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誰もが待ち焦がれる週末まであと少し。そんな金曜日の朝は、出勤中のOL達も心なしか足取りが軽く見え、朝から少しばかり浮ついた空気が流れている。
そんな中、この1週間のルーティンからすると珍しい事に、桔梗少年はのんびりと自宅で朝食を摂っていた。
というのも昨晩の内に『明日の朝はお弁当を作りたいので、朝は通学途中に寄ってくれたら嬉しいです』と藤子ちゃんから連絡があったので、ササっと他5人の奥さんのお弁当*1を作ったあと、自分と芳子ちゃんの分の朝食*2を作っても充分時間が余っているのである。
とは言え、学校直行の芳子ちゃんとは違い、藤子ちゃんの下宿に立ち寄る必要がある分ちょっと家を出るのは早くなるのだが、それでもここ数日では最もまったりとした朝を過ごしているといって良いだろう。
「今日体育かぁ……今回からはバスケのチーム分け先生が決めるんだっけ。桔梗君が無双したせいで」
「あはは、まぁ仕方ないよね。ランダムに8チームに割り振って人が足りないところに僕、とかになるんじゃないかなあ」
「……五輪先生も大変だよね」
「昨日学級日誌を山田先生*3に持って行った時に『皇塚お前、明日の授業、多少は手加減しろよ?』って言いながらウンウン唸ってチーム分け考えてたよ」
「シンプルに可哀想……!」
なんて会話を芳子ちゃんと交わしつつ、食後のコーヒーを楽しむ時間すらあるのだから、藤子ちゃんの提案が桔梗少年に確かな安らぎを齎したのは間違いない。
無論、他の女の子達との忙しない1日も『女の子はゲロ甘に甘やかして自分に究極的に依存させ迂遠に束縛するタイプ』な桔梗君としては楽しいモノだったが、さすが藤子ちゃん、ルックスからの期待に違わぬ『癒し系』である。
こういうのも良いよね。なんてある種の新鮮味すら感じてしまうので、これが策略だとしたらとんだ『卑し系』ではあるが、まぁそれはそれで良し。
実際、こうしている間にも恋人達全員の状況を把握している*4 *5桔梗少年の見立てでは、藤子ちゃんの内心は半々だ。
普通に美味しいお弁当を食べて欲しいという尊い感情と、特技の料理を軸に自分をアピールして愛されようという欲望が良い具合に両立しており、まぁなんとも可愛らしい*6状態なのである。
もちろん、桔梗少年がそんな彼女の感情を無碍にするわけもないのでドスケベ超感覚による覗き見では意図的に料理内容をフィルタリングしており、お弁当の中身はお昼まで謎のままにしてある。
ただ、把握している限りの藤子ちゃんの動きから手際を察するに中々の腕前であり、また同時に張り切りすぎて量が多そうな疑惑もある。
具体的に言って、桔梗少年がさっき作った5人前のお昼ご飯(女子用)*7よりも多い疑惑がある。半分こしても2.5人前。男性換算では5〜6人前くらいはありそうなその量は、まぁ普通に考えて間に一つ授業を挟むとは言え『体育の授業前』に食うメシではない。
だが、桔梗少年が普通ではないのは、もはや彼の身の回りの人間はよく知る所。*8当然、体育でベストパフォーマンスを発揮して愛する妻達に良いところを見せ、そして同時に愛妻弁当を完食もするのが彼という存在だ。
そして、溢れるドスケベパワー*9により激烈な勢いで新陳代謝を繰り返し一世代での強制進化を開始した桔梗少年の消化管とそれに付属する内臓は、既に料理を皿とフォークとスプーンまで食べても全部消化吸収出来るレベルに到達しつつある。お昼頃には戦車を完食出来るレベルに仕上がる予定なので、藤子ちゃんのお弁当が如何に大量だろうと問題ないはずだ。
などとのんびりしつつも今日一日を楽しむ準備は万端な桔梗少年の意識は、自分で設定したスマホのアラームにより現実へと引き戻され、口内で今しがた生え変わった歯*10をコーヒーの余りで飲み下した彼は、芳子ちゃんに断りを入れて藤子ちゃんを迎えに行くべく席を立つ。
その背中を「行ってらっしゃい」と微笑と共に見送る正妻の器の深さは端倪すべからざるものがあるが、彼女の精神や肉体もまた、付き合い始めてからずっと桔梗少年の遺伝子を摂取し続けているせいで若干バグりつつあるのかもしれない。
ともあれ、そんな穏やかな金曜日の朝を過ごした桔梗少年は、お弁当というより風呂敷包みという言葉が相応しいサイズのお弁当を持った藤子ちゃんと合流し、仲良く歩いて登校することになるのだった。
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