間桐慎二は一人で暮らしたい   作:色々残念

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番外編その4、冬木のご当地ヒーロー

冬木では子供達が危機に陥ると助けにやってくるご当地ヒーローが現れると有名だ。

 

そのヒーローは青い髪をした逞しい男性と白髪で褐色の肌をした男性だと言われているので、冬木のご当地ヒーローは、2人居るのだろう。

 

なんてことが冬木の町中で話されていることを聞いた僕としては、アーチャーがしっかりと少年達の守護者の仕事をしているようで安心した。

 

僕も一人暮らしをしてはいるが冬木自体を出た訳ではなく、冬木市内で一人暮らしをしているので、普通に子供を助けることもある。

 

この前は、飲酒運転をしていたトラックに轢かれそうになっていた子供を助けたが、トラックを片手で受け止めて子供を助けたのは、ちょっとやり過ぎだったかもしれない。

 

顔をはっきりと見られることはなかったが、僕の知り合いには冬木のご当地ヒーローだと言われているのが僕だとバレている可能性が高そうだ。

 

僕は昔から子供を狙う犯罪者を倒すことが多く、大きくなった今でもそれを変わらず行っているだけであり、ヒーローと呼ばれるようなことをしたつもりはない。

 

自分が冬木のご当地ヒーローと呼ばれていることを知ったアーチャーは、複雑そうな顔をしていた。

 

正義の味方になりたいと考えていた衛宮とアーチャーが同じだとすると、ヒーローという呼び名は特別なものなのかもしれないね。

 

まあ、それだけ助けられた子供達にとっては、僕達がヒーローに見えたということだけは、アーチャーにも知っておいてもらおう。

 

純粋な子供達の感謝の言葉を忘れるほど、アーチャーは酷い奴じゃないと僕は思っている。

 

僕が冬木市内を歩いていると聞き覚えのある身内の声が聞こえた。

 

「ウエヒヒヒヒヒ、ショタっ子の半ズボン姿が私の何よりの栄養です!食べちゃいたいくらいすんばらしいですよこれは!ちょっとくらいならバレませんよね!ヘイヘイそこの坊や、お姉さんとあーそーびーまーしょー!」

 

なんてことを言いながら半ズボンの少年を追いかけていた桜を発見した僕は、容赦なく桜の顔面にドロップキックを叩き込む。

 

「ゴパアッ!こ、この私に対して全くの容赦のない凄まじい一撃は兄さん!」

 

吹き飛びながらそんなことを言える程度には桜に余裕がありそうだったので、追撃としてラリアットとバックドロップを喰らわせておき脳天をアスファルトに叩きつけておくと「おぐふぁっ!」と声を漏らしてのたうち回る桜。

 

一連の流れを見ていた少年に握手を求められたりもして、それに応じてから桜が復活する前に少年を逃がしておく。

 

数十分後に復活した桜に「いい加減少年を追い回すの止めろよ桜」と言ってみたが「ショタっ子との触れ合いが私の生き甲斐なので無理です兄さん」と答えた桜に僕は呆れを隠せなかった。

 

「触れ合いなんて可愛いものじゃないだろ、完全に捕食を目的としてるよお前は」

 

「捕食なんて言い方は止めてください兄さん!ショタっ子との愛の営みです!」

 

「どこに愛があるんだ、どこに」

 

「私の心の中にです!こうしている今にもショタっ子への抑えきれない愛が止まりませんよ!」

 

「止めとけよ、そんなもの」

 

長く桜と話していると頭痛がしそうになるので、話を切り上げた僕が衛宮の家に向かおうとすると桜が何故か着いてくる。

 

「いや何でお前も着いてくるんだよ桜、家に帰れよ」

 

「嫌です!この方向だと兄さんは先輩の家に行くんですよね、私も同行します!必ず1日1回は先輩を見ないと私の身体は震えるんですよ!」

 

「酒飲まないと身体が震えるって言ってたアル中の父さんと似たようなことを言ってる自覚があるかい桜」

 

「私の先輩への愛をアル中と同じ扱いは酷いですよ兄さん!」

 

なんてことを桜と言い合っていると衛宮の家に到着。

 

結局この変態を衛宮の家にまで連れてきてしまったので、もし桜が暴走しても僕が対処しようと決めて、衛宮の家の呼び鈴を鳴らす。

 

鳴らしても反応がないが家の中に気配があることは確かだ。

 

玄関を確認してみると開いていることがわかり、非常事態だと判断した僕は急いで衛宮家に入り込んでいく。

 

想像していた通り、衛宮には貞操の危機が迫っており、庭には衛宮のパンツらしきものを被っている遠坂と、下半身を剥かれた衛宮を抱えて逃げ回っているアーチャーを追いかけ回しているセイバーとアインツベルンが居た。

 

「スーハースーハー衛宮くんのパンツを嗅げたのは久しぶりね!やっぱり癖になる匂いだわ!」

 

「ああ、シロウの素晴らしいお尻が露になっているだけで、凄まじい興奮が止まりません!これはもう直で堪能しなければ!」

 

「ハァハァ、士郎の可愛らしいところがプルプルしてるのを見てるだけで鼻血が止まらないわ!これはもうお姉ちゃんを誘っているのね!士郎はとってもいけない子だわ!お姉ちゃんとして弟にお仕置きしないと!」

 

なんてこと宣う変態達から衛宮を守っているアーチャーは、正しく衛宮にとってはヒーローだろう。

 

下半身が露になっている衛宮に突撃していきそうになっていた桜を掴んだ僕は桜を片手で持ち上げると「えっ、ちょっと兄さん何で私を持ち上げて、オゴォッ!」持ち上げた桜を武器にして変態達の脳天に振り下ろしていく。

 

衛宮家の庭に埋まった変態達に、とりあえず僕は説教をしておいたが、そんな僕に武器として使われた桜が地面に倒れた状態で白目をむいて気絶していたりもした。

 

まあ、頑丈だから大丈夫だろう。

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