朝、起きるといつもより体が重いように感じた。それは当然のように俺の上に寝ている京を差し引いてもいつもより体が重い。少し頭も痛いようだし…風邪か?
「はぁ…はぁ…」
まだだいぶ眠いな…
今日はこのまま学校休んじまうか。
「はぁ…はぁ…」
幸いとは言えないが休む理由もあるし仮病にはならない。今日の方針は決まったし、俺の安らかな眠りの為にも上で発情している変態にはご退場願うとしますか。
それから京を部屋から追い出し、ついでに今日は休むことの言伝を言い渡し寝ることにした。休むと言った時に京とひと悶着あったがここは割愛することにしよう。
「……はっ!…夢か」
皆は悪い夢を見て突然目覚めた経験はあるだろうか?
おそらく以前のナイフの一件のせいだろうか。
俺は顔は覚えていないが誰かと夢の中で付き合っていた。デートの帰りだったと思う、暗がりの前方に京がいて声を掛けるが京は俺の声が聞こえないのか無反応で通り過ぎていってしまった。
暫く歩いていると突然
ドンッ
体の後ろから衝撃を感じてゆっくりと振り返るとそこにいたのは真っ赤に染まったナイフを持つ京だった。
すると京が小さな声で
「浮気は許さないと言ったのに…良晴」
「……え?」
「でも大丈夫。寂しくないように直ぐに私が追いかけるから先に逝ってて…」
ようやく状況が飲み込めた俺に無情にも京がナイフを振り上げ
「やめろ京ぉぉお!!」
こういった夢を見て目を覚ましてしまったわけだ。
流石にこんな夢を見てまた寝れるほど俺の神経は太くないのでおきることにした。
時計を見てもまだ午前十時、予定なら昼過ぎまで寝ているつもりだった。
「くそ、離れていても俺の睡眠を邪魔するのか京…。それにしてもさっきの夢めちゃくちゃリアルだったな」
それから暫くはご飯を食べ、だらだらと過ごしていたのだが
「あー、暇だなー。今の時間学校は昼休みか…。大和あたりになんか聞いてみるか」
思い立ったら即行動。早速大和にメールを送った。
『暇すぎ、なんか時間潰せるのあったら教えてくれ』
すると直ぐに返信があり
『SNSなんてどうだ?良晴まだしたことないんじゃないか?この機にやってみるといい』
「SNSかー。確かにやったことないな。とりあえずやってみるか」
最後に大和に礼のメールを送りさっそくやってみることに
「んー、名前はヨッシーでいいか。さて何をしたらいいんだ?」
さて自分のアカウントを作ったのはいいが何をやるのかさっぱりなのでここで何をしたらいいかと再び大和に尋ねることにした。
するとどうやら自分の気になったコミュニティというものに入ったらいいらしい。大和はヤドカリ愛好家というものに入っているとか。
そこでいろいろと探していると、少し興味深いコミュニティを見つけた。
「お、これなんか俺にピッタリだな。お家の凄いとこ自慢!」
「あれ?でもあんまり活発じゃなさそうだなー。まぁいいや」
『どうも!俺の家の自慢は織田信長の家系で、古い歴史の本もたくさんあること』
とりあえず書き込みしたをしてみたら思ったより早く次の書き込みがあり読んで見る。
『私の家は花火を作ってます。毎年夏には祭りのメインを飾っています』
「花火かぁ…凄いな。うちのファミリーはどっちかというと花より団子が多いけど俺はこういうの結構すきだな」
興味の湧いた俺は書き込みの人の所へ行き
『花火すごいな。それって自分でも作れるの?』
『いきなりダイレクトメールがくるとは思わなかった!たぶんお家自慢の所に書いた書き込みのことだな。もちろん!自分でも作れる!仕事で自分で作ってるからな!』
よくわからないがどうやら俺はいきなりダイレクトメールをしてしまったらしい。
『ダイレクトメール?いきなりごめんな。始めたばかりでよくわからなくてさ』
それから話が弾んでいき、いろいろとやり取りをしていくうちに結構な時間が経っていたようで、さっきの人と仲良くなったのでまた今度いろいろ話をしようということで今日は打ち切ることにした。
「いやー案外楽しいもんだな」
するとどうやら誰か帰ってきたらしい。とりあえず玄関まで行ってみることにした。
どうやら帰ってきたのは寮の上の階にする一年生のようだ。名前は黛由紀江。由紀江ちゃんと呼ばせてもらっていて、彼女と知り合ったのは学園の門のあたりで走っていた彼女にぼーっとして歩いていた俺がぶつかったのがきっかけ。
「おう、おかえり由紀江ちゃん」
「あ、良晴さん。ただいま戻りました。病気の方はもう大丈夫なんですか」
「病気っていっても仮病に近いけどな。心配してくれてありがとう。この通りピンピンしてる」
『仮病とかクリ吉に知られたら説教されそうだなー』
今喋ったのは松風といって由紀江ちゃんが持ってるストラップに憑いた九十九神らしい…。
「怖いこというなよ松風。でも確かにバレたら説教だろうなー。ってことで黙ってておいてくれよ?」
『黙っててもらいたいならそれ相応の態度があるよねー』
この松風、本当に由紀江ちゃんが喋ってるのかというくらい本人に似つかず結構ズバズバ言ってくる。
そこが本人とのギャップがあって面白いんだけど。
「こ、こら松風!良晴さんになんてことを言うんです!」
「まぁまぁ由紀江ちゃん。確かにタダで黙ってもらうのは都合が良すぎるし。そうだなー、一緒にお茶しようか。部屋の冷蔵庫に皆には黙ってるケーキがあるしそれ食べようか。丁度二つしかないし」
「そんな脅しみたいで悪いですよ良晴さん」
「じゃあこう言おう。由紀江ちゃんと一緒に食べたいんだ」
「あ、あわわわ」
『ヨッシーカッコよすぎー。そんな言い方、男とまともに話したことも無いまゆっちには耐えらんねーよ!』
「まぁこうでも言わないと由紀江ちゃん誘いに乗ってくれないし。じゃケーキ持ってくるから皆が帰ってくるうちに食べよっか」
それから二人でケーキを食べている時、皆が思ってるより早く帰ってきて由紀江ちゃんと急いでケーキを食べることになってしまった。
次回は一気にあそこまで!
え?どこまでって?
それはヒ・ミ・ツ
調子に乗ってすいません・