唐突に執筆意欲が湧きました
ギガストームとカウンター・ベイトが戦ううちに通過していった各所では、数の暴力を振るい、迫りくる『機甲領域』の
「ワヒィ~!敵さん容赦なさすぎでしょ~!」
「あぁもう何なのよコイツら!
情けない悲鳴と、
ボーンクラッシャーの様な
「あぁもぉ~!助けて
「うるっせぇぞ有馬!ことあるごとに一々泣きつくなってんだろうが!」
最早進退窮まりアーリマンが泣き言を叫んだ直後、積もった瓦礫の下から、それを撒き上げながら
「え、えぇえ~!?せ、先生いたの!?」
「クッソマジかよここにきて生徒にアバターバレるとか……」
「あぁ、そう言えば君、教師してるって話してたっけね……」
片やついいつもの癖で呼んだ相手がすぐそばにいたことに慌て、片や隠していた『YGGDRASIL』での
「しまった、敵が攻め込んできたぞ!」
「やられたのは、
袖にピン留めされた腕章のエンブレムに由来する、キャップ帽の『
「え……ぁっ……!」
「何突っ立ってる!避けろ有馬!」
慌てて自身も駆け出すインフィニット・イビルだが、TEKトリケラトプスを上回る巨躯とは言え、既にトップスピードまで達し、瓦礫の散らばる足場の悪さもほぼ影響しないあちらに対し、走って間に合わないばかりか背中のキャノンをブースターとするにも時間が足りず、眼前の彼女が先程の仲間達の後に続く姿を覚悟する。
「やれやれ。すぐ蘇るからって、若いのが散るのはあまり見ていていいもんじゃないからね。つい割り込んじまったよ……」
しかしそこに割り込んだ人物が、TEKトリケラトプスの鼻先を掴んで止めたことで、アーリマンは轢かれずに済む。ほぼ全身を覆い隠すマントに幅広の円形兜で、顔どころか全身のシルエットすら掴めないが、声色からすると、高身長に反し、意外にも相手は女性のようだ。
「しかしエンジニアを目指すってたアンタも教師になるなんて、因果なもんだねぇ。碌な職じゃないとは教えたつもりだったが、大方一際真面目で、何かと損な役回りばっかさせられてたアンタのことだ。無理矢理就かされたんだろ?」
「何でそれ知って……って、アンタもしかしてバアさんか!?」
「おや、まさかの恩師だったかい?奇妙な巡り会わせもあったもんだ」
続けてやけに親し気な相手の様子に、助かった
「正解~♪てっきりもう2、3話すくらいには気付かんと思ったが、存外覚えてるもんだねぇ……っと!!まぁ孫弟子とも言えそうなアンタの教え子達の前だし、とりあえず、今は『不動明王』って名乗っとくか。よろしく~♪」
そのまま投げ飛ばしたTEKトリケラトプスが、後続してきたヴィーコン兵達を潰しながら転がり、消滅していくのを見届けた恩師――不動明王の、低い声に反した軽々しいほどノリの良さに呑まれたインフィニット・イビルは、「お、おぉ……」と引き気味に答えるのが精一杯だった。
予期せぬ会合で停滞した仲間のことなど露知らずな前線では、合流したオルトゥスが機動力を活かして敵の注意を惹き、手助けをしていた。
『そうら、こっちだ!』
今も青い装甲車から
『さすがは、仮にも同僚ってところかな』
『そうね。と言っても、私自身は
オルトゥスがスティールヘイズの視線を向けた先にいたのは、右肩のプラズマキャノン、『FASAN/60E』から放熱する、どことなく似た印象の中量二脚型AC、『
そうした意味では、後程別のキャラの
『ただ、それを言うならアレは何なのかしらね。おそらく『
『もし出来合いを丸ごともらった我々と違って、パーツ単位で組み立てたとしたら、なかなかに酔狂だな。尤も、それだけ強い思い入れの提示かもしれんが』
両者の話題に挙がったのは、少し下がったところから右手のガトリングガン、『AM/GGA-206』を乱射しつつ、左手のバトルライフル、『ARAGANE mdl.2』と、両肩から放つプラズマミサイル、『SU30 Jupiter』を織り交ぜての弾幕を展開するAC。
本体部分こそ『傭兵領域』で『アインズ・ウール・ゴウン』が対峙したマグノリアの機体と同じパーツだが、青と黒のカラーリングが紫と赤になっており、青い木蓮がハート形を
今も弾切れしたバトルライフルを
『そしてそれ以上に訳が分からないのが……』
「あぁ、何だろうなあの挙動……」
そして更に先の方では、頭部が円柱型の重厚なACが、ブースターも吹かさずに走るようなポーズでガクガクと体を揺らしながら、時折思い出した様に手足を動かしたり、体を前後に屈伸させたりして、宙を進んでいる。そして敵軍の頭上に落下して奇襲を仕掛け、ある程度片付けると再度上空に昇るや、ガクガク揺れながら浮遊して進み、
『少なくとも彼等のおかげで、こっちに余裕があるのは確かかしら。さっき撃ち漏らしが突入して少々乱されたらしいけど、後方の仲間が追い付くまでは、この前線の維持に徹したいわね』
『そうだな。混乱の中で分断され、数に任せた襲撃で、どこもかしこも自他問わず合流する余裕がない。ならば、最悪後退してでも最寄りの勢力に接触するのも悪くはないが、気心知れた味方が付近にいるなら、都合がいい。なるべく早く来るよう伝えてくれ』
そして乱戦の最中、別の道路にて前線を押し上げていく勢力もいる。
「行くぞお前等!あのふざけたエンブオーやライチュウにばっかいいとこ持ってかせるな!」
激励を飛ばしつつ突き進み、足踏みから繰り出す地響きで、進行先の高架橋を崩落させ、こちらに向かっていた陸上型のトランスフォーマーやZOIDSを消す『ドン・ライノス』率いる
「ドン!地形的にゃ仕方ねぇかもしれんけど、アタシはともかく道潰したらアンタ等も先進めないだろ!どうすんだよこれ!」
「そこはどうにかするさ!幸い手段はあるし、な!」
敵の進撃を止めるためと言え、こちらの進路も絶ってしまったとあって、思わず強く当たってしまうグレモリーに対し、ドン・ライノスは気にした様子もなく、代わりに旋回する角から放つ電撃を、更に駆け付けた航空戦力達に浴びせ、撃墜まではいかずとも、足止めする。続く形で、フォルムこそ類似しながらも、より鋭利な印象がする紫の体躯で、左目に眼帯を付けた『ヴォーパルホーン』が、より強力な冷気を口から撃ち出し、トドメを刺していくが、引き続き迫る新手の地上戦力の進行と連動するかの如く、高架橋は徐々に直っていく。
「進む分にゃ助かるが、攻めてくる奴らを考えたら、一々道ごと潰してってもキリがなさそうだな……余所がどうしてるかは知らんが、引き続きこっちに突き進んでこうぜ!」
「そりゃいいんだけどよぉ、コンちゃんどっか行ったぞ……」
そこを通って再度攻めてくる敵軍に対し、意気揚々と攻め込まんとドン・ライノスが宣告した矢先、強硬な装甲で
『ゴーゴーゴーゴーゴー!このまま戦線を押し上げろ!』
『デカブツ共もだが、周囲の取り巻き連中も厄介極まりないぜ!真正面から物量に任せて殴りかかってきやがる……』
『クソォ!3機やられた!こちらインディゴ5!どこか『ビーックビックビックビックビク!感電!!』何だ今の……?とにかく、合流できる隊はないか!?』
上空でドッグファイトを繰り広げる面々に限らず、地上でも複数の6脚歩行戦車、『
散開した前線の1か所で奮起する彼等『第332師団』を始め、各地では姿を消したファイヤーパターンのことなど知らないまま、乱戦が続いていた。
ここまで孤軍奮闘してきたアインズ・ウール・ゴウンを含め、人数こそ450人近くと、――大半は2層カットで強制転移されてきたとは言え、決して少なくもないが、パーティー単位のような小規模でもなければ、平均で1組2、30——多くても7、80人規模の複数勢力が、事前の取り決めもなく寄せ集められた状態とあって、どの勢力も余所など気にする余裕もなく、仲間とはぐれぬ様注意しながら、迫りくる敵に精一杯のまま分断されていき、各個撃破されつつある中、他勢力を援護をしながら共闘を呼びかけ、統率しようとするプレイヤーがいた。
「ようやっと最前線まで辿り着けたか。戦線の維持、感謝する!各地より戦力をかき集めてきた故、貴殿らにも協力願いたい!」
そのせいで不埒な目を向けられることも多々あれど、憧憬に留まらず、躍進を続けただけあり、富裕層の末端たる身ながら『ユグドラシル』内外問わず人心を集め、今まさにそのカリスマを発揮してみせるに値する場面で、全力を見せていた。
「お、おぉ……?なんかすげぇ金ピカなのが来たな……」
「よそ見をされるな!ついでに言えばアバターはこんなでも私は男だ!各員、魚鱗の陣を組みて敵中を突き破り、分断せよ!」
「ぎょ、ギョリン?何の音だそりゃ?」
予期せぬ援軍に言葉を濁す『第332師団』の1人、『
呆れた袁本初は、どう説明しようか悩むが、そこに土煙が上がるほどの勢いで着地し現れたのは、触角の様な1対の束になった前髪と、目が陰に隠れて見えないほど彫りの深い顔が際立つ、筋骨隆々のプレイヤー。
「風穴を開ければいいんだろ?ならば我々『
「うむ!我らにかかれば列を断つなど、造作もなき事!」
続けて現れた、ハゲ頭の額部分に申し訳程度に髪が揃った、同じく筋骨隆々の上半身を曝け出したプレイヤーも、両手の
『やはり筋肉。筋肉は全てを懐決する』を掲げる『
「合わせてくれよ?『デトロイト・スマッシュ』!」
「とくとご覧あれ!我がアームストロング家に代々伝わりし芸術的錬金術を!」
ヴィーコン兵達の銃撃を意に介することなく共に構えた両者のうち、先に来た『豪衝』こと『The・パワフル』の放つ突きから生じた衝撃は、直線状のヴィーコン兵達を粉砕するだけでなく、後方から側面の大型砲で支援していたステゴサウルス型ZOIDS『ゴルドス』の足を抉って転倒させ、続く『アレックス・ルイ・アームストロング』は、名前共々
「経緯は予想外なれど、何とかうまくいきそうだな。全軍突撃!分断された敵を各個撃破せよ!」
「よっしゃあ!このまま突撃……って、他の奴等どこ行った!?」
「あー、確かカタップがお前みたいな武器持った
「オイオイ折角のチャンスに何やってんだ!?小隊が揃ってなきゃドミノ倒しが起きんだろうが!」
突撃し、敵軍を突き破るつもりでいたところを、まさか先に空いた穴に兵を進める形になるとは思わず、頬を引きつらせながらも、折角のチャンスを逃すわけにはいかず、自身に続いてきた『三国戦姫』メンバーと、『第332師団』を率いて突撃する袁本初。そこに揚々と便乗しようとしたヘヴィーがふと冷静になって55555に問いかけると、本来連携すべき仲間の『カタップ』、『エコー』、『ドロイドベイト』が場を離れたと聞き、
そうした方向は同じでも足並みが揃わない一団に向けて、動けないほどのダメージこそ負いながらも、幸か不幸か生き残ったヴィーコン兵達が腕の銃器を向けようとするも、そこに飛び込んできた者達に妨害される。
「うおあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
1人は、手にした銃を乱射しながら突撃し、途中でそれを器用に背負いながらスライディングを決め、密着すると同時にバイザー部分目掛けて拳を振るい、叩き割った筋骨隆々の軍人、『
そしてもう1人——と言うべきか、あるいは1「体」というべきか。振り子の要領で腕を前に伸ばし、その反動で体を前に送りながら進む途中、側頭部に付けた、縁だけの十字型の物体をアンダースローで投げて、別の場所に倒れたヴィーコン兵のバイザー部分に突き刺し、追いつくや否やそこを起点に指を突き刺し、遠心力で背中に飛び乗ると共に、メリメリと音を立ててこじ開けてみせた、『
「ウォッホッホッホッホホ、ホギャー!ファーギィー!」
「うるせぇゴリ!盛ってる暇はねぇぞ!!」
「半端に略すなぁ!これはチンパンジーの威嚇声じゃあ!」
「いつものやり取りしとるとこすまんが、今は口より手を動かした方がいいぞ。そぉら、『フライパンサンドイッチ』!」
勝利の雄叫びとばかりに胸を叩くドラミングをしようとするも、変更前の影響で脱げない黒い体躯とは対照的な純白の衣服で阻まれ、バサバサと布が擦れる音しか出ないことに気づくと、腹立たしいとばかりに咆哮と共に激しく体を上下させ、断面から引き出したワイヤーや、砕けた装甲の破片を放り投げていたかべ太郎にツッコミを入れつつ、転がって駆け付けた防衛ユニットの両腕を掴んで持ち上げ、スイングと共に橋の外へと放り投げてしみせたのは、『
「ミサイルが来た!総員退避!どわぁああ!」
そうしたやり取りする仲間の前で、『
「デカブツならまだしも、生身じゃないとなれば、こちらのが有効か……!」
「こちらも奥の手……というより、最初期過ぎて最早死に設定同然だが……!」
鍛えられた肉体より、それで軽々と扱う銃器で大暴れする2人とは対照的に、用途は違えど、それから放つ数多の技を駆使して戦うのは、奇しくも原作の掲載紙や時期、更には演者も同じとあって仲を深めた、『神拳』の異名の由来となった、自身の相伝した拳法ではなく、かつて戦った
「ふぅ……まさかこんなところで、長年極めてきた奥義、『キラウエア落とし』を披露することになるとはな……惜しむべきは、折角決まっても彼に見せられないことか……!」
「マスク!避けろ!上からの攻撃だ!」
技が決まり一息ついた肉マスクを、アタックドローンが頭上から狙う。ハンサムさんの警告に慌てて横転して避けたものの、複数のアタックドローンが集まり更に狙ってくるが、何かが肉マスクの体を駆け登り、頭頂部から跳躍してアタックドローンに飛び掛かり、各所を破壊しては次の獲物へと跳躍し、撃墜していく。何事かと足元に視線を向けた肉マスクが目にしたのは、アレックスが作った石像に手を当て、放電と共に球状の
「ぬ!?その錬成、もしやお主エルリック兄弟の能力持ちか!?」
「あー、よく覚えちゃいないが、確かそんな名前だった気もするね。まあ便利ではあるのは確かだから、よく使ってるよ!」
自身の創造物を素材にする相手に対し、両手を合わせてからの発動で、相手の能力が自身と同じ原作に由来すると気づいたアレックスが声をかけると、周囲に生産した
勢力問わず他プレイヤーと合流し、共同で活動できる者達はまだマシな方で、中には単身で多数の敵と対峙せねばならない、悲惨な状況に追い込まれたプレイヤーもいた。
「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」
首がなく、大きな口が目立つ頭が直接乗った様な、赤いヒダに覆われた楕円状の体と、そこから下に伸びる白い骨の様な長い足に対し、腕部分を省略されたような垂れ下がった両手を必死に叩き合わせ、そこから発する衝撃波で迎撃しながら孤軍奮闘する『ガラ玉サトシ』は、風貌と攻撃手段のせいで、むしろ笑いを取っているかのようにも見えるが、運悪く一人崩落に巻き込まれ、その先から来るヴィーコン兵の軍勢に呑まれつつあった。
「アカンこれ全然終わらへん!いつまで戦ってりゃええんや!」
幸いにも
「こうなったら大技いくで!結果はっ――」
叩く手を止めぬまま、範囲攻撃たる咆哮の如き大声から放つ更なる衝撃波で迎え撃とうとするも、放つ直前降ってきた円盤の爆発にヴィーコン兵ごと呑まれたガラ玉サトシは、失敗時に出る情けない「ハァ~ン♡」の声と共に人知れず爆炎に消えていった。そしてそこから少し離れたところでは、2人のプレイヤーがヴィーコン兵の攻撃で生じた爆発を背に逃走している。
「ギッヤアアアアアァァァァァ!!」
「Hungry!?Cu「チャッヤアアアアアァァァァァン!!」」
両手と異形の頭部に角の如く伸びたチェーンソーが特徴の『ノコ助』が放つ絶叫に、やたらと流暢な英語でかつて放送されたとあるCMのワンフレーズを合わせようとした相方——、同じく無誘導爆弾を模した頭に、円柱型の爆弾が複数連なってできたスカートの『
できれば今回登場したキャラの元にした某Vの御仁がお迎えくるまでには投稿したかったんですが、その付近で急にガクッとやる気が失せましてね・・・