ぼっち・ざ・ろっく!?(後藤ひとり強化型)   作:白ノ宮

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4話目と5話目の間に起きた事!

あの流れの後結束バンドという名前を聞いても「いい名前ですね」と真顔で答えて本番に移行。
特に面白いところがないまま、解散となった。
反省会については山田先輩がおねむになってしまったので中止。
伊地知先輩と連絡先を交換してグループに招待をしてもらってから解散した。


5話目 コメディも裏を返せばホラーとなる

私が結束バンドにサポートギターとして演奏を行い、その後に正式メンバーとして加入してから数日後...。

 

放課後に教室で今日の授業の復習を終えると丁度スマホから通知音が鳴る。

メッセージアプリを開いて送り主を見る。伊地知先輩からだった。

 

《今後のバンド活動についてみんなで話し合お〜。明日スターリー集合ね》

 

既読スルーというのもどうかと思ったので《わかりました》と返事を送っておく。

さて、今日は一人カラオケにでも行きますか。

 

────

──

 

翌日

 

放課後になり、教科書とノートを脇に抱えてスターリーへと向かう。

信号待ちをしている時間を復習に使う為だ。時間を無駄にすることはよろしくない。

 

スターリーについた。

人生2回目のスターリー、特に何か考えつくことがあるわけもないので扉を開けて入る。

「おはようございます」

挨拶も忘れずに。

 

伊地知先輩と山田先輩は先に着いていたようだ。

一つテーブルをお借りして囲うように座る。

 

伊地知先輩が進行役としてこの話し合いを進めるそうだ。

 

「はい!という事で第1回結束バンドメンバーミーティングを開催しまーす。拍手!」

 

三人のまばらな拍手がライブハウス内に響く。

 

「それじゃ、えっと...思えば全然仲良くないから何話せばいいかわかんないや」

 

そう言って伊地知先輩はテーブルに突っ伏した。

 

ミーティング開始直後、進行役が匙を投げることってどれくらいの割合であるのだろうか。

 

その時、山田先輩がどこからともなくお昼のトーク番組で使われるようなサイコロを取り出した。

なんと懐かしいものを...。

 

「そんな時のためにこんなものを」

 

サイコロの面には話題が書かれている。私から見て正面にあるバンジージャンプという不穏なワードが少し気になる。バンジージャンプができそうな所ってここら辺で無かったような...。

 

山田先輩がサイコロを伊地知先輩に手渡す。

 

「んじゃ、投げるよ〜。ほいっ。何が出るかな〜何が出るかな〜♪」

 

伊地知先輩、そのフレーズはマズイですよ。

 

「でででんでんでででんでん」

 

山田先輩もノリノリだ。

 

サイコロは数回転がって、やがて一つの面が上を向いた。

 

「じゃんっ!学校の話。略してがこばな〜」

 

(語呂悪っ...!)

 

「はいどうぞ」

 

山田先輩が話を回してきた。

 

学校の話か、通っている学校の説明でもすればいいのか。

 

「私の通っている高校は秀華高校と言って、二つの科で構成されている学校です。私は特進科に所属していて、普通科の方達よりも授業の進むペースが早いことや、学ぶ範囲が広いことが特徴になっています。授業では主に電子こ---」

 

「ちょ!ちょっと待ってぼっちちゃん!学校の説明じゃないから!」

 

「え...?学校の話ですよね?」

 

「いや、そうなんだけどさ?なんか面白いエピソードとかってないの?集会の時に校長先生のカツラが風で飛ばされてったーとかさ」

 

あぁ、そういう事か。

どうやら話を難しく受け取ってしまっていたらしい。

 

「それならありますよ」

 

「ならそれを聞かせてくれると嬉しいなーって」

 

「わかりました。それではお話しします」

「あれは確か二週間前ほどのお話です。私は教室でいつも通り1日の総復習を行なっていました。

 

特に何事もなく終えて帰ろうかなと思って教科書や筆入れを鞄に詰めていたんです。

 

するとふとあることに気づいたんです。

5限目にあった化学で記録用に使ってたペンを実験室に置きっ放しにしていることに。

 

そこで私は荷物を持って職員室にカギを借りに行きました。

 

時刻は午後5時頃、いつもであればまだ陽は残っているはずなのですがその日だけは沈んでおり、電気のついていない廊下は暗く、肌寒い空間になっていました。

 

実験室の鍵を開けて扉を開けようとした時、遠くで何かが落ちて割れる音がしました。廊下に花瓶がおかれているようなことはないため、不思議に思いましたが気にせずに実験室へと足を踏み入れました。

 

実験室は廊下よりも寒く、冬の早朝を彷彿とさせる冷気が漂っていました。

 

おそらく誰かが冷房をつけっ放しにしているんだろうと考えてまずエアコンのスイッチを切ろうとしてボタンを触ったその時、不可解なことが起きたのです。

 

私以外誰もいないはずの実験室の奥にある人体模型がズズッズズズッと床を擦りながら少しずつ前に前に動いているのです。そして廊下の方では再び何かが割れる音が響き渡りますが、発生した音の大きさ的にこちらに近づいてきているように感じました。

 

何かのサプライズなのかと少し期待してその場で立ち止まっていると、人体模型からガガガッと音がして動きが止まってしまいました。

 

なんだろうと思った私はスマホのライトで人体模型を照らしました。

なんとそこには心臓が外れた人体模型が悲しげな表情で止まっていたのです。

 

心臓が足元に落ちていたので迷わず嵌め込むと、悲しげな表情をしていた人体模型は嬉しそうな笑顔になり再び前進を始めました。スマホの時間を見るといつのまにか5時30分になってしまっており、慌ててペンを拾って実験室から出て鍵を閉めました。

 

そんな私の背後には風紀というワッペンをつけたやけに長い髪の生徒が鬼の形相で私の事を睨みつけていました。

 

そして『ゲコぉジゴクヲォズギテェイマススス、ハヤアッッックククカエディナザイィィィ』と仰りましたので急いで帰りました。

そんなエピソードです、面白いですよね?」

 

渾身の面白エピソードを話し終えた私は満足げに先輩方の表情を伺う。

爆笑とまでは行かなくても笑えるはずだ。

 

それなのに先輩方は引っ付いて青い顔で震えている。

 

「あれ?先輩方、どうされました?ここ別に寒くないですよね?」

 

伊地知先輩は青い顔で私に尋ねる。

 

「今の話の笑えるとこってどこなの...かな?」

 

「そうですね、いつも真顔な人体模型が表情をころころ変えるところですね。あんなに喜怒哀楽がしっかり表現できるのであれば普段からああやっていれば他の人達から気味悪がられることもないのにって訳です。普段我慢して真顔でいるって下らなくて面白いですよね?」

 

たまにあの事を思い出してしまい、実験室の近くを通った時にフフフと笑ってしまうことがありクラスメイトから私まで気味悪がられたのは悲しかったのだが。

 

「あぁ、そういえば」

 

「まだあるの!?」

 

「いえ、些細な事なんですけど」

 

私が思い出したかのように口を開けば、もうやめてくれと懇願する拷問を受けている最中の捕虜みたいな顔をされる。いくら先輩だからってその顔は後輩に向けてしちゃダメでしょ。

 

「あの風紀委員さんの制服ってうちの旧制服なんですよね。15年前まではあの制服だったみたいなんですけど、何故あの人がそんな古いものを着ていたのかが気になって仕方がないんですよね...。もう一回同じような時間に実験室あたりで待ち伏せして質問してみようかな...と」

 

「それ禁止っ!先輩命令だからっ!」

 

先輩命令か...。それならば致し方ない。

それにしても伊地知先輩、いくら止めたいからって迫真すぎますよその表情。

 

...?先程から山田先輩が静かだな。

 

山田先輩の方へ目を向けると、テーブルに突っ伏しており、耳を手で押さえて震えていた。

 

「山田先輩は何故あんな姿勢を?」

 

顔から青さが抜けた伊地知先輩に山田先輩の行動の意味を聞く。

 

「自分の胸に手を当てて考えてみればわかるんじゃないかな?」

 

と、笑顔のはずなのに圧力を感じる顔で言われた。

 

うーむ...わからん。

 




独自設定追加で秀華高校に特進科を追加しました。
原作の秀華高校って偏差値低いんじゃないかと疑ってます。原作ぼっちちゃんって授業を真面目に受けて綺麗にノートを取ってしっかり勉強に取り組んだ上でボロボロな訳ですからね。
ちなみにこちらの暗城はもちろん特進科です。

今回のお話はまんまホラーじみていますが、あれって受取手によってはコメディにもできると思うんですよね。

ストーリーは足踏みしましたが次回はしっかり進みますよ、多分。

それではまた次回、6話目でお会いいたしましょう。
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