巫女転生 -異世界行っても呪われてる-   作:水葬楽

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九 柩は正午に燃やされた

 朝だ。

 朝日が眩しい。

 

 眩しい顔をしていたら、リーリャにそっと持ち上げられ、陽が直接射さない場所に置かれた。

 

「重いものもっちゃだめ!」

「……ふふ、はい、気をつけます」

 

 リーリャの前に両手を広げて通せんぼし、何回目かの抗議をすると、リーリャはこれもまた何回目かの同じ返事をした。

 ほんとだからね、リーリャの赤ちゃんは早く生まれるよ、と訴えても「はいはい」と返事はなおざりだ。

 

 三歳になって、お喋りがうまくなったと自負しても、それは以前の自分に比べればの話。

 複雑な情報は伝えたくても半分も伝わらないことがある。

 

 そうだ、トウビョウ様に供物を捧げなくては。

 祈祷だけでは物足りなくなって、そろそろ祟ってくるかもしれない。

 

「こーら」

 

 椅子を戸棚の前に持ってきて、上によじのぼって戸棚を漁っていると、母様に邪魔された。

 

「それはシンディには早いわよ。お母さんにちょうだい?」

「やっ」

 

 抱えた土壜をしっかり抱きしめる。

 ちゃぷ、と中の液体――お酒が揺れた。

 アブサンという名前の酒で、父様がときどき飲んでいる。

 

「ダメよ、子供は飲んだら具合が悪くなっちゃうの」

「飲むのわたしじゃない。おそなえもの!」

「お供え物? いい? シンディ、その気持ちは大事だけど、ミリス様への感謝は日々の祈祷で――」

 

 聖ミリス様のお話が始まってしまった。

 母様は私をミリス教徒にしたいらしいのだ。

 トウビョウ様にこっそり手を合わせている姿を実は見られていて、それでミリス教に興味を抱いていると思われているのだろう。

 

「どうしてもお母さんに返してくれないの?」

「うん」

 

 アブサンの壜を渡すように説得する母様に、それでも首を横に振り続けていると、

 

「えーん」

 

 母様は顔を手で覆い、しゃがんで泣きだした。

 なんてことだ。一体なぜ。

 

「シンディがお酒離してくれなくて悲しいよー、えーんえーん」

 

 私のせいだった。

 どうしようどうしよう。

 

 椅子の上に立ったまま、私は助けを求めてリーリャを見た。

 リーリャは攪拌機に牛乳を注ぎ、機械のハンドルを上下して牛酪(バター)を作っていた。

 リーリャは私と目が合うと、

 

「ううっ、ぐすっ」

 

 よろよろとその場にくずおれて前掛けで目もとを押さえた。

 ひええ。

 

「ごめんなさいぃ!」

 

 酒壜を戸棚に戻し、椅子から降りて母様に抱きついた。

 供物は別のものを考えるから。ちゃんと言うこときくから。

 

「もうお酒で遊ばない?」

「あそばない」

「約束?」

「やくそく!」

「そう! 良い子ね、シンディ!」

 

 顔を覆っていた手が退けられ、にっこにこの母様が私の頬をもちもち触った。

 ほんとうに泣いていたのだろうか。

 

「ほんとに泣いてた?」

「ええもちろん。お嬢様がイタズラなさるので、リーリャも悲しくて泣きましたよ」

「ごめんね……」

「バターミルクは飲まれますか?」

「飲みたいです!」

 

 リーリャがバターを作ったあとの牛乳をコップに注ぎ、渡してくれた。きちんとお礼を言ってから受けとる。

 普通の牛乳も美味しいが、バターを作った後の搾り粕もあっさりした味わいで好きだ。

 

 私が椅子に座って飲んでいるあいだに、リーリャは戸棚に近づき、さりげなく酒壜を棚の高いところに仕舞い直した。

 椅子の上に立っても絶対に届かない高さである。

 ああ……。

 

 よし。

 

 

「どれを取ればいいんだ?」

「あぶさん」

「酒? ダメだよ、そもそも何に使うんだ」

 

 朝食後、母様たちがいない隙を見計らって兄を連れてきた。

 兄はさっきの私と同じように椅子に乗り上げ、棚に手をかけた姿勢のまま私を咎めた。

 

「お供えするの」

「誰に……」

「ないしょ」

「とにかく、ダメだ。おもちゃじゃないの」

 

 遊びじゃないやい。

 

「お兄ちゃんだって」

「ん?」

「ぱんつ拝んでるのに」

「ブッ」

 

 正面から何かに衝突されたみたいに、兄は椅子から落ちた。

 

「だいじょぶ!?」

 

 あわてた私が近寄るより前に、床に仰のいていた兄は素早く這いつくばってにじりよってきた。

 

「ど、どどど、どこでそれを!? リーリャか!? それとも見たのか!?」

「視たの」

「見られていたか……」

 

 兄は女性用の下着を大事に祀っている。

 あの凄まじい念の篭もりようは、毎日といっていいほど拝み、ときに頬ずりや舐める等の接触をしなければ辿り着けない。同じ強さの念をこめて拝み続ければ百年足らずで付喪神が憑くだろう。

 

 隣室からでも存在を感じとれるほどで、残留思念を辿ると元の持ち主はロキシーだということがわかったのだ。

 

 

「このことは内密に頼む」

 

 兄は白鑞(ピューター)の小さな杯に薄緑色のアブサンを満たし、深々と頭を下げながら私にそれを渡した。

 

「だいじょぶよ、誰にもいわない。ぜったい」

「シンディ……!」

 

 兄が私に脅されているみたいで可哀想だったので、その頭をよしよしと撫でる。

 誰にも知られたくないことはあろうもの。前世ではそれを覗き視て、依頼者に伝えなければならぬ時もあったが、兄の秘密は守るのだ。

 

 今までは人目から隠れて拝んでいたが、別に兄が居てもいいか。

 玄関近くの柱の前にさっそく白鑞の杯を置き、掌を重ねた。

 

「大事なのは気持ちだと思うぞ」

 

 短い祈祷を終えると、証拠隠滅とばかりに兄は杯の中味を外に捨て、水魔術で杯を濯いで棚に戻した。

 

「高価なものを供えるのは信仰心の高さを周囲に示すには効果的だろう。でも神様は、値打ちのある供物を捧げた人のお願い事を優先して叶えることはしないはずだ。

 だってそんな神様がいたら、供物をたくさん用意できる金持ちはさらに金持ちに、明日の暮らしにも困る貧乏な家は貧乏なままだ。そんなの不公平だろ?」

 

 おそらく一理ある。

 私が育った村では、トウビョウ様はどの家でも信仰されていた。石見という地域では、土蔵に新米を撒いてトウビョウ様に捧げているらしいのに、薄い粺の粥を供えるのがやっとな貧乏百姓の家からも私というトウビョウ使いの巫女が出ている。

 

 同じくトウビョウ様を使えた婆やんの母はやや知恵遅れで、婆やんの妹は生まれつき盲だったらしい。

 トウビョウ様が片輪のオナゴに強い力を与えるというのは、いくぶんか救いであるように思われた。

 わずかな田畑しか持たず、他家の手伝いで口を糊していた一家に医者を呼ぶ余裕はない。ひたすら納戸で呻吟するしかなかった貧しさが、結果として生前の私にトウビョウ使いとして食っていく道を拓いたのだ。元々がトウビョウ持ちの血筋であったのも幸いした。

 

「気持ちがだいじ?」

「ああ。立派な神棚を用意できずとも、御神体(パンツ)があり、信仰心があれば例え枕の下、長持の中、本の裏、御神体(パンツ)がある場所が神棚なのだ」

 

 御神体かあ……。

 私はこの家にはない土間のほいと柱を想った。

 隣村から嫁に来たイサさんから聞いた話だが、壜を床下に置いて、そこをトウビョウ様の御座す場所と定めている家もあるとか。

 これは実践できそうな感じだけれど、壜を割ると災いが起きるとされているのが難点だ。

 

「ごしんたいが無いとき、どしたらいいの?」

「御神体(パンツ)が無い場合か……。

 そういう時は心だ。毎朝神(ロキシー)の気配がある方角に向かって二礼二拍手一礼、あるいは舞を捧げる、あるいは五体投地など、いくらでもやりようはある。

 いいか? 継続して行うということはそれ自体に忍耐力と精神力を要求されるのだ。時には、今日くらいやらなくていいかな、明日やればいいかな、と怠けそうになるときもあるだろう! そんな悪い衝動をグッと押し留め、御神体(パンツ)が手元に無くても毎日必ず拝むのだ。

 そうして、神(ロキシー)は、そうした下々の民のひたむきな心を見ていてくださる!」

 

 兄は自分の襟元をごそごそ探り、革紐をひっぱって服の中から出した首飾りをかかげた。

 緑青の槍の穂が三本重なった形で、両脇にはまっ白な獣の牙が一つずつ。ロキシーが兄にあげたお守りである。

 演説を終えた兄に拍手を送る。

 

 兄は気恥しそうに咳払いし、椅子につくねんと腰かけた。つま先が床に届いていない。

 

「つまり、信仰心の表現に供物は必須ではないということだよ」

「わかった!」

 

 私は玄関の柱のほうを向き直し、その場に正座して、もう一度手を合わせて目を瞑った。大切なことは供物ではなく、トウビョウ様を恐れ敬う気持ちなのだ。

 

「ところで何をお祈りしてるんだ?」

「ないしょ」

「内緒かー」

 

 トウビョウ憑きが出た家は財をなす。

 しかしトウビョウ憑きが出た家をトウビョウ屋敷といって、いかに富んでいても、村八分にこそしないものの、村人はトウビョウ屋敷の者とは血縁を結ばない。トウビョウ持ちはトウビョウ持ちと、狐憑きは狐憑と結婚するものと決まっている。また、金銭の貸借もしない。

 

 私はトウビョウ様の力を借りて家族に貢献するが、私がトウビョウ憑きである事は知られてはならない。

 私のせいで、兄の嫁の来手や、まだ見ぬ妹たちの貰い手が見つからなかったら可哀想だからだ。

 

 

 


 

 

 

 二月の雨季のことである。

 

 雨の日が続き、その日も、終日やわらかい小雨がふっていた。

 お昼寝をすると、寝る時間になってもまったく眠くならないからふしぎだ。まだまだ動き足りない感じがして、そういうときは家の中で疲れるまで父様に遊んでもらう。

 まず、父様の正面に立って、父様の両手につかまる。

 つかまった手をしっかり持ち上げてもらいつつ、父様の体を足で登る。

 手と手のあいだに足を入れて、くるっと回ると、なんと元の場所に着地している。

 

 前にシルフィが父親のロールズさんとしているのを見て、あれやって! と、父様にねだった運動だ。

 

 ロールズさんが子供のときは彼のお母さんとしていたそうだ。シルフィのおばあちゃんである。

 おばあちゃんと一緒に暮らさないの? とロールズさんに訊いたら、僕とおばあちゃんはあんまり仲良しじゃないから、と曖昧に微笑んでいた。

 うちは、父方の祖父母は亡くなったという話で、母方の祖父母は遠いところにいるという話だ。

 ロールズさんがお母さんと仲良しになれたらいいと思った。

 

 

 友達の家庭の事情はさておき、今は兄の番である。自分の順番を待ちがてら、父様がいつも腰のベルトに括りつけている大きな剣をさわる。

 

「ほいっ」

 

 兄が着地した。

 父様は柄を持ち、鞘から抜いてちょっとだけ刀身を見せてくれた。幅の広い刀身である。私の手のひらとおなじくらいだ。

 

「さわったら、ケガしちゃう?」

「ああ。母さんが使う包丁と同じで、使いこなせば便利だが、お前にはまだ危険だ。さっきみたいに鞘の上からなら触っていいぞ」

 

 刃物は、ふしぎだ。手を押し当てても物は斬れないのに、剣や包丁を押しつけると何でも斬れる。鈍色に光る刃は怖い存在ではなく、むしろ人を惹きつける魅力があった。

 もうちょっと見ていたかったが、父様はカチャンと鞘にしまった。

 

「はい、シンディの番」

「ん!」

 

 父様の手につかまり、くるんと回った。たのしい。

 もう一回やりたいけれど、次はお兄ちゃんの番だ。

 

「せーのっ」

 

 兄は父様と息を合わせ、高く飛んで回転した。

 父様の体に足で登らず回るとは。そんなやり方があったのか。

 

「お兄ちゃんとおんなじのする」

「できるか?」

「わかんない」

 

 せーの、と兄がしていたように膝を曲げて掛け声を合わせて飛んだが、私が跳躍しただけで終わった。

 父様がちゃんと引き上げてくれなかったのだ。

 

「とうさま、ちゃんとしてくださいな!」

 

 私は訴えた。「〇〇して!」だと言葉が強くなるときがあるから、「〇〇してほしいな」「〇〇してくださいな」という言い方にすると良いと母様に教えられている。

 

「や、でも、強く掴んだら腕が引っこ抜けそうだぞ? 大丈夫か?」

「やん」

 

 思わず左肩を押さえた。無くなってない。ちゃんとあった。

 

「子供たちをむやみに怖がらせないで」

 

 と、母様から声が飛んだ。

 

「そうは言うが、持ってみると骨の感じがルディと違ってビビるんだよ。こんなに小さくても、もう男女で体つきが違うんだな」

「ふたり抱っこする? とうさま」

 

 ふたり抱っことは、父様が、兄と私を片腕ずつ座らせて同時に抱っこすることである。

 兄と私がちがう、と言っていたので、同時に抱けばもっと確かめやすいと思った。

 

 父様は私を右腕に、兄を左腕に抱いて立ち上がった。

 私の背がうんと高くなった。暖炉の上に飾ってある、特別な日にしか使わない白目の皿に手が届きそうである。あの皿は、もう一年も前、兄の五歳のお祝いに使われたきりだ。

 

「おもい?」

「軽い、軽い。二人合わせたって羽根のようだよ」

 

 父様は私の頬に口をつけた。兄の頬にも同じようにしようとし、ぺちんと兄の手に口をおおわれて塞がれていた。

 

「母様にもそう言ってあげたんですか?」

「そりゃな。出会ったばかりの母さんは、可愛くてか細くて、本当に冒険者かと内心で疑ったさ」

「あーら、今は違うのかしら?」

 

 母様がにまにま笑いながら近づいてきた。

 

「まあ、確かに、ここに来てから少し焼けたわね。腕に筋肉もついたもの」

「母様はどんなときも綺麗ですよ」

「きゃあ! ルディったら!」

 

 少女のように頬に手をあてて喜ぶ母様は可愛らしい。ほっこりした。

 一方で、父様は思いっきり兄に頬ずりをした。私にするよりやや乱暴だ。両手が塞がっていなければ頬をつまんで横に引き伸ばしてさえいそうだ。

 

「父さんの先を越しやがって。将来有望じゃないか。おらおら」

「くすぐった、いや、痛い、痛いです父様! 髭の剃り残しが!」

 

 兄が体をよじって顔をそらしたとき、ドンドン、と玄関の扉が強く叩かれた。

 

 

 父様と母様はほぼ同時に、驚いた猫のように顔を玄関に向けた。

 夜更けに人が尋ねてくるのは、初めてだ。

 

「パウロさん、開けてくれ」

 

 扉の向こうから父様を呼ぶ聞き馴染んだ声に、父様は私と兄を降ろして玄関に向かう。

 燭台の火が届かぬ玄関と応接間の昏さを案じてか、リーリャが手燭を持って父様に追従した。

 母様も不思議そうに玄関の方を伺っている。

 

「どうした? こんな夜更けに」

「マリオんとこの長男坊が、こんな時間になってもまだ帰らねえらしい」

「長男……っつうと、ケインか。まだ十一歳だったよな。この家には来てないぞ」

 

 松明をたずさえて訪ねてきたのは村人のヴェローシャさんだった。

 ヴェローシャさんに「こんばんは」を言いに玄関に近づくと、父様にひょいっと抱っこされる。

 兄と母様も来て、「外は寒いですし、中に」という母様の申し出をヴェローシャさんは首を振って断った。

 

「なあ、ルディ。お前見たか? ケインのこと」

「いえ、僕もシンディも、今日は雨だったのでずっと家に居ました。友達は来ましたが、シルフィとハンナだけです」

 

 父様は難しい顔をした。

 母様が父様に代わるようにヴェローシャさんに言葉をかける。

 

「こんな時間になっても帰らないなんて、心配ね。他のお宅には訊ねたの?」

「ああ、どの家にもいなかった……あんたらのとこが最後だ。

 んで、もしかすると森の方へ行っちまったかもしんねえってことで、今から男衆で捜索しに行くんだ。パウロさんにも声掛けさせてもらった」

「無事だといいけれど……」

 

 母様はそう言いながら兄の肩に手を置いた。

 その顔は不安そうだ。ケイン君を家で待っているであろう彼の母親の気持ちを想像して、胸が痛んだのかもしれない。

 

 ケイン君。

 知っている。リチャード君のお兄ちゃんだ。

 この村も前世と同様、だいたい十歳から本格的に家の仕事を手伝うことになる。

 私がエマちゃんに連れられて家の外で遊ぶようになったのは一年前で、そのときすでに十歳だったケイン君とは遊んだことはない。でもリチャード君に会いに家に行けば、たまに相手をしてくれた。

 蜂に紐をくくりつけて巣を見つける方法を教えてくれたのも彼だ。

 無口だけど優しい少年だった。

 

「そういう事ならオレも行く。ゼニス、カンテラに火入れてくれ」

「すぐに用意するわ」

「上着も用意いたします」

 

 母様が角灯を取りに、リーリャが父様の外套を取りに行った。父様に床に降ろされ、視野の高さがいつもと同じに戻った。

 

「父様、僕も一緒に行って手伝います」

 

 兄は父様の服を引き、そう言った。

 

「お兄ちゃん、どこか行っちゃうの?」

「うん。ケインを探すのを手伝うよ」

「私もおてつだいする」

「シンディは留守番かな」

 

 兄はしかし、やんわりと断った後、私をじっと見つめて何か考えているような素振りをみせた。

 それが中断されたのは、父様が兄の頭に手を置いたからだ。

 

「ルディ。お前も留守番だ」

「でも、僕でも多少は役に立てると思います」

「バカお前、夜の森を舐めるな。捜索対象が一人増えて終わりだぞ」

 

 話は終わりとばかりに父様は外套に袖を通して外出の身支度を整え始めた。

 兄は不服そうな顔をする。

 ケイン君を助けに行きたかったのだろう。あるいは、父様の役に立ちたかったのかもしれない。

 

 

 私はケイン君を視ることにした。

 そしてケイン君の居場所を兄にだけこっそり教えて、兄が見つければ、父様は兄を褒めるはずだ。ケイン君の両親も感謝するだろう。

 

 

(トウビョウ様。童らの居場所を、チサに視せてつかあさい。)

 

 声にしない声で、口のなかでそっと呟く。

 頭の両端が熱くなり、目を閉じれば望んだ光景はすぐに浮かび、熱さは痛みに変わった。

 不吉な結果であれば頭が痛む。

 

 思わず、言葉をこぼした。

 

「……土、の、なか。ケイン君、かわいそう」

「うん?」

「土のなかにいる」

「土の中?」

 

 父様が怪訝な顔をした。

 場所は、村外れの川縁である。今は誰も住んでいない無人の茅屋の傍であり、川縁の木の樹皮には、猪が躰を擦りつけた泥の跡がある。

 あの少年は土砂崩れに巻き込まれたらしい。経もあげてもらえないまま土の中は気の毒だ。

 

「村の、はしっこ。近くに家があって、川べりの木に、傷と泥がついてるの。それがめじるしよ」

 

 自分が視たものを、そのまま伝える。

 兄が行く必要はなくなった。掘り返すには、どうしたって大人の力が要る。

 

「ケインが生き埋めになってる、って、言いたいのか?」

「生きてないよ」

 

 松脂が焼ける匂い。

 脂を塗ったために松明の火はよく燃えている。橙色と赤色の火は周囲を丸く照らし、降り続ける小雨を糸のように白く映し出した。

 

 雨乞いのときも山野で火を焚く。神事の煮炊きに使う火は斎火といって穢れがない清浄な火だと教えられてきた。

 聞きかじった話だが、紙に包んだ塩を燃やすことで成就する呪いもあるという。

 呪いにおいても、神道においても、火は重要な役割をもつのだ。

 

 掘り返す者たちが掲げた松明は、そのまま子供の送り火になるだろう。

 

「シンディ、そういう事は言ってはいけないの」

「だめなの?」

「シンディは今日、お家から出てないでしょう。見てないものを見たって嘘をつくのは、いけないことよ」

 

 ちゃんと視たのに。

 母様の言う「見た」と私の「視た」は、たぶん少し違う。でも、それを説明する力を私は持たない。

 

 まごついていると、膝をついた母様の厳しい目にまっすぐ射抜かれる。

 

「お返事は?」

「……わかった」

 

 しょんぼりして、私は頷いた。

 父様に慰めるように肩をとんとんと叩かれた。

 

「それじゃ、行ってくる。おやすみ、ルディ、シンディ」

 

 角灯を持ち、ヴェローシャさんと連れ立って家から出た父様に、お願いした。

 

「はやく、見つけてあげてね」

「ああ。オレたちに任せろ」

 

 振り向いた父様の、鷹揚な笑みが、角灯の弱い光に照らされていた。

 

 

 


 

 

 

「お嬢様、おはようございます」

「んにゃ……りーにゃ」

 

 リーリャに起こされた。日輪はまだ低い。物の文色をとらえるのに不足はないが、夜は明け切っていない時刻だ。

 顔を洗い、水を少し飲んで、まだうつらうつらしていると、リーリャに洋服を渡された。

 

「お着替えしますよ。腕をあげてください」

 

 バンザイをすると、リーリャが服の裾を持って捲りあげる。

 丸い襟から頭をすぽっと抜かれながら訊いた。

 

「じぶんで着なくていいの?」

「今日は急ぎの用事がありますので、特別です」

 

 普段の服を着せられた後、黒い布をリーリャに渡される。

 受け取って広げてみると、黒色の袖無し外套である。

 ボタンが多い洋服はまだうまく着られないけれど、これは私でも簡単に着脱ができるやつだ。

 

 そうして、兄と手をつないで、家族揃って外に出た。

 その家には大勢の村人が集まっていた。私の家族も例外ではない。

 群衆の中にエマちゃんを見つけたので、手を振ると、エマちゃんは周りの大人の顔色を伺うようにしながら、少し微笑んで手を振り返してくれた。

 

「……シンディ、ケインお兄ちゃんとお別れしましょうね」

「?」

 

 母様にそう言われ、家の方を見る。

 黒い幕をかけられた棺台が二人の男に運ばれて、村唯一の教会に運び込まれていく。

 泣いて棺にすがる女――ケイン君の母親を見て、ようやくこれがこの村の葬式だということがわかった。

 

 そうか。ケイン君はきちんと発見されたのだ。

 

 老人の飲んで騒いで見送る葬式と異なり、子供の葬式は痛ましく陰鬱な雰囲気になるのはこの国でも同じらしい。

 

 かくいう私も、トウビョウ様に頼って視るのと、実際に遺体が運ばれるのを見るのではやはり心情は異なった。特別仲が良かったわけではないものの、顔見知りの子供の死は堪える。

 

 見送りを終え、家に到着した私たちは、

 

「シンディは、神子ではないでしょうか?」

 

 という兄の一言により、家族会議とやらを始めることになったのだった。

 

 

 家族会議。

 いつか、リーリャが妊娠を報告したときにしていたあれだ。

 違いは、父様が別室に追いやられず、うなだれた顔もせず、真面目な顔で家長の席についていることだ。

 

 私は兄の隣りに座っている。食事のときのように座面に台が置かれているわけじゃないから、視野の大半を卓が占める。椅子の上に正座をしたらちょっとマシになった。

 

 あっ、母様が浮かない顔してる。

 

「確かに、ケインは土砂崩れに巻き込まれて死んじまった。シンディはそれを言い当てた。だが、この一件だけで神子だと断定はできない」

「昨夜のことだけじゃありません。シンディは隠れんぼのときも、必ず誰がどこにいるか当てるんです。

 それから、前に、ベンさんの納屋でボヤ騒ぎがあったでしょう」

「ああ。それがどうしたんだ? そのときは、ルディが魔術で消し止めたんだろう?」

「僕が、その場に居合わせたのは、なぜだと思いますか」

「……偶然じゃないのか?」

 

「違います」

 

 兄は首を振って否定した。

 

「前日に、シンディに言われたんです。ここは明日、隣家の鶏が絞められた時間に火を吹く、そして中にいる子供が焼かれて死ぬ、と。僕は言われた通りの瞬間に赴いただけでした」

 

 私から、父様の顔は見えない。

 だから感情をうかがい知るには、声音に頼るしかないのだけれど、父様が何も言わないから、わからない。

 

「……実は私も、もしかして、と思うことはあったのですが――」

 

 父様が口を開くより先に、リーリャが話し始めた。

 

 

 知るはずのない失せ物を見つけたこと、

 魔物が森に発生する日を言い当てたこと、

 予測できない天候の変化を予言したこと、

 行方不明の子供の居場所を言い当てたこと、

 村娘が妊ったことを医者より先に当てたこと、

 等々。

 

 私がこれまで当たり前のようにしてきたことを列挙し、兄たちは真剣に話し合っている。

 前提として、この国には魔術という火や水を何もないところから生みだす技術があるのだ。

 それに比べれば、失せ物/失せ人探し程度なら珍しくもないだろうとたかをくくって、ところ構わずトウビョウ様の力を借りてきたのがいけなかったのかもしれない。

 未来視も、天候程度なら正確に視える。

 魔物の襲来は、村から森に伸びる魔筋(ナメラスジ)を見ればわかることだ。一年に一度魔物が発生するかしないかというのは、生前と照らし合わせれば修羅の国といって然るべきだと思うのだが、この村は平和な方だそうだ。

 それを聞いた日は怖くて夜泣きした。

 

 この家をトウビョウ屋敷にしてはいけない。

 トウビョウ様の名を明かさないようにしつつ、こうだったよね? という事実確認や質問に、言葉少なに頷いたり、答えたりした。

 

 ところで、神子ってなんぞや。

 咎められなかったので、机に手をつき、椅子の上に立って家族の顔を見回した。

 

「私は違うと思うわ」

 

 懐疑的だった父様が、「まさか本当に?」って感じの眼を私に向けてきたとき。

 沈黙を保っていた母様が突如席を立ち、言った。

 

「小さな子供は、不思議と女性のお腹に赤ちゃんがいることを言い当てることがあるんですって。でも、成長と共にその力は失われるんですって。

 シンディも、それよ。神子なんかじゃない」

「いや、だが、ルディはそんなことなかったぞ。それに、他の事象の説明がつかない」

「偶然よ。ねっ、ルディ。確かに少し不思議なことはあったけれど、びっくりしてちょっと大袈裟に言っちゃったのよね。そうでしょう?」

「えっ……」

 

 兄がぽかんとして、それから訝しげな顔になる。

 なんでそんなこと言うんだ? って感じの表情だ。

 

 母様は私に向き直り、にっこり笑った。

 

「お母さんたち、つまんない話しちゃったわね。お腹すいたでしょ? 朝食にしましょう。一昨日もらった果物も食べる?」

「もも!」

「そうよ、桃よ」

 

 わーい!

 

 よろこぶ私とは異なり、父様は慌てたように、台所に行こうとする母様の腕を掴んだ。

 

「お、おい、どうしたんだ、ゼニス。その終わらせ方はちょっと強引だぞ。もし仮にシンディが神子だったら――」

「神子だったら何よ!」

 

 母様はとつぜん金切り声をあげた。

 腰を上げかけていた父様が驚き、再び着席する。

 私と兄もびっくりして姿勢を正した。

 

「私だって、もしかして、って思ってたわよ! シンディは特別なんじゃないかって! 普通の子にはない力があるんじゃないかって! だって母親だもの! あなたより長く娘といるもの! オーガスタさんの子が流れることまで言い当てた! 子供たちに襲いかかろうとした野犬が、この子が睨んだだけで泡を吹いて死んだ! あなたの留守中にしつこく訪ねてくる男が、この子に触れられると苦しみだした! 私は全部そばで見てたのよ!」

 

 そんなこともあった。

 母様と井戸端でお喋りしていたオーガスタさんの子は、早いうちからもうダメだということがわかっていたから、腹の赤ん坊のなり損ないに向けて手を振ってお別れした。

 野犬はソーニャちゃんとワーシカと庭で遊んでいるときに乱入してきて、ちいさなワーシカに標的を定めて襲いかかろうとしたので呪い殺した。

 父様と兄がいないときに訪ねてきて、ギリギリ冗談だと言い逃れできる下卑な言葉を母様に投げかけてくる男もいた。少し苦しめたところで、母様に「やめて、シンディ」と言われたから蛇を回収したのだ。男は喉首に蛇が巻きついたような痣をこさえて這う這うの体で逃げ帰り、それ以降来なくなった。

 

「……神子だったら、何よ」

 

 フーフーと肩で息をしていた母様が、疲れたように呟いた。

 ポロッとその瞳から泪が零れたのを見て、父様は今度こそ立ち上がって母様を抱き寄せた。

 

「神子だったら、あなた、自分の子を王宮に差し出すの? この子が名前も奪われて、私たちは簡単に会えなくなって、王宮でいいように飼われることになっても、神子だから仕方ないわね、って受け入れなきゃいけないの? いやよ、そんなの……私が産んだ子なのよ、そんなの嫌よ……」

 

 母様が泣いている。

 神子も王宮もなんのことかよくわからなかったけれど、母様が泣いていると不安になるし、私も悲しくなってきた。

 すごく、悲しい。お腹も空いた。

 

「ふえっ」

 

 思わず泣いてしまうと、ばつの悪そうな顔をした兄に抱かれて背中をさすられ、もっと泣けてきた。

 どうして兄が申し訳なさそうにしているのか。

 兄の発言で始まった話し合いだから、発端として責任を感じているのかもしれない。

 

「大丈夫だ、ゼニス。シンディはオレが守る。誰にも渡さない」

 

 母様とえんえん泣くことしかできなかった私には、父様のそんな言葉が、やけに頼もしく感じたのだった。

 

 それから。

 私が持つトウビョウ様の巫女の力は、秘匿されることとなった。私についての話し合いだが、私は完全に蚊帳の外だった。

 まあ、トウビョウ様の名は黙り通しても、力自体は特に隠さずにいたから今の結果なのだ。信頼がないのは仕方ない。

 

 

---

 

「正直、神子や呪子にしては、シンディの力は得体が知れないと思う。だが他に、オレたちはこの子の状態を表す言葉を知らない。

 今まで村の外に知られなかったのが奇跡なんだ。これからは、意識して隠し通さなければならん」

「生まれながらに持った力であれば、お嬢様には視えることは当たり前で、〈普通であること〉と〈普通では無いこと〉の区別はつきません。私たちが気をつけても、完全に隠すことは難しいかと」

「そうよね……。いっそ、分別がつく齢になるまで家から出さなければ……」

「待ってください、母様。それではシンディが可哀想です。それに、物事を判断する力は人と関わりながら身につけていくものです。家にこもり切りでは、育つものも育ちません。

 そこで提案なのですが、僕たちがシンディは神子だと触れ回るのはどうですか?」

「それじゃあ逆効果で……って、いや、ルディ、何か考えがあるんだな?」

「神子といっても、能力は様々なんですよね? それこそ王宮が欲しがるような能力の神子もいれば、明日の晩御飯の献立を必ず当てられるとか、ショボい神子もいるはずです」

 

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 結論。

 私は神子である。能力は、失せ物を必ず見つけること。

 神子について、やっと意味を説明してもらえたので、ここに記しておこう。

 神子とは、〈呪い〉を持って生まれた人間のことだそうだ。

 魔術では説明のつかない事象を呪いと言い、それを持つ人のことを神子と定義するのだという。ただし、〈神子〉とされるのは、呪いが人間にとって利益をもたらす場合であって、逆に呪いが悪い方向に働けば、〈呪子〉とされるらしい。

 

 話だけ聞けば、神子と呪子は紙一重の存在に思える。トウビョウ様の力は良いことも悪いことにも使えるのだ。

 使い方次第で、私は神子にも呪子にもなるのではないか。

 

「シンディは、少し先に起こることがわかったり、自分の手を使わずに生き物を傷つけることができるのね?」

「うん!」

 

 と、放置されていた反動で、元気よく答える。

 予知は、穢れ――例えば、出産や死――に関すること以外はあまり見えないし、万能ではないけれど。

 殺したいほど恨んでる人がいれば教えてね。こっちはほぼ百発百中だ。

 

 母様は一瞬辛そうな顔をしたが、すぐに私を抱きしめた。

 

「実はね、お母さん、魔法が使えるの」

「しってるよ?」

「魔術じゃないの、魔法」

 

 母様は私を強く抱き締めた。頭上から、厳かな声が降ってくる。

 

「シンシア・グレイラットの特別な力を、今から私、ゼニス・グレイラットが封印します。

 ……シンディ、眼を閉じて、心の中に箱を思い浮かべて」

 

 箱――と、言われて、私は思い浮かべる。

 行李。ちがう。米櫃。ちがう。硯箱。ちがう。

 

 私は母様が大切にしている手箱を思い浮かべた。真鍮の金細工の箱である。上面には椿のような花、側面には麦穂と二羽の小鳥が浮き彫りになっていて、少し手擦れしている。

 大切にしているものは、手箱そのものではなく、中に入っている銀色の首飾りだ。

 

「その箱は開いてる?」

「閉じてる」

「開けてみて」

 

 脳内で、元から緩くなっていた金具は勝手に外れ、蓋が開く。

 

「その箱は、すごく深いの。小石を投げ入れても、いつまでも落ちた音が聞こえないくらい、深い箱よ」

 

 箱の中身を覗き込んだ。真っ暗闇だ。

 銀色の首飾りもそれを包み込む絹の布もない。

 

「シンディが持つ力を、ものに例えると、何になる?」

「ちいさい、蛇」

「その蛇を捕まえることはできる?」

「できない」

 

 トウビョウ様を捕まえることはできない。

 

「大丈夫、お母さんが捕まえたわ」

 

 目を瞑ったまま想像する。

 母様のやわらかい腕。元々は色白な手は、庭の薬草の栽培や庭木の世話で甲がすこし日焼けている。

 私に見えるのは、腕だけだ。不思議とそれは母様の腕であるとわかる。

 人の怪我を治すことのできる手が、小さな蛇を捕らえた。

 

「捕まえた蛇は、シンディに渡していい?」

「……いらない」

「じゃあ、お母さんが箱の中にしまっちゃうわね」

 

 昏い箱の中に、母様が腕を差し込んだ。

 母様の細い指に摘まれ、手首に巻きついてもいた蛇は、母様が腕を引き抜いたときには消えていた。

 私は、箱の中を覗けないでいる。箱の底からトウビョウ様の依代である小蛇がすさまじい眼で見上げていることはわかるのに、見つめ返せないでいる。

 

「蓋を閉じて、シンディ」

 

 中身を見ないようにしながら、蓋に手を添えて閉じた。

 

「金具をしっかり締めて、上から紐で――可愛いほうがいいわね、リボンにしましょうか、シンディの髪を結んでる青色のリボンがいいわ。

 箱をリボンでぐるぐる巻きにします。ぐるぐるにね」

 

 髪を結わえるリボンがそんなに長いはずがないのに、見慣れたリボンは何重にも箱に巻きついていく。

 ぐるぐる、と復唱してみた。言葉の響きが面白くてちょっと笑った。

 

「最後に、お母さんがちょうちょ結びにして、おしまい」

 

 そして、母様は私に目を開けるように言った。

 私は夢から覚めた心地で、母様の顔を見上げた。

 

「これで、シンディの力は封印されました。

 でも、全部じゃないわ。人のためになる力は残しておいたから」

 

 そして、母様は言ったのだ。

 私は失せ物を必ず見つけられる()()の神子だ、と。

 それ以外の力はもう使うことはできない。また自分の力を人にひけらかしてもいけない、と。

 

 子供騙しのおまじないだ。トウビョウ様の力は封印されてはいないし、使おうと願えば、きっと今でも使える。

 でも、心の中で箱を開けて小蛇を取り出そうとすると、母様の手が箱の蓋にそっと被さるのだ。その手の下からむりやり箱をもぎ取ることは、できそうにない。

 

 

 こうして私は、トウビョウ様に蓋をした。

 叶うことなら、いつまでも母様に蓋を押さえていてほしいと、そう思った。

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