設定崩壊注意!
長門 「提督…、ご報告です…。今日、ヒトヨンサンナナ、鎮守府正面海域にて駆逐艦十六夜、謎の艦隊の襲撃を受け消息不明。先程まで第六駆が捜索にあたっていましたが、もはや絶望的状況と判断、11分前に捜索を打ち切りました…。」
そして、長門は報告した…
「轟沈です。」と…。
その時俺は、あまり実感が湧かなかった。…なぜなら今日の昼までここにいたのだ。それにまだ本当に轟沈と決まったわけでは無い。それなのに俺は
「そうか。」
とだけ告げ、長門を帰らせた。
提督 「…………俺は、また守れなかったのだろうか…。」
俺は、蒼海家の長男として生まれた。父さんがよく俺に言っていた。「お前は強い、だから大切な人を守るんだ。」と。
そういつも俺を励ましてくれた父さんはもういない。支えてくれた母さんもいない。守るべきだった妹もいない。
それなのに俺はまた失ってしまった…。”大切な人”を…。
鎮守府本庁舎 書斎
栗林 「……見つけました。十六夜さんの”仇”を…」
彼がみつけた書物の表紙にはこう書かれている。
「1944 極秘 影の艦隊計画」
栗林の調べによると、”影の艦隊”計画は1944年頃から開始された本土決戦に備えた艦隊だ。この艦隊には超大和型戦艦、空母殲滅型高速戦艦、十六型大型駆逐艦、二十型大型軽巡洋艦、二十一型護衛重巡洋艦、伊700型大型潜水艦、甲級高速魚雷艇などが配備されていた。少なからず戦闘に参加した艦艇も一部ある。
しかし、日本は敗戦。その後戦後処理をしにきたアメリカや日本侵略を企てるソ連に影の艦隊に使用された技術が渡ることを危険視した大本営により、艦隊の司令長官であった”影浦 流星”が秘密保持の為に処刑され、影の艦隊の全艦艇が呉鎮守府の沖や鉄底海峡付近に海没処分された。
栗林 「おそらく、これが犯人ですね。」
(それにしても、提督は大丈夫でしょうか…。)
あれから、三週間がたった。
俺はもう精神的にもかなり回復した。多分…
そういえば栗林が”影の艦隊”が十六夜を轟沈に追い込んだ犯人だと言っていた。
影の艦隊、か…。確か以前じいちゃんが軍隊時に聞いたことがあると言っていたな…。
そういえば、話はかわるが、大本営から”ケッコン”の書類が届いていたな…。
はやくないか?確かに改二とかうちの鎮守府は多いが、俺はまだ着任してから三週間くらいしかたっていないのに。あっ、そういえば進級の報告がきていたな。ちなみに今の俺の階級は中将だ。
トントントン…
提督 「…入れ。」
ガチャ…
響 「失礼するよ。司令官、遠征の報告書まとめてきたよ。」
提督 「そうか、ご苦労さま…。もう下がっていいぞ。」
響 「…司令官、もう大丈夫なのかい?」
提督 「ああ、大したことはない…。」
響 「…司令官。」
提督 「?どうした。」
すると響は真剣な顔でこう言った。
響 「悩んでいるんだったら私でも誰でもいいから相談してほしい。きっと力になれるかもしれない。」
提督 「……そうだな。困った時は頼らせてもらう。いいか、響?」
俺がそう言うと響は笑いながら返事をした。
響 「もちろんだよ。」
呉鎮守府正面海域 とある島
??? 「提督、ご命令通り呉鎮の艦娘たちに攻撃をしかけました。」
提督? 「そうか…、戦果はあるか?」
??? 「はい、駆逐艦一隻を撃沈しました。」
提督? 「その駆逐艦の艦種は?」
??? 「おそらく、十六夜型であると推測しています。」
提督? 「十六夜型、か。それで、我々の被害は?」
??? 「奇襲であったため被害は皆無です。」
提督? 「それはよかった。それで、”深海棲艦殲滅作戦”はすすんでいるか?」
??? 「はい、同海域の深海棲艦はほとんど壊滅しました。」
提督? 「分かった、引き続き深海棲艦殲滅作戦を続けろ。」
??? 「了解しました。」
吹雪 「影の艦隊?」
栗林 「そうです。その影の艦隊が吹雪さんたちに攻撃を行った艦隊です。」
夕立 「えっ、じゃあその影の艦隊が新しい敵っぽいっ?」
栗林 「はい。それに深海棲艦にも攻撃を行っています。」
睦月 「およよ〜、それは大変!」
栗林 「なので皆さん、出撃や遠征にいく際には十分警戒してください。」
吹雪 「はい・・・。分かりました!」
俺は影の艦隊について詳しく調べた。敵を倒すならまず敵を知れ、と言うからな。後これは俺の勝手な予想だが、奴らはおそらく”怨念”みたいなものだと俺は思う。
そういうところは深海棲艦に似てると思う。
提督 「ごめんな、十六夜…守ってやれなくて。」
金剛型戦艦寮室
金剛 「…………。」
比叡 「金剛お姉さま、大丈夫ですか?」
金剛 「比叡、ワタシは大丈夫デース…。」
榛名 「金剛お姉さま、顔色がよくないです…。」
金剛 「……ワタシのせいデース。あの時ワタシが砲撃をしなければ…。」
霧島 「いえっ、金剛お姉さまが負い目を感じることはありません!」
金剛 「霧島、Thank youデース…。」
このように、十六夜の轟沈は多くの艦娘たちに黒い影を落とした。それから一ヶ月の間、蒼海提督は短期間で多くの海域を解放した。
しかし、解放した海域からは再び深海棲艦が湧き出すことは二度となかった。
そして、影の艦隊の脅威は強大になり始めようとしていた…。
次回 提督と響
次回は、ほのぼのとした回にします。by作者