このタイトルを使いたいがために細分化したところは否めないぜ…結局短めになった
※本日2つ目です
【 】
…も、もう、何がなんだか……えっと、アズサちゃんが転校してくる前のアリウスという学校がナギサ様の襲撃を企てているとかで、ハナコちゃんの作戦でそれに先んじて動くことになって……ここまでは、まだいいです。
そしたら、アリウスと一緒にミカ様が現れて、「私が本当の『トリニティの裏切り者』」だって、セイア様の襲撃にも関わってたって……あぅ…ただでさえ激戦なのにこんな急展開、もうわかりません!助けてペロロ様…!
「ティーパーティーの聖園ミカさん。他のティーパーティーメンバーへの傷害教唆および傷害未遂で、あなたの身柄を確保します」
それでいて、今度はシスターフッドまで…いえ、ハナコちゃんが呼んでくれた味方らしいんですが……唐突に人数が増えたこちら側を見て、ミカ様は。
「…あはっ、さすがにシスターフッドと戦うのは初めてだなぁ…なるほどね、これが切り札ってこと?ねえ浦和ハナコ、どうやってシスターフッドを動かしたの?仲がよかったのは知ってる、でもあの子達が何の得もなく動くはずがない。ねえ、何を支払ったの?」
「…」
目が笑ってないミカ様に対し、ハナコちゃんは…笑顔のまま、何も言いません。ぴりぴりしたにらみ合いは、ミカ様が目をそらしたことで終わりました。
「…うん、興味深いね。さて、片付けないといけない相手が一気に増えちゃったなぁ~」
「…ようやく顔色が変わりましたね、ミカさん♡」
「そうかな?…まあどうせホストになったら大聖堂も掃除しようと思ってたし。うん、一気にやれるチャンスだと思うことにしようかな」
「あくまでも戦うつもりですか…ミカさん、この状況での勝算がどれくらいのものか、わからないあなたではないですよね?」
「…うん、そうかもね。でもここまで来て"おとなしく降参します!"なんてわけにはいかないでしょ?…私はもう、行くところまで行くしかないの」
その言葉を合図にしたみたいに、ミカ様の背後でアリウスの部隊が動き出しました…やっぱり、戦うしかないみたいです。
「みんな、まだいけるかい?」
「は、はい!」
「問題ない」
「ぜ…全っ然!まだまだ!」
「はい!任せてください♡」
「私もサポートいたします…!」
先生の落ち着いた、でも芯のある声で気が引き締まりました。声が増えたので少しだけ振り返ってみると、どうやらマリーちゃんが私たちの援護に入ってくれるみたいです。
すでにシスターフッドの皆さんがアリウスの生徒たちを相手していて、こちらに回る人数を減らしてくれています。…ここまでお膳立てしていただいて、頑張らないわけにはいきません!
「…何これ。洒落にならないなぁ…どうして?セイアちゃんが襲撃されたときだって、動かなかったのに…今このタイミングでシスターフッドが介入してくるなんて、冗談にもほどがあるよ…」
ぽつりと、覇気のない声でつぶやくミカ様…その周囲にはアリウスの生徒たちが倒れ伏していて、ミカ様ご本人も満身創痍でへたりこんでいます…ぐったりとしたご様子は、さながらペロロ様ぬいぐるみXLサイズ*1のようです
そ、それはそれとして…なんとか、切り抜けました……先の激戦で遮蔽物もろくに残っていなかったのでとても怖かったんですが、マリーちゃんの『加護』にとても救われました。あとでちゃんとお礼を言っておかないと…。
「何を見誤ったのかなぁ…ハナコちゃんのことを見くびったから?…ううん、"浦和ハナコ"がとんでもない存在なのは知ってた。でも、いつのまにか無害な存在になってた…変数として計算する必要がないくらいに。…アズサちゃんが裏切ったから?…ううん、アズサちゃんは操り人形。裏切ったとしても、私の望む結果に影響はなかった…ヒフミちゃんはただ普通の子で、コハルちゃんはただのおばかさんで、変数になるような存在じゃなかった……それなのに、どうして負けるかなぁ。どこからズレちゃったんだろ…」
…さっきまでの戦場が嘘だったかのような静寂の中で、ミカ様の独り言が続いていて…えっと、その……正直、ここまで理知的な方だとは思っていませんでした。いえ、まあティーパーティーのトップにいらっしゃる以上、優秀な方なのだとわかってはいましたが…。
私がそんな考え事をしている一方で、ミカ様はしばらくうなだれていましたが…おもむろに顔を上げると、私たち…の、後ろに視線を投げかけました。
「…いや、一番大きな変数を忘れてたね。…シャーレの先生。うん、そうだね。きっと、あなたを連れてきた時点で私の負けだった。…ナギちゃんが裏切り者がいる!って騒ぐから、仕方ないなぁって、ちょうど良さそうだなって思って『シャーレ』に連絡して……あのときかぁ。ダメだなぁ、私…」
…いまだに何がなんだか、理解できている自信はないんですけど……ミカ様が考えていた計画は、先生が関わった時点で詰んでいた、ということのようです。当の先生は目を伏せて、何も言いません。
…耳が痛いくらいの静寂を破ったのは、足音でした。ハナコちゃんがふいに、いつもより小さく見えるミカ様へ歩み寄って…。
「…ミカさん。セイアちゃんは…」
「本当に…本当に、殺すつもりじゃなかったの……今の私が何を言っても言い訳になるけど…たぶん、事故だった。もともと体が弱かったし、それに」
「
「…へっ?」
顔を上げたミカ様が、目をぱちくりさせて…えっ?えっあの…は、ハナコちゃん?セイア様の身に何か…そういう話だったと思うんですが…!?
「ずっと、
「…セイアちゃんが…無事……?」
「はい。傷の治りが遅く、まだ目も覚めていないのですが、救護騎士団の団長が今もすぐそばで守ってくれています」
「…ミネ団長、が」
「はい。そしてあのとき、セイアちゃんを助けてくれたのが………いえ、これは直接ご本人の口からがいいでしょう」
「…そっか。生きてたんだ……良かったぁ………」
ハナコちゃんの口から、すらすらと明かされる情報…どうしてそれをハナコちゃんが?と思いましたが、と、とにかく…安堵で肩の力が抜けたらしいミカ様は天井を見上げると、そのままぱたりと後ろに倒れてしまって。
「…降参。私の負けだよ。おめでとう、補習授業部。そして先生。あなたたちの勝ちってことにしておいてあげる。もうなんでもいいや、私のことも好きにして」
すっかり脱力しきった声で告げられた降参宣言で、夜通し行われた激戦はようやく終わりを迎えたのでした……あぅ、もう空が白んできてます………
【 】
「今はちょっと、先生の口からは何も聞きたくないなぁ」
「やっぱりシャーレを巻き込んだのが、私の最大のミスだった…うん。でも」
『もちろん、ミカの味方でもあるよ』
「…あの言葉を聞いたときは本当に、本当に嬉しかったんだ」
「…あのとき、もし……」
「…ううん、やっぱりなんでもない。…バイバイ、先生」
・ヒフミ
さすがに三連続先生視点はなんか気が引けたのでこのタイミングで語り手になった
持ってる情報が少ない側なので困惑しきり(継続)になったけど
・ハナコ
自称トリニティのほぼ全てに精通した人は伊達じゃなかった
・アズサ ・コハル
今回は影薄め
・先生
大きな変数(自覚はあまりなさげ)
・ミカ
破れかぶれになっていたところもかなりあった模様
なお実際の実況動画の戦闘では結構早めに倒れちゃってたので対応に困るなど…