がないのを嘘だと思いてぇよ…」
「え、やっぱり私何か粗相を…?ならば2人に謝罪をしなければ」
「いやまぁ…オマエに全責任があるとは言えないがな」
なんだか訳知り顔の3人に首を傾げる俺とダンデ。さっぱりわからん…
『ロトロトロト!電話ロト!ロトロトロト!電話ロト!』
キバナのロトムフォンが鳴り響いた。どうやら、電話がかかってきたようだ。
「ん?ロトム、誰からだ?」
『ジムリーダーのメロンさんからロト!早く出ないと大変なことになると思うロト!』
「んげ!?メロンさん!?お前ら!ここで大丈夫か?」
「ええ、いいわよ。早くでないとまずいでしょうし」
「ニヤニヤしながら言うことではないですよソニア…まあ、私もかまいませんよ」
「俺たちも大丈夫だぞ!」
「OK!ロトム、今繋いでくれ!」
『お任せロト〜!」
するとロトムが通話モードに切り替わり、メロンさんの声が聞こえてくる。
『おやま、レディのコールですぐ出ないなんて失礼だねえ?キバナ?』
「ハイッ!スイマセンッス!」
「相変わらずメロンさんには頭あがらないわね〜」
「まあ仕方ないといえば仕方ないんだぞ」
メロンさんの叱責に、ロトムフォンに向かって頭を下げるキバナ。苦手意識は変わらずか…
『ま、それはいいさ。キバナ、あんた今ヒガンくんと一緒にいるんだろう?』
「え、ええはい。一緒にいますけど…」
え、何故俺の名前が?
『そうかい。ならちょっと代わってくれる?話したいことがあってだね』
何故かメロンさんにお呼びたてられ、キバナが目でさっさと来いと主張している。ここで逆らえばキバナもろともぶっとばされるし、そもそも断る理由もないのでロトムフォンに近づいていく。
「お待たせしました、レディ。ヒガンです」
『うふふ、久しぶりだねぇ、ヒガンくん』
「ええ、お久しぶりですメロンさん。あいも変わらず若々しいままでいらっしゃいますね」
『ま、嬉しいこと言ってくれるじゃないか。今度ウチのジムまでおいで、美味しいものあげよう』
「それは嬉しいです、ありがとうございます。それで、なんの御用でしょうか?まさか挨拶だけではないでしょうし」
『そうね、挨拶という名目もあるけれど…本題は頼み事があってね?』
「頼み事ですか…まあ大体のことは承りますが、何をご依頼で?」
『そうさねえ、一言で言うなら…【教育】かねぇ?」
「教育、ですか。それはどういう意味のですか?」
「いやね?最近になってマイナーのジムリーダーになったコ達なんだけれど…ちょっと調子に乗っているみたいなのよ」
「はあ…それで?」
『端的に言うなら、鼻っ柱折ってやってくれないかい?』
「…いやまあ、依頼内容はわかりましたけども…何故私に?ただの部外者ですけど、私」
いやホントに。マジでただの部外者である俺に依頼する意味is何。そして我らがオカン、メロンさんに実力行使させるってよっぽどだなそのマイナージムリーダー共。
『いやはや、むしろヒガンくんほどの適任者はいないさ。なんせ、どくタイプとエスパータイプのジムリーダーのコ達だからねぇ』
成る程、同タイプの使い手、または有利タイプの使い手に負けたとあれば凹むだろうな。理にかなっている。が、それでも正直関わりたくない。なんせ面倒なことの匂いだ。
「ふむ…メロンさんのお願いであればお応えしたいのですが…私では勝てるかどうか」
『ハハ、笑わせるんじゃないよ。あんたの腕前で新米ジムリーダーなんていうひよっこに遅れをとるもんかい。たとえ、あの時から何年たとうとも、ね』
…成る程、逃げ道はないか。コレは…やるしかないようで…
「そこまで言っていただいて、NOと言えるわけがありませんね。良いでしょう、そちらの頼み事、引き受けます」
『ふふふ、ありがとう。これ以上ダダをこねるなら奥の手を使わざるを得なかったからねぇ』
奥の手とやらが何かはわからんが、ギリギリだったようだ。
「日時等はどうしましょう?私は帰ってきたばかりで時間はある程度ありますが…」
『今日さね。今日これからウチのジムに来てもらって、さっそく頼むよ』
…成る程。
「予定通り、ということですか…」
『ふふっ、そういうことさね』
やられた。
────────
「と、言うことで皆さん、私は今からメロンさんのとこに行くので今日は解散ですね。会えて嬉しかったです。それで「ちょーいちょいちょいちょいちょい、待てよ」なんでしょう、キバナ」
「いや、なんで解散なんだよ。一緒に行こうぜ」
「え?いや…なんで?」
「なんでって…久しぶりにお前のバトル見たいし…飯も行きたいじゃん?なら一緒に行こうや」
「…ご飯ならまた今度付き合いますから」
「え?ヒガン1人で行くの?私今人数分乗れるアーマーガアタクシー呼んじゃったんだけど」
「俺も久々に見たいな、ヒガンのバトル。そしてステーキハウスにでも行こう」
「おれも行くんだぞ!」
「ホップはその2人が起きなきゃ留守番よろしくね」
「えーっ!」
起きるんだぞー!と2人の額をビシビシつつくホップはどう見ても行く気満々だし、これは全員連れて行くしかないのか…?いやでも集中できなそうでやだし…というかホップは好きな娘をビシビシとどついているわけだが良いのか?
「「う、うーん…」」
「!!起きたんだぞ!おれも行くんだぞ!」
「意識ハッキリしてないからダメでーす」
「むきーっ!」
ハッキリするんだぞー!と再びユウリとマリィをビシビシつつきだすホップ。お前どんだけ行きたいんだ…?ダンデと違ってデリカシーある子に育ったなと思っていたのに、あんま変わらんという評価になってきているが。
「ホップ、その辺にしといてあげなさい…行きたいのはわかりましたけれど…」
「はっ!ヒガンさんの声!」
「うひゃ!?」
近づきながらホップに声をかけたところ、飛び起きたユウリ。あんまりにも唐突に飛び起きたもんだから驚いて声出たじゃねーか…おい。キバナとソニアは何をニヤニヤとしてやがる。
「へー、ヒガンも驚くと可愛げあるんだな。ビックリだぜ」
「ほーんと、録音してないのが悔やまれる声だったわね?」
「…ッ。揶揄わないでください」
「ふふ、ごめんなさいね?」
「ひひっ、悪い悪い」
「まったく…。それでユウリ?貴女意識ハッキリしてますかって…なんでまた顔覆ってるんですか」
「いや…もう気にしないでもらって大丈夫です…それより!」
ユウリは顔を覆っていた手をグッと握り、ズイッと顔を近づけてきた。
「ヒガンさん!今からバトルですか!?私もついていっていいですか!?」
まさに期待、という色を全面に押し出したキラキラとした瞳を向けてくるユウリ。うっ、やめてくれ。俺は年下のそういうのには滅法弱いんだ。
助けを求めて周りを見渡すが、どいつもこいつもニヤニヤと、そして期待の瞳を向けてくるばかりで、どうしようもなさそうである。
「…ハァ。もうわかりましたよ、全員ついてくればいいですよ…」
「「「っしゃぁ!」」」
ああ、結局か。あんま見られたくなかったんだけどな、毒々しいところ。
何故かユウリが限界オタクになってしもた…。
アンケートありがとうございました。また出てるのでご協力お願いします。
次回、やっとタイトル回収しきる…はず。
バトル描写は…
-
ガッツリかけ。
-
ほどほどで良い。
-
ダイジェストとかで良い
-
結果だけでいい。話進めろ。