Sword Art Online ~【道化の王冠】~ 作:蘭丸・オブ・ザ・デッド
Side シロ
《はじまりの町》で回復POTやら予備の武器とか、あと食料を買いそろえた僕とユウキは
次の村を目指して進んでいた。
「この岩場を越えたら村があるんだよね?」
「マップだと、そうみてェだな」
僕たちは今にも崩れ出しそうな断崖を歩いている。
しかもここにもMobが出て、
植物型のMob《リトルネペント》がウザいったらなんの
「ねぇねぇシロ、何か人の声が聞こえない?」
ユウキが山の上のほうを指さす。
「もしかしたらプレイヤーがいンのかもな」
「モンスターかも知れねェから、気ィ付けてッ!?」
しかし僕のセリフはそこで途切れる
上から人が降ってきたのだ。
「親方!空から女の子が!!」
「言ってる場合か!?おいアンタ!大丈夫か!?」
ユウキの渾身のボケにツッコみつつ、
落ちてきたプレイヤーに声をかける
「私は大丈夫!……けど、上で友達がリトルネペントにッ…!」
僕とユウキ、そして鎌使いのプレイヤーは走り出した
しかし、行く手をリトルネペントの大群に遮られる。
「チッ!………ここは任せたッ!」
舌打ちして、ポーションを咥えて無理矢理、Mobの群れを突き抜ける。
拘束されそうな攻撃だけ、剣で切り裂いて、
減らされるHPをポーションで回復しつつ、
頂上に辿り着くと、Mobに囲まれる
少女の背後に迫るネペントのツタを切り裂く
「オメーが鎌使いの友達か!?」
少女は驚いてこちらを振り向き
「え?……うん!」
「…ミトは大丈夫なの!?」
「ちゃンと生きてるから安心しろ!僕のツレが一緒に戦ってる!!」
「さっさとコイツら片づけて逃げようぜ!」
細剣使いと一緒に《リトルネペント》を蹴散らしていく
しかしコイツ、攻撃喰らっても、全然回復しねえな
「なァ!そろそろポーション飲んだほうがいいンじゃねーの!?」
「もう、残ってないの!」
「ッ!これ使え!!」
「ありがとう!助かるわ!!」
戦いながら喋って、さらにアイテムを投げ渡すという、
ヤケに器用な事をする僕たち
これも極限状態だからこそできる技か
そして最後のネペントを細剣使いが狙う
「これで最後ッ!!」
しかし、放った【リニア―】は、突如降って来た新たなMobに阻まれた。
その敵の名前は《ジャイアント・アンスロソー》。
巨大な猿のモンスターだった。
しかも、思いっきり、こっち見てるし…
逃がしてくれそうもねェなあ……
「………一緒に戦ってくれたら嬉しいなぁ…なんて……」
「当たり前でしょ!子供を置いて逃げられないわよ!!」
子供扱いすんなし
でも、細剣使いがいい人でよかったよ
この状況だと、ただの無謀なヤツかもしれないけどなッ!
「前衛は任せろ!アンタはいつでもソードスキルを撃てるように!!」
叫びながらモンスターに突っ込んで行く。
猿のパンチをひたすら躱す
何とかして隙を見つけねェと……
大丈夫だ、ムリして攻撃する必要はねェ
僕がMobの隙を作って、細剣使いがスキルをぶち込めばいい
…これで振り返ったら、もう逃げ出してたら笑えるけどな………!
「そいッ!!」
猿の脇腹を切り裂くと、相手が大きく仰け反る
「今だ!スイッチ!!」
僕が右に跳ぶと、さっきまで僕がいた空間に細剣使いが飛び込み、
「はぁぁああアアアアアっ!!!」
【リニア―】が猿の喉に突き刺さり、そのまま吹き飛ばした。
しかし、なんて鋭い【リニア―】だろう
しかもめちゃくちゃ速いし
「ナイス“リニア―”、流れ星みたいだったよ」
「ありがとう、この調子で行きましょう!」
僕が隙を作り、細剣使いが【リニア―】を当てる。
これを繰り返して、敵のHPが3割ほどまで削れた。
ただ、“アンスロソー”の攻撃が強すぎるんだよなァ……
パンチの余波だけで、HPがゴリゴリ削れやがる…
直撃喰らってないのに、僕のHPがもうイエローまで行ってるし………
「あなたも回復したほうがいいんじゃない!?」
「はは……、…お姉さんに渡したのが最後だったりして………」
「ッ!バカ!前衛代わって!!」
そっちもどうせピンチだろーが
それにこれで勝てるって!
猿のパンチをジャンプで躱し、腕に飛び乗る。
僕はさらに飛び上がり、猿の眼を切り裂いた。
「行くぜ!スイッチ!!」
渾身の【リニア―】が敵の胸に突き刺さり、残りHPは約1.5割。
吹き飛ぶ“アンスロソー”の先に、僕は既に立っていて、
曲刀を真紅に輝かせる
「これで!終わりだァァアアア!!」
《曲刀スキル》【ダブル・サイズ】。僕の出せる最大火力だ。
大きく飛び上がってからの回転2連撃によって、
敵の首と腹を切り裂いて、
“アンスロソー”のHPを残り数ドットまで削った
………嘘……だろ…
確実に倒したと思ったのに………!
【ダブル・サイズ】は威力が高いが、その分、硬直も長い。
“アンスロソー”がのっそりと起き上がるが、僕は動けない。
「…逃げ……ろ………」
言い終わる前に“アンスロソー”に押し倒される。
そのまま僕を嚙み砕こうとする“アンスロソー”。
しかし、細剣使いへの警戒も怠っておらず、いつでも拳を振るえるようにしている。
もっと
さっき、『助けて』じゃなくて『逃げろ』って言えたのは良かったな
つーか細剣使いも、とっとと逃げろや
無理に突っ込んだって1人でどうにかできる訳ねーだろ
今から死ぬっていうのに、思い浮かぶのはどうでもいい事ばかり
……死ぬっつっても、痛みがないからイマイチ現実感が湧かないんだよなあ…
ただ、頭では分かってる
HPが0になったら恐らく死ぬ。
一度死んで、帰って来たプレイヤーはいねェしな…
ジワジワと“アンスロソー”の牙が身体に食い込んでHPが減っていく
…まァ、僕にしては上手くやったんじゃねーの……?
HPが
黒い影が写る。
飛び込んできた剣士は、片手直剣をライトグリーンに輝かせ、
“アンスロソー”の牽制など物ともせずに
一直線に切り込み、敵を倒して見せた。
「相変わらずゲームが上手いね、キリト」
「えっ?…お前、シロか!」
「お前ら、《ジャイアント・アンスロソー》を相手に2人で戦うなんt」
キリトのセリフは、僕が飛び込んだ事により途切れる
「怖かった………」
「ああ、…もう大丈夫だから……」
「もうやだ…帰りたい………」
「帰れるさ、俺がクリアするから大丈夫だ」
僕はユウキたちと合流して、
細剣使いアスナと、鎌使いのミトと一緒に次の町を目指している。
ちなみにキリトはクエストがあるとかでどっか行った。
「うぅ………、消えて無くなりたい…」
さっきの事を思い出してクッソ恥ずかしいです。
キリトに助けてもらった挙句、
わんわん泣き出すって何だよ……
あんなん僕のキャラじゃねえ………
「とにかく、シロが生きててよかったよ!」
「死にかけたら泣きたくもなるって」
「ほら、アスナもフォローしてあげて」
「へっ!?…えっと……助けに来てくれてありがとう!」
3人の生あったかい視線が辛いです。
「殺せ……いっそ殺せよぉ………」
「次の村にはね!“アニールブレード”って言う、強力な片手直剣をゲットできるクエストがあるの!」
βテスターであるミトが、なんとか話題を変えようとする
「ほら、ユウキさんの武器を強化できるし、私たちも手伝うよ!いいでしょアスナ?」
「もちろんよ!助けてもらったお礼もあるしね!ユウキさんもそれでいい?」
「うん!2人ともありがとう!でも呼び捨てでいいよ!」
「ところで、どんなクエストなの?」
「私もミトでいいよ」
「鍛冶屋の娘の為に薬を探すクエストなんだけどね?《リトル・ネペント》を「ヒェっ」」
「ちょっとミト!何で“ネペント”の名前を出すのよ!」
「この子、怯えてるじゃない!!」
「いや、このタイミングで聞いちゃったボクが悪いから……」
「べべべべ別にビビってねェしぃ!?」
「これ、ただの武者震いだからね?」
あーあ!!“ネペント”ぶっ殺すの楽しみだなァ!!
「村では他にも色んなクエストがあるから、まずはそっちをやろうか」
「『迷子の仔牛』ってクエストなら、村の中で牛を見つけるだけだし、報酬で美味しいクリームがもらえるよ」
“ネペント”が出ないなら何でもいいっす………
おしえてっ!奈っ代せんせ~い!!
白「おいおい……この作者、ついに映画キャラまで出しやがったよ…」
「そんなにキャラ出して大丈夫か……?ぜってェ持て余すぞ………」
隊「私的には、胸糞展開から救われてよかったけどね…」
「……って、私の表記、『隊』っ!?…」
「まだこの段階じゃ、私がどうして『隊』なのか分からないわよ!?」
「ていうか、私が誰なのかも、読者に伝わってないんじゃないの!?」
白「いいンだよ、こんな無名のゴミss、誰もリアタイで追ってねェって」
「……つーか、オメーは誰だ」
「こんな不良ぶってる癖に、イザとなったら友達見捨てて逃げ出すような、即堕ち2コマを体現した女、僕は知らんぞ」
隊「それもう、映画の私を紹介してるような物じゃない……」
「…じゃぁ質問ね、【ダブル・サイズ】とか言う謎スキルは何よ?」
「あんなの、どの媒体みても存在しないでしょ?」
白「そォいや、このコーナー、ゲストの質問に答えるンだったな……」
「アレは作者のオリスキルだな」
「あのバカ、”ニコニコ大百科”に《曲刀》の2連撃がなかったから、テキトーに付けやがったンだよ」
隊「普通、ゲームとかのスキル探したりするでしょ……本当に、どこまで適当なのよ………」
白「オメーはもっと気を付けたほうがいいぜ?」
「なんせ大百科に《鎌》は、スキルどころか、《鎌》の”か”の字もなかったからな」
隊「うわぁ……それ、ほとんどオリスキルになるんじゃ………」
白「いや、そもそもスキル考えンのが面倒くさくなって、オメー自身が登場しなくなる可能性がある」
隊「適当にも程があるわよっ!!」
「はぁ………だいたい、このタイミングで私を助けて、映画プログレ第二弾のアスナとのデュエルとか、どうする気よ…」
白「そりゃオメー、怒涛のオリ展開になるンだろーな」
「………つーか、オメーがレギュラーになるなら、3層からのエルフクエ自体に大幅なテコ入れがあるから、かなり話が変わるンじゃね?」
「そんなワケで、思い付きでミトを登場させる事になって頭を抱えてる作者を嘲笑いつつ、次回予告でーす」
~次回予告~
新たにパーティに加わったアスナとミト。
だが、この2人には他の仲間には言えない禁断の秘密があって……
次回、ソードアートオンライン【道化の王冠】第4話
『茅場様が見てる』
隊「オリ展開とか、炎上する未来しか見えないわね………」