真剣でうつけに恋しなさい!   作:ごえもん

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サブタイトルって微妙に名前難しい…

少し修正してみました。


決着

百代が出てきた事に焦りを感じつつも大和は冷静に判断し、良晴にすぐさま連絡をした。

 

連絡するために大和が取り出したのは携帯電話ではなく見た目は普通のお守りであった。実はこのお守りは良晴が風間ファミリー全員に持っていろと渡したものでただのお守りではない。

 

服部家のお家流・句伝無量(くでんむりょう)と言って、自分の身体の一部を持った者と念話で会話が出来るというお家流で良晴はお守りを使っている。

 

 

《良晴!姉さんが前線に出てきた!すぐ来てくれ》

 

そんな大和の願いとは裏腹に良晴からの返事はNOだった。

その理由としては

 

《行きたいのはやまやまなんだけど、本陣がメイドさん達に奇襲されちゃっててそれの対応してんだよねー今》

 

《なんだと!?クソッ、九鬼のメイド部隊か!どれくらいでこられそうだ?》

 

《5分もあればいける。由紀江ちゃんもいるし楽勝だわ》

 

《…良晴もちゃんと戦ってるんだろうな?まゆっちに任せっぱなしとかは》

 

《は、はぁ!?ちゃんとやってるし。由紀江ちゃんにばっか戦わせてるわけないだろ。と、とりあえずワン子達にモモ先輩に突っ込むなって今言っておいたから。暫くは大丈夫だろ》

 

 

そんなわざとらしい反応をしつつも実際に良晴は自身の身体の大きさに匹敵しそうな程に馬鹿でかい斧を軽々と振り回してはメイド部隊を壊滅させていっていた。

 

《それならいいんだけど…。できるだけ早く来てくれよ?》

 

わかっていると答えようとしたが、良晴は違和感で一杯になっていた。そう、ワン子達といった仲間からの返答が全然返ってこなかったのだ。

 

 

《ちょっと待て大和…。…ワン子達から誰一人として返答がこない》

 

モモ先輩が動き出したとの情報に、仲間達の音信不通。良晴は一つの結論に至った。

 

《ちょ、ちょっと待てすぐ確認する!……っく!》

 

良晴の言いたいことがわかったのだろう。大和も直ぐに確認したが

 

《…どうだった?》

 

《参謀の俺達と本陣にいる奴ら以外、……全滅だ》

 

大和の計算ではあそこから百代が動いたとしても、修行僧達の結界によって多少の時間が稼げると踏んでいたが結果はこのザマ。

良晴の言った通り時間稼ぎにもならなかったようだ。

 

 

《勢いに乗ってる時にモモ先輩が来て、流れ的に倒せるんじゃないかと思って皆突っ込んだんだろうなー》

 

勢いとは恐いモノで時には人の判断力を低くする

 

《たぶんそれで間違いないだろうな。九鬼英雄は軍を率いてこっちの本陣に向かってるそうだ》

 

《そっかー》

 

この絶体絶命のピンチにも普段通りの良晴。

 

《そっかーって随分軽いな》

 

《よく考えろよ大和。こっちは切り札をまだ残しているし何とかなる。切り札でモモ先輩を抑えてるうちに、俺が敵の本陣潰してやるよ》

 

良晴のこの自信に大和も一瞬いけるか?と考えたが如何せん戦力差がありすぎるように感じてしまう。

 

《敵の戦力はまだ200は残ってるし、隊長格もほとんど揃ってるんだぞ》

 

《まぁ見てなって!以外となんとかなるから》

 

結局は良晴のこの言葉に何も言えなくなってしまう。

 

《わかった。頑張れよ良晴!》

 

《まかせんしゃい》

 

 

大和との念話を終えた良晴は待機している二人に念話でこらからの流れを話し、どう動いて欲しいのか伝えると、返ってきた言葉が『任せろ』

 

「頼りになるなーマジで」

 

思わず独り言を言ってしまった良晴。

しかし傍にいた由紀江ちゃんには聞こえていたようだ。

 

「どうしたんですか良晴さん?」

 

「いや、何でもないよ。狙撃者狩りお疲れさん。助かったよホントに」

 

由紀江ちゃんは良晴が思っていた以上に今回いい働きをしてくれていた。

 

 

「いえいえ私がしたことなんて良晴さんの足元にも及びません」

 

『凄かったよなマジでー。ヨッシー戦い方豪快すぎだろ。オラぶるっちまったぜぇ。どうやったらあんな斧振り回せるんだよ』

 

「もっと大きくできるけど?」

 

良晴が使っていた斧は、織田の家老、柴田勝家が愛用していたとされる斧。金剛罰斧(こんごうばっぷ)を使用していた。

この斧はサイズを巨大化させたりでき掃討戦ではかなり役立つ。

 

しかし何故そんな斧があるのか?

その理由は簡単で、三千世界により刃を潰した物を召喚し、学園の許可を得て使用していたというわけである。

 

 

『オラ、ヨッシーを怒らせないように生きていく』

 

「ま、それは置いておいて。どうやら本陣にいる人達以外はモモ先輩にやられちまったらしいからこれからどうするかを話そう。って言っても役割は決まってて、由紀江ちゃんには助っ人の人達とモモ先輩を抑えておいて欲しいんだ。大変なことだけどお願いできる?」

 

「はい、もちろんです!ご期待に答えて見せます!」

 

『まゆっちの刀が火を噴くぜヨッシー!』

 

「良晴さんはどうされるのですか?」

 

「由紀江ちゃん達がモモ先輩の相手をしてるうちに九鬼の野郎共々S軍をヤル」

 

『さっすがヨッシー!そこに痺れる憧れるぅ!』

 

 

 

 

 

 

F軍の本陣の前にはS軍の大将である九鬼英雄を含め残りのS軍の戦力すべてが揃っていた。

 

すぐそこに大将首あるにも関わらずS軍が二の足を踏んでいるのには理由がある。

その理由としては、

 

「フハハハハ!!九鬼揚羽。降臨である」

 

先ずは一人目、大和もアポを取ろうとした九鬼揚羽。

 

 

「どーも、相手方の人達!西の納豆小町をしてまーす、松永燕だよん!」

 

次に二人目、良晴が小さい時から関わりがあり西では未だ負けなしの松永燕。

 

 

「一年、黛由紀江と申します」

 

次に三人目、F軍の切り札黛由紀江。

 

 

「……え?俺も名乗った方がいいのこれ?」

 

最後の一人は、F軍のジョーカー(本人が思ってるだけ)である織田良晴。

 

 

明るい雰囲気とは裏腹にF軍本陣の前に立ちふさがるこの4人が多大なプレッシャーを与えているからである。

 

それに正面から向かい合うのは武神である川神百代。

 

 

「てか燕!マスクしなくていいのかよ?まだその時じゃないとかなんとか言ってたのに」

 

当初の予定ではマスクを付けて参戦すると聞いていたのだが

 

「ん?聞き間違えかな。燕って呼んだ?…やっぱ帰ろうかなー」

 

「……姉ちゃん」

 

「ん!素直でよろしい!」

 

「言っておくけど今回だけだからな!姉ちゃんって呼ぶの!」

 

「昔は呼んでたのに…お年頃だからかなん?」

 

昔はよくお姉ちゃんと懐いていた良晴、そんな良晴に溺愛していた燕。

しかし時が経つにつれて良晴は燕をお姉ちゃんとは呼ばなくなった。

この機会に久しぶりにお姉ちゃんと呼んでもらいたくなった燕は、お姉ちゃんと呼ぶことを条件に参戦してくれているわけである。

 

「黙れぇぇぇ!!っでいいのかよ!」

 

「だってテレビ中継してるんなら松永納豆をさらに広めるチャンスだし」

 

「せっかく揚羽さんに頼んで作ってもらったのに、被ると誰かわからないマスク。ネーミングはあれだけど効果すごかったのに」

 

会話を聞いていた揚羽は

 

「良晴よ、別にそのような事気にするまでもないわ」

 

本当になんでもなさそうに言ってくれたが、開発費用など結構したと小耳に挟んでいる良晴は申し訳なさでいっぱいだった。

 

「ありがとうございます揚羽さん。それにお忙しいのに」

 

そう、この九鬼揚羽は九鬼財閥の軍需鉄鋼部門統括を任せられていて、日々忙しい毎日を送っているので二重に申し訳なくおもってしまうのである。

 

「なあに、百代に敗北を味あわせる絶好の機会と思ったまでのこと、それにお前に頭を下げられては無下にもできん」

 

パーティなどで顔を合わせるうちに揚羽が良晴を気に入り、良晴も揚羽のことを気に入りといった感じに意気投合したのだ。

 

「良晴、この勝負に負けたらどうなるかわかってるよねん」

 

「公式戦まだ負けてないんだろ。無理に来なくてもよかったんだぜ?」

 

燕は公式戦負けなしなのでもしこの勝負に万が一でも負けてしまったら、輝かしい記録に土をつけることになってしまうのだ。

 

「可愛い弟の頼みだからねん」

 

普段はいろいろな損得を考えながら生きている燕も良晴が頼ってきてくれた事に喜びを感じているようで、この言葉に嘘はないようだ。

 

「まぁ…ありがとう」

 

良晴は少し照れながら燕にお礼を言った。

 

 

しかし今は敵を前にしているということを忘れてはならない。

そう百代がこの状態でいつまでも我慢できるわけがないのだ。

 

普段から戦いたかった、良晴にまゆっち、昔対決してからそれっきりの揚羽、名前は知らなかったが強いとわかる燕。

腹が減った猛獣の前に極上の餌があるのだよくぞ今まで我慢していたと褒めるくらいである。

 

「お楽しみ中悪いがさっさと始めさせてもらおう!」

 

そしてとうとう我慢できなくなったのかモモ先輩が俺達に向かって突っ込んできた。

このメンツに正面から突っ込むとかカッコよすぎだろと良晴は思った。

 

 

既に闇夜灯明は発動済みなので誰をどのように攻撃するか把握済みだ。

 

「最初はお前だ良晴!川神流・無双正拳突き」」

 

そう最初に自分に向かってくるだろうということはわかっていた。よって対処の仕方などいくらでもある。

 

「それじゃ皆!作戦通り頼む」

 

良晴は三人にそういうやいなや、モモ先輩の重い一撃を衝撃を逃がすようにがっちり受け止める。そしてモモ先輩が止まった一瞬を狙い揚羽さんが懐に入り込む、モモ先輩がそれに反応するも良晴によって遮られ

 

「九鬼家決戦奥義!古龍昇天破!!」

 

「ぐあっ……!!!」

 

「ごめんね武神さん!」

 

揚羽さんの強烈な攻撃により空中に打ち上げられたモモ先輩を待っていたのは燕による回し蹴り、それによって百代はかなり遠くまで飛ばされていった。

 

「それじゃモモ先輩のこと頼みます!」

 

三人はすでにモモ先輩のところに向かっていったようである。

作戦通りにモモ先輩を遠ざけることはできた。

あとは俺の仕事だ!

 

 

 

「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈、在、前!」

 

一人になった良晴はS軍に向かいあうと力強い声で呪文のようなものを唱えだした

 

良晴が何かするであろうことを察した九鬼英雄は

 

「皆、心して突撃せよ!武神の報告によれば此奴は普段とはうって変わってもの凄く強いようだ!だがしかし!精強な我がS軍の諸君達ならやってくれると信じている!さあ勝ちはすぐ目の前だ!前進せよぉ!!」

 

 

この時、良晴はあることを考えていた。なんでヒーロー達は敵が変身して強くなるのを呑気に待っているのだろうか?敵が強くなる前に倒したほうがいいに決まっているのに…

 

そんな考えを持っている良晴が、九鬼英雄の長々とした演説を聞いていられるか?

答えは否!!

 

 

「俺達が言えた義理じゃないが、敵の前で長々と話してんじゃねぇよ!!」

 

さっきまで敵の前でワイワイ話をしていたやつの言葉とは到底思えないようなことを言い放ち

 

 

「いきなりで悪いが、伊賀流奥義!妙見菩薩掌(みょうけんぼさつしょう)!」

 

 

服部家の句伝無量とは違う、もう一つのお家流、伊賀流奥義:妙見菩薩掌

 

 

良晴が声を上げると同時に、練りに練り込まれた良治の気が一気に爆発した。

良晴の身体から立ち上る、炎のような気は、まるで光の柱のように天に向かって放たれる。

 

「来い!北辰より出てて邪悪を打ち祓う、妙見菩薩が慈悲の手よ!」

 

良晴の叫びと共に、天空に現れた巨大な拳。

その拳が、呆然と空を眺めているS軍に向けて、轟音と共に落ちていく。

 

立っていられないほどの地揺れと、吹き飛ばされそうなほどの衝撃波を発生させ、拳はS軍の中央のいるやつらを押しつぶした。

 

本来ならS軍まるごと潰せる技だが、良晴が手加減したことによりこの程度で済んでいる。

敵はまだ半分くらい残っているがどうってことはない。

 

良晴が使えるお家流は広範囲殲滅型が多く、時間をかけず敵を蹴散らせる。

 

 

未だほとんどが先程の攻撃によって倒れているが、良晴の攻撃の手は止まらない。

 

 

「須弥山の周りに四大州、その周りに九山八海」

 

「その上は色界、下は風輪までを一世界として、千で小千世界、その千で中千世界、更に千で大千世界。全てを称して三千大千世界、通称三千世界と云う」

 

以前百代との戦闘で良晴はこの技を使用しているが、この技は本来相手が多ければ多いほどにその力を発揮する。

 

「弓の名手が放った百発百中の矢の嵐よ」

 

以前は刀が顕現していたが今回は良晴の背後にある空間からいくつもの矢が現れた

 

 

「的はあそこだ!……いけ!!」

 

 

良晴がそう命令すると矢は文字通りの矢の雨となりS軍のところへ降り注いだ。ほとんどの者が一発の矢で沈みゆく中で、何人かは弾き返したりして対処していたが如何せん数が多すぎる。そしてそのまま脱落者を増やしていき、そしてついに敵軍の大将である九鬼英雄を討ち取った。

 

これにて川神大戦の決着となったのだった。

 

大戦が終わった時にモモ先輩に勝負決めるの早すぎだぞ良晴!と理不尽に怒られたのは余談である。




良晴さんの三千世界はもう英雄王の宝具と同じだと考えてください。その方がこちらも書きやすいんで!

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