巫女転生 -異世界行っても呪われてる-   作:水葬楽

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(2022/12/21現在)


八 そこにいる

 今日はたまたま他の家の子と会わなかったので、兄と二人で遊んでいた。

 切り倒され、撤去される前の丸太の上を二人で両端から歩いていき、出くわした地点で押し合い、いちばん長く丸太の上に立てた者が勝ちという遊びである。私は負け続きであった。

 

「お兄ちゃんはなんで勝てるの?」

「フェイントを使ってるからな」

「なにそれ」

「例えば、お兄ちゃんが押そうとする。シンディは身構える。ところがお兄ちゃんは押すフリをしただけで、実際には押さないんだ。するとシンディはどうなる?」

「うそしないでっていう」

「お兄ちゃんは悪い子だからシンディの言うことは聞かない」

「たいへん」

「それが社会の厳しさだ」

 

 そんな事を言いたいんじゃなくて、と前置き、兄はいま一度訊ねた。

 

「来ると思ってた力が来ないと、シンディの体はどうなる?」

「……びっくりする?」

「そうだな。ビックリするんだ。で、ビックリすると、ちょっとのあいだだけ他のことができなくなるだろ」

「なるかも!」

 

 よく考えずに肯定したが、兄の言うことなので間違いはないと思う。

 

「その瞬間を〝隙〟といって、お兄ちゃんはシンディに隙ができて、踏ん張ることができなくなったときに押してるんだ。だから勝てるんだよ」

「お兄ちゃんズルしてる!」

「ズルじゃないよ、フェイント」

「ふぇいんとすれば勝てる?」

「そうとも限らないけど、勝率は上がるかもね」

 

 つまり、私がお兄ちゃんをびっくりさせたら勝てるのか。

 

「お兄ちゃん! 今からふぇいんとします!」

「宣言したら意味が無……うん、はい、いいぞ」

「そりゃっ」

「え? うひゃひゃ!」

 

 兄の横腹に手を当て、指を蠢かした。こそばゆさに笑い声を上げて身をよじった兄を押した。

 地面に落ちた兄に、どやさ! と勝ちほこる。勝った。

 

「くすぐり攻撃か。正直全くフェイントではないけど、考えたな」

「へへっ!」

「でもお前も一緒に落ちたから引き分けだぞ」

「ざんねん」

 

 兄を押すのに一生懸命になりすぎて私も地面に落ちてしまっていた。どうりで身長差が埋まっていないわけだ。

 

「もう一回ふぇいんとしたい」

「はいはい」

 

 兄が私のわがままに応えてくれ、二人で丸太の上を歩き、もうすぐで兄に手が届くというときだった。

 

「どーん!」

 

 男の子が突進してきて、私たちの真ん中に飛び乗った。

 その振動がつたわり、よろけて落ちそうになったが手をついて堪えた。

 

「ヨッヘン」

 

 兄がやや嬉しそうな声をあげる。

 よくソマル君と遊んでいるツリ目の男の子――兄がヨッヘンと呼んだ彼は、笑顔で地面を指さした。

 

「ここの高さ今から百メートルな! 落ちたら死ぬやつだから!」

 

 そんな!

 

「フェイント! フェイントだシンディ!」

 

 兄が叫び、私たちは左右からヨッヘン君を挟みうちにしてくすぐった。ヨッヘン君は落ちた。

 

 

 

 

「へー、お前のところもメイドを妻にしたんだな」

「〝も〟? ヨッヘンの家もそうなのか?」

 

 二人は御者台に背を向け、荷車の外に足を出す格好で座っている。

 牛車の車輪は木製である。道の凹凸と、地面からの振動が、背骨を伝い、頭蓋に響いてくるのだ。うたたねなどできる状況にない。

 荷台の中は、私と、兄とヨッヘン君の他、五匹の羊が積まれている。羊は振動をものともせず狭い荷台に犇めきながら動いている。

 

 丸太遊びに乱入してきたヨッヘン君は、町に羊を売りに行く道中だったのだ。

 もちろん一人ではない。兄のイッシュさんの手伝いをするためについて行く形である。

 彼らに両親はなく、四兄弟で羊飼いをしている。

 御者台に座っているのは次男。荷台の上で羊を見張っている末弟が、兄の友達のヨッヘン君。

 町はどんな所なのか、あれこれとイッシュさんに訊ねる兄に、ヨッヘン君が言ったのだ。「お前らも来る?」と。

 イッシュさんも、「そりゃいいな。人から聞くより、自分の目で見た方が面白いだろ」と賛成した。

 牧畜犬の足の骨折を治した礼だという。

 治したのは兄であって、私は無関係なのだが、おまけで乗せてもらった。

 

「気持ち悪いのなおしてくださいな」

「はいよ」

 

 兄が私の頭に治癒魔術をかけた。

 すると、胃の腑のむかつきが収まって、とたんに楽になる。

 私は兄の背中に自分の背中をくっつけて、荷台に座った。

 

 兄とヨッヘン君は会話を続ける。

 

「俺の家にもメイドが一人いたんだよ。でもさ、親父はさ、お前んとこと同じようにメイドに手ェ出して孕ませて、でも俺たち養ってるのにメイドの子まで食わせていけないだろ? メイドだけ連れて出ていったんだ」

「無責任な父親だな」

「まあ、俺は生まれたばっかのことで、顔も憶えてねぇけど。これも兄貴たちから聞いた話だし」

 

 頭を垂れた羊に横腹を頭で押され、踏ん張ってみたものの、あえなく横に倒されてしまった。

 狭い荷台のなかで羊にゆるやかに追いかけ回されるので、御者台のイッシュさんの所に避難すると、膝の上に乗せられ、ついでに手網の端っこを持たせてもらえた。

 

「そうかぁ。パウロさんはリーリャさんを手篭めにしたかぁ。これから大変だな」

「何がです?」

 

 話を聞いていたらしいイッシュさんが前方を向いたまま口を挟み、きょとんとした兄の声が問い返してきた。

 

「ミリス教は一夫一妻なんだろ? パウロさんみたいな男前が放っておかれてたのは、ゼニスさんがミリス教徒だってみんな知ってたからさ。

 なのにリーリャさんを娶ったとあっちゃ、若い娘が黙ってない。我も我もと押し寄せてくるんじゃないか?」

「ハハ……今度こそ母様が黙って実家に帰りそうです」

 

 ミリス教。母様が信仰しているのが耶蘇教だと思っていた頃が懐かしい。いや、そんなに前のことでもないな。

 ミリス教は世界中に信徒がいるらしい。そのわりに、前世では聞いた事もないが。

 

「今夜あたり、ソマルの母ちゃんが来たりして」

「やめろよ。どんな顔したらいいかわからないだろ」

 

 後ろを振り向くと、兄が笑い混じりの声をあげてヨッヘン君と肩をぶつけあっていた。

 

 

 町の入り口についた。

 イッシュさんが門番の人に通行手形のようなものを見せると、中に入れてもらえた。

 その際に見えた看板には、ウィーデンと書かれていた。この町の名前だろう。

 

 牛車と馬車が行き交う大きな一本道があり、その両側に石造りの建物が並んでいる。

 車の間を縫うように貧しい身なりの人々が歩き回り、馬車の乗客に果物や菓子、花を売りつけている。

 売る物のない者は、手や籠を突き出して施しをねだっていた。

 イッシュさんが引く牛車にも何度か物乞いに来たが、イッシュさんが鞭で叩く素振りで追い払っていた。

 

「もうすぐ市だぞ」

 

 イッシュさんは荷台の兄にも聞こえるように声を張った。

 

「市ではなにが売ってるんですか?」

「そりゃ、色々さ」

「着いたら、見て回ってもいいですか? すぐ戻りますし、迷惑はかけません」

「おー、好きにしな。ただし、小遣いはあげられねえな」

「見るだけですよ」

 

 兄は観光がしたいらしい。

 イッシュさんが牛車をとめ、ヨッヘン君と店を開き始めるやいなや、人混みにまぎれてどこかに行ってしまった。

 まだ子供である兄が、馬や人に蹴っ飛ばされないことを祈るばかりである。

 

 

 折りたたみ式の長椅子の上に、イッシュさんと並んで座る。

 さほど時間が経たぬうちに、乳を出せる牝羊が売れた。

 

 売れ残った仔羊が母を求めてメェメェ鳴く。

 この仔羊は雄なので売るらしい。仔羊は肉が柔らかいため、祝い事のある下級貴族がときどき買っていくらしい。

 

 短い命である。必ず売れるというわけでもないらしいが、買い手が見つかった場合、せめて良い思い出を抱いて命を捧げていってほしいので、たくさん撫でてやることにする。

 

 

 ……ん?

 子供の羊の肉は、柔らかい。

 と、いうことは。

 

「私の肉もやらわかい?」

「おー、柔らけぇな。あそこの人に売りつけてやろうか」

「やあん」

 

 ヨッヘン君に意地悪を言われ、メェエと鳴いている羊の陰に隠れた。

 イッシュさんは苦笑いをして、私を捕まえようとしているヨッヘン君を眺めている。

 

 さらに一匹売れ、イッシュさんは「ちょっと待ってろ」と言って店番をヨッヘン君に任せて、自分も市に買い物に行った。

 ヨッヘン君と二人きりになった。

 冗談だと思っているけど、まさか、本当に売られたりしないよね?

 早く帰ってきて、お兄ちゃん。

 

「客か? 兄貴は今いないから、また後で来てくれよ」 

 

 仔羊を撫でるのに夢中になっていると、ヨッヘン君の声が聞こえて、顔を上げた。

 ヨッヘン君は、六尺ほどもありそうな中年の大男に話しかけていた。山高帽を被っていて、身体の厚みは父様と同じくらいだろうか。

 父様より歳をとっているし、父様にはない黒い口髭をたくわえている。

 山高帽の男は、私が捕まえている仔羊を指さし、ヨッヘン君の手のひらに金ぴかの硬貨を落とした。

 

 売れたのか。

 良かったね、美味しく食べてもらうんだよ。

 

 仔羊の首に括りつけられた縄をほどき、仔羊を山高帽の男の前に連れて行った。

 

「あ、来るなよ。座ってろ」

「なんで?」

「いいから!」

 

 良かれと思って連れて来たのに……。

 しっしと手で追いやられ、ちょっと傷ついた。

 

 私だけ長椅子の上に戻ると、ヨッヘン君は渡された銭を山高帽の男のポケットにねじこみ、仔羊を渡さずに抱えて戻ってきた。

 仔羊の首に縄を結び直すヨッヘン君に訊ねた。

 

「売らないの?」

「売らねえよ!」

 

 怒鳴り返された。焦った感じの声だった。

「兄貴が来るまで絶対にうごくな」と言われ、何があったのだろうと思いつつ頷いた。

 

 イッシュさんはすぐに帰ってきた。「ルーデウス坊はまだ戻ってねぇのかぁ」と緩い声でしゃべりながら戻ってきた青年に、私は安心した。ヨッヘン君がさっきからカリカリしていたので、言いようのない不安を感じていたのだ。

 イッシュさんは四玉買ってきたオレンジのうち二玉を、私に渡した。

 

「ありがとございます」

「ルーデウス坊と分けて食いな」

「うん!」

 

 きょろきょろ道の方を見回し、兄の姿を探した。

 トウビョウ様に頼れば、すぐにどこにいるかわかるけれど、こんな人混みの中で兄の行方を探すと人酔いしそうだ。

 肉眼で見つけたい。

 

 通行人を眺めていると、兄らしい人影を見かけた。

 お兄ちゃん、と声をかけてみたけれど、私に気がつかない様子でどんどん行ってしまう。

 

 さっきは〝絶対に動くな〟と言われたが、イッシュさんは戻ってきたし、もう動いても大丈夫だ。

 

「あっ! 兄貴、聞いてくれよ、さっきさ……」

 

 イッシュさんに話しかけるヨッヘン君の声を背後に聞きながら、私は兄を追って市に出たのだった。

 

 ところで、お兄ちゃん、あんな服着てたっけ?

 どこかで着替えたの?

 

 

 


 

 

 

ルーデウス視点

 

 俺の現在の交友関係は、ほぼすべて妹に端を発している。

 わずか3歳の妹に、だ。

 ブエナ村には11人の子供がいる。

 俺と妹を除いた、6歳前後の子供だけで11人だ。

 赤ん坊や10歳以上の子供を含めればもっといるだろう。

 

 妹はゼニスに似ている。

 ゼニス似の顔立ちに、口元の黒子。

 パウロの遺伝子は髪色に発現している。

 将来は美人になるだろう。

 

 そんな妹はどこに行っても可愛がられる。

 本人が人懐っこい性質の上、ゼニスもパウロも、無愛想に見えるリーリャも、村人と上手く付き合っているみたいだし、両親かメイド同伴で行けば邪険にされる由縁はない。

 女児のリーダー格である子にいたく気に入られていて、村の子供からの扱いも良い。

 

 対して、5歳までかたくなに引きこもり、しかし早いうちから文字を読み、魔術を使う俺の村人からの評判は、こんな感じだった。

 大人:いたって優秀な子供。パウロさんとゼニスさんが羨ましい。

 子供:全然家から出てこない変なやつ。会った事はないがいけすかない。

 

 34歳無職童貞だった俺は、ある日トラックに轢かれそうになっていた高校生を庇おうとして死んだ。

 今世こそは本気で生きようと決意し、転生後は神童ムーブをかましてきた俺だが、同時に親にとっての理想の子供を演じてきたつもりだ。

 パウロやゼニスに逆らう理由はないし、生前では考えもしなかった親孝行を、今回は全うしたい気持ちもあった。

 5歳の誕生日を迎え、ロキシーの手により庭の外に連れ出されたことをきっかけに外への恐怖を乗り越えた俺は、行動範囲を広げるべく村を散策した。

 そうして、身内以外の人間と関わる中で、気がついた。

 大人にとっての〝理想の子供〟は、子供にとっての異端なのだと。

 

 俺と同じく友達のいなかったシルフィならば、あるいは俺を異端と思っていても一緒にいてくれただろう。

 しかし、子供の世界というのは排他的だ。

 シルフィがたかが髪の色でイジメられていたように、優秀すぎる、というのも、道徳が未熟な子供には排他の理由になり得るのだ。

 

 そうならなかったのはなぜか。

 俺がシンディの兄であったからだ。

 得体が知れないと思った奴でも、そいつが気心の知れた友達の身内であれば親しみやすいだろう。

 完成された子供たちの輪にシンディがいるおかげで、俺はすんなり馴染んでいけたのだ。

 

 無論、それが全てではない。

 最初は、男どもからは受け入れられていなかった。今はそれなりに仲良くやれていると思う。

 

 村の子供の輪に入るにあたり、まず俺は自分が特別だという驕りを捨てた。

 子供の体に大人の頭脳という万能感に酔いしれていたら前世の二の舞だと自らを戒めつつも、少なからず俺が持っていたそれ。

 生前俺が読んでいた漫画に、こんな台詞があった。

 強大な超能力を持つ主人公。強い力を持つが故、己のアイデンティティに悩む彼に、凡人である彼の師匠は言い放つのだ。

『超能力を持ってるからといって、1人の人間であることに変わりはない。足が速い、勉強が出来る、体臭が強いなどと一緒で、超能力も単なる特徴の1つに過ぎない。』

 

 同じ年頃(この体の実年齢)の子供と接するにあたり、俺はこれを心がけた。

 俺は天才ではない。特別な存在ではない。

 魔術を人より巧みに使う、という特徴があるのが、俺だ。

 

 それを念頭に置き、向こうに悪意さえなければ、対等に――必要とあらば下手に出て接するようにした。

 これが概ね上手くいって、男からも遊びに誘われるようになった。

 男は幼くてもプライドのある生き物だ。

 ただでさえ何となくいけ好かないと思っていた奴から「イジメはやめたまえ!」と上からこられたら。

 さらに自分がちょっと気になってる女子とそいつが遊んでいたら、まず仲良くする気は起きないだろう。

 

 ソマルと泥の上で取っ組みあいをした。

 それが呼び水となり、男VS女の大乱闘に発展し、最後は泥合戦になった。

 劇的に男女混合で遊ぶ機会が増えたかといえば違うが、喧嘩から始まったあれが楽しかったのはみんな同じだったようで、雪が積もれば総出で雪合戦をするようになった。小学校のレクリエーションを思い出す。

 シルフィを標的にした正義の味方ごっこはなりを潜めた。

 シルフィもいまや村で女友達を作っている。その彼女をイジメたとあっては、村の女の子から総スカンを食らうからだ。

 

 性善説など生前は信じていなかったが、一人一人話してみると、村に根っからの悪党はいないことがわかる。

 シルフィをいじめていた悪ガキ三人衆も、手がつけられないほどの性悪ではなかった。ただし純粋でもないがね。

 

 

 妹がいなければ、俺はシルフィ以外の子供とは会話もしなかっただろう。

 初めて仲良くなる子供はシルフィだったろう。

 そして同じくそれまで友達のいなかったシルフィと、二人で仲良く孤立無援。

 互いの他に友達はなく、共依存の関係になっていたかもしれない。

 

 ブエナ村は比較的新しい開拓村だ。

 あちこちから住む場所を求めてやってきた人々が助け合って暮らしている。

 そうして何事もなければ、この村で生まれ育った子供同士が結婚し、この地で次の世代を繋いでいく。

 新しい住民の受け入れだの、田舎暮らしに嫌気がさし都市に出る奴だの、人口の増減はあるだろうが、基本的には子供のときの人間関係がそのまま持ち上がってくるのだ。

 それを考慮すると、シルフィ以外の人との関わりを疎かにするのは、多分、よくないことだ。

 

 ヨーロッパでは、かつて魔女狩りが行われていた。

 現代でも確か一部の国では行われてるんだっけか。

 魔女の嫌疑をかけられた無実の人間が何万人も犠牲になったと言われている。

 俺は男だから大丈夫、などと安心はできない。セイラム魔女裁判やベナンダンティ弾圧など、私刑にかけられる魔女の中に男が含まれている事も少なくなかったそうだ。

 

 魔女の疑いをかけられる傾向があるのは、いい歳になっても独身で、周囲から孤立している者だったという説がある。

 確かに、常日頃から人と仲良くしていて人望があれば、疑われる可能性は低くなるのだろう。

 魔女狩りは人付き合いをろくにしてこない者の末路というわけだ。

 恐ろしい……。

 

 この異世界の文明レベルがどれほどのものかは知らないが、ネットはなく識字率も低い世界だ。似たような事が起こる可能性はある。

 みんなと仲良くしましょう、なんて寒々しいことは言いたかないが、時にはこっちが妥協してやったり、下手に出るのも将来を思えば吝かではない。

 生理的に無理、って相手も今のところ居ないしな。

 

 でも、悪ガキらがシルフィを標的にする前はロキシーに泥を投げつけていたと知ったときはさすがに許せなくて、ソマル直伝の寝技をかけた。自分が教えた技で痛めつけられる気分はどうだ。

 

 

 まあ、そんな訳で、今のところは俺の友達は11人。

 ときには子供同士で小競り合いや喧嘩はあるものの、基本的には仲良くやっている。全裸で磔なんてこともされない。

 平和なもんだ。

 

 平和……の、はずだった。

 

 

「シンディがいない?」

 

 羊飼いの兄弟の厚意でウィーデンという町まで来た俺は、兄弟が市に広げた店の前で、たった今聞いた言葉を復唱した。

 兄のイッシュはともかく、弟のヨッヘンまで焦った顔をしている。ただの迷子にしては大袈裟だ。

 

 詳しく聞くと、俺が町を見て回り、イッシュが席を外している間、ヨッヘンはシンシアと店番をしていたらしい。

 すると、山高帽の男が近寄ってきた。

 ヨッヘンは男を羊を買いにきた客だと思い、兄が来るまで待てと言った。子供と舐められて無茶な値切りをされることもあるし、自分では金勘定をごまかされてもわからないからだ。

 山高帽の男はヨッヘンに金貨を何枚か渡した。

 商売にまだ疎いヨッヘンでも、羊一匹の値段を遥かに上回る金額だとわかった。

 驚くヨッヘンに、山高帽の男は、羊ではなく、子供を――仔羊とじゃれていたシンディを指さした。

 あのガキを買いたい、これで足りるか? と。

 

 ヨッヘンは元々シルフィをいじめていた悪ガキの一人だ。

 しかし、嬉々として妹分を売り飛ばす非道ではない。

 ヨッヘンは驚きつつも断り、またいつ山高帽の男が来るともわからない不安に苛まれつつ兄の帰りを待ちわびた。

 

 兄のイッシュが帰ってきて、ほっと気が緩んだ矢先に、シンディはいなくなっていたらしい。

 

「馬鹿! おめぇ、なんでちゃんと見てなかったんだ!」

「だって、兄ちゃん帰ってきて……もう大丈夫だって思ってぇ……」

 

 イッシュに責められ、ヨッヘンは涙声になっていた。時折ませた口をきくが、まだまだ子供らしい。

 イッシュも弟を責めても仕方ないことを悟ったのか、癖のある茶髪をがしがし掻き、周囲を見回した。

 

「すぐ探しに、いや、まず警吏に……ヨッヘン、ウィーデンの道はもうわかるな? ひとまず三手に別れよう」

「もし妹が戻ってきたら入れ違いになるかもしれません。一人は此処に残るべきです。

 残るのはヨッヘン君がいいでしょう。人攫いであった場合、ヨッヘン君も捕まる可能性がありますから」

 

 俺が落ち着いて言うと、イッシュは戸惑った顔をこちらに向けた。

 

「だが、するとルーデウス坊は」

「僕は平気です。自衛の手段は父様から教え込まれているので。

 妹を見つけたら空に火球を打ち上げます。二発連続で打ち上げれば妹も僕も無事。三発は救助を求むの意ですので、もし気がついたら、応援をお願いします」

「う、うす」

 

 おいおい、返事が対パウロみたいになってるぜ?

 相手は6歳の子供だってのに。

 

「僕は西の方角を探します」

 

 そう言って、俺は人混みを縫って市の中を歩き出した。

 

 やかましい客引きの声や、豚の血売りから漂う生臭さにやや息苦しくなりながら、シンディの小さな姿を探す。

 どうせ、好奇心の赴くまま進んだ結果、迷子になって、その辺で大人から菓子でももらっているのだろう。村でよくそうしてるように。

 どこに行っても可愛がられるあの子のことだしな。

 

 ……待てよ? 山高帽の男がシンディを買おうとした理由はなんだ。

 いずれ成長するとはいえ、即労働力にはならない。

 3歳という幼さでは、特殊な技能も期待できない。

 じゃあ、なんで、欲しがるんだ。

 

 可愛いからだ。

 ゼニス似の顔立ちに、口元の黒子。将来はきっと美人になる。

 おまけに人懐っこいロリとくれば、ロリ〇ンには垂涎モノだ。身内補正でもかかっているのか、俺のまだショートなソードはピクリともしないが。

 

 いくら人身売買が合法である世界でも、可愛いロリを見て躊躇いなく金を出す人間が、一度断られた程度で簡単に諦めるのか?

 否。諦めたように見せて、機会を伺うだろう。

 子供が保護者の元を離れ、一人になる瞬間を待つだろう。

 そして隙をみて小さな体を袋か何かに押し込み、保護者が慌てふためくさまを見てほくそ笑むのだ。

 

 人攫いは、この世界では万引きくらいありふれた犯罪だ。

 ゼニスが歌い聞かせてくれた詩の一節を思い出した。

 

  見知らぬ人に負ぶわれて

  越えた旅路のつくしんぼ

  見知らぬ人は黒外套(くろまんと)

  顔もおぼえず 名も知らず

  いずくの国か いつの世か

 

 不気味な雰囲気の詩じゃないか。

 見知らぬ黒マントの人に負ぶわれ、どこに連れて行かれるのか、いやな想像ばかり育っていきそうだ。

 人攫いへの注意を促す童歌は他にもたくさんある。それだけ子供の誘拐はよく起きる事なのだ。

 

 ただの迷子ではなく、本当に誘拐された。

 妹の身に迫る危険をようやく理解したとき、俺は駆け出していた。

 

「シンディ! シンディー!」

 

 掌を空に向け、火系統の爆発(エクスプロージョン)の威力を抑えて打ち出す。

 空砲のような音がドン、ドン、と響く。

 通行人がときどき不審な目を向けてきた。どうでもいい。

 迷子であってくれたら、音を頼りに俺のもとまで来るはずだ。

 

 くそ。

 ヨッヘンとイッシュが目を離さなければ……。

 いや、兄は俺だ。責任はシンディを置いていった俺にある。

 人が多いから散策の足手まといになる。シンディはあの歳にしては聞き分けが良いから大丈夫だ。そう思って、俺は一人で行ったのだ。

 

 シンディが無事ではなかったら、いや、それ以前に発見することすらできなかったら、俺はどうすればいい。

 どんな顔でグレイラット家に居続ければいい。

 娘を溺愛しているパウロのことだ。怒り狂って俺を追い出しかねない。

 

 違う。保身を考えてる場合じゃないだろ。

 大丈夫、大丈夫さ。まだ慌てるときじゃない。

 シンディが居なくなってから、まだそんなに時間は経っていない。

 誘拐犯はウィーデンにいるはずだ。

 

 

 何度目かの空砲を鳴らしたときだった。

 

「お兄ちゃん?」

 

 路地裏から出てきた小さな人影。

 シンディは一人で、てぽてぽ歩いてきた。手にはオレンジ色の球体を抱えている。

 どことなく不安そうだった顔をパッと明らめ、彼女は満面の笑みでこちらに突進してきた。

 

「おにーちゃーん!」

 

 突進の勢いで、頭突きを顎にもらった。痛え。

 俺は顎を押さえつつ、シンディの無事を確かめた。

 

 怪我は……無いな。

 髪がちょっと乱れている。

 風邪も引いてない。元気そうだ。

 

「勝手に一人で行くのは良くなかったぞ」

 

 と、厳しめの口調で叱る。妹のためを思えばこそだ。

 

「……ごめんなさい」

 

 シンディは言い訳をしたそうにしたが、素直に謝った。

 ひょっとしたら、家族か友達に似た背格好の人を追いかけて迷ったのかもしれない。

 子供にはよくあることだ。生前の俺も幼稚園児のときはやらかした。

 

 発見を報せる火球を二発打ちあげた後、シンディの小さくて暖かい体を抱きしめた。

 無事でよかった……。

 

 

 


 

 

 

 兄と再会するすこし前のこと。

 初めて見る町はどの建物も道も同じに見え、兄を探すのを諦めた私は、家と家の間の隘路を突っ切って元々いた場所に戻ろうとしていた。

 

 じっとりと湿気が多く薄昏い路地裏に入ったとき、ぐいと首根っこを掴まれ、口の開いた麻袋に詰められたのだ。

 そのうち視野が明るみ、袋から出された。木造の倉庫のような場所であった。

 二人いた。乞食の身なりをした片目の潰れた男は、なおざりに私に視線をよこし、山高帽の男に小声で言いつけて倉庫を出た。

 ガキすぎる、もう少し育っていれば大臣に高値で売れたのに、と言葉の断片を繋ぎ合わせると、そのような意味の事を言ったらしかった。

 あてが外れたように、山高帽は私に視線をよこして舌打ちをした。

 

「泣きもしねえ、不気味なガキだ」

 

 黙して立つ私の正面に、山高帽は空の木箱を蹴り寄越し、その上にどっかりと座った。

 恐れがないのではない。突然のことに泣くのを忘れていた。

 

「名前は?」

 

 返事が遅れ、山高帽は靴の底を床に強く叩きつけた。

 凄まじい音が響き、私の肩は意思に反して跳ねた。

 

「しっ、しんでぃ、ぐれいらっと」

「〝グレイラット〟? そりゃいい!!」

 

 山高帽が笑む。鼻の下、唇の上をふちどる髭が下卑た笑みに合わせて歪んた。

 柑橘の爽やかな香りが山高帽の靴の先から匂った。

 手の内の、一玉の蜜柑を見下ろした。もうひとつは麻袋に入れられるときに取り落としていた。

 山高帽が踏み潰した……。そう思い至ったとき、烈しい怒りが湧いた。

 

 

 

 ■

 

 

 女学校に通う分限者の娘が気違いになって帰ってきたというのは、村では有名な話であった。トヨ子という娘。もとは別嬪で、東京から来た男教師との色恋でおかしくなり、女学校も辞めて、帰ってきた。

 トヨ子が男教師の子を堕している事は、誰が話しているのを聞いたわけではないが、トウビョウ様に教えられて、知っていた。

 しかし、娘を弄んだ男教師を殺してくれ――というトヨ子の両親の願いの応え方は、知らなかった。

 布団の上で上体を起こしたチサは、トヨ子の両親を帰した後、囲炉裏の傍につくねんと座る祖母にぼやいた。

 

「婆やん、トウビョウ使いちゅうんは、そねえにきょうてえもんなんか。わたしゃこの通り、目も見えんし歩けもせんのに、どねえして人を殺せるんじゃ」

「拝むんじゃ。お前にはトウビョウ様がついちょる」

 

 病は、人から何かを奪うかわりに、何かを呉れることもある。

 チサの場合、それは視力と足であり、トウビョウ様を使う力であった。

 チサの婆やんは、チサの冷えた手をとり、拝む格好に重ねさせた。

 

「婆やんの妹は、死ぬまで百を超える者に呪いをかけたで。妹の呪いから逃げられる者はおらんかった。

 何せ、妹は頸に金と白の輪がついた蛇を使えたけえ。あれが一番祟りが激しいんじゃ。使い方も、うっかりとは使えん。じゃけん、妹は若死にしてもうた。

 チサよ、お前も、それを使うときは用心して使わにゃあおえん」

 

 

 ■

 

 

 

 フランネルのスカートの下で、濡れたような肌触りの縄が太腿を這った。

 小蛇が内腿のあたりで蠢いている。濡れていると感じたのは、滑らかな鱗の冷たさゆえ。

 

 

 その場に膝をついた。

 手のひらをすり合わせるように重ね、祈る。

 

 この人が死にますように。

 死んでくれますように。

 

 死ね。

 

 死ね。

 

 死ね!

 

 

『トウビョウ様、よろしゅうお頼み申しますらぁ』

 

 

 とうに忘れたと思っていた言語だったが、トウビョウ様へ託す呪詛の言葉はなめらかに出てきた。

 私の腿をつたって床に降りた、頸に黄と白の輪がある小蛇は、床を這い、山高帽の躰を登った。

 肩に到達すると、鎌首をもたげ、耳穴に入っていった。

 

 蛇に気がつかなかった山高帽は、無表情で、木箱に腰かけたまま両腕を横に突き出した。

 右肘が頭の後ろで直角に曲がり、手で左耳を押さえた。

 顔が左を向き、左手が右頬を押さえた。

 首がぐきりと音をたてて折れた。

 

 私は正面を向いた山高帽の後頭部を見上げていた。

 首から下は木箱に座したまま微動だにしないのに、頭は真後ろを向いている。悪ふざけで切り貼りした絵みたいだった。

 

 絶命した山高帽の横を素通りし、路地に出た。

 倉庫の扉の前に誰もいなかったのが幸いし、脱出は易々と叶ったのだった。

 

 

「これ、お兄ちゃんの」

 

 手にもった蜜柑を意気揚々と兄に渡す。

 兄を見失ったときは戻り方が分からず、不安になりもしたが、もう一安心だ。

 きょとんとした風に蜜柑と私を見比べた兄は、にわかに優しい声になり、市に共に戻るように促した。

 

「知らない人に怖いことされてないか?」

 

 人や馬車にぶつからないように、道の端っこを手をつないで進む。兄からの問いに首を横に振って答えると、「ならいいんだ」と声が返ってきた。

 怖いと思うことはあった。

 頸に輪のあるトウビョウ様の存在だ。

 私は、まだ、あれが使えるのだ。それが怖い。

 

 

 


 

 

 

 羊がいなくなった荷台にのびのびと座る兄の膝に座る。

 砂利道を踏んで揺れる荷台の上で「あー」と声を出すと、声が勝手に震えてくれて楽しい。

 腹に腕を回して固定されたので、くつろいで顔を夕焼け空に向ける。

 髪の毛が顔にあたったのか、「わぶ」と兄の声が聞こえた。ごめんね。

 

 ぴぃひょろ、と鳴き声が聞こえる。

 

「たか、お兄ちゃん、たかいるよ」

 

 自由に空を飛んでていいね。

 

「ちげーよ。鳶だ」

 

 兄の横に座ったヨッヘン君に訂正された。

 鷹じゃなくて鳶だった。

 鷹は生きた動物を捕食するが、鳶は死骸を啄む。そのせいで鷹ほどカッコイイ鳥の扱いはされなくて、飛んでいると子供から歌って囃し立てられたりする不憫な鳥だ。

 

  トンビ トンビ

  まいまいしょ

  あさっての市で

  魚の尾買って食わしょ

  トンビ トンビ

  まいまいしょ

 

 三人で夕焼け空に向かって歌った。

 不憫とは思うが、思いっきり歌うのは楽しいのだ。

 

 そういえば、なんで〝魚の尾〟なのだろう。

 こういう時は母様だ。母様は知識豊かで、私や兄の問いになんでも答えてくれる。知らぬことは、村の年寄り、博識な旅人に折をみて訪ね、伝えてくれる。この前は、「鬼族の漁師が、本では猟師と書かれているのはね」と言い出したので、とうに質問したことすら忘れていたらしい兄がめんくらっていた。

 

 でも、母様はここにはいない。

 気になったことはすぐ知りたいので、兄に訊ねてみると、兄は首をひねった。

 

「多分だけど、鳶の尾羽が、魚の尾鰭に形が似ているからじゃないか?」

「おびれ?」

「川に、魚がいるだろ。魚の尻のほうを、尾鰭というんだ」

 

 なるほど。

 言われてみれば似ている。

 

 あっ。

 

「これも、一緒よ」

 

 私はスカートの裾をぴらっと摘んだ。

 この袴を短くしたような服は、広げれば台形になるのだ。

 鳶の尾羽と魚の尾鰭と私のスカートは同じかたち。

 

「そうだね。じゃ、こうしよう」

 

 兄は「魚の尾買って食わしょ」という一節を、「スカート買って履かしょ」と歌い替えた。

 

「スカート履くのかよ」と、ヨッヘン君が吹き出した。

 

「女のカッコとか、へ、ヘンタイじゃん! ぎゃはは!」

「雌のトンビかもしれないだろ! 仮に雄だとしてスカート履いてなにが悪い!」

「お前鳥の何なんだよ」

「急な真顔やめろ」

 

 兄の足が動きたそうにしていたので、上から退くと、兄はヨッヘン君にとびかかり、そのまま二人でとっくみあい始めた。

 どちらも本気の力を出していないじゃれあいだ。

 楽しそうで、微笑ましい。

 

「転がり落ちんなよぉ」

 

 御者台から飛んできたイッシュさんの声に、兄は「はーい!」と返事をし、私は荷台でころころ転がるオレンジを慌てて押さえた。

 家に帰ったら兄と半分この約束なのだ。

 これまでダメになったら悲しくて泣く。

 

「それにしても……いやぁ、嬢ちゃんが見つかってよかった。今日のことはパウロさんにはナイショで頼むぜ」

「? はぁい」

 

 どうして今日のことを父様に内緒にしなければいけないのか分からなかったが、とにかくにも頼まれてしまったので、承諾した。

 でも、牛車に乗せてもらえて楽しかったのに、誰にも話せないなんてもったいない。

 あ、父様じゃなくて、母様とリーリャに言えばいいのか!

 それから、エマちゃんと、ワーシカと、シルフィと……シルフィはお兄ちゃんから聞くかな?

 

 家族と友達の顔ぶれを指折り数えていた私は、見慣れた粉挽き小屋の水車を前方に見つけた。さらに丘に点在する家屋の群れを認め、胸に温かいものが広がった。

 懐かしさというには大袈裟な。初めての遠出が終わりつつある寂寥もあったが、寂しいだけでもない。妹を(みごも)った母様と、リーリャに会える嬉しさもあった。

 

 また行こうね、と言うと、イッシュさんは「今度なぁ」と肩を竦め、ヨッヘン君は「もう連れてってやんねー!」とイーッと歯を剥いた。けち。

 

「大きくなったら、俺が色んな所に連れて行ってあげるよ」

 

 そう言って兄は私の頭を撫でた。さすがルーデウスお兄ちゃんだ。

 とはいえ、頸に輪のあるトウビョウ様の姿を視認した以上、何日も家を空けることはできない。出かけても近くの町が限界だろう。

 

「お兄ちゃん、やさしいね。大好きよ」

「よせやい」

 

 今はただ、この幼い少年の優しさが嬉しい。

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