ぼっち・ざ・ろっく!?(後藤ひとり強化型)   作:白ノ宮

2 / 5
艦これが放送再開していただと...!?
これは見ないとね。
総員!(自分一人)我に続けぇ!(誰もいない)向かうはニ◯ニコ動画じゃあ!(何かを恐れて伏せ字を入れる臆病者の鑑)


2話目 前向きな後藤ひとり

ギターを始めてから約三年が経った。

 

私室の押入れに作った私の収録スタジオ内で動画投稿用の演奏動画を編集していた。編集といっても雑音を消したり音のボリュームを調整するぐらいしかやれることはないのだが、これが案外聞き手側からしたら重要だったりする。

 

編集作業が終了しているデータを動画サイトにアップロードする。

対して時間はかからないが、このアップロードをしている最中の待ち時間が私は少し好きだ。自分でもその理由はよくわかっていないのだが、何故か楽しい気持ちになる。

 

もう一つタブを開いて自分の一つ前に投稿した動画にアクセスする。

投稿している内容は依然として純粋な演奏だ。

 

それでも1000回以上の再生がされるというのは誇っていいことだと思う。

自画自賛になってしまうが、実際にはもっと面白みのある内容の動画でもネットには星の数以上にあふれているといっても過言ではない。その中で、誰か有名人に宣伝されたわけでもなく純粋な演奏技術だけで視聴回数を集められるというのはごく一部にしかできない事だと思っている。

 

チャンネル登録者数もすでに一万人を超えておりそろそろ二万人に差し掛かるところだ。

 

武勇伝を語るおじさまのような事をしたが、動画の内容に戻ろう。

 

コメント数は10件ほど。

再生回数の割には多い。

 

ジャンルによっては5000回以上の再生されていても1〜2件しかコメントの投稿がされていないなんてことはザラである。

 

コメント欄をスクロールしていくと最後の方に目についたものがあった。

 

【この曲バンド組んで弾きました!

全校生徒盛り上がりました〜!】

 

ふむ、バンドとな?

 

青春していていいな。

折角第二の高校生活なんだ。ギターも結構できるしバンドをやってみるのもいいかもしれないな。

 

【うちも軽音部のメンツでやりました!】

 

【いいなぁ、うちの高校にもギターできるやついないかなぁ】

 

「高校にバンド...秀華って軽音部あったかな...?」

 

部活のオリエンテーションの際に配られたパンフレットを引っ張り出して開く。

 

冊子の最後の方に仮入部用紙が数枚同封されていたのだが、仮入部期間はもうすでに過ぎていた。

 

「そういえばそうだったなぁ...。もう一ヶ月と少しか、ギターを始めてから思っていた事だけど時間がすぎて行くのが早すぎるよぉ」

 

本入部は期間が定まっていないものの、殆どの生徒は仮入部を終えたらすぐに本入部を済ませてしまうことが多いためこのタイミングでの入部は非常に気まずい。そしてこの学校、現在軽音部は顧問の事情により休止中らしい。

 

「これは...校外活動しか選択肢はないな」

 

最早それは選択肢とは言わないのだが、選択肢ということにしておくと気持ちが楽だ。

 

とりあえず明日からギターを背負って学校に登校するとしよう。

幸い、うちの学校は生徒の格好についての校則はゆるい。上下学校指定のジャージで登校しても風紀違反にはならないし、そこに生徒手帳をしっかり携帯しておけば教師も何もいってこない。

 

私は上はジャージにシャツで下は学校指定のスカートにストッキングを履くというスタイルで学校に通っている。注目すべきはジャージの色。私の地毛の髪色であるピンクだ。

 

他にもパステルカラーだったり黒だったりとやたらカラーが充実している。

 

購買で売られているこのジャージは着心地がとてもよく、風通しが良いくせに謎に暖かいという性質を持っている。

 

多少割高な値段設定だが、高級ファッションメーカーがデザインしており、機能美とコストパフォーマンスを追求した至高の逸品なんだとか。

 

入学用のパンフレットにそんな内容のものが入っていて、初見時は読んでからドン引きしたが、いざ購入してきてみるとこの値段は安いなと納得できる商品だった。

 

とにかくギターを装備して、同じように楽器を持っている生徒に片っ端から声をかけてみよう。

 

翌日

 

ギターの入ったバッグを背負った私。

それ以外に何か変わった点はないが、楽器を持っただけでだいぶ見方が変わるんじゃなかろうか。

 

ロック関係のグッズとかも装備しようかとも考えたのだがただの痛い人間になりそうな気がしてやめた。

 

家を出て駅に行くための道で、お店のショーウインドウのガラスに反射した私の姿が映る。そこには背筋がしっかり伸びたバンド女子の姿が。

 

「姿勢...矯正しておいて正解だったな」

 

猫背...それはあまり人体の構造上よろしくない癖だ。

 

老後にも響くし、若者であっても内臓の位置が少しおかしくなったり、精神的に...作用するかは不明だが、他者から見ればマイナスポイントになることだけは間違いない。

 

私の猫背は比較的軽い方で人によっては気づかれないほどだ。

 

しかし、背筋を実際に伸ばしてみると見るものが違ってくる。必然的に下を見ることが少なくなり、視覚的情報に新鮮さがもたらされた。

 

まぁ、何を言いたいかというと過去の私の判断は間違っていなかった。ただそれだけだ。

 

そんな訳で学校に到着。

 

周囲をいつも以上に観察しながら廊下を歩き、教室に到着する。

めぼしい人物はいなかった。まだ朝だから焦るほどではない。

 

「おはようございます、後藤さん」

 

着席して一息つくと隣から聞き覚えのある声をかけられた。

 

「あ、おはよう。暗城さん、今日も清々しい天気だね」

 

そして何か話さないとなーと考えながら返事したらつい最終奥義である天気デッキが出てしまった。まぁ、今日は雲ひとつない晴天だから何も間違っちゃいないんだけどね。

 

「そうですね〜、こんな日はお日様にあたりながらお昼寝したいですよね♪」

 

暗城さんは微笑みながら私の話題に合わせてくれた。

 

彼女の新しい趣味発見だ。

入学以降よく会話をするのだが、料理やスポーツ、芸術と幅広い趣味を持っている。スポーツの中でも武道が優秀らしく、弓道や剣道、柔道とどれも好成績を修めていながら、スポーツ関連の推薦を使わずにこの秀華高校に一般受験で特待生枠に収まった。

 

彼女がここで何を学ぶ事を目的としているのかはわからないが、できることは手伝ってみたい、そう思った。

 

─────

───

 

放課後

 

「なんや思ってたんとちゃう...」

 

思わず猛虎弁が飛び出てしまう結果となった。

 

楽器を携帯している生徒は先輩含めたら三人入るだろうと思って空き時間に構内を徘徊したのだが、悲しいことに楽器を携帯している生徒は私だけのようだ。

 

ため息をついてからギターを背負う。

明日は学校の中庭でソロ演奏でもしてメンバーを募ってみるのもありかもしれない。家に楽器が置いてある生徒ならある程度いるだろうし...、高校生でバンド系の楽器を始める人は多いと聞いた。明日こそは...そんな意気込みで帰り道を歩く。

 

途中、公園があった。

いつもは寄らないのだが、今日はいつもより歩いたせいで足が疲れており、休憩がてら寄ることにする。

 

公園前の自販機で紅茶を購入し、ギターを下ろしてブランコに座る。

 

微糖と書いていながらやたらと甘ったるい紅茶を口に含み、飲み込む

丁度ポケットに入れていたスマホから通知を知らせるバイブレーションが発せられ、画面を見る。

 

通知をタップして詳細をみると、動画サイトのチャンネル登録者数が二万人を超えたという内容だった。

 

「バンドが出来なくてもネットで活躍する線もあり...かな?」

 

このままいけば登録者数三万人も夢じゃないなと考えた私はなるべく前向きに物事を考える。その時だった。

 

ある一人の少女と出会い、そこから私の生活が一変したのは...。




レンちゃんが書いてる間に才色兼備に磨きがかかっていた...。

ちなみにギターヒーロー名義でのチャンネル登録者数が2万人となっているのはいわゆる弱体化というやつです。それでも続けていればいづれは有名人になることはできるはずです。

そしてこの後藤ひとりはちょっとだけぶっ飛んだ発想を持ってたりします。常識的かと思ったらやっぱりロックだった。

そんなわけで次回第3話、ネットで彼氏がどうとか天使とかママとか言われてるあの子が登場。この速度的に変人も出せるかも...?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。