貞操逆転男性希少世界性癖屈折美少年   作:黒山羊

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山田嬢の性癖の明日はどっちだ。


31癖目 難儀な癖の桔梗君 VS 友達思いの芳子ちゃん VS ダークライ(山田)

「桔梗君はどうしてその、B専になったの?」

 

 なんて、かなり失礼な質問が飛んだのは、午後10時。粟草紀子が晩御飯代わりの『白子』で腹をパンパンに膨らませてベッドに沈み、桔梗少年が驚くべき脚力*1で愛する正妻の待つ我が家に帰ってからしばらく後の事だった。

 

 当然ながら質問者は諸葛芳子。ヤる事をやってシャワーや清掃もすっかり済ませ、ベッドの上でイチャイチャとピロートークをしていた最中の衝撃発言。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 不意打ち気味に放たれたソレに、流石の桔梗少年も思わず一瞬固まってしまったが、そこは我らが高性能ドスケベ。即座に再起動しにこやかな微笑を浮かべると、誤解*2を解くべく愛妻の言葉に返答する。

 

「いやいや、僕はB専じゃないよ? 僕の彼女は皆十分以上に可愛いし」

「言い方が悪かったから訂正するわ。どうして『一般的には美人じゃない子』が好きなの?」

「うーん。今日の芳子ちゃんは食い下がるねえ。……そうだなぁ」

 

 と、顎に手を添えて思い悩む桔梗少年。彼自身にしてみれば、いつだって『相棒(おちんちん)』の導きのままにドチャシコドスケベガールを狙っているだけなのだが、まぁそうは言っても大元の好み自体は彼の思考回路を経て出力されているわけで。

 

 無駄に明晰*3な桔梗少年にとってその心情は言語化できないモノではない。

 

「どうして、と言われてまず一つ思いつくのは……僕は10人姉弟でさ。まぁ僕の顔を見ればわかるだろうけど全員美形でね。そこに母さんたちも合わせると家に13人美人がいる事になるんだよ」

「なるほど?」

「で、美人に食傷気味になった。というより、美人を見てると母親の顔が若干過ぎって性欲が萎えるんだよね。正直、美形に見える顔って左右対称で適切な位置に顔のパーツが付いてる顔だし、似たり寄ったりでしょ? そりゃまぁ、ある程度の個性はあるにしろ、美人の大枠は外れない以上『大概の美人は僕の母親に雰囲気が似てる』訳なんだよ」

「あー……」

「で、その反動ってのがあるかな。でも本当にB専ではないよ。基本的には素朴な雰囲気の子*4が好きかな。と言うか僕の奥さんメンバーにブサイクは居ないよ。皆、パーツの個性が強めだったりしても、顔の造形が崩れてはないでしょ」

「私の顔*5見てもう一回言って?」

「天上の美としか言いようが無い最高に可愛い顔がどうしたの?」

「いや、真面目にお願いします」

「うーん。目が大きくて四白眼なのと、ギザギザの歯と大きめの口が気になってるんだろうけどさ。僕が言ってるのはパーツ配置だよ? 鼻は顔の正中線、顎の左右ズレもなく、両目は顔の平行線に対して完全に垂直になるようについてる訳で……やっぱり顔の造形が崩れては無いじゃない?」

「うーん……」

「まぁ、僕基準での『ブサイク』が絶滅危惧種なのは事実*6だろうけど、僕にも基準はあるって事だよ。僕の中では皆は低めに見ても『ぶさかわ』ぐらいの位置かな。パグとかチャウチャウとかカエルみたいなさ」

「うぅーん……?」

 

 などと納得のいっていなさそうな芳子ちゃんの頭を撫でる桔梗少年は、彼女が気にしている大きな目を優しく見つめて、乱杭歯の口にキスを落とす。

 

「大体、究極的には『僕が可愛いと思う』からこうしてお付き合いしてるんだし、他人の評価は良いんじゃない?」

「まぁ、それはそうなんだけど……んぁっ♡」

 

 と、キスに蕩けた顔でなお食い下がる芳子だが、そこに追撃のキスを喰らい、しばらくフニャフニャと何か言いたげながらもキスの甘さで蕩かされてしまう。だがそれでも彼女は、どうにか復活して今回の質問の真意を告げる事に成功した。

 

「ぷぁ♡ …………いや、こんな事聞いたのはね。桔梗君が美人もイケるならなぁ、って思うことがあって」

「うん?」

「私、最近後ろの席の山田佳織ちゃんと仲が良いんだけど、佳織ちゃん、ずっと桔梗君が好きみたいで……どうにかならないかなっておもっちゃって」

「あー……うーん…… (山田佳織……?)

「その顔は覚えてない顔だね……」

「いや、まぁ、うん。はい」*7

「もう……まぁ、それでさ。良い子だしどうかなって」

「ちょっと僕の食指が動かないから奥さんにするのは難しいかなぁ……一回こっきりなら芳子ちゃんに手伝って貰えば出来るだろうけど失礼だしねそれは」

「私が手伝う?」

「キスとかで視界を芳子ちゃんがずっと塞いでてくれればイケる筈だし、その間に極力顔が見えないように背中向きでこう……」

「佳織ちゃんの心が死んじゃうから却下で*8……うーん無理かぁ……」

「本当に悩んだ時はその手しかないんじゃないかなぁ……僕の身体は僕の感情を裏切れないからさ」

 

 なんて、良さげな響きで『チンコが勃たねぇ』と言い放つ桔梗少年と悩める芳子。それを『芳子ちゃんは友達の為に悩んでて偉いねぇ』などと甘やかす桔梗少年のせいでついつい蕩けてしまう芳子だが、この悩みはその後もしばらく、彼女の脳内をチラつく事になるのだった。

 

 

 なお、3年後の卒業式で、悩んだ末に山田嬢に芳子が『最終手段』を伝え、山田嬢が妻でこそ無いものの『お妾さん』ポジションとして皇塚家に転がり込む事になるのは、随分と先の話である。

 

*1
時速にして360km

*2
誤解ではない

*3
好みの女の子に関する演算に関しては100ヨタ量子ビットの量子コンピュータ以上

*4
要は地味子

*5
ギョロ目乱杭歯大口女

*6
この世界では人類誕生以来数十万年『美形』の淘汰圧がかかり続けているため。

*7
桔梗少年が顔をまともに覚えた美人は学校で言えば伊藤さんと先生達ぐらい

*8
なおもう死んでる模様




シーンは夜なのに挿絵のお外が明るいのはAI君の仕業じゃ……!
(構図が良すぎたので採用)

好きなキャラクター

  • 皇塚桔梗
  • 粟草紀子
  • 尾花茅子
  • 河原撫子
  • 袴田藤子
  • 萩原久仁子
  • 諸葛芳子
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