「わぁ~☆すっごい賑わってますね!」
「こんな街一つくらいの規模だなんて…」
「連邦生徒会の手が届かないエリアがこんなに巨大化しているとは思わなかったよ」
「うへ~普段私たちはアビドスばっかりにいるからねぇ。学区外はけっこう変な場所が多いんだよ?」
学校を取り巻く謎を調査するために、やって来ましたブラックマーケット!思ったより規模が大きくて賑やかで、そんな場合じゃないとわかっててもちょっとワクワクしちゃいます。
『皆さん、油断しないでください。ここは違法な武器や兵器が取引される場所です。何が起きるかわからないんですよ?何かあったら私が…きゃあ!?』
「ひゃっ!?」
慎重なアヤネちゃんに釘を刺された…ところで、タタタタタタッという軽い銃声がいきなり響きわたって、アヤネちゃんとハリカちゃんが悲鳴を上げました。なんでしょう?何やら騒がしいですね?
「わあぁ、ちょ、ちょっとそこ、どいてくださーい!!」
銃声のほうから大声がして、見たらなにやら大荷物を持った女の子が一人、こちらに走ってきて…
「え…!?」
ドシン!とシロコちゃんにぶつかってしまいました。その後ろからマシンガンを構えた、見るからにチンピラといった感じの二人。シロコちゃんに介抱される女の子を見ていたアヤネちゃんが「あ!」と何かに気づいたようです。
『思い出しました…その制服、キヴォトスいちのマンモス校のひとつ、トリニティ総合学園ですね?』
「そう、そしてキヴォトスで一番金を持ってる学校でもある!だから拉致って身代金をたんまりいただこうってわけさ!」
チンピラは、アヤネちゃんの指摘に呼応するように堂々と…なるほどわかりました。悪人は懲らしめないとですね☆
トリニティ学園の生徒でヒフミちゃんという彼女から、困惑しつつもお礼を言われました。彼女が「今はもう生産されていないものを探していた」というので、ちょっぴり身構えましたが……彼女が探していたのは限定生産のぬいぐるみだったそうで。
「わぁ、モモフレンズですね!私も大好きです!ペロロちゃん可愛いですよね!私はミスター・ニコライが大好きです!」
「わかります~!ニコライさんも哲学的なところがカッコよくて!」
差し出されたのは、真っ白な体にぱっちりお目目が特徴的なペロロちゃん。アイス屋さんとの限定コラボとのことで、お口にミントアイスをくわえた姿に私も癒されました!それで共通の話題が見つかって、ちょっと盛り上がっちゃいました。
「というわけでグッズを買いに来たのですが、先ほどの人たちに絡まれてしまって。皆さんがいなかったら今ごろどうなっていたことやら…ところで、アビドスの皆さんはどうしてこちらへ?」
「私たちも似たようなもんだよ?探し物があるんだ~」
…まあ、モノ自体は似ても似つかないんですけどね☆あきれ顔のハリカちゃんとセリカちゃんには「しーっ」としておきます。
『皆さん、大変です!四方から武装した人たちが向かってきています!』
そこでアヤネちゃんから報告が入りました。先程のチンピラの仲間とみられるとのこと…報復でしょうか?仕方のない人たちですねぇ…
「ハリカちゃん、さっき銃持ってませんでした?」
「あー…まあ、ね」
チンピラたちはどんどん増援を呼ぶ様子でしたが、「下手に騒ぎを大きくしてブラックマーケットの治安機関に目をつけられるのはまずい」というヒフミちゃんの意見に従って、私たちは退散することにしました。そのさなか、隣を走るハリカちゃんに少し気になったことを聞いてみました。
「最初会ったとき、扱いは不慣れって言ってましたよね?」
「うん…でも、やっぱじっと眺めてるのは性に合わないなってさ」
「なるほど、ずいぶんお上手でした。思わぬ才能見つかっちゃいましたね!」
「それは…あっやばい、はぐれる前に早く!」
顔を上げたら前のみんなとけっこう距離ができちゃっていて、急いで駆け出しました。ちょっとおしゃべりが過ぎましたね。
…ハリカちゃんのほうから銃声がしなかったことが、少しだけ気になりますけど。
【ノノミ⇒ハリカ】
「ここまで来れば大丈夫でしょう」
「ありがとう…」
…稲梓ハリカ、無事生きております。いや、性格にはまだブラックマーケットの中らしいから気を抜けない。若干緩んでいたネクタイ(ブラックマーケット潜入のためにアビドスの制服を借りた。今だけアビドス)を締め直した。
それにしたって広すぎない?ショッピングモールで迷子でもさすがにもう外に出てるぐらいには走り回ったよ?
「…ここをかなり危険な場所だって認識してるんだね」
「えっ?と、当然です。連邦生徒会の手が及ばない場所のひとつですから。ブラックマーケットだけでも学園数個分の規模に匹敵しますから、決して無視できませんし…それに、いろんな企業がここで様々な事柄をめぐって利権争いをしているとも聞きます。ここ専用の金融機関や治安機関もあるほどですし」
「え?それって、銀行も警察もあるってこと?」
「そ、それって…認可されてない違法な団体なのよね!?」
「はい…そうです」
Oh…なんて巨大な無法地帯…なかなか出られないと思ったら、ブラックマーケット(都市名)でしたか…。なんてこった。
「特に治安機関は退けるのが厄介です。騒ぎを起こしたら、まずは身を潜めるべきです」
「ふ~ん…ヒフミちゃん、ずいぶんここのことに詳しいんだね?」
「えっ、そうですか?危険な場所なので、事前調査をしっかりしたせいでしょうか…」
きょとんとするヒフミちゃん。その一方でホシノさんはニヤリと笑った。…あ、これはもしや。
「よぅし決めた!助けてあげたお礼に、私たちの探し物が見つかるまで一緒に行動してもらうねー♪︎」
「えっ?ええっ!?」
ほらやっぱり。「ヒフミちゃんの方が詳しいだろうから」のあたりからこうなるかもなとは思ってたよ。…さっきチンピラを撃退したとこだけど、これも「絡まれる」に該当しないか私心配です。
「わあ☆いいアイデアですね!」
「うん。
「いや遠慮のなさ」
「誘拐じゃなくて、案内をお願いしたいんでしょ?まあ、ヒフミさんがよければ、だけど」
セリカちゃんがちゃんと言い直してくれた。頼れる後輩です。「?」って顔しないでシロコちゃん。
「あうう…わ、私なんかでお役に立てるかわかりませんが…アビドスの皆さんにはお世話になりましたし、喜んで引き受けます!」
…というわけで、私たちはヒフミちゃんにブラックマーケットの案内をしてもらうことになった。
そして数分後。
「ほらそこ、伏せなさい!下手に動いたらあの世行きよ!」
「皆さんじっとしててください…あうぅ…」
私たちは銀行を襲撃していた。
・ハリカ
連邦生徒会が来てるとわかると厄介なことになるのは目に見えてるので、アビドスの制服に着替えた。一日アビドス生
また、学校で使われていないピストルを借りたが、装弾はしていない
・ノノミ
今回の語り手チャレンジ。意外と掴みどころがなくて難易度高かった
ハリカにもフレンドリーに接するけど、あんまり心を開いてくれてる実感がなくて気になってる
・シロコ
安定のやばみ
・ホシノ
普通に年齢を疑われたりしたおじさん
・アヤネ
(たぶん)学校で待機。ハリカにとっても通信音声なので『』になった
・セリカ
がんばれ常識人…あ、ダメそう(達観)
・ヒフミ
何気に本作では初登場のトリニティ生。しばらくかわいそうな感じになる
ハリカの制服が違うのは気になるけど、アビドスに転校したばかりかな…?と思ってる
・先生
たい焼きのくだりでようやく「あ、現地組なんだ」ってなった作者です。戦術指揮が上手設定からアヤネ側にいるとばかり…本作品ではそういうことにしておきます。現地組はハリカです。むしろよくついて回れるな先生…身体スペック的に。