(十六夜以外)オリキャラは登場しません。
鎮守府正面海域のとある島
??? 「影浦提督、例のものの量産が完了しました。現在300機が出撃可能です。」
影浦提督 「分かった。では試験運用も兼ねて五機を出撃させろ。橘花の護衛も忘れるな。」
??? 「分かりました。」
呉鎮守府
提督 「この間は大変だったな。」
栗林 「そうでしたね。」
提督 「まさか水雷戦隊と魚雷艇郡と交戦するとは思わなかったな。」
栗林 「出撃準備がすんでいた第七艦隊を出撃させて正解でしたね。」
その時、提督室のドアがノックされた。
栗林 「誰ですか?」
ドアが開いた。
金剛 「ヘイ、テートクー!!いつになったらワタシを秘書艦にしてくれるデース!?」
栗林 「金剛さん、声の大きさを考えてください。今は早朝の四時です。」
金剛 「oh、それはsorryデース…。」
提督 「それで話を戻すけど、秘書艦になりたいのか?」
金剛 「そうデース!」
栗林 「(言われたそばから声が大きい…)」
うちの鎮守府は補佐官を合わせて最大五人まで秘書艦にできる制度、”五人制”を採用している。最前線で精鋭の鎮守府だからこその特権だ。…あと多分送られてくる書類の量が半端ないからかも。
提督 「栗林、秘書艦の席はあといくつ空いていた?」
栗林 「秘書艦に十六夜さん、常任秘書艦に長門さん、非常任秘書官に響さんなので”臨時秘書艦”の席が空いていますね。」
金剛 「じゃあそこにワタシが入りマース!!」
栗林 「分かりましたから少し落ち着いてください。」
鎮守府から約50キロの地点
大型の航空機が五機飛行している。周りには四機編隊を組んだ小型の航空機が護衛についている。
しかしその航空機は全て黒く塗りつぶされていた。影の艦隊の航空団である。ひときわ大型であり六発エンジンを備えている航空機は、開発が終了し生産が開始されたばかりの超高高度爆撃機”富嶽”だ。
富嶽は史実では完成しておらず、計画だけで開発は中止された。全長46メートル、全幅63メートル、爆弾搭載量20トンをこえる超大型爆撃機だ。雷撃機仕様の場合は最大20本の魚雷が搭載可能である。
そのとなりを飛行している、戦闘機はジェット戦闘機”橘花”である。
こちらも試作機が完成されたものの、初飛行のみに終わった日本初のジェット戦闘機である。30粍機銃を二丁搭載しており、500キロ爆弾を搭載することができる。今は護衛機のなかでは半数が爆装状態だ。
富嶽五機、橘花十機が呉鎮守府に向け攻撃を仕掛けようとしていたのだ…
呉鎮守府 高射砲陣地
??? 「長谷川連隊長、前から思っていたのですが、この高射砲陣地はなにか意味があるんでしょうか?」
長谷川にはなしかけている人物は連隊員の横山南だ。彼はここの高射砲陣地の指揮官をしている。なにか違和感を覚えたのか、長谷川にそう訪ねている。
深海棲艦や影の艦隊には人類の兵器、砲撃やミサイル攻撃、爆撃が一切通じない。なのになぜ効くはずもない高射砲を運営しているのか疑問に思ったのだろう。
そして長谷川は口を開いた。
長谷川 「確かに深海棲艦や影の艦隊には艦娘以外我々の兵器が通用しない。だがこの高射砲は艦娘の艤装と同じ方法で製造されている。」
横山 「それはつまり…。」
長谷川 「深海棲艦や影の艦隊にも多少は効くってことだ。本当は大本営はミサイルやイージス艦とかにこの技術を使おうとしたらしいが、現代兵器は難しいらしく大東亜戦争の頃の兵器にしか使えなかったらしい。」
横山 「そうなんですか…。」
どうやら、日々の訓練も無駄ではなかったようだ。
ヒトマルマルマル
演習場
長門 「そろそろ休憩にするか。」
金剛 「そ、そうですネー…。」
十六夜 「皆さん疲れたと思うので休んでてください。私はもう少し演習しています。」
長門 「…さすが十六型駆逐艦。」
十六夜型駆逐艦は十六型駆逐艦のなかで最高の性能を誇る駆逐艦である。巡洋艦並の火力、航続距離、特型駆逐艦並の速力を誇っており”最強の駆逐艦”と言っても過言ではない。
十六夜 「行ってきます!」
金剛 「気をつけてくださいネー!」
こうして十六夜は再び演習に向かった。
長門 「本当に駆逐艦は元気だな。」
長門がそう呟いた。
十六夜 「よーし!砲撃も雷撃もこれでOK!あとは対空だけどどうしようかな〜。赤城さんや加賀さんにお願いしようかな。」
砲雷撃の演習を終え、そう考えていた十六夜は、ある気配を感じとった。
十六夜 「!?対空電探に感?どこ!?」
十六夜に搭載されている電探の三式一号電探が航空機の編隊を探知したのだ。
十六夜 「小型機が十機、大型機が五機。もしかして敵機!早く皆に知らせないと!」
十六夜が気づいた一分後には空襲警報が鎮守府内に鳴り響いた。
提督 「なんだ!?どうした!」
栗林 「空襲です!おそらく影の艦隊によるものです!」
提督 「艦娘たちには避難指示を!陸軍の皆さんは対空戦闘をお願いします!」
栗林 「わかりました!」
長谷川 「全員配置につけっ!!対空警戒は厳とせよ!」
横山 「対空戦闘用意よし!敵機が射程に入り次第、迎撃しろ!」
しばらくすると肉眼でも確認できるほどに敵機が近づいてきた。まもなく高射砲の射程である。
そして…
横山 「12.7糎連装高角砲、迎撃はじめ!!」
横山の合図で、次々と12.7糎連装高角砲が射撃を開始した。
長谷川 「8糎高射砲、撃ち方はじめ!!」
長谷川の号令で8糎高射砲も迎撃を開始した。次々と影の航空団に向けて砲弾が炸裂する。
高射砲部隊の活躍により影の橘花を五機撃墜することに成功した。しかし今だに富嶽は健在であり、撃墜ができなかった場合20トンの爆弾が鎮守府に降り注ぐことになる。
長谷川 「25粍三連装機銃、射撃はじめ!!」
残りの影の橘花と影の富嶽に向け、25粍三連装機銃が火を吹いた。上空に弾幕が張り巡らされる。
提督 「頼むぞ…。」
提督はそう願っていた。もうあの炎はみたくない…。
機銃員 「!当たったぞーー!!」
遂に機銃弾が影の富嶽に命中した。機銃により影の橘花が全機撃墜、富嶽が四機撃墜することに成功した。
長谷川 「まだ敵機が残っているぞ!!気を抜くな!」
再び影の富嶽に弾幕が張り巡らされる。しかし、もうすぐ上空に影の富嶽は到達していた。そしてゆっくりと爆弾倉が開かれた。
影の富嶽 「我、爆撃ヲ開始ス。」
提督 「駄目だ!間に合わない…。」
影の富嶽が今にも爆弾を投下しようとしたその時、
十六夜 「はああああああああああああああああああああああ!!」
十六夜が影の富嶽に向け13糎連装砲を放った。砲弾が命中し、影の富嶽が炎上する。
影の富嶽 「クッ、コチラ富嶽、作戦失敗サレタシ…」
そして影の富嶽が海に墜落した。
提督 「………!!」
栗林 「十六夜さん…。」
長谷川・横山 「……!」
十六夜 「ま、間に合った〜!」
提督 「十六夜…。」
十六夜 「あっ、はい…。(やばい、怒られる。)」
ぽん、提督は十六夜に頭に手をおいた。
十六夜 「?」
提督 「よくやってくれた。おかげで助かったぞ。ありがとう。」
栗林 「僕からも言わせてください。ありがとうございました。」
十六夜 「えっ、いや、はい…。」
十六夜が不思議がっていると他の艦娘たちが戻ってきた。
吹雪 「十六夜ちゃん!大丈夫だった!?」
十六夜 「えっ、うん。大丈夫。」
長門 「十六夜、無事だったか。」
十六夜 「あっ、長門さん。」
長門 「演習に行ったきり戻ってこなかったから心配したぞ。」
金剛 「無事だったんデスネー。安心シマシタ!」
長谷川 「それにしてもよくあの爆撃機を撃墜できましたね。」
栗林 「まあ、十六夜さんは艦隊防空型大型駆逐艦ですから。防空能力は高いです。」
提督 「それにいつも演習を欠かさなかったからな。」
十六夜 「そんなことありませんよ〜。」
褒められて慌てる十六夜だった。
??? 「影浦提督、富嶽爆撃隊との連絡が途絶えました。」
影浦提督 「…やはり五機では少なかったようだな。まあ、それはしょうがないな。」
??? 「富嶽を追加で出撃させますか?」
影浦提督 「いや、いい。次は相手がどう出てくるかみてやろうじゃないか。やつらの侵攻予定海域に”第三艦隊”を派遣しろ。…うって出るぞ!!」
??? 「了解しました。」
影浦提督 「だがその前に。」
??? 「?何でしょうか。」
影浦提督 「ちょっと休憩だ。」
??? 「………」
次回 秘書艦と嫁艦
次回は提督と秘書艦メインで書きます。